「給湯器が壊れやすいメーカーってあるの?」「リンナイは壊れやすいって本当?」給湯器の交換を検討していると、メーカーごとの故障率や評判が気になるものです。特に、エコキュートやガス給湯器など、エコキュートはどこのメーカーが一番良いですか?と具体的な情報が知りたい方は多いでしょう。
また、急に給湯器からブーンという異音がしたり、給湯器の水漏れを発見したりすると、どこに連絡すれば良いのか慌ててしまいます。
この記事では、給湯器が壊れやすいメーカーという噂の真相を、リンナイとノーリツの給湯器故障率の比較や、エコキュートでおすすめしないメーカーの基準などを交えて徹底検証します。
さらに、主要メーカーの特徴(パナソニック、三菱、ダイキン、日立、コロナ)から、ご家庭に最適な選び時のコツ5選、コロナ給湯器エラー「88」のような具体的な故障事例への対処法、そして給湯器が壊れた時の過ごし方まで、あらゆる疑問にお答えします。
石油給湯器メーカーのランキングや、追い焚きの仕組み、エコキュートが壊れる原因と故障事例についても分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
給湯器が壊れやすいメーカーは本当にある?
- リンナイ給湯器は壊れやすい?ノーリツとの故障率
- ガス給湯器で壊れやすいメーカーという噂を検証
- エコキュートでおすすめしないメーカーの基準とは
- 主要メーカーの特徴(パナソニック、三菱など)
- エコキュートはどこのメーカーが一番良いですか?
- 石油給湯器メーカーランキングと特徴
リンナイ・ノーリツの給湯器は壊れやすい?故障率は?
結論から言うと、「リンナイの給湯器が特別壊れやすい」という事実はありません。むしろ、リンナイとノーリツは国内の給湯器市場で高いシェアを誇る2大メーカーであり、どちらも品質、性能、耐久性において高い評価を得ています。
公的な機関によるメーカー別の詳細な故障率データは公開されていませんが、多くの設置業者や修理業者の間では「両メーカーの故障率に大きな差はない」というのが一般的な見解です。一部では「リンナイの方がわずかに故障が少ない印象」という声もありますが、これはあくまで現場の経験則に基づくものであり、決定的なデータではありません。
重要なのは、どちらのメーカーも長年の実績があり、厳しい品質管理のもとで製品を製造している点です。したがって、「リンナイだから」「ノーリツだから」という理由だけで故障のしやすさを判断するのではなく、後述する製品の機能や自宅の環境に合ったモデルを選ぶことが、結果的に長く安心して使うための鍵となります。
ガス給湯器で壊れやすいメーカーという噂を検証
ガス給湯器においても、「このメーカーは特に壊れやすい」という特定のメーカーは存在しないと考えてよいでしょう。前述のリンナイやノーリツに加え、パロマも主要なメーカーとして知られていますが、いずれのメーカーも日本の安全基準をクリアした信頼性の高い製品を供給しています。
市場に出回っている製品の数(シェア)が多ければ、それに比例して故障や交換の事例報告数も多くなるため、「よく聞くメーカー=壊れやすい」と誤解されがちです。しかし、実際にはシェアの高さは多くのユーザーに選ばれている信頼の証と捉えることができます。
給湯器の寿命は、メーカーによる差よりも、設置環境(雨風にさらされやすいか、塩害地域かなど)や使用頻度、定期的なメンテナンスの有無に大きく左右されます。どのメーカーを選んだとしても、適切な環境で丁寧に使用し、定期的に点検を行うことが、故障を未然に防ぐ上で最も大切です。
エコキュートでおすすめしないメーカーの基準とは
エコキュートに関しても、特定のメーカーが他社に比べて著しく壊れやすいということはありません。三菱電機、パナソニック、ダイキン、コロナ、日立といった主要メーカーは、いずれも高い技術力で製品開発を行っており、耐久性にも大きな差はないのが実情です。
交換実績を見ると、シェア率の高い三菱電機やパナソニックの件数が多くなりますが、これは使用されている母数が多いことが理由です。
では、「おすすめしない」基準はどこにあるのでしょうか。それは「自宅の環境やライフスタイルに合っていないメーカー(機種)」を選ぶことです。
例えば、冬場の外気温が-10℃を下回るような寒冷地に住んでいるのに標準仕様の機種を選んだり、海の近くで塩害が懸念される地域に耐塩害仕様でない機種を設置したりすると、故障のリスクは格段に高まります。また、入浴剤を頻繁に使いたいのに、対応していない機種を選んでしまうと、配管の腐食や詰まりの原因となりかねません。
したがって、「おすすめしないメーカー」を探すのではなく、「自分の家に合わない機能や仕様の製品は何か」という視点で選ぶことが失敗しないための重要なポイントです。
主要メーカーの特徴(パナソニック、三菱など)
エコキュートを選ぶ際に、どのメーカーが自分に合っているか判断するために、主要メーカーの特徴を表にまとめました。
メーカー | 主な特徴 | こんな方におすすめ |
パナソニック | 省エネ機能が豊富(エコナビ、ぬくもりチャージなど) | とにかく月々の電気代を節約したい方 |
三菱電機 | お湯の清潔さを保つ機能が充実(キラリユキープ、バブルおそうじ) | 浴槽のお湯の衛生面や配管の汚れが気になる方 |
ダイキン | パワフルな高圧給湯、にごり湯タイプの入浴剤に対応 | シャワーの水圧を重視する方、好きな入浴剤を楽しみたい方 |
日立 | 水道直圧給湯方式で、飲用可能なお湯を供給 | 水圧の強さはもちろん、お湯を料理などにも使いたい方 |
コロナ | 耐震性や耐久性など、堅実で安心な設計に定評 | 万が一の災害時にも安心して使いたい方 |
東芝 | 独自の5年長期保証、銀イオンによる除菌・防臭機能 | 手厚い保証を重視する方、残り湯の清潔さが気になる方 |
エコキュートはどこのメーカーが一番良いですか?
この質問に対する唯一の答えはありません。なぜなら、「一番良い」メーカーは、それぞれの家庭の価値観やライフスタイルによって異なるからです。
例えば、光熱費をとにかく抑えたい家庭にとっては、省エネ機能が豊富なパナソニックが「一番良い」かもしれません。一方で、肌が敏感で、常に清潔なお湯を使いたい家庭にとっては、三菱電機の「キラリユキープ」が決め手になるでしょう。シャワーの水圧にこだわるならダイキンや日立が候補に挙がりますし、万が一の災害に備えたいならコロナが魅力的に映るはずです。
各メーカーの無料保証期間や有料の延長保証の内容にも違いがあります。三菱電機は本体の無料保証が2年と他社より1年長いですが、東芝はヒートポンプユニットの保証が5年と突出しています。
カタログスペックや価格だけでなく、こうした保証内容や、各社がアピールする独自機能が「自分の家庭にとって本当に必要か、魅力的か」をじっくり比較検討することが、満足のいくエコキュート選びにつながります。
石油給湯器メーカーランキングと特徴
石油給湯器(灯油ボイラー)は、パワフルな給湯能力とランニングコストの安さから、特に寒冷地で根強い人気があります。主要メーカーとしては、ノーリツ、コロナ、長府製作所の3社が挙げられます。これらのメーカーも、壊れやすさに大きな差はありません。
- ノーリツ: ガス給湯器でもトップクラスのメーカーであり、その技術力を活かした高効率な石油給湯器「エコフィール」に定評があります。アプリ連携で外出先から操作できるなど、利便性の高い機能が特徴です。
- コロナ: 石油暖房器具の分野で長年の実績があり、そのノウハウが給湯器にも活かされています。家族の入浴状況を台所リモコンで確認できる見守り機能など、安全・安心に配慮した機能が充実しています。
- 長府製作所: 停電時でもお湯が使えるバックアップ電源ユニットを搭載するなど、災害への備えを重視した製品作りが特徴です。こちらもアプリ連携による見守り機能などを搭載しています。
これらのメーカーから選ぶ際は、お住まいの地域でサポート体制が充実しているメーカーを選ぶのも一つの方法です。
給湯器が壊れやすいメーカーはどれ?選び方で失敗しない5つのコツ
- 給湯器はリンナイとノーリツのどちらが良いか
- 給湯器の選び方で失敗しない5つのコツ
- エコキュートが壊れる原因や故障事例と追い焚きの仕組み
- ブーンという異音や水漏れはどこに連絡?
- コロナ給湯器エラー88など故障時の過ごし方
給湯器はリンナイとノーリツのどちらが良いか
これは給湯器選びで最も多くの方が悩むポイントの一つです。前述の通り、品質や故障率に大きな差はないため、どちらを選んでも後悔する可能性は低いでしょう。その上で、あえて選択のポイントを挙げるとすれば、両社の得意とする機能の違いに注目することです。
一般的に、リンナイはマイクロバブル入浴機能など、快適性を高める先進的な機能の開発に積極的です。一方、ノーリツはUV除菌機能など、お湯の清潔さを保つ機能や、環境に配慮したエコ機能に強みがあるとされています。
また、リモコンのデザインや操作性も比較のポイントになります。毎日目にするものなので、ご自身が直感的に使いやすいと感じる方を選ぶのも良いでしょう。最終的には、両社のカタログを見比べ、価格や搭載機能などを総合的に判断して、ご家庭のニーズにより合致する方を選ぶことをお勧めします。
給湯器の選び方で失敗しない5つのコツ
メーカー選びと並行して、以下の5つの基本ポイントを押さえることが、給湯器選びで失敗しないための鍵となります。
- 設置タイプを確認する: 給湯器は、屋外の壁にかける「壁掛け型」、地面に置く「据置型」、マンションの玄関脇のパイプスペースに設置する「PS設置型」など、設置場所によってタイプが異なります。基本的には現在設置されているものと同じタイプに交換する必要があります。
- 給湯能力(号数)を合わせる: 給湯能力は「号数」で表され、数字が大きいほど一度にたくさんのお湯を作れます。家族の人数やライフスタイルに合わせて選びますが、一般的には1~2人家族で16号、2~3人で20号、4人以上で24号が目安です。現在の号数で不便がなければ同じ号数、お湯が足りないと感じるなら大きい号数を選びましょう。
- 機能(オート/フルオート)を選ぶ: 「オート」はお湯はり、追い焚き、保温を自動で行います。「フルオート」はそれに加えて、お湯が減ったら自動で足し湯をする機能や、配管の自動洗浄機能が付きます。どちらが必要か、予算と合わせて検討しましょう。
- エコ機能を検討する: ガス給湯器なら「エコジョーズ」、石油給湯器なら「エコフィール」、電気なら「エコキュート」といった高効率な給湯器を選ぶと、初期費用は高くなりますが、月々の光熱費を大幅に削減できます。長期的な視点で考えるとお得になるケースが多いです。
- 信頼できる設置業者を選ぶ: 給湯器は設置工事が非常に重要です。価格の安さだけで選ばず、資格を持ったスタッフが施工してくれるか、工事後の保証はしっかりしているかなど、信頼できる業者に依頼しましょう。
エコキュートが壊れる原因と追い焚きの仕組み
エコキュートが故障する原因は様々ですが、主なものとして、ヒートポンプユニットの寿命(約5~15年)、電子基板の不具合、水漏れなどが挙げられます。特に冬場は、お湯を作るための負荷が大きくなるため、故障が発生しやすくなる傾向があります。
ここで、よく使われる「追い焚き」の仕組みを理解しておくと、エコキュートへの理解が深まります。エコキュートの追い焚きは、浴槽のぬるくなったお湯を配管で貯湯タンクに送り、タンク内部の熱交換器で温め直してから浴槽に戻す仕組みです。この時、浴槽のお湯とタンク内のお湯が直接混ざることはありません。タンクのお湯の「熱」だけを利用して温め直します。
この仕組みのため、追い焚きを頻繁に行うと、貯湯タンク内のお湯の温度が下がり、再度お湯を沸かす(沸き上げ)ために余分な電力を消費することがあります。そのため、省エネの観点からは、追い焚きよりもタンク内の熱いお湯をそのまま足す「高温足し湯」の方が効率的と言われています。
ブーンという異音や水漏れはどこに連絡?
給湯器から「ブーン」「ゴーッ」といった普段と違う音が聞こえたり、本体の下が濡れていたりする水漏れを発見した場合、放置するのは危険です。速やかに対処する必要がありますが、連絡先は住居の形態によって異なります。
賃貸住宅(アパート・マンション)の場合
絶対に自分で業者を呼ばず、まずは大家さんか管理会社に連絡してください。 設備の所有者は大家さんであり、修理の手配や費用の負担は原則として大家さんが行います。勝手に修理を依頼すると、費用を自己負担しなければならなくなる可能性があります。
持ち家(戸建て・分譲マンション)の場合
以下のいずれかに連絡します。
- 給湯器を設置した工務店や販売店: 保証期間内であれば、スムーズに対応してもらえる可能性が高いです。
- 契約しているガス会社(ガス給湯器の場合): ガス漏れの疑いもあるため、安全の観点からも頼りになります。
- 給湯器専門の修理・交換業者: 24時間対応している業者も多く、迅速な対応が期待できます。複数の業者から見積もりを取ると、費用を比較検討できます。
いずれの場合も、安全のため、異常に気づいたらまず給湯器本体の電源やガス栓、給水栓を閉めてから連絡するようにしましょう。
コロナ給湯器のエラー「88」など故障時の過ごし方
リモコンに「88」や「888」という表示が出ると、故障かと慌ててしまいますが、これは故障ではありません。コロナだけでなく、リンナイやノーリツなど多くのメーカーで採用されている「点検お知らせ機能」です。
これは、給湯器の使用開始から約10年が経過したことを知らせるサインで、「経年劣化による事故を防ぐために、専門家による点検を受けてください」というメッセージです。表示を一時的に消す操作方法はありますが、根本的な解決にはならず、しばらくすると再表示されます。安全のため、メーカーや専門業者に連絡して、有料の「あんしん点検」を受けることをお勧めします。
もし、エラーコードが表示されてお湯が全く出なくなった場合、修理や交換には数日かかることもあります。その間の過ごし方として、以下の方法が考えられます。
- お風呂: 近所の銭湯やスーパー銭湯、スポーツジムなどを利用するのが最も手軽です。それが難しい場合は、コンロや電気ケトルで沸かしたお湯を洗面器に入れ、体を拭くだけでもさっぱりします。
- 食事(食器洗い): カセットコンロやIH調理器で大きめの鍋にお湯を沸かし、洗い桶に溜めて使うと便利です。紙皿や紙コップを利用して、洗い物を減らす工夫も有効です。
まとめ:給湯器が壊れやすいメーカーと選び方の重要ポイント
この記事で解説した重要なポイントを以下にまとめます。
- 特定の「壊れやすいメーカー」は存在しない
- リンナイとノーリツの故障率に大きな差はなく、どちらも高品質
- メーカーの人気やシェアの高さは、故障の多さではなく信頼性の証
- エコキュートは自宅の環境やライフスタイルに合う機能で選ぶことが重要
- 給湯器選びは設置タイプ、号数、機能、エコ性能、業者の5つのコツを押さえる
- ガス給湯器はエコジョーズ、石油給湯器はエコフィールを選ぶと光熱費がお得
- 追い焚きはタンクの熱を利用する仕組みで、高温足し湯の方が省エネな場合がある
- 「ブーン」という異音や水漏れを発見したら、賃貸はまず管理会社へ連絡
- 持ち家の場合は設置業者やガス会社、専門業者に相談する
- リモコンの「88」や「888」表示は故障ではなく、使用10年の点検サイン
- 給湯器が完全に壊れた際は、銭湯の利用やカセットコンロの活用で乗り切る
- メーカーごとの保証内容の違いも選択の重要なポイントになる
- 寒冷地や塩害地域では、必ず対応した仕様の機種を選ぶ
- 定期的なメンテナンスが給湯器の寿命を延ばす鍵となる
- 最終的には価格、機能、保証などを総合的に比較して最適な一台を選ぶ