こんにちは、【e-MADOリフォーム】代表の鈴木 優樹です。 普段は「窓断熱の専門家」として、数多くの現場で省エネ・断熱リフォームの提案や施工を行っています。 現場のプロだから分かる、損しないためのポイントをお伝えします。
「お風呂の換気扇から最近、変な音がする」「スイッチを入れても湿気が取れにくくなった」……そんなお悩みはありませんか? 毎日使う場所だからこそ、不具合が出ると気になりますよね。
「交換費用はどのくらいかかるんだろう?」「自分で交換できるのかな?」と疑問に思われている方も多いはずです。
実は、ユニットバスの換気扇交換は、選ぶ機種や現在の設置状況によって費用が大きく変わります。
また、安易なDIYは法的な問題や事故につながるリスクもあるため、正しい知識を持つことが大切です。この記事では、プロの視点から適正な相場と、失敗しない交換のポイントを分かりやすく解説します。
目次
ユニットバスの換気扇交換費用はいくら?種類別の相場
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- 一般的な換気扇(天井埋込型)の交換費用
- 浴室暖房乾燥機への交換・後付け費用
- 追加工事費がかかるケースとは?
- 換気扇の寿命は?交換すべき故障のサイン
- 「ジー」「キュルキュル」等の異音
- 換気能力の低下を確認する方法
一般的な換気扇(天井埋込型)の交換費用
ユニットバスで最も多く採用されているのが、天井に埋め込むタイプの「シロッコファン」と呼ばれる換気扇です。換気機能のみのシンプルなタイプですね。
このタイプの交換費用の目安は、総額で3万円〜6万円程度です。
費用の内訳目安
- 本体価格:1万円〜3万円
- 交換工事費:2万円〜3万円
- 諸経費・処分費:数千円〜1万円
インターネットで本体だけを探すと1万円以下で見つかることもありますが、業者に依頼する場合は「本体+工事費」のセット価格になることが一般的です。
最近の機種は省エネ性能が高く、掃除がしやすい設計になっているものも多いので、古い機種を使い続けるより電気代がお得になることもありますよ。
浴室暖房乾燥機への交換・後付け費用
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「冬のお風呂が寒くてつらい」「梅雨時期に洗濯物を浴室で乾かしたい」という方に人気なのが、浴室暖房乾燥機(カワックやドライヤーとも呼ばれます)です。
既存の換気扇から暖房乾燥機へ交換する場合、費用の目安は総額で7万円〜15万円程度となります。高機能なモデルや、24時間換気機能が付いたタイプだと、20万円近くになることもあります。
「換気扇だけの交換より高いな」と感じるかもしれませんが、ヒートショック対策や家事の効率化というメリットは非常に大きいです。特に、ご高齢の方がいるご家庭では、安全のために導入を検討されるケースが増えています。
追加工事費がかかるケースとは?
基本工事費のほかに、追加費用が発生するケースもあります。見積もりを見て「えっ、思ったより高い?」とならないよう、事前に知っておきましょう。
| 追加工事の内容 | 費用の目安 | 発生する理由 |
|---|---|---|
| 開口部の拡張工事 | 5,000円〜1.5万円 | 新しい換気扇のサイズが大きく、天井の穴を広げる必要がある場合 |
| ダクト接続・補修 | 5,000円〜2万円 | 排気ダクトの位置が合わない、またはダクト自体が劣化している場合 |
| 電気配線工事 | 1.5万円〜3万円 | 換気扇から暖房乾燥機に変更するなど、専用の電源回路が必要な場合 |
特に注意が必要なのは、「普通の換気扇」から「浴室暖房乾燥機」へ変更する場合です。暖房機は消費電力が大きいため、分電盤から専用の電気配線を引く工事が必要になることが多く、その分費用がプラスになります。
換気扇の寿命は?交換すべき故障のサイン
「まだ動いているけれど、そろそろ交換時期かな?」と迷うこともあるでしょう。一般的に、浴室換気扇の耐用年数(寿命)は約10年〜15年と言われています。10年を過ぎると、モーターの劣化や内部の汚れによって、故障のリスクが急激に高まります。
「ジー」「キュルキュル」等の異音
換気扇からの「音」は、不調を知らせる重要なサインです。音の種類によって、ある程度原因を特定できます。
- 「ゴー」「ブォー」という音:プロペラやファンに埃が溜まっている可能性があります。まずは掃除をしてみて、改善しなければ軸のブレなどが考えられます。
- 「ジー」「ジジジ」という音:モーター内部のサビや芯ズレが原因であることが多いです。故障の一歩手前と言えるでしょう。
- 「キュルキュル」「キーキー」という高い音:回転軸のオイル(潤滑油)不足や、ベアリングの摩耗が疑われます。この音がし始めたら、寿命が近いです。
- 「カラカラ」「カカカ」という音:軸がずれてファンが周囲に当たっているなど、物理的な破損の可能性があります。放置すると発火の原因にもなりかねないため、早急な点検が必要です。
換気能力の低下を確認する方法
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「音は静かだけど、全然吸っていない気がする」という場合も要注意です。換気能力が落ちると、浴室内に湿気がこもり、カビが繁殖しやすくなります。結果として、お風呂場全体の掃除が大変になってしまいます。
簡単に吸い込み力をチェックする方法があります。
ティッシュペーパーで吸引力テスト
- 換気扇のスイッチをオンにします。
- ティッシュペーパーを1枚、換気扇の吸い込み口に近づけます。
- ティッシュがピタッと張り付けば正常です。
- もし、すぐに落ちてきたり、吸い付く力が弱かったりする場合は、換気扇の寿命か、ダクト詰まりの可能性があります。
掃除をしても吸い込み力が戻らない場合は、モーター自体の寿命ですので、交換を検討しましょう。
ユニットバスの換気扇の交換費用は?自分で交換できる?DIYの注意点
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- 電気工事士の資格が必要な「直結タイプ」
- 適合サイズの確認ミスや漏電リスク
- 失敗しない業者の選び方と安く抑えるコツ
- 窓断熱リフォームなどとのセット検討
電気工事士の資格が必要な「直結タイプ」
換気扇の電源接続方法には、主に2つの種類があります。
一つは「コンセントタイプ」。これは家電製品と同じように、コンセントプラグを差し込むだけなので、資格がなくても交換可能です。
もう一つは「電源直結タイプ」です。天井裏の電線が、換気扇本体に直接繋がれているタイプで、この配線作業を行うには、国家資格である「第二種電気工事士」以上の免許が必要です。
資格を持っていない人が直結タイプの配線工事を行うことは、法律で禁止されています。
適合サイズの確認ミスや漏電リスク
仮に資格を持っていたとしても、ユニットバスの換気扇交換はプロでも苦労することがあります。
DIYに潜むリスク
- サイズ間違い:埋込寸法やダクト径(排気管の太さ)を間違えて購入してしまい、取り付けられないケースが多発しています。
- 水漏れ(ドレン排水不良):ダクトの勾配(傾き)を適切に取らないと、結露水が逆流して天井裏に水漏れしたり、本体が錆びたりします。
- 感電・漏電:湿気の多い浴室での電気作業は、わずかなミスが漏電や感電事故に繋がります。最悪の場合、火災の原因にもなります。
「数万円を節約しようとして、水漏れで天井修理に数十万円かかった」なんてことになっては本末転倒です。安全と安心を買うという意味でも、基本的には専門業者にお任せすることをおすすめします。
失敗しない業者の選び方と安く抑えるコツ
最後に、信頼できる業者を選び、適正価格で工事をしてもらうためのポイントをお伝えします。
複数の業者から見積もりを取る
リフォームや設備交換の基本ですが、必ず2〜3社から見積もりを取りましょう(相見積もり)。
- リフォーム会社・工務店:浴室全体のリフォームや、内装補修が必要な場合に強みがあります。
- 家電量販店・ホームセンター:本体価格が安い場合がありますが、下請け業者が工事を行うため、工事品質にばらつきが出ることがあります。
- 地域の電気屋さん:小回りが利き、電気配線の知識が豊富で安心感があります。
見積もりを見る際は、単に総額だけでなく、「諸経費が含まれているか」「既存の換気扇の処分費はいくらか」もしっかり確認してくださいね。
ユニットバスの換気扇の交換費用や断熱リフォームについて:まとめ
もし、あなたが「浴室が寒くて困っている」という理由で暖房乾燥機を検討しているなら、根本的な解決策として「窓の断熱リフォーム(内窓設置など)」を合わせて検討するのも一つの手です。
実は、浴室の熱の大部分は「窓」から逃げていきます。高価な暖房機をつけても、窓が薄いガラスのままでは、せっかくの暖気がどんどん逃げてしまい、電気代ばかりかかってしまいます。
換気扇交換のタイミングで、窓のリフォームも得意な業者に相談すれば、セット割引が適用されたり、国の補助金(先進的窓リノベ事業など)を活用して、お得に快適な浴室を手に入れられる可能性があります。
換気扇は、見えないところで私たちの快適な暮らしを支えてくれている大切な設備です。異音や不調を感じたら、早めにプロに相談して、安全で快適なバスタイムを取り戻してくださいね。