蛍光灯のスイッチを入れても「チカチカ…」となかなか電気がつかない、あるいは電気がまったくつかなくてお困りではないでしょうか。実はその原因、蛍光灯の球切れではなく、小さな部品である「点灯管」の寿命かもしれません。この記事では、意外と知られていない点灯管やグローランプとは何かという基本的な仕組みから、蛍光灯本体との違いや特徴についてわかりやすく解説していきます。
点灯管には一般的な「FG」タイプや、足が2本の「4P」、差し込み式の「P型」といった種類があり、それぞれの外し方や点灯管の取り付け方も異なります。
「回しても外れない」「サイズが合わない」といったトラブルを避けるため、点灯管の交換の手順とやり方を種類別に写真付きのイメージで解説しますので、初めての方でも安心です。
また、部品を交換してもつかない理由や原因と仕組み、そもそも照明器具の中に点灯管がどこにあるのか見当たらない場合の対処法、あわせて行いたい蛍光灯交換のやり方についても網羅しています。
グローランプの交換方法を間違えたり、劣化した点灯管を交換しないとどうなるのか不安に感じることもあるでしょう。
点灯管の耐用年数や寿命は何年ですかという疑問に答えつつ、修理や交換を検討する3つのタイミングやサイン、見た目が似ていて間違いやすいナツメ灯との違いまで詳しく紹介します。
- 点灯管の種類や寿命といった基礎知識について
- グローランプの外し方や取り付け方の手順について
- 交換しても蛍光灯がつかない原因と対策について
- 電子点灯管への交換によるメリットについて
目次
点灯管の交換のやり方と基礎知識
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- 点灯管・グローランプとは?仕組みを解説
- 点灯管はどこにある?見当たらない場合
- 蛍光灯との違いや特徴は?ナツメ灯との違いも
- 点灯管の耐用年数や寿命は何年ですか?
- 修理や交換を検討する3つのタイミングやサイン
- 点灯管を交換しないとどうなる?
点灯管・グローランプとは?仕組みを解説
点灯管とは、一般的に「グローランプ」や「グロースタータ」とも呼ばれる、蛍光灯を点灯させるために必要な小さな円筒状の放電管のことです。主に「グロースタータ式」と呼ばれる蛍光灯器具に使用されており、照明のスイッチを入れた際に高電圧を発生させて蛍光灯を放電(点灯)させる「エンジンのスターター」のような役割を担っています。
その動作の仕組みは、内部にある「バイメタル」という熱を加えると湾曲する金属の特性を利用しています。スイッチを入れて電圧がかかると点灯管内部で放電が起き、その熱でバイメタルが動いて一度回路がつながります。その後、バイメタルが冷えて元の形に戻る際に回路が遮断され、その瞬間に高い電圧(キック電圧)が発生して蛍光灯が点灯するという流れです。
点灯管の役割まとめ
点灯管は蛍光灯そのものを光らせる部品ではなく、蛍光灯が光り始めるための「きっかけ(放電)」を作る非常に重要なパーツです。
点灯管はどこにある?見当たらない場合
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通常、点灯管は蛍光灯(ランプ)のすぐ近く、または照明器具のソケット周辺や端の方に設置されています。外見は小さな円筒形で、古いタイプであれば中が見えるガラス製、新しいタイプであれば白い樹脂製のカバーで覆われていることが一般的です。
「家の照明器具のカバーを外して探してみたけれど、点灯管のような部品がどこにも見当たらない」という場合はどうすれば良いのでしょうか?
もし照明器具の中をくまなく探しても点灯管が見当たらない場合、その照明器具は「ラピッドスタート形」や「インバーター形」である可能性が高いといえます。これらは点灯管を使用せずに、即座に蛍光灯を点灯させる回路方式を採用しているため、そもそも点灯管が付いていません。無理に探したり、分解したりしないようにしましょう。
点灯方式の簡単な見分け方
スイッチを入れてから点灯するまでの「挙動」で、ある程度見分けることができます。
- グロースタータ形:スイッチを入れると「チカチカ…」としてから点灯する(点灯管が必要)
- ラピッドスタート形・インバーター形:スイッチを入れるとすぐに「パッ」と点灯する(点灯管は不要)
蛍光灯との違いや特徴は?ナツメ灯との違いも
照明器具の中には似たような部品がいくつかありますが、点灯管、蛍光灯、ナツメ灯は、それぞれ役割が全く異なります。これらを混同してしまうと、ホームセンターなどで正しい交換部品を購入できませんので、違いを明確に理解しておくことが大切です。
特に間違いやすいのが「ナツメ灯(常夜灯)」です。どちらも小さな電球のような形をしていますが、ナツメ灯は夜間に常時点灯させるためのものであり、点灯管の代わりにはなりません。
| 名称 | 主な役割 | 特徴・見分け方 |
|---|---|---|
| 点灯管(グロー球) | 蛍光灯を点灯させるための始動器 | 点灯時に一瞬だけ光る(チカチカする)。常時点灯はしない。口金はE17やP21など。 |
| 蛍光灯(蛍光管) | 部屋を照らすメインの光源 | 長い直管や丸い形をしている。白や昼白色などで明るく光り続ける。 |
| ナツメ灯(常夜灯) | 就寝時などの補助照明 | 豆電球のような小さな明かり。オレンジ色に光り続け、口金はE12が一般的。 |
見分ける際のポイントは、「常時光り続けているのがナツメ灯」「電気がつく瞬間だけ働くのが点灯管」と覚えておくと良いでしょう。
点灯管の耐用年数や寿命は何年ですか?
点灯管の寿命は、使用する点灯管の種類によって大きく異なります。一般的なグロー式点灯管(バイメタル内蔵)の場合、JIS規格などで定められた動作回数は約6,000回程度とされています。これは1日10回点灯させた場合、約600日(約1年半〜2年)の寿命です。
一方で、より高性能な「電子点灯管」や「デジタル点灯管」も販売されており、こちらは非常に長寿命です。
| 種類 | 動作回数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般点灯管 | 約6,000回 | 安価(百円程度)だが寿命は短い。点灯まで数秒かかる。 |
| 長寿命点灯管 | 約18,000回 | 一般品の約3倍の寿命。価格差は少ないためコスパが良い。 |
| 電子点灯管 | 約6万〜10万回 | 寿命が非常に長い。1秒程度で即点灯する。価格は数百円〜。 |
電子点灯管であれば、蛍光灯本体の寿命(約6,000〜12,000時間)よりも長く持つことが多いため、一度交換すれば事実上メンテナンスフリーに近い状態で使用することが可能です。
修理や交換を検討する3つのタイミングやサイン
点灯管は「消耗品」ですが、電球のようにフィラメントが切れて突然消えるわけではないため、交換時期がわかりにくい部品です。
「まだ使えるから」と放置しがちですが、以下のような症状が出始めたら寿命のサインです。蛍光灯本体へのダメージを防ぐためにも、早めの交換を検討しましょう。
点灯するまでに時間がかかるようになった
スイッチを入れてから蛍光灯が完全につくまでの時間が、以前よりも長くなっていませんか?
「チカチカ…」という点滅が何回も続いたり、「ジージー」という音が長く続いたりしてからようやく点灯する場合、点灯管内部の放電能力が低下しています。新品の状態であれば通常2〜3秒程度で点灯しますが、点灯までに5秒以上かかる場合は、明らかに寿命が近づいているサインです。
蛍光灯の両端が黒ずんでいないのに点灯しない
蛍光灯が寿命を迎えると、ガラス管の両端が黒くなる「黒化現象」が起こります。しかし、蛍光灯の端がまだ白くてきれいな状態なのに電気がつかない場合、蛍光灯ではなく点灯管が故障している可能性が非常に高いです。
蛍光灯自体はまだ使える状態ですので、まずは数百円で買える点灯管だけを新しいものに交換して様子を見てみましょう。
新しい蛍光灯に交換しても点灯しない
「蛍光灯が切れたと思って新品を買ってきたのに、交換しても電気がつかない!」
これは非常によくあるトラブルですが、この原因の9割は点灯管の交換忘れです。蛍光灯と点灯管の寿命サイクルは異なりますが、一般的に蛍光灯を交換するタイミングで点灯管も同時に寿命を迎えているケースが多いです。
メンテナンスのポイント
蛍光灯を交換する際は、点灯管がまだ使えそうに見えても「蛍光灯と点灯管はセットで交換する」ことをルールにしておくと、二度手間を防ぎ、常に快適な点灯状態を維持できます。
【補足】点灯管自体の見た目の変化
古いタイプの「ガラス製点灯管」の場合、寿命が近づくとガラスの内側が黒く煤けたように変色することがあります。樹脂カバーで覆われているタイプでは中身が見えませんが、ガラスタイプをお使いの場合は、外して見てみるのも一つの判断材料になります。
点灯管を交換しないとどうなる?
「まだつくから大丈夫」と、寿命を迎えた点灯管をそのまま使い続けると、蛍光灯が点灯しないだけでなく、蛍光灯そのものの寿命を著しく縮める原因になります。
点灯管が劣化して一発で点灯できなくなると、何度も再点灯の放電を繰り返すことになります。この繰り返しが蛍光灯の「エミッター(電極)」を無駄に消耗させてしまい、結果として買ったばかりの蛍光灯をすぐにダメにしてしまう恐れがあるのです。
注意点
点灯管の不調を放置すると、最悪の場合、照明器具内部の「安定器」にも過度な負担をかける可能性があります。蛍光灯を交換する際は、数百円のコストを惜しまず、点灯管もセットで交換することを強くおすすめします。
点灯管の交換のやり方と手順で実践!
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- 点灯管の交換の手順とやり方を種類別に解説
- グローランプの交換方法
- 点灯管FG4P P型の外し方と点灯管の取り付け方
- 蛍光灯交換のやり方
- 交換してもつかない理由や原因と仕組み
点灯管の交換の手順とやり方を種類別に解説
ここからは、実際に点灯管を交換する手順について、種類ごとに詳しく解説していきます。作業自体は非常にシンプルですが、電気を扱う作業であるため、安全面には十分な配慮が必要です。
【重要】作業前の安全対策
- 必ずスイッチを切る:感電やショートを防ぐため、壁のスイッチや紐スイッチを確実にOFFにしてください。可能であればブレーカーを落とすとより安全です。
- 熱に注意する:使用直後の蛍光灯や点灯管は非常に高温になっている場合があります。消灯後、しばらく時間を置いて冷ましてから作業してください。
- 足場を固定する:高い場所での作業になるため、安定した椅子や脚立を使用し、転倒しないよう十分注意してください。
まずは「E形」か「P形」かを確認する
点灯管には、口金(取り付け部分)の形状によって大きく分けて2つの種類があります。種類によって「回し方」や「外し方」が全く異なるため、まずはご自宅の点灯管がどちらのタイプかを確認しましょう。
| 種類 | E形(ネジ込み式) | P形(差し込み式) |
|---|---|---|
| 特徴 | 電球のようにネジが切ってある金属部分がある | 金属の足(ピン)が2本出ている |
| 主な型番 | FG-1E、FG-7E、FE1E など (末尾がE) | FG-4P、FG-5P、FE4P など (末尾がP) |
| 使われる場所 | 家庭用の小型〜中型の照明器具 (10形〜30形など) | オフィスや大型の照明器具 (32形、40形など) |
1. ネジ込み式「E形」の交換手順
一般家庭の洗面所やキッチンの手元灯などで最もよく使われているタイプです。豆電球と同じ要領で交換できます。
交換の手順
- 古い点灯管を外す:
点灯管の頭(ガラスまたはプラスチック部分)を指で軽くつまみ、反時計回り(左回り)にくるくると回します。ネジが外れるとポロッと取れます。 - 新しい点灯管を取り付ける:
新しい点灯管をソケットの穴に合わせ、時計回り(右回り)に回してねじ込みます。「キュッ」と止まるまでしっかりと締め込んでください。
※締め付けが緩いと、電極が接触せず点灯しない原因になります。
2. 差し込み式「P形」の交換手順
リビングの大きな丸型蛍光灯(サークライン)や、オフィスの直管蛍光灯などで見られるタイプです。こちらは「ただ回すだけ」では外れない構造になっているため、少しコツがいります。
交換の手順(ここが重要!)
- 古い点灯管を外す:
点灯管をつまみ、ソケットの奥に向かって「グッ」と押し込みます。
押し込んだ状態のまま、左(反時計回り)に少し回すとロックが外れ、バネの力で手前にポンと出てきます。 - 新しい点灯管を取り付ける:
点灯管の2本の足をソケットの穴に合わせて差し込みます。
そのまま奥に押し込みながら、右(時計回り)に回すと、「カチッ」という感触と共にロックがかかり固定されます。
「押し込んで、回す」という動作を忘れないようにしましょう。無理に回そうとすると、プラスチックの足が折れたりソケットを破損したりする恐れがあります。
賃貸物件で点灯管を交換する場合の対処法
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賃貸アパートやマンションにお住まいの方で、「部屋の電気が切れたけれど、勝手に交換してもいいの?」「費用は誰が払うの?」と迷われる方は少なくありません。ここでは、賃貸物件特有のルールと対処法について解説します。
消耗品の交換は基本的に「入居者(借主)負担」
国土交通省のガイドラインや一般的な賃貸借契約において、蛍光灯や点灯管(グローランプ)といった「消耗品」の交換費用は、入居者が負担するのが原則です。
電球や点灯管は「小修繕」と呼ばれる範囲に含まれるため、管理会社や大家さんに連絡や許可を取る必要はなく、ご自身でホームセンターなどで購入し、交換して問題ありません。退去時に元の古いものに戻す必要も通常はありません。
入居直後の場合
引っ越しをしてすぐ(入居後1ヶ月以内など)に切れてしまった場合は、前の入居者が使っていた消耗品が寿命を迎えただけである可能性が高いですが、契約内容や管理会社によっては無償で交換してくれるケースもあります。念のため一度確認してみると良いでしょう。
交換しても直らない場合は「設備故障」の可能性大
点灯管と蛍光灯を新品に交換しても電気がつかない場合、照明器具本体(安定器)の故障が考えられます。
最初から部屋に備え付けられている照明器具は、大家さんの所有物である「設備」扱いとなります。この場合、修理や交換の費用は大家さん(貸主)の負担となるのが一般的です。
勝手な器具交換はNG!
「直らないから」といって、自己判断で照明器具本体を取り外して捨てたり、新しいシーリングライトに買い替えたりするのは避けましょう。退去時に「設備を勝手に処分した」としてトラブルになる可能性があります。
点灯管を替えても直らない場合は、必ず管理会社または大家さんに「点灯管と蛍光灯を新品にしてもつかないので、器具の故障のようです」と連絡を入れてください。
まとめ:賃貸でのフローチャート
- STEP1:まずは数百円で買える「点灯管」と「蛍光灯」を自分で交換してみる(入居者負担)。
- STEP2:それでもつかなければ、器具の寿命(故障)の可能性が高い。
- STEP3:勝手にいじらず、管理会社へ連絡して修理・交換を依頼する(原則、貸主負担)。
グローランプの交換方法
一般家庭の小さめの照明器具でよく見られるのが、口金がネジ状になっている「E形」です。主に「FG-1E」や「FG-7E」といった型番がこれに該当します。
E形(ネジ込み式)の交換手順
- 外し方:点灯管のガラスまたはプラスチック部分を指でつまみ、反時計回り(左回り)にくるくると回します。ネジが外れるとポロッと取り出せます。
- 取り付け方:新しい点灯管をソケットの穴に差し込み、時計回り(右回り)に回します。止まるまでしっかりと締め込んでください。緩んでいると点灯しない原因になります。
点灯管FG4P・P型の外し方と点灯管の取り付け方
少し大きめの蛍光灯(30形以上など)やオフィスの照明などで使われるのが、金属の足が2本出ている「P形」です。「FG-4P」や「FG-5P」などの型番が該当します。こちらはネジ式とは違い、「ただ回すだけ」では外れない構造になっているため注意が必要です。
P形(差し込み式)の交換手順
- 外し方:点灯管をつまみ、奥にグッと押し込みながら左(反時計回り)に少しだけ回します。するとロックが外れ、バネの力で手前に引き抜くことができます。
- 取り付け方:点灯管の2本の足をソケットの穴に合わせて差し込みます。そのまま奥に押し込みながら右(時計回り)に回すと、「カチッ」という感触と共にロックがかかります。
P形は、「押し込んで回す」という動作が最大のポイントです。無理に回そうとすると破損の原因になるので注意しましょう。
蛍光灯交換のやり方
点灯管を交換する際は、蛍光灯も同時に交換することが推奨されます。直管形の蛍光灯の場合、以下の手順で交換します。
- 蛍光灯を外す:蛍光灯を片側に押し付けるようにスライドさせるか、あるいは90度回転させてソケットの溝から外します(器具の形状により異なります)。
- 新しい蛍光灯を取り付ける:外したときと逆の手順で、新しい蛍光灯をセットします。カチッとはまる感覚があるまで確実にセットしてください。
丸形の蛍光灯(サークライン)の場合は、まず接続されているコネクタ(ソケット)を慎重に引き抜いてから、金具の留め具を外して蛍光灯を取り替えます。コネクタはしっかりと奥まで差し込むように注意してください。
交換してもつかない理由や原因と仕組み
「点灯管も蛍光灯も新しくしたのに、どうしても電気がつかない」というトラブルも少なくありません。
その場合に考えられる主な原因と対策は以下の通りです。
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 点灯管の取り付け不良 | 点灯管が緩んでいないか確認し、締め直してください。特にP形は「カチッ」となるまでロックがかかっているか確認が必要です。 |
| 適合しない点灯管の使用 | 蛍光灯のワット数(大きさ)に合わない点灯管では点灯しません。古い点灯管の型番と同じものか、パッケージの適合表を確認してください。 |
| 電子点灯管の不適合 | 自動点滅器付器具や人感センサー付器具などの特殊な照明では、電子点灯管が正常に動作しない場合があります。通常の点灯管に戻してみてください。 |
| 安定器の故障(寿命) | 照明器具内部にある「安定器」という装置が故障している場合、点灯管や蛍光灯を替えても直りません。 |
特に注意したいのが「安定器」の寿命です。日本照明工業会のガイドラインでは、照明器具の耐用年数は設置から10年とされています。
外観に異常がなくても、内部の安定器が劣化して絶縁不良や発煙の恐れがあるため、10年以上経過した器具で不点灯が起きた場合は、無理に修理しようとせず、器具ごとの交換が推奨されています。
(出典:一般社団法人 日本照明工業会「安全チェックシート」)
蛍光灯の2027年問題について
「水銀に関する水俣条約」により、2027年末までに多くの直管蛍光灯の製造・輸出入が禁止されることが決まっています。これから修理を検討される方は、将来的に蛍光灯が入手困難になることを見据え、この機会にLED照明器具への買い替えを検討することをおすすめします。
(出典:環境省「水銀に関する水俣条約の概要」)
よくある質問(FAQ)
点灯管や蛍光灯の交換に関して、よく寄せられる疑問やトラブル解決のヒントをQ&A形式でまとめました。
Q. 蛍光灯がチカチカと点滅してつかないのは故障ですか?
蛍光灯の両端が黒ずんでいないのに、スイッチを入れるといつまでも「チカチカ」と点滅を繰り返して点灯しない場合、その原因の多くは点灯管の寿命です。
点灯管は蛍光灯を点灯させるための「着火剤」のような役割を果たしているため、古くなると放電する力が弱まり、蛍光灯を光らせる(点灯状態を維持する)ことができなくなります。この場合は、数百円で購入できる新しい点灯管に交換することで解消されるケースがほとんどです。
Q. 電子点灯管はどの照明器具にも使えますか?
基本的には、グロースタータ式(点灯管を使用するタイプ)の照明器具であれば、従来の点灯管から高性能な電子点灯管へ交換することが可能です。
ただし、一部の特殊な機能を持つ器具には使用できない場合があります。インプットした情報によると、以下の器具には推奨されていません。
- 人感センサー付きの照明器具
- 自動点滅器(明るさセンサーなど)が付いた器具
これらに電子点灯管を使用すると、回路の特性上、正常に点灯しなかったり故障の原因になったりする可能性があるため、通常の点灯管(FGタイプなど)をご使用ください。
Q. 種類の違う点灯管(型番違い)を使っても大丈夫ですか?
いいえ、点灯管は必ず蛍光灯のワット数(大きさ)と口金の形状に適合したものを使用する必要があります。
例えば、30形の蛍光灯に、10〜30形用の「FG-1E」を使うべきところを、40形用の「FG-4P」を使おうとしても、そもそも口金の形(ネジ式と差し込み式)が違うため取り付けられません。また、無理に取り付けてもワット数が適合しなければ点灯しません。交換時は、外した点灯管の型番を確認するか、照明器具の銘板に記載されている適合ランプを確認してください。
Q. LEDの蛍光灯に交換する場合、点灯管はどうすればいいですか?
現在使用している蛍光灯器具をそのまま使い、蛍光灯(ランプ)だけを「工事不要タイプのLED」に交換する場合、一般的には点灯管を取り外す(除去する)必要があります。
グロースタータ式の器具でLEDランプを使用する際、点灯管が付いたままだと過電流が流れてLEDが故障したり、ショートしたりする危険性があります。ただし、製品によっては点灯管の代わりに付属の「ダミースターター」を取り付けるタイプもあるため、必ず購入したLEDランプの取扱説明書に従ってください。
また、器具自体が10年以上経過している場合は、LEDランプへの交換ではなく、照明器具ごとLEDシーリングライトなどに交換することを推奨します。省エネ性能が高まるだけでなく、古い安定器による発火トラブルなどのリスクも回避できます。
点灯管の交換のやり方のまとめ
- 点灯管はグロースタータ式蛍光灯の点灯に必要な始動器具であり、エンジンのスターターの役割を持つ
- ラピッドスタート形やインバーター形の照明器具には点灯管は不要であるため、探しても見つからない
- 点灯管の寿命が近づくと、点灯までに時間がかかったり、チカチカと点滅を繰り返したりする
- ナツメ灯(常夜灯)とは役割が異なり、点灯管の代わりにはならないので購入時に間違えないよう注意する
- 一般点灯管の寿命は約6,000回で定期的な交換が必要だが、電子点灯管なら約10倍長持ちする
- 交換作業時は感電防止のため、必ずスイッチを切り、ブレーカーも落としてから行う
- ネジ込み式の「E形」は左に回して外し、右に回して取り付ける
- 差し込み式の「P形」は「押し込みながら回す」のがコツであり、無理に回すと破損する恐れがある
- 点灯管の型番は蛍光灯のワット数に適合するものを選ぶ必要があり、適合しないと点灯しない
- 蛍光灯を交換するタイミングで、点灯管も同時に新品に替えるのが最も効率的である
- 新品に交換しても点灯しない場合は、締め付け不足などの取り付け不良をまず確認する
- 全て交換してもつかない場合は、器具内部の「安定器」の故障が疑われる
- 設置から10年以上経過した古い器具は、安定器故障や蛍光灯の製造終了を見据え、LEDへの変更を検討する