電気のお悩み

コンセント増設のやり方は?DIYの危険性と費用相場を徹底解説

2026年1月14日

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コンセント増設のやり方は?DIYの危険性と費用相場を徹底解説

こんにちは、【e-MADOリフォーム】代表の鈴木 優樹です。 普段は「窓断熱の専門家」として、数多くの現場で省エネ・断熱リフォームの提案や施工を行っています。 現場のプロだから分かる、損しないためのポイントをお伝えします。

在宅ワークの普及や調理家電の進化に伴い、ご自宅の「コンセント不足」に悩まれている方は非常に増えています。デスク周りが充電ケーブルでスパゲッティ状態になっていたり、キッチンで炊飯器とケトルを同時に使うとブレーカーが落ちてしまったり……。そんなストレスを抱えながら生活されている方も多いのではないでしょうか。

「ここに一つコンセントがあれば解決するのに」と思い立ち、「コンセント増設のやり方」と検索されたあなた。

その行動力は素晴らしいですが、そこには少し立ち止まって確認していただきたい「安全性」と「法律」の壁が存在します。電気は目に見えないインフラだからこそ、間違った知識でのDIYは、火災や感電といった取り返しのつかない事故に直結するリスクがあるのです。

この記事では、リフォームの現場で多くの電気工事に立ち会ってきた私の視点から、コンセント増設に関する正しい知識、法的なルール、そしてプロに依頼した際のリアルな費用相場までを網羅的に解説します。

単に穴を増やすだけでなく、あなたの生活スタイルに合わせた最適な電源計画を立てるためのガイドブックとしてお役立てください。

この記事のポイント

  • コンセント増設におけるDIYと違法行為の明確な境界線
  • 賃貸物件やマンションでも可能な、壁を傷つけない電源確保のアイデア
  • プロに依頼した場合の具体的な費用相場と、見積もり項目ごとの内訳解説
  • 悪質な業者に騙されず、適正価格で工事を依頼するためのチェックポイント

コンセント増設のやり方と自分でできるのか?注意点を解説

コンセント増設のやり方と自分でできる?注意点

  • DIYでコンセント増設するリスクと資格
  • 賃貸でも可能なコンセント増設のアイデア
  • 露出配線で見栄えを良くする工夫と限界
  • 延長コードと増設工事の違いと使い分け
  • マンションでの増設工事に関する制限事項

DIYでコンセント増設するリスクと資格

まず結論から申し上げますと、壁に埋め込まれているコンセント本体を交換したり、壁の中に新しいケーブルを通したり、分電盤に電線を接続したりする作業は、すべて「電気工事士」の国家資格を持った人でなければ行ってはいけません。

これは「電気工事士法」という法律の第三条で明確に規定されており、違反した場合には「3ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金」という罰則も設けられています。しかし、私がここでお伝えしたいのは、法律違反だからダメだという表面的な話だけではありません。なぜ法律で禁止されているのか、その背後にある「技術的な危険性」を理解していただきたいのです。

電気工事には、高度な知識と技能が必要です。例えば、コンセントの裏側に電線を差し込む際、電線の被覆(ビニール部分)を剥く長さには厳密な規定があります。剥きすぎれば銅線が露出してショート(短絡)の原因になり、短すぎれば被覆が端子に噛み込んで接触不良を起こします。

特に恐ろしいのが「接触不良」です。電気が通じている状態で接触不良が起きると、その部分が電気抵抗となり、熱を持ちます(ジュール熱)。この熱が時間をかけて徐々に高まり、ある日突然、壁の中で発火するというケースが後を絶ちません。これを「亜酸化銅増殖発熱現象」などと呼ぶこともありますが、要するに、見えないところで火種が育ってしまうのです。

また、コンセントには「極性(Polarity)」があります。日本の100Vコンセントは、左側の穴が少し長くなっているのをご存知でしょうか? こちらが「接地側(W)」、右側が「電圧側(L)」と決まっています。配線を逆につないでも家電製品は動いてしまうことが多いのですが、スイッチを切っても機器内部に電圧がかかり続ける状態になり、漏電や感電のリスクが飛躍的に高まります。

無資格工事が招く3つの重大リスク

  • 火災リスク:接触不良による発熱やトラッキング現象により、壁内から出火する恐れがあります。就寝中などに発生すれば命に関わります。
  • 感電リスク:アース工事の不備や極性の間違いにより、家電製品に触れただけで感電する事故につながります。
  • 保険適用外のリスク:万が一、DIY工事が原因で火災が発生した場合、火災保険の「法令違反による事故」という免責事項に該当し、保険金が一切支払われない可能性が極めて高いです。

「自分の家だから自己責任」という言葉をよく耳にしますが、集合住宅であれば隣人の命を危険に晒すことになりますし、持ち家であっても、大切なご家族や財産を失うリスクと天秤にかければ、DIYでの施工がいかに割に合わないかお分かりいただけるかと思います。(出典:経済産業省『電気工事士の資格と範囲』

賃貸でも可能なコンセント増設のアイデア

「資格がないと何もできないのか…」と落胆された方もいらっしゃるかもしれませんが、諦めるのはまだ早いです。電気工事士法の規制対象は、あくまで「造営材(壁、柱、床、天井など)に固定する電気工作物」に関する作業です。逆に言えば、建物に固定しない形での電源確保であれば、資格を持たない一般の方でも自由に行うことができます。

ここでは、賃貸物件にお住まいの方や、持ち家でも壁に穴を開けたくないという方に向けて、合法かつ安全にコンセント環境を改善するアイデアをご紹介します。特に有効なのが、「家具」を電源ステーション化する方法です。

1. 家具用コンセントの活用

ホームセンターやネット通販で「家具用コンセント」や「什器用コンセント」と呼ばれる製品が販売されています。これらは本来、学習机やベッドのヘッドボードに埋め込まれているものですが、単体でも購入可能です。選ぶ際の絶対的なポイントは、「プラグコード付き」のタイプを選ぶことです。

先端が通常のコンセントプラグになっているものであれば、壁のコンセントに差し込むだけで使えるため、これは「延長コード」と同じ扱いになり、電気工事には当たりません。これをデスクの天板や本棚の側面にDIYで取り付ければ、まるで作り付け家具のような便利な電源環境が手に入ります。

2. ディアウォールやラブリコの活用

賃貸DIYの強い味方である「ディアウォール」や「ラブリコ」といった、2×4(ツーバイフォー)材を突っ張って柱を作るアイテムをご存知でしょうか。これを使って室内に「擬似的な柱」を立て、そこにコンセントタップをビスで固定する方法です。

法律上、この突っ張り柱は「建物(造営材)」ではなく「家具・什器」の一部とみなされる解釈が一般的です。そのため、この柱に対して電源タップをガッチリ固定しても、電気工事士法違反にはなりません。お洒落なスイッチ付きタップなどを目線の高さに固定すれば、屈まずにプラグを抜き差しできる快適な環境が作れます。

DIYで触っていい範囲・ダメな範囲

作業内容資格の要・不要備考
コンセントカバー(プレート)の交換不要(誰でもOK)中の金属枠や配線には触れず、表面の化粧板のみ交換する場合。
延長コード・タップの設置不要(誰でもOK)壁や床に固定しない限り自由。
コンセント本体の交換・移設必要(プロのみ)壁の中の配線をいじる作業は全てNG。
VVFケーブルの壁固定必要(プロのみ)ステップル等でケーブルを柱に打ち付ける作業はNG。

このように、建物を傷つけず、かつ法律の範囲内で工夫できる余地は十分にあります。まずはこれらの方法で不便が解消できないか検討してみるのがおすすめです。

露出配線で見栄えを良くする工夫と限界

露出配線で見栄えを良くする工夫と限界

本格的な工事を依頼せずに電源を延長する場合、あるいはプロに依頼してもコストを抑える場合、どうしても避けられないのが「露出配線」です。壁の中に配線を隠蔽できればベストですが、構造上の問題や費用の面から、壁の表面に配線を這わせざるを得ないケースは多々あります。

露出配線でも、可能な限り見栄え良く、インテリアに馴染ませるためには「配線モール(プラモール)」の活用が不可欠です。モールには様々な色や太さ、木目調などのデザインがあり、壁紙や床の色に合わせて選定することで、驚くほど目立たなくすることが可能です。

モールの選び方と施工のコツ

一般家庭の電源コード(ビニールコード)を隠す場合、モールのサイズは「1号」または「2号」が一般的です。壁紙が白なら「ホワイト」や「ミルキーホワイト」、フローリングには「木目調」を選びます。

施工の際のポイントは、「コーナーパーツ(曲がり角用の部品)」をしっかり使うことです。角の部分でモールを斜めに切って合わせるのはプロでも難しい作業ですが、専用の入隅(いりずみ)・出隅(でずみ)・曲がり(平面のカーブ)といったパーツを使えば、誰でもプロ並みの仕上がりにできます。

壁への固定には、裏面に強力な両面テープがついている「テープ付きモール」が便利です。ただし、賃貸の場合は壁紙が剥がれてしまうリスクがあるため、壁紙用マスキングテープを先に貼り、その上から両面テープ付きモールを貼るという裏技がよく使われます。

法的リスクへの注意:ステップルの使用について

ここで一つ、非常に重要な法的注意点をお伝えします。もしあなたが、ホームセンターでVVFケーブル(灰色の平たい硬いケーブル)を買ってきて、それを「ステップル(コの字型の釘)」を使って柱や壁に打ち付けて固定した場合、それは完全に「電気工事」に該当し、無資格で行えば違法となります。

「延長コードなら固定していいのに、なぜVVFケーブルはダメなのか?」と思われるかもしれません。VVFケーブルを造営材に固定した瞬間、それは「建物の電気設備の一部」とみなされるからです。一方で、家電製品の延長コードはあくまで「電気製品の一部」という扱いです。この境界線は非常に曖昧ですが、DIYで安全に行うなら「延長コード+モール」の組み合わせに留めておくのが賢明です。

延長コードと増設工事の違いと使い分け

「コンセントが足りないなら、延長コードで口数を増やせばいいじゃないか」と考えるのは自然なことです。しかし、プロが提案する「コンセント増設工事」と、市販の「延長コード(電源タップ)」による分岐には、決定的な違いがあります。それは「使用できる電気の総量が増えるかどうか」という点です。

家庭用のコンセントは、通常、分電盤にある一つの「子ブレーカー(安全ブレーカー)」から配線がつながっています。一つの回路(子ブレーカー)で使える電気の量は「20A(アンペア)」、つまり100Vで計算すると「2000W(ワット)」までと決まっています。

タコ足配線の限界

壁のコンセントが2口あるとして、そこに電源タップをつないで10口に増やしたとします。しかし、その元となっている壁の配線が供給できるのは、あくまで2000Wまでです。しかも、その回路は隣の部屋のコンセントや照明とも共有している可能性が高いのです。

例えば、冬場に以下のような機器を同時に使ったとしましょう。

  • セラミックファンヒーター:1200W
  • ドライヤー:1200W

これだけで合計2400Wとなり、延長コードの許容範囲(通常1500Wまで)を超えて発火のリスクが生じるだけでなく、家のブレーカーも即座に落ちてしまいます。延長コードは、あくまで「スマホの充電器やLEDスタンドライトなど、消費電力の小さい機器をたくさん繋ぐ」ための解決策であり、パワー不足を解消するものではありません。

増設工事の必要性

一方、電気工事による「専用回路の増設」は、分電盤から新しいケーブルを一本、そのコンセントのためだけに引っ張ってくる工事です。これを行えば、そのコンセント単独で2000Wの容量をフルに使うことができます。

エアコン、電子レンジ、IHクッキングヒーター、浴室乾燥機。こうした「熱を出したり、モーターを回したりする家電」を使う場所には、延長コードではなく、必ず工事による増設(専用回路)が必要です。使い分けの基準は、「消費電力の合計が1500Wを超えるかどうか」と覚えておいてください。

マンションでの増設工事に関する制限事項

戸建て住宅であれば、所有者の判断で壁に穴を開けようが天井裏に入ろうが自由ですが、マンション(区分所有建物)の場合はそうはいきません。マンションでのコンセント増設工事は、構造と規約による二重の制約を受けます。

「専有部分」と「共用部分」の壁

マンションには、住人が自由にリフォームできる「専有部分」と、勝手に手をつけてはいけない「共用部分」があります。電気配線やコンセント自体は専有部分に含まれることが多いですが、問題は配線を通すルートです。

特に注意が必要なのが「コンクリート壁(躯体)」です。マンションを支えている鉄筋コンクリートの壁や梁は、たとえ自分の部屋の内側にあっても、マンション全体の「共用部分」にあたります。したがって、配線を通すためにコンクリート壁に穴を開けること(コア抜き)は、耐震強度に関わるため、管理規約で厳しく禁止されていることがほとんどです。

マンションで増設するための現実的な手法

では、マンションではコンセントを増やせないのかというと、そんなことはありません。以下のような方法で回避します。

  1. GLボンド工法の隙間を利用する: コンクリート壁と石膏ボード(壁紙が貼ってある板)の間には、GLボンドという団子状の接着剤による数センチの隙間があることが多いです。熟練の電気工事士であれば、このわずかな隙間を通して隠蔽配線を行うことができます。
  2. 天井裏配線: ユニットバスの点検口などから天井裏にアクセスし、目的の場所まで配線を通して天井から壁の中に落とし込む方法です。ただし、天井裏にコンクリートの梁(はり)が出っ張っていると通線できないこともあります。
  3. 露出配線+モール仕上げ: どうしても壁内を通せない場合は、潔く露出配線を選択し、モールで綺麗にカバーします。これが最も確実で安価な方法です。

マンションでの工事を依頼する際は、こうしたマンション特有の構造(GL工法や二重天井など)を熟知している業者を選ぶことが成功の鍵となります。「隠蔽配線は無理ですね」と即答する業者ではなく、「図面を見せてください」「点検口を確認させてください」と構造を把握しようとする業者こそが、真のプロフェッショナルと言えるでしょう。

コンセント増設のやり方と業者に依頼する費用や相場

業者に依頼するコンセント増設のやり方と費用

ここまでDIYや簡易的な対策についてお話ししてきましたが、「やっぱり安全第一で、見た目もスッキリさせたい」「エアコン用の専用コンセントがどうしても必要だ」という場合は、プロの電気工事士に依頼するのが正解です。しかし、電気工事の費用は「定価」が見えにくく、いくらかかるのか不安に感じる方も多いでしょう。

ここからは、実際の市場価格に基づいた費用の目安と、見積もりを取る際に見るべきポイントを、業界の内情も交えながら詳しく解説していきます。

コンセント増設にかかる費用の相場と内訳

コンセント増設の費用は、「どこから電気を引っ張ってくるか」という工事の難易度によって大きく4つのパターンに分かれます。それぞれの相場と工事内容を見ていきましょう。

1. 差込口の交換(多口化):5,000円〜8,000円

最も安価なパターンです。既存の2口コンセントを外して、3口や6口のコンセントに交換します。配線自体はいじらず、あくまで「出口」の形状を変えるだけなので、作業時間は30分程度です。ただし、前述の通り電気容量(ワット数)は増えません。「スマホの充電器をたくさん挿したい」といった用途向けです。

2. 既存配線からの分岐増設:12,000円〜18,000円

「この壁の裏側にコンセントがあるから、反対側の部屋にも欲しい」といったケースや、「今のコンセントから3メートル横に増やしたい」といったケースです。近くにある既存の電気配線から分岐(送り配線)させて、新しいコンセントを作ります。比較的手軽ですが、元の回路の容量を分け合うことになるため、消費電力の大きい家電には不向きです。

3. 専用回路の増設(露出配線):16,000円〜25,000円

分電盤(ブレーカー)から、目的の場所まで新しいケーブルを一本直接引いてくる工事です。エアコンや電子レンジを使うならこの工事が必須です。露出配線(モール仕上げ)であれば、壁を壊す必要がないため、比較的安価に施工できます。

4. 専用回路の増設(隠蔽配線):25,000円〜45,000円+α

最も費用と技術が必要なのが、この「隠蔽配線による専用回路増設」です。分電盤から天井裏や床下、壁の中を通して、一切配線を見せずに新しいコンセントを作ります。建物の構造によっては、点検口の設置が必要になったり、どうしても通線できずに一部露出になったりする場合もあります。費用幅が大きいのは、現場の状況によって作業時間が大幅に変わるためです。

追加費用が発生する要注意ポイント

上記の基本料金に加え、以下のような場合に費用が加算されます。

  • 分電盤の空きがない場合:ブレーカーを増やすスペースがないと、分電盤自体の交換(5〜8万円程度)や、増設ボックスの設置が必要になります。
  • 配線距離が長い場合:基本料金には「配線10mまで」などが含まれていますが、2階から1階へ引くなど距離が長いと、1mあたり1,000円〜1,500円程度の追加料金がかかります。
  • コンクリート貫通など:特殊な穴あけ工事が必要な場合も別途見積もりとなります。

信頼できる業者の選び方と見積もりのコツ

信頼できる業者の選び方と見積もりのコツ

「電気工事でぼったくられたくない」というのは誰しも思うことですが、安すぎる業者にもリスクがあります。適正価格で、かつ確実な仕事をしてくれる業者を見極めるためのチェックポイントをお教えします。

1. 「一式」見積もりに注意する

見積書をもらった時、「コンセント増設工事 一式 30,000円」としか書かれていない場合は要注意です。これでは何が含まれているのか分かりません。
良心的な業者の見積もりは、以下のように内訳が明記されています。

  • 基本技術料:〇〇円
  • ケーブル代(VVF 2.0mm):〇m × 〇〇円
  • コンセント部材費:〇〇円
  • 開口・補修費:〇〇円
  • 諸経費(出張費・駐車代):〇〇円

内訳があれば、「配線を短くすれば安くなるか?」といった相談も具体的にできます。

2. 資格証の携帯と提示

工事日当日、やってきた職人さんが「電気工事士免状」を携帯しているか確認することは、発注者としての正当な権利です。残念ながら、マッチングサイトなどで極端に安い価格を提示する業者の中には、無資格のアルバイトに作業をさせているケースも稀に存在します。「免状を見せていただけますか?」と聞いて、嫌な顔をせずに提示してくれる業者は信頼できます。

3. 現地調査の有無

電話やメールだけで「全部で15,000円でやります!」と断言する業者は、当日になって「思ったより大変だった」と追加料金を請求してくるトラブルが多いです。特に隠蔽配線を希望する場合は、必ず事前に現地調査(下見)に来てくれる業者、あるいは写真を送って詳細なヒアリングをしてくれる業者を選びましょう。

キッチンやエアコン専用回路の増設プラン

コンセント増設の目的として最も多いのが、キッチン家電とエアコンです。これらの機器は消費電力が大きいため、ただ増やせば良いというわけではなく、計画的な「回路設計」が必要になります。

キッチンの「ブレーカー落ち」解消プラン

最近のキッチン家電はハイパワー化しています。電子レンジ(1300W)、炊飯器(1200W)、電気ケトル(1300W)、食洗機(1200W)。これらをタコ足配線で一つの回路に繋げば、朝の忙しい時間にブレーカーが落ちるのは必然です。

リフォームのプロとして推奨するキッチンの電源プランは以下の通りです。

  • 電子レンジ専用回路:必須です。他の機器と干渉させないために独立させます。
  • 食洗機専用回路:長時間稼働するため、専用にするのが望ましいです。
  • カップボード用回路:炊飯器やケトルを使う棚には、レンジとは別の専用回路を引きます。

もし分電盤に余裕がない場合でも、電気工事士に相談すれば「優先順位の低い部屋の回路と抱き合わせる」などのテクニックで解決できることもあります。

エアコンの「電圧切替」と「専用コンセント」

リビング用の大型エアコン(主に14畳用以上)を購入する場合、電源が「200V(ボルト)」仕様になっていることが多いです。日本の一般家庭のコンセントは通常100Vですから、そのままではプラグの形状も合わず、動きません。

この場合、以下の工事が必要になります。

  1. 分電盤での電圧切替:ブレーカーの結線を変更し、200Vの電気を流せるようにする。
  2. コンセント交換:200V専用の形状(タンデム型やエルバー型など)のコンセントに交換する。

「エアコンを買ったのに取り付けられない!」という事態を防ぐため、購入前に必ずコンセントの形状と、分電盤まで200Vに対応した配線が来ているか(3芯線など)を確認しましょう。

USBコンセントへの交換とメリット

「コンセント増設」の新しい形として、近年爆発的に需要が伸びているのが「USBコンセント」です。これは、壁のコンセントにACアダプター(四角い充電器)を挿すのではなく、壁自体にUSBポートが埋め込まれているものです。

最新トレンド:USB Type-C (PD) 対応モデル

数年前までのUSBコンセントは出力が低く、スマホの充電くらいにしか使えませんでしたが、今は時代が変わりました。パナソニックなどの大手メーカーから、「USB Power Delivery(PD)」規格に対応した、最大60Wなどの高出力モデルが販売されています。

60Wあれば、スマホやタブレットはもちろん、多くのノートパソコンをUSBケーブル一本で直接壁から充電できます。あの大きくて重いACアダプターが不要になるのです。デスク周りやベッドサイド、キッチンのカウンターなどに設置すれば、生活の利便性が劇的に向上します。

導入コストと注意点

高出力なUSBコンセントは部品代自体が高価で、定価で15,000円〜20,000円程度します。工事費込みだと3万円近くになることもありますが、「ACアダプターを探す手間」や「見た目の美しさ」への投資と考えれば、十分に価値のあるリフォームです。ただし、USBコンセントは奥行きがあるため、壁の中のボックススペースに余裕がないと設置できない場合があります。

どこに頼む?家電量販店と専門店等の比較

いざ工事を依頼しようと思ったとき、窓口はいくつかあります。それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合った依頼先を選びましょう。

1. 地域の電気工事店(街の電気屋さん)

【おすすめ度:★★★★★】

技術力が高く、融通が利くのが最大の特徴です。隠蔽配線などの難しい工事も、「なんとかやってみましょう」と知恵を絞ってくれることが多いです。一度繋がりができれば、将来的な照明交換やスイッチ修理など、家の電気トラブル全般を相談できる「かかりつけ医」のような存在になります。

2. 家電量販店のリフォームカウンター

【おすすめ度:★★★☆☆】

エアコンや冷蔵庫を購入するついでに頼める手軽さがあります。ポイントがつくのもメリットです。ただし、実際に工事に来るのは提携している下請け業者であり、当たり外れがあるのも事実です。また、量販店の工事は「標準工事」が基本なので、複雑な隠蔽配線などは「対応不可」と断られるケースも少なくありません。

3. くらしのマーケット等のマッチングサイト

【おすすめ度:★★★☆☆】

口コミや顔写真を見て業者を選べるため、人柄重視の方には良いでしょう。価格競争が起きているため、安く済ませたい場合にも有効です。ただし、前述のように資格確認や追加費用の条件など、発注者自身がある程度知識を持って業者を見極めるリテラシーが必要です。

よくある質問(FAQ)

最後に、私が現場でお客様からよくいただくご質問と、それに対する回答をまとめました。

工事当日の流れや、古い建物ならではの悩みなど、細かいけれど気になるポイントを解消しておきましょう。

Q1. 工事の所要時間はどれくらいかかりますか?

A. 工事の内容によって異なりますが、1〜3時間程度が目安です。

既存のコンセントの差込口を交換するだけであれば、1箇所あたり15分〜30分程度で完了します。新しい配線を引く場合、露出配線(モール仕上げ)であれば1〜2時間、壁の中に線を通す隠蔽配線であれば、慎重な作業が必要なため半日〜1日かかることもあります。在宅勤務の合間などに依頼される場合は、念のため半日程度は余裕を見ておくと安心です。

Q2. 築年数が古い家で「アース(接地極)」がありません。増設できますか?

A. はい、可能です。ただし「D種接地工事」という別途工事が必要になります。

古い住宅のコンセントには、漏電防止のためのアース線が来ていないことが多いです。エアコンや電子レンジ、温水洗浄便座にはアース接続が必須ですが、この場合は地面にアース棒を埋め込み、そこから専用の線を引いてくる工事を行います。マンションの場合は、分電盤付近にあるアース端子から配線を延長するなどの対処を行いますので、現地調査の際に必ず「アースがない」旨をお伝えください。

Q3. 契約アンペア数(30A→50Aなど)も一緒に上げたいのですが?

A. 電気工事店に依頼すれば、アンペア変更申請の代行も可能です。

コンセントを増設しても、家全体で使える電気の総量(契約アンペア)が小さいままだと、すぐにメインブレーカーが落ちてしまいます。アンペアを上げるには、電力会社への申請と、場合によっては「アンペアブレーカー」や「引き込み線」の交換工事が必要です。多くの電気工事店では、コンセント増設と合わせてこれらの手続きや工事をワンストップで引き受けてくれます。

Q4. 工事中は大きな音が出たり、部屋が汚れたりしますか?

A. 壁の開口時に多少の音と粉塵が出ますが、養生を行って最小限に抑えます。

壁に穴を開ける際や、柱に配線を固定する際に、電動工具の音がします。集合住宅の場合は、管理組合の規定に従い、近隣の方へ一言ご挨拶をしておくとトラブルを防げます。また、石膏ボードを削ると白い粉が出ますが、プロの業者は床に養生シートを敷き、掃除機で吸い取りながら作業を行いますので、お部屋が真っ白になるようなことはありません。ご安心ください。

Q5. 工事後の保証期間はありますか?

A. 業者によりますが、一般的に1〜5年の施工保証がついていることが多いです。

「スイッチを入れたのに動かない」「コンセントがぐらつく」といった施工不良があった場合、無償で手直しをしてくれる保証期間を設けている業者がほとんどです。見積もりの段階で「施工保証書は発行されますか?」と確認しておくことをおすすめします。地域密着の工事店などは、保証期間後でも柔軟に対応してくれることが多いですよ。

コンセント増設のやり方で失敗・後悔しないために:まとめ

長くなりましたが、コンセント増設は、単に穴を増やす工事ではなく、あなたの生活の質(QOL)を向上させるための重要なリフォームです。

最後に、失敗しないためのポイントを改めてまとめます。

  • DIYの境界線を守る: 壁内の配線や固定はプロの領域です。無資格での工事は火災や保険トラブルの元になります。安全なDIYは「家具用コンセント」や「モール配線」までと心得ましょう。
  • 目的を明確にする: 「何を繋ぎたいか」によって工事内容は変わります。スマホなら分岐増設やUSBコンセント、キッチン家電やエアコンなら専用回路が必要です。
  • 見積もりは内訳を見る: 「一式」で済ませる業者には注意し、現地調査を依頼して、納得のいく説明を受けてから発注しましょう。

「たかがコンセント、されどコンセント」。

適切な場所に適切な電源があるだけで、毎日の生活ストレスは驚くほど軽減されます。

この記事が、あなたの快適な住まい作りの第一歩となれば幸いです。もし判断に迷うことがあれば、お近くの信頼できる専門家や電気工事店に相談してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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