電気のお悩み

漏電の調べ方と原因は?テスターを使う方法やセルフチェックを解説

2026年1月25日

漏電の調べ方と原因は?テスターを使う方法やセルフチェックを解説

「突然、家のブレーカーが落ちて真っ暗になった」「使用している電気製品は変わらないのに、なぜか電気代が急騰している」といった経験はありませんか?これらの現象は、単なる使いすぎではなく、電気のトラブルである「漏電」が原因かもしれません。

漏電は、目に見えない場所で進行するため非常に厄介です。放置すると、大切な家財を失う火災や、最悪の場合は命に関わる感電事故を引き起こす恐れがあります。そのため、少しでも「おかしいな」と感じたら、迅速かつ適切な方法で原因を突き止めることが極めて重要です。

この記事では、漏電の調べ方とテスターを用いた確認方法について、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。専門的な知識がない状態でも実践できるセルフチェックの方法から、プロが使用する測定器の仕組みまでを網羅しました。

まずは、漏電とはどのような現象で、なぜ起こるのかという基礎知識から、具体的な見極め方法や測り方を解説します。また、電化製品の劣化や配線の損傷といった漏電の起こる原因を深く理解することで、日常生活での予防にも役立てていただけるはずです。

さらに、本格的な調査方法として、クランプメーターや絶縁抵抗計(メガテスター)を使った手順を紹介します。普通のテスターではなぜ漏電調査ができないのか、その理由も明確にします。

「漏電調査をセルフチェックや自分でするにはどうしたらいいですか?」という疑問に対しては、分電盤の操作だけで可能な点検手順をステップバイステップで説明します。また、漏電のサインを見逃さないためのポイントや、業者に依頼する際に「漏電チェックは無料でできますか」といった費用の不安を解消する情報もまとめました。

記事の後半では、修理や交換を検討するべき決定的なタイミングやサイン、意外と知られていない電気配線や分電盤の耐用年数や寿命は何年ですかという疑問への回答、そして安全確保のために絶対に守るべきメガテスターを使う際の注意点について詳述します。

ポイント

  • 漏電が発生する主な7つの原因と、見逃してはいけない危険なサイン
  • 分電盤のスイッチ操作だけで、誰でも安全に行える漏電箇所の特定手順
  • 普通のテスターと絶縁抵抗計の違い、およびクランプメーターを用いたプロの測定方法
  • 専門業者へ依頼するべき判断基準と、調査・修理にかかる費用の相場

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漏電の調べ方とテスターを使わない確認法

漏電の調べ方とテスターを使わない確認法

  • 漏電とは?見極め方法や測り方を解説
  • 漏電の起こる原因は?漏電の原因と調べ方
  • 漏電のサインは?見逃せない危険信号
  • 修理や交換を検討する3つのタイミングやサイン
  • 配線等の耐用年数や寿命は何年ですか?
  • 漏電調査をセルフチェック・自分でするには?
  • 漏電チェックは無料でできますか?

漏電とは?見極め方法や測り方を解説

私たちの生活に欠かせない電気ですが、通常は電線やコードといった「電気の通り道」の中だけを流れるように制御されています。この通り道は、ゴムやプラスチックなどの電気を通しにくい物質(絶縁体)で覆われており、外部に電気が漏れないよう守られています。

しかし、この絶縁部分が経年劣化で破れたり、傷ついたりすることで、電気が本来の回路から外へ漏れ出してしまうことがあります。これが「漏電」です。水道ホースに穴が開いて水が漏れ出す状態をイメージすると分かりやすいでしょう。

漏電を見極めるための最も確実な第一歩は、ご自宅の分電盤(ブレーカー)を確認することです。日本の住宅用分電盤には、漏電を検知して自動的に電気を遮断する「漏電ブレーカー」が設置されていることが一般的です。もし、電気の使いすぎ(アンペアブレーカーが落ちる)ではないのに、突然電気が消え、分電盤の中央にある漏電ブレーカーが「切」になっている場合は、家屋内のどこかで漏電が発生している可能性が極めて高いと判断できます。

絶縁とアース(接地)の重要性

電気が漏れた際、その電気を安全に地面へ逃がすのが「アース」の役割です。洗濯機や電子レンジなどの家電製品にアース線を正しく接続しておくことで、万が一漏電した際の感電リスクを大幅に軽減できます。

漏電の起こる原因は?漏電の原因と調べ方

漏電は「ある日突然」起こるように感じられますが、その背景には必ず原因があります。原因を特定し、取り除くことが根本的な解決につながります。主な原因は以下の7つに分類されます。

漏電を引き起こす主な7つの原因

  • 電化製品の劣化や故障:長期間の使用により、内部の絶縁体が劣化したり、コードが断線しかけたりしている状態です。
  • コンセントのゆるみ:プラグがしっかりと差し込まれていないと、接触不良による発熱やスパークの原因となります。
  • タコ足配線:一つのコンセントに複数の機器を接続し、許容電力を超えると異常発熱し、被覆が溶けて漏電します。
  • 施工不良:新築やリフォーム時の電気工事に不備があり、配線が傷ついているケースです。
  • 家屋の劣化:雨漏りによって壁の中の配線やコンセント裏に水が浸入し、絶縁性能が低下します。
  • 塩害:海の近くにお住まいの場合、潮風に含まれる塩分が機器や配線に付着し、腐食や絶縁不良を招きます。
  • 獣害:屋根裏や壁内に侵入したネズミなどの小動物が、電気配線をかじって被覆を剥がしてしまう被害です。

これらの中でも、特に対策が必要なのが「水分」「ホコリ」です。水は電気を通す性質があるため、濡れた手でプラグを触ったり、結露しやすい場所に配線を這わせたりするのは非常に危険です。

また、コンセントと電源プラグの隙間にホコリが溜まり、そこに湿気が加わることで放電・発火する「トラッキング現象」も、漏電火災の代表的な原因です。家具の裏など、普段目の届かないコンセント周辺は定期的に清掃し、ホコリを溜めない環境作りが大切です。

漏電のサインは?見逃せない危険信号

漏電は目に見えませんが、私たちの周りにいくつかの「サイン」を発しています。これを見逃さず早期に対処することで、被害を最小限に抑えることができます。

サイン詳細と危険度
漏電ブレーカーが作動する危険度:高

最も明確なサインです。再投入してもすぐに落ちる場合は、現在進行形で漏電しています。無理に上げ続けず、専門家の調査が必要です。

電気代の急激な上昇危険度:中

生活スタイルが変わっていないのに電気代が跳ね上がった場合、漏電箇所から常に電気が地面へ流れ出ている可能性があります。

雨の日に停電しやすい危険度:高

雨の日や湿度の高い日に限ってブレーカーが落ちる場合、外部コンセントや外壁内の配線に雨水が浸入している恐れがあります。

家電製品に触れるとビリッとする危険度:最高

洗濯機や冷蔵庫の金属部分に触れた際に痛みを感じるのは、実際に感電している状態です。直ちに使用を中止し、電源プラグを抜いてください。

特に感電に関しては、わずかな電流であっても人体に重大な影響を及ぼす可能性があります。一般的に、人が痛みを感じるのは5mA程度からですが、電流が大きくなると筋肉が硬直し、自力で離れることができなくなります。

詳しくは、一般財団法人 関東電気保安協会「感電の危険性」などの専門機関が公開している情報を参照し、その危険性を正しく理解しておくことを強くおすすめします。

修理や交換を検討する3つのタイミングやサイン

「まだ使えるから大丈夫」という過信は禁物です。以下の3つの兆候が見られた場合は、修理や交換を検討すべき重要なタイミングです。

  1. 漏電ブレーカーが頻繁に落ちる場合「たまに落ちる程度だから」と放置していませんか?頻繁に落ちるのは、配線の絶縁劣化が進行しているか、特定の家電製品が故障している証拠です。自然治癒することはないため、早急な調査が必要です。
  2. 焦げ臭いにおいや異音がする場合コンセントやスイッチ付近から「ジージー」という音がしたり、魚が焼けたような焦げ臭いにおいがしたりする場合、内部でショートやアーク放電が起きています。これは火災発生の直前段階と言えるため、即座にブレーカーを切り、業者へ連絡してください。
  3. 家電製品のコードやプラグが異常に熱い場合使用中に電源コードやプラグが触れないほど熱くなる場合、内部の断線や接触不良により異常発熱しています。そのまま使い続けると被覆が溶けて漏電し、発火につながります。

配線等の耐用年数や寿命は何年ですか?

電気設備は一度設置すれば永久に使えるものではありません。建物と同様に、電気配線や分電盤にも明確な「寿命」が存在します。

一般的に、壁の中を通る屋内配線(VVFケーブルなど)の耐用年数は20年〜30年程度と言われています。30年を超えると、被覆の硬化やひび割れが進み、漏電リスクが高まります。

また、電気の安全を守る「住宅用分電盤」については、一般社団法人 日本配線システム工業会が、安全性を考慮した更新推奨時期を「13年」と定めています。見た目に変化がなくても、内部のバイメタルや電子部品が劣化し、いざという時にブレーカーが作動しない恐れがあります。

詳しい更新時期のガイドラインについては、一般社団法人 日本配線システム工業会「住宅用分電盤の更新推奨時期」をご参照ください。築年数が古い住宅にお住まいの方は、リフォームの際に電気設備の点検・交換も併せて計画することをおすすめします。

漏電調査をセルフチェック・自分でするには?

専門的な道具を持っていなくても、分電盤のスイッチ操作だけで「家のどの場所(回路)で漏電が起きているか」を特定するセルフチェックが可能です。万が一の停電時に備えて、手順を覚えておきましょう。

【誰でも簡単】漏電箇所の特定手順

  1. 全てのブレーカーを切る分電盤にある「アンペアブレーカー(左側)」、「漏電ブレーカー(中央)」、「安全ブレーカー(右側の小さな複数スイッチ)」を全て「切(OFF)」にします。
  2. 主幹を入れる「アンペアブレーカー」と「漏電ブレーカー」を「入(ON)」にします。
  3. 回路を一つずつ確認する複数ある「安全ブレーカー」を、一つずつゆっくりと「入」にしていきます。
  4. 漏電箇所を特定するある特定の安全ブレーカーを上げた瞬間に、中央の「漏電ブレーカー」がバチンと落ちた場合、そのスイッチが担当している回路(部屋や場所)で漏電が発生しています。
  5. 応急処置漏電している回路の安全ブレーカーだけを「切」の状態に戻し、それ以外のブレーカーを全て上げれば、問題のない部屋では電気を使用できます。

この方法で場所(例:キッチンの回路、2階の部屋の回路など)が特定できたら、その部屋にある家電製品のコンセントを全て抜いてみてください。それでもブレーカーが落ちる場合は、壁の中の配線やコンセント自体に問題がある可能性が高いため、電気工事士による修理が必要です。

漏電チェックは無料でできますか?

漏電調査や修理にかかる費用は、依頼先や契約内容によって異なります。

まず、地域の「電気保安協会」や契約している「電力会社」に相談する場合、漏電箇所の特定(上記のセルフチェックで行うような範囲の調査)までは、月々の電気料金に含まれる保安サービスの範囲内として無料で対応してもらえるケースがあります。

しかし、ここで注意が必要なのは、電力会社や保安協会が行うのはあくまで「調査と安全確保(漏電箇所の遮断)」までであることが多い点です。故障したコンセントの交換や、壁内配線の修理といった「改修工事」は有料となり、基本的には街の電気工事店やリフォーム会社を自分で手配するか、紹介を受ける形になります。

一方、民間の「電気工事業車」に直接依頼する場合、調査の段階から出張費や診断料が発生することが一般的ですが、調査から修理・復旧までをワンストップで迅速に対応してもらえるメリットがあります。緊急性が高い場合や、修理まで一括で任せたい場合は、事前に見積もりを取った上で民間業者に依頼するのがスムーズです。

漏電の調べ方を解説!テスターでの測定手順

漏電の調べ方を解説!テスターでの測定手順

  • 漏電の調べ方を解説!テスターを使った方法や手順
  • メガテスター・普通のテスターで漏電調査
  • クランプメーターを使った測定方法
  • メガテスターを使う際の注意点
  • 漏電の調べ方とテスター使用のまとめ

漏電の調べ方を解説!テスターを使った方法や手順

電気工事の現場で漏電調査を行う際、主に使用されるのが「絶縁抵抗計(メガテスター)」「クランプメーター」です。これらは、目に見えない電気の「漏れ」や「流れにくさ」を数値化して教えてくれる機器です。

調査のアプローチには大きく分けて2つの方法があります。

  • 停電状態での測定:電気を止めて、配線の絶縁性能そのものを測る方法(メガテスター使用)。
  • 活線状態での測定:電気を流したまま、実際に漏れ出ている電流を測る方法(クランプメーター使用)。

状況に応じてこれらを使い分け、あるいは組み合わせることで、精度の高い診断が可能になります。

メガテスター・普通のテスターで漏電調査

DIYなどで使われる一般的な「テスター(マルチメーター)」で漏電調査ができると思っている方も多いですが、実はこれは間違いです。

測定器の種類漏電調査への適性理由
普通のテスター

(マルチメーター)

不向き通常の抵抗測定モードで使用する電圧は非常に低く(数ボルト程度)、100V以上の電圧がかかる実際の漏電状況を再現できません。断線の確認はできますが、絶縁不良の発見は困難です。
メガテスター

(絶縁抵抗計)

必須125V〜1000Vといった高い電圧を強制的にかけることで、微細な絶縁不良も検出できます。漏電調査にはこの機器が必要です。

メガテスターは、配線と地面(アース)の間に高い電圧をかけ、どれだけ電気が流れにくいか(抵抗値)を測定します。抵抗値が高ければ「絶縁状態が良い(漏電していない)」、低ければ「絶縁状態が悪い(漏電している)」と判断します。内線規程などの基準では、100V回路の場合、絶縁抵抗値が0.1MΩ(メガオーム)以上あることが求められます。

クランプメーターを使った測定方法

クランプメーターは、洗濯バサミのような形状のセンサー部(クランプ)で電線を挟み込むだけで、電流を測定できる機器です。特に「リーク(漏れ)電流」の測定に対応した高感度なモデルを使用します。

【クランプメーターによる測定の仕組みと手順】

通常、電気機器へ向かう電流(行き)と、戻ってくる電流(帰り)の大きさは同じです。しかし、漏電していると、一部の電気が漏れて地面へ流れるため、行きと帰りの電流値に差が生じます。

  1. クランプメーターを「漏れ電流(mA)測定モード」にセットします。
  2. 分電盤のブレーカー付近で、2本の配線(単相2線式の場合)を2本まとめてクランプします。
  3. 正常であれば、行きと帰りの磁界が打ち消し合い、数値はほぼ「0」になります。
  4. もし数値が表示される場合(例:10mAなど)、その差分が漏電電流であり、回路のどこかで漏電していると判断できます。

この方法は、ブレーカーを落とさずに(停電させずに)調査できるため、病院や店舗など、電気を止めにくい場所での初期診断に非常に有効です。

メガテスターを使う際の注意点

メガテスターはプロ仕様の測定器であり、誤った使い方をすると機器の破損や事故につながります。使用する際は以下の点に細心の注意を払ってください。

【最重要】資格と法令遵守

電気配線の絶縁抵抗測定や、それに伴う修理・交換作業は、「電気工事士」の資格が必要です。これは経済産業省の「電気工事士法」によって定められています。無資格者が分電盤内部に触れたり、配線を工事したりすることは法律で禁止されています。

技術的な注意点:

  • ブレーカーは必ず切る:メガテスターは自ら電圧を発生させる機器です。電気が流れている(活線)状態で使用すると、テスターが故障・焼損するだけでなく、測定者自身が感電する危険があります。
  • 家電製品を保護する:高い電圧をかけるため、接続されているパソコンや給湯器などの基板を破損させる恐れがあります。測定する回路につながっている家電製品のプラグは、可能な限り全て抜いてから測定を行ってください。
  • 放電作業を行う:測定直後は、電線に電気が溜まっていることがあります。測定後はテスターの機能を使ったり、接地させたりして、溜まった電気を逃がす(放電する)手順が必要です。

漏電の調べ方とテスター使用の注意点:まとめ

この記事では、漏電の原因から簡易チェック、本格的な測定方法までを解説しました。最後に重要なポイントを振り返ります。

  • 漏電とは、絶縁劣化などにより電気が本来の回路から外へ漏れる現象のこと
  • 主な原因には、家電の劣化、水濡れ、コンセントのトラッキング現象などがある
  • 漏電ブレーカーの作動、電気代の高騰、感電(ビリビリ感)は危険なサイン
  • 屋内配線の寿命は約20〜30年、分電盤の更新推奨時期は約13年
  • 「セルフチェック」なら、ブレーカーを一つずつ上げて落ちる回路を特定できる
  • 電力会社などは調査まで無料の場合があるが、修理は基本的に有料となる
  • 本格的な漏電調査には「普通のテスター」ではなく「メガテスター(絶縁抵抗計)」が必要
  • クランプメーターを使えば、電線を挟むだけで通電したまま漏れ電流を測れる
  • メガテスター使用時は、必ず停電させ、家電製品をコンセントから抜く必要がある
  • 配線の診断や修理は「電気工事士」の資格を持つプロに依頼するのが安全かつ確実
  • 漏電は自然に直ることはないため、異常を感じたら放置せずすぐに対処する

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  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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