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面格子は意味ない?自宅の防犯性を最強にする3つの方法

2025年8月13日

「面格子は防犯対策として意味ない」という話を聞いて、その真相が気になっていませんか。

窓に面格子をつけると本当に防犯効果はあるのか、あるいはデメリットしかないのか、多くの方が疑問に思っています。実際に、面格子が簡単に外されるケースもあり、取り付けたことによる後悔の声も少なくありません。

この記事では、面格子は本当に意味ないのかという疑問にお答えします。面格子をつける本来の理由や、期待できる5つのメリットと防犯効果を解説しつつ、面格子と防犯ガラスはどっちが良いのか比較します。

さらに、ヒシクロス面格子の防犯性や、面格子を内側から、あるいは室内に設置する方法、ホームセンターで部材を購入する際の注意点もご紹介します。

また、面格子を後付けするといくらくらいかかるのかという費用面から、自宅の防犯性を最強にするための3つの方法まで、あなたの家の安全を守るための具体的な知識を網羅的にお届けします。

ポイント

  • 面格子が「意味ない」と言われる本当の理由
  • 面格子のメリットと防犯効果を最大化する方法
  • 状況に応じた最適な面格子の選び方と費用
  • 面格子と他の防犯対策を組み合わせる重要性

「面格子は意味ない」と言われる理由とデメリット

「面格子は意味ない」と言われる理由とデメリット

  • 面格子は意味ないのか?その真相を解説
  • 簡単に面格子が外されるケースとは
  • 知っておきたい面格子のデメリットは?
  • こんなはずじゃなかった面格子で後悔する声

面格子は意味ないのか?その真相を解説

「面格子は防犯対策として意味がない」という意見がありますが、これは必ずしも全てのケースに当てはまるわけではありません。この言説が広まる背景には、特定の条件下では面格子の防犯性が著しく低下するという事実があります。

なぜなら、面格子の種類や取り付け方法によっては、侵入のプロにとっては大きな障害にならないことがあるからです。例えば、安価なアルミ製の面格子や、外壁への取り付けが不十分な場合、専用の工具を使えば比較的短時間で破壊されたり、取り外されたりする可能性があります。実際に、侵入被害に遭った住宅で、面格子が無残に壊されていたという事例も報告されています。

しかし、これは面格子そのものが全くの無意味であるということではありません。むしろ、侵入者に対して「この家は防犯意識が高い」と視覚的にアピールし、犯行を未然に諦めさせる抑止力としての効果は期待できます。

したがって、「意味ない」と断じるのではなく、「面格子だけでは万全ではない」と理解し、その性能を正しく把握した上で、他の防犯対策と組み合わせることが大切になります。

簡単に面格子が外されるケースとは

面格子がその役割を果たせず、簡単に外されてしまうのにはいくつかの典型的なパターンが存在します。これらのケースを理解することは、ご自宅の防犯対策を見直すうえで非常に参考になります。

最も一般的なのは、面格子の素材自体の強度が低い場合です。特に普及しているアルミ製の縦格子などは、軽量で錆びにくく安価である一方、強度面ではステンレス製や鉄製に劣ります。侵入者はバールのような工具を使って格子を力ずくで曲げたり、引きはがしたりすることがあります。

また、取り付け方法の不備も大きな脆弱性につながります。面格子は外壁にビスで固定されていますが、このビスが短かったり、本数が少なかったり、あるいは経年劣化で壁材との固定が緩んでいたりすると、簡単に取り外されてしまいます。外壁材の種類によっては、十分な固定強度が得られないことも考えられます。

さらに、長年の使用による経年劣化も見逃せません。雨風にさらされることで発生する錆や腐食は、素材の強度を著しく低下させます。定期的なメンテナンスを怠っていると、いざという時に本来の性能を発揮できず、侵入を許す原因となりかねません。

知っておきたい面格子のデメリットは?

面格子は防犯性を高める一方で、いくつかのデメリットも存在します。これらを理解せずに設置すると、後々「こんなはずではなかった」ということになりかねません。

第一に、火災や地震などの非常時における避難の妨げになる可能性が挙げられます。窓が唯一の脱出経路となる状況で、面格子が固定されていると、避難が大幅に遅れる危険があります。このリスクを軽減するため、室内側から解錠・開放できるタイプの面格子も販売されていますが、コストは高くなる傾向にあります。

第二に、定期的な点検とメンテナンスが不可欠である点です。特に鉄製の面格子は錆びやすく、放置すると強度が低下し、防犯効果が薄れてしまいます。アルミやステンレス製であっても、取り付け部分の緩みや腐食がないか、定期的に確認することが、長期間にわたって安全性を維持する鍵となります。

第三に、住宅の外観デザインに影響を与えることです。家の美観にこだわりがある方にとっては、面格子の無骨なデザインが好ましくないと感じる場合があります。最近ではデザイン性の高いスタイリッシュな面格子も増えていますが、選択肢によっては住宅全体のイメージを損なう可能性も考慮する必要があります。

こんなはずじゃなかった面格子で後悔する声

面格子を設置した後に、予期せぬ問題で後悔するケースは少なくありません。事前に具体的な後悔のパターンを知っておくことで、失敗を防ぐことができます。

よく聞かれるのが、「掃除がとてもしにくい」という声です。面格子と窓ガラスの間には手が届きにくく、ホコリやクモの巣が溜まりがちになります。特に格子のデザインが複雑なものほど、清掃に手間がかかり、見た目の清潔感を保つのが難しいと感じる方が多いようです。

また、「部屋からの眺めが悪くなった」「圧迫感がある」といった、居住性に関する後悔もあります。防犯のためと割り切って設置したものの、毎日見る景色が格子で遮られることに、想像以上のストレスを感じることがあります。特に、リビングなど長時間過ごす部屋の窓に設置する際は慎重な検討が求められます。

さらに、前述の通り、非常時の脱出に関する不安から後悔につながるケースもあります。設置した当初は防犯面ばかりを重視していても、時間が経つにつれて「もし火事になったら、この窓から逃げられないのでは」という不安が大きくなり、精神的な負担になってしまうことも考えられます。これらの後悔を避けるためには、設置前に多角的な視点からメリットとデメリットを比較検討することが大切です.

「面格子は意味ない」で終わらせないための防犯術

「面格子は意味ない」で終わらせないための防犯術

  • 期待できる5つのメリットや防犯効果
  • 面格子と防犯ガラスはどっちを選ぶべきか
  • 高いヒシクロス面格子の防犯性とは
  • 究極の対策?面格子を内側につける防犯法
  • 面格子を後付けするといくらくらいかかる?
  • 自宅の防犯性を最強にする3つの方法とは

期待できる5つのメリットや防犯効果

面格子にはデメリットや注意点がある一方で、正しく選び、設置することで多くのメリットや防犯効果が期待できます。これらを理解することで、面格子の真の価値を見出すことができます。

  1. 視覚的な侵入抑止効果侵入者は、犯行前に下見をすると言われています。その際、面格子が設置されている窓は「侵入に手間と時間がかかる」と判断され、ターゲットから外されやすくなります。面格子があるというだけで、防犯意識の高さをアピールし、犯罪を未然に防ぐ効果が期待できます。
  2. 侵入時間を遅らせる物理的な障害万が一、侵入者が狙ってきた場合でも、面格子は物理的な障害物として機能します。面格子を破壊・取り外し、さらに窓ガラスを割るという複数の工程が必要になるため、侵入までにかかる時間が長くなります。侵入者は時間と音を嫌うため、犯行を断念させる可能性が高まります。
  3. プライバシーの保護道路や隣家に面した窓では、外部からの視線が気になることがあります。特に、羽根の角度を調整できる可動ルーバー式の面格子であれば、換気のために窓を開けながらでも視線を遮ることができ、プライバシーを確保するのに役立ちます。
  4. 子どもの転落事故防止小さなお子さんがいるご家庭では、窓からの転落事故が大きな心配事です。面格子は、子どもが誤って窓から身を乗り出すのを防ぐ安全対策としても非常に有効です。特に2階以上の部屋では、設置を検討する価値があります。
  5. ペットの脱走防止前述の通り、子どもの安全対策と同様に、犬や猫などのペットを飼っているご家庭では、ペットが窓から脱走するのを防ぐ役割も果たします。

面格子と防犯ガラスはどっちを選ぶべきか

窓の防犯対策を考える際、面格子と防犯ガラスはよく比較される選択肢です。どちらが優れているということではなく、それぞれの特徴を理解し、ご自身の住まいの状況や予算、求める性能に応じて選ぶことが肝心です。

以下に、両者の特徴を比較した表を示します。

項目 面格子 防犯ガラス
主な防犯効果 視覚的抑止、侵入時間の遅延 ガラス破りに対する高い抵抗力
メリット ・比較的安価<br>・プライバシー保護や転落防止効果も<br>・防犯意識を外観で示せる ・外観を損なわない<br>・破壊時の飛散が少ない<br>・大型の窓にも対応可能
デメリット ・種類によっては破壊されやすい<br>・外観を損なう場合がある<br>・非常時の脱出口を塞ぐ可能性<br>・掃除がしにくい ・面格子より高価になる傾向<br>・ガラス自体は割れる(貫通しにくい)<br>・音に対する防犯効果はない
費用相場(一窓) 約2万円~10万円 約3万円~(ガラス交換のみ)
おすすめの場所 浴室、トイレ、キッチンなどの小窓<br>人目につきにくい裏手の窓 リビングの掃き出し窓、デザインを重視したい窓

このように、面格子はコストを抑えつつ視覚的な防犯効果を狙いたい場合に適しています。一方、防犯ガラスは、住宅の美観を維持しながら、ガラス破りという直接的な侵入行為に対して高い強度を発揮します。両方を組み合わせることで、さらに強固な防犯対策を実現することも可能です。

高いヒシクロス面格子の防犯性とは

一般的な縦格子や横格子の面格子よりも高い防犯性を求めるのであれば、「ヒシクロス面格子」や「高強度面格子」が有力な選択肢となります。これらの面格子は、構造的な工夫によって破壊されにくいのが特徴です。

ヒシクロス面格子の特徴

ヒシクロス面格子は、その名の通り、アルミの部材をひし形(クロス)に組んだデザインです。縦と横の格子が斜めに交差して組み合わさっているため、縦格子や横格子に比べて構造的に強度が高まります。

一つの格子を破壊しようとしても、複数の格子が連結して抵抗するため、力を加えても変形しにくく、破壊に時間がかかります。この「壊しにくさ」が、侵入を諦めさせる効果を高めるのです。デザイン性も縦格子などとは異なるため、外観のアクセントとして選ばれることもあります。

高強度面格子の特徴

さらに防犯性を追求した製品が「高強度面格子」です。これは、各メーカーが防犯性能を特に重視して開発したもので、以下のような特徴を持っています。

  • 格子の強化: 格子そのものの材質を厚くしたり、内部にステンレスの芯を入れたりして、切断や破壊に対する強度を大幅に向上させています。
  • 取り付け部品の強化: 壁に取り付けるブラケット(金具)やビスが、外部から簡単に取り外せないような特殊な構造になっています。
  • 堅牢な構造: 格子とフレームの接合部が非常に強固に作られており、こじ開けなどにも強い抵抗力を示します。

これらの面格子は、標準的なものに比べて価格は高くなりますが、人目につきにくい場所や、特に防犯を強化したい窓に設置することで、安心感を大きく高めることができます。

究極の対策?面格子を内側につける防犯法

面格子の防犯効果を最大限に高める方法の一つとして、窓の「内側(室内側)」に設置するという選択肢があります。これは一般的な外側への設置とは異なるアプローチですが、非常に高い防犯性を発揮します。

内側設置のメリット

最大のメリットは、侵入者が面格子に直接触れることができない点です。外側から窓ガラスを割ったとしても、その先に室内用の面格子が設置されていれば、そこから侵入するのは極めて困難になります。バールなどで破壊しようにも、窓の開口部から工具を入れて作業する必要があるため、非常に時間がかかり、大きな音も出ます。このため、侵入を諦めさせる効果は絶大です。

また、外壁に取り付けるわけではないため、住宅の外観デザインを一切損なわないという利点もあります。さらに、雨風にさらされることがないため、錆や腐食といった経年劣化の心配がほとんどなく、メンテナンスも容易です。

内側設置のデメリットと注意点

一方で、デメリットも存在します。まず、窓の開閉や掃除の際に、面格子が邪魔になることがあります。製品によっては開閉式のものもありますが、操作に一手間かかることは避けられません。

また、常に視界に格子が入るため、部屋に圧迫感を感じる可能性があります。特に、リビングなどのくつろぎの空間に設置する場合は、慎重な検討が必要です。このため、内側への設置は、寝室や子ども部屋など、在室中に外部からの侵入を防ぎたい場所や、普段あまり開閉しない窓などに適していると考えられます。

面格子を後付けするといくらくらいかかる?

面格子の後付けにかかる費用は、主に「面格子の種類(素材やデザイン)」と「窓のサイズ」によって決まります。ここでは、一般的な費用相場について解説します。

費用相場

一般的な腰高窓(幅90cm × 高さ90cm程度)に後付けする場合の費用相場は、以下の通りです。なお、価格は商品代と工事費を含んだ目安であり、業者や地域によって変動します。

種類 特徴 費用相場の目安
アルミ製 縦格子 最も一般的で安価。軽量で錆びにくい。 約2万円 ~ 4万円
アルミ製 ヒシクロス 縦格子より強度が高く、デザイン性も良い。 約3万円 ~ 5万円
可動ルーバー式 目隠しや採光調整が可能。機能性が高い。 約5万円 ~ 8万円
ステンレス製 アルミより強度が高く、錆にも非常に強い。 約5万円 ~ 10万円
高強度面格子 防犯性に特化した堅牢な作り。 約6万円 ~ 12万円

 

費用を左右するその他の要因

上記の基本的な種類以外にも、以下のような要因で費用は変わってきます。

  • 窓のサイズ: 当然ながら、窓が大きくなればなるほど、使用する材料が増えるため価格は上がります。
  • 特殊な形状の窓: 出窓や円形の窓など、特殊な形状に合わせたオーダーメイドの面格子は割高になります。
  • 設置場所: 2階以上の高所や足場が必要な場所での作業は、追加の工事費がかかる場合があります。

正確な費用を知るためには、必ず複数のリフォーム業者やサッシ専門業者に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。その際、費用だけでなく、提案内容や保証の有無もしっかりと確認しましょう。

自宅の防犯性を最強にする3つの方法とは

面格子は有効な防犯対策の一つですが、それだけで万全とは言えません。自宅の防犯性を「最強」に近づけるためには、複数の対策を組み合わせる「多層防御」の考え方が不可欠です。ここでは、特に効果的な3つの方法をご紹介します。

① 窓の強度を根本から上げる

侵入の最初の関門である窓そのものを強化する方法です。面格子と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。

  • 防犯ガラスへの交換: 2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟んだガラスです。衝撃を加えてもガラスが貫通しにくく、侵入に非常に時間がかかります。「CPマーク」の付いた製品は、警察庁などが認めた高い防犯性能を持っています。
  • 補助錠の設置: メインの鍵(主錠)に加えて、窓の上下など、手が届きにくい位置に補助錠を取り付けます。外から見ても鍵が複数あることが分かれば、侵入をためらわせる効果があります。

② 侵入をためらわせる環境を作る

侵入者に「この家は狙いにくい」と思わせる環境作りも大切です。

センサーライトの設置: 人の動きを感知して自動で点灯するライトです。侵入者は光で照らされることを極端に嫌うため、死角になりやすい窓や玄関周りに設置すると高い抑止効果を発揮します。

防犯カメラの設置: 録画されているという事実が、強力なプレッシャーとなります。ダミーカメラにも一定の効果はありますが、本物のカメラを設置し、「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼ることで、より高い効果が見込めます。

③ 侵入を検知し、対応する仕組みを導入する

万が一、侵入されそうになった場合に、それを検知して迅速に対応する仕組みです。

ホームセキュリティの利用:警備会社が提供する防犯システムです。窓やドアに設置したセンサーが異常を検知すると、警報音が鳴ると同時に警備会社へ自動通報され、警備員が駆けつけます。月額費用はかかりますが、最も安心感の高い方法と言えます。

これらの対策を、ご自宅の環境や予算に合わせて組み合わせることで、面格子単体では得られない強固な防犯体制を築くことが可能になります。

結論:「面格子は意味ない」は対策次第

この記事を通じて解説してきたように、「面格子が意味ない」という考えは、その性能や使い方を一面からしか見ていない場合に生じる誤解です。

適切な製品を選び、他の防犯対策と組み合わせることで、面格子は住宅の安全を守る上で非常に有効な設備となります。最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 面格子が意味ないと言われるのは特定の条件下での話
  • 安価なアルミ製や取り付けが不十分な場合に破壊されやすい
  • 面格子だけでは万全ではなく他の対策との組み合わせが鍵
  • 視覚的な抑止効果は面格子の大きなメリットの一つ
  • 侵入に時間をかけさせる物理的な障害として機能する
  • 子どもの転落防止やペットの脱走防止にも役立つ
  • デメリットは非常時の脱出の妨げやメンテナンスの手間
  • 掃除のしにくさや外観の問題で後悔するケースもある
  • 防犯性を高めるならヒシクロスや高強度面格子が有効
  • 面格子と防犯ガラスは特徴を理解して使い分ける
  • 内側への設置は外観を損ねず高い防犯性を発揮する
  • 後付け費用は種類やサイズにより約2万円から12万円程度
  • 正確な費用は複数の業者から見積もりを取ることが大切
  • 最強の防犯は複数の対策を組み合わせる多層防御
  • 防犯ガラスや補助錠で窓自体の強度を上げることが考えられる
  • センサーライトや防犯カメラは侵入をためらわせる効果が高い
  • ホームセキュリティは究極の安心を提供する選択肢となる

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