エアコン・空調

エアコンは外気温が低いと冷えない5つの理由と冬の正しい対策

2026年2月18日

エアコンは外気温が低いと冷えない5つの理由と冬の正しい対策

エアコンは外気温が低いと冷えないの?とお悩みではありませんか。

特に、本格的に冷え込む寒い日にエアコンが効かないと感じる方は非常に多くいらっしゃいます。

また、強烈な西日の影響で冬でも部屋が暑いケースや、気密性の高いタワマンやマンションで冬が暑い場合の対策として、冬に部屋が暑いからとエアコンで冷房をつけても、エアコンを冬に冷房設定しても送風になる現象が起きることがあります。

これは機器に設定されたエアコンの使用温度範囲や冷房の熱交換の仕組みが深く関係しており、エアコンの設定温度と外気温との差が冬は極端に大きくなってしまうためです。

一方で、室内の温度よりも外の方が涼しい時は窓を開けるのかエアコンかどっちが良いのか迷う場面もあるでしょう。

そのような外の方が涼しい時のエアコン設定のコツや、外の方が涼しい時のエアコンの除湿の効果、さらには外の方が涼しい時のエアコン電気代への影響についても気になるところです。また、空気を入れ替えたい時にエアコンの換気機能は意味ないのか疑問に思う声もよく耳にします。

さらに、外気温が低い時のエアコン暖房の仕組み上、氷点下ではエアコンが効かないとお困りの方もいらっしゃるはずです。

これはエアコンと外気温や暖房のサイクルにおいて、室外機を守るための霜取り運転などが影響しています。もしご自宅でエアコンの効きが悪い場合の故障チェックを行って、エアコンのガス抜け症状を自分で確認して異常が見られた場合、すでにエアコンの寿命で効きが悪い可能性もあるため、買い替えを検討する最適なタイミングかもしれません。

最後に、パワフルな寒冷地エアコンは千葉や東京に必要かどうかの判断基準も含めて、本記事で分かりやすくかつ詳細に解説します。

この記事のポイント

  • 冬にエアコンの冷房が効かない理由と正しい使用温度範囲
  • 外の方が涼しい時の効果的な換気やエアコンの活用方法
  • 外気温が低い日に暖房が止まる原因と霜取り運転への対策
  • エアコンの故障チェック項目や寿命を見極めるポイント

エアコンは外気温が低いと冷えないの?

エアコンの設定温度を下げても冷たい風が出ず、送風のみになるのは故障ではなくエアコンの正常な反応であることを説明するスライド

  • 冬部屋が暑い時エアコン冷房は送風になる
  • エアコン冷房の使用温度範囲と冬の外気温との差
  • 外の方が涼しい時のエアコン設定と除湿
  • 外の方が涼しい時窓開ける?エアコンどっちと電気代
  • タワマンやマンションでの西日で冬の部屋が暑い時の対策
  • 寒い日や氷点下でエアコンが効かない理由
  • 外気温が低い時のエアコン暖房と外気温

エアコンは外気温が低いと冷えない5つの理由

冬や春先の寒い時期に「部屋が日射熱で暑いから」と冷房をつけても、なぜか冷たい風が出ない現象には、明確な科学的根拠が存在しています。

ここでは、外気温が低い環境下でエアコンの冷房が効かなくなる5つの主な理由を詳しく見ていきましょう。

冷えない5つの理由・早見表

理由具体的な現象と原因
凍結防止の保護機能室外機の熱交換器が凍結するのを防ぐため、コンプレッサーが停止する
使用温度範囲の制限外気温がメーカーの定める冷房稼働の下限(約21℃)を下回っている
冷媒ガスの循環不良外気が冷たすぎるとガスの圧力が上がらず、熱交換サイクルが停滞する
温度センサーの誤検知窓際の冷気などを感知し、すでに設定温度に達していると誤認する
必要な温度差の不足室温よりも外気温が低く、熱を外に逃がす効率が極端に落ちる

室外機の凍結を防ぐ保護機能の作動

1つ目の理由は、室外機内部の凍結を防ぐための保護機能が作動することです。冷房運転時は、室内の熱を屋外へ放出する役割を室外機が担っています。しかし、外気温が極端に低い状態で冷房を稼働させると、熱交換器が急激に冷やされすぎて凍結してしまう恐れがあるからです。このため、機器の故障を防ぐ安全装置が働き、自動的に冷房を停止させて送風のみの運転に切り替わるとされています。

メーカーが定める使用温度範囲の制限

2つ目は、メーカーが安全な稼働のために定めている「使用温度範囲」を下回っているという点です。一般的な家庭用ルームエアコンの冷房機能は、外気温がおおよそ21℃以上の環境で正常に動作するように設計されているという情報があります。

つまり、外気温が5℃や10℃といった環境下では、システム自体が冷房サイクルを起動させない仕様になっていると言えるでしょう。

 冷媒ガスの循環不良によるサイクルの停滞

3つ目の理由として、冷媒ガスの循環不良が挙げられます。エアコンは冷媒ガスを圧縮・膨張させることで熱を移動させていますが、外気温が低すぎるとガスの圧力が十分に上がらず、システム内でスムーズに循環できなくなってしまうからです。

なぜなら、冷媒ガスは周囲の温度変化を利用して状態を変化させる性質を持っています。結果として、いくらリモコンで設定温度を下げても、空気を冷やすためのエネルギーを生み出すことができなくなります。

 室内センサーによる温度の誤検知

4つ目は、室内機に搭載されている温度センサーによる誤検知の可能性です。外気温が低い日は、壁や窓ガラス付近の空気も冷たくなっていることが多く、エアコン本体のセンサーが「すでに室内は十分に冷えている」と判断してしまうケースが存在します。

例えば、強烈な西日によって部屋の中央や窓際だけが局所的に暑い状態であっても、エアコン周辺の空気が冷たければ、自動的に冷房運転がセーブされる仕組みになっています。

熱交換に必要な温度差の不足

最後の理由は、熱交換において必要不可欠な温度差の不足です。エアコンは室内の熱い空気と外気温の差を利用して熱を移動させますが、外気温が室温よりも低い逆転現象が起きていると、効率的な熱放出が行えないからです。

このように考えると、外の方が涼しい環境下では、無理にエアコンの機械的な力に頼るのではなく、窓を開けて自然な換気を行う方が理にかなっていると言えます。

鈴木
鈴木
「冷房が壊れた!」と焦る前に、まずは外の気温とエアコンの仕組みを思い出してみてくださいね。多くの場合、故障ではなく正常なセーフティ機能の働きによるものです。

冬部屋が暑い時エアコン冷房は送風になる

冬に部屋が暑いと感じて冷房をつけても、冷たい風が一切出ずただの送風になることがよくあります。

この現象の主な理由は、エアコン本体を守るための「保護機能」が自動的に作動しているからです。

冷房は室内の暖かい空気を吸い込み、冷媒ガスを使って熱を屋外へ放出する仕組みで動いています。

しかし、外気温が極端に低い状態で冷房を稼働させると、室外機内部の熱交換器が急激に冷やされすぎて凍結してしまう恐れがあります。このような事態を防ぐために、機器のコンピューターがコンプレッサーを自動的に停止させるようプログラムされているのです。

ダイキンなどのメーカー公式サイトの解説によると、一定の外気温を下回るような日に冷房のスイッチを入れても、安全装置が働いて冷媒ガスが循環せず、送風運転に切り替わるとされています。

故障を疑う前に外気温を確認しましょう

冬場に冷房が効かないと感じても、大半のケースは故障ではなく、正常なセーフティ機能の働きと言えます。

したがって、寒い時期に無理に冷房を使って温度を下げようとするのは、機器の仕様上あまり現実的ではないと理解しておくことが大切です。

エアコン冷房の使用温度範囲と冬の外気温との差

エアコンの冷房機能には、安全かつ効率的に稼働できるよう厳密な「使用温度範囲」が定められています。

なぜなら、外気と室温のバランスが想定以上に崩れると、熱を移動させるコンプレッサーに過度な負担がかかるためです。一般的に、家庭用ルームエアコンにおける冷房の室外使用温度範囲は、おおむね約21℃から43℃程度に設定されているという情報があります。

一般的なエアコンの使用温度範囲の目安

運転モード室内温度の目安室外温度(外気温)の目安
冷房運転21℃ ~ 32℃21℃ ~ 43℃
暖房運転28℃以下24℃以下(寒冷地用は異なる)

※数値はメーカーや機種によって多少前後します。

ここで大きな問題となるのが、エアコンの設定温度と実際の冬の外気温との圧倒的な差です。

例えば、冬の外気温が5℃のときに、日差しで暑くなった室内を20℃に下げようと冷房を入れても、外気温が使用温度範囲(21℃以上)を大きく下回っているため、冷媒サイクルは正常に機能しません。

指定された範囲外で無理に稼働させ続けると、室外機の深刻な故障や寿命を縮めるリスクがあります。

お手元の取扱説明書で使用温度範囲を確認し、冬場に範囲外で強引な冷房運転を行うことは控えるのが無難です。

外の方が涼しい時のエアコン設定と除湿

外気温が低い時は窓開けが最強の冷房であり、対角線上の窓を開けて風の通り道を作ることで電気代を節約しつつ熱を逃がせることを説明するスライド

外気温が低く外の方が涼しい時は、無理に冷房を使おうとせず、除湿(ドライ)を活用するか、単なる送風設定にするのが効果的です。

部屋が暑く不快に感じる原因は、単純な室温の高さだけでなく、室内の湿度が高いことによる「体感温度」の上昇が大きく影響しているケースが多いためです。湿度を下げるだけで、室温が同じでも体感的には涼しくさっぱりと感じられます。

最近のエアコンには、「弱冷房除湿」や「再熱除湿」といった高度な機能が搭載されています。

これらを状況に応じて使い分けることで、室温を不必要に下げすぎずに空気中の水分だけを効果的に取り除くことが可能です。ただし、除湿機能も冷房の仕組みを応用しているため、外気温が15℃を下回るような低すぎる環境下では、十分に働かないことがあるとされています。

「なんだか蒸し暑いな」と思ったら、まずは室内の湿度計をチェックする習慣をつけましょう。

外の方が涼しい環境下では、エアコンの除湿設定をうまくコントロールして、体に負担をかけない快適な空間を作り上げることが大切です。

外の方が涼しい時窓開ける?エアコンどっちと電気代

外の方が涼しい時は、エアコンのスイッチを入れるよりも窓を開けて換気する方が、室温を効率よく下げられ電気代の節約にもつながります。

外の冷たい空気を直接室内に取り込む方が、エアコンの冷媒サイクルを無理に動かして熱を逃がそうとするよりも、圧倒的に早く室内の熱気を排出できるからです。また、エアコンはコンプレッサーを起動する際に最も大きな電力を消費するため、無駄な起動を避けることは家計にも優しい選択となります。

具体的な換気の手順として、対角線上にある2ヶ所の窓を開け、風の通り道を作ります。

このとき、窓際にサーキュレーターや扇風機を置いて、室内のこもった空気を外へ押し出すように稼働させるとさらに効果的です。逆に、前述の通り、外気温が室温より低い状況でエアコンを無理に稼働させると、使用温度範囲外で機器に無用な負荷がかかり、無駄な電力を消費してかえって電気代が高くなる可能性があります。

まずは窓を開けて積極的な換気を行い、無駄な電気代を抑えつつ自然の風を取り入れる選択を優先してください。

タワマンやマンションでの西日で冬の部屋が暑い時の対策

高気密・高断熱を誇るタワーマンションなどでは、冬でも強い西日の影響によって室温が異常に上昇することがあります。

近年の住宅は断熱性が非常に高いため、一度大きな窓から入り込んだ強烈な日射熱が室内にこもりやすく、魔法瓶のように熱を閉じ込めてしまい、自然には外へ逃げていかないからです。冬場であっても、南向きや西向きの部屋では室温が30度近くまで上がってしまうという報告もあります。

有効な対策として、遮熱効果のある厚手のカーテンやブラインドを設置する、あるいは窓ガラスにUVカット・断熱フィルムを貼るなどの物理的な遮断方法が強く推奨されています。

また、マンションに備え付けられている24時間換気システムを常に適切に稼働させ、室内の暖かい空気を少しずつ継続的に外へ排出することも重要です。

熱をブロックする工夫が最優先

室内に入ってしまった熱を冷ますより、そもそも熱を室内に入れない工夫をする方がはるかに効率的です。

エアコンの冷房に頼ろうとする前に、まずは西日そのものを窓際で遮断する工夫を施すことが、根本的な解決策となります。

寒い日や氷点下でエアコンが効かない理由

寒い日や氷点下になるような日にエアコンの暖房が突然効かなくなる主な原因は、機器の保護機能である「霜取り運転」によるものです。

暖房運転を行っている最中、室外機は室内から集めた冷たい風を外へ吹き出していますが、外気温が低いと室外機の熱交換器が極端に冷やされます。

すると、屋外の空気中に含まれる水分が凍りつき、真っ白な霜となって熱交換器にびっしりと付着します。この霜を放置すると空気を吸い込めなくなり暖房能力が著しく落ちるため、自動で霜を溶かす運転(霜取り運転)に切り替わるからです。

外気温がおおよそ5℃以下になったり、大雪が降っていたりする気象条件では、この霜取り運転が頻発しやすくなります。運転中は室内機からの暖かい風が一時的に完全に止まり、機器の中から「プシュー」や「ポコポコ」といった冷媒ガスの流れが変わる独特の音が鳴ることもあります。

霜取り運転中の正しい対応

多くの場合、数分から最大でも15分程度で霜が溶け切り、自動的に通常の暖房運転に戻ります。

これを故障だと勘違いして電源を切ったり入れたりしてしまうと、霜取りのプロセスがまた最初からやり直しになるため、そのまま静かに待つことが最も正しい対処法とされています。

外気温が低い時のエアコン暖房と外気温

エアコンの暖房効率は、外気温が低くなればなるほど著しく低下してしまう特性を持っています。

エアコンの暖房は、屋外の空気中に存在している「熱」を集めて室内に運ぶヒートポンプという技術を採用しているためです。外気温が低いということは、そもそも集められる熱自体が空気中に少なくなっている状態であり、目標の室温に到達するまでにコンプレッサーへ非常に大きな負荷と時間がかかります。

(出典:資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」)などの公的な情報源でも、エアコンは外気温の影響を大きく受ける空調設備であると解説されています。

メーカーのカタログや仕様書を確認すると、外気温が2℃のときの「低温暖房能力」という数値が記載されています。この数値(kW)が高いほど寒さに強いパワフルなエアコンであるとされていますが、一般的な機種では外気温が氷点下を大きく下回ると、十分な暖房能力を発揮できないケースが多いのが実情です。

極端に外気温が低い冷え込みの厳しい日は、エアコン単体に頼るのではなく、石油ストーブや床暖房、ホットカーペットなどの補助暖房器具を併用して賢く乗り切ることをおすすめします。

エアコンが外気温が低いと冷えないときの対策や注意点

  • 換気機能は意味ない?エアコンのガス抜け症状を自分でチェック
  • エアコンの効きが悪い場合の故障チェック
  • エアコンの寿命で効きが悪いなら買い替えを推奨
  • 寒冷地エアコンは千葉や東京に必要か?
  • 「エアコンは外気温が低いと冷えない」に関するよくある質問(FAQ)

換気機能は意味ない?エアコンのガス抜け症状を自分でチェック

修理を依頼する前に確認すべき3つのポイント(フィルターのホコリ、室外機周りの障害物、設定モードの確認)をまとめたスライド

エアコンが冷えない・暖まらない時に「空気が悪いから」と換気機能を使っても、室温の根本的な解決には意味がないことが多く、まずは冷媒ガスの抜けを疑う必要があります。

そもそも大半の家庭用エアコンには「換気機能」自体が備わっておらず、室内の空気を循環させているだけです(一部の高機能モデルを除く)。

温度をコントロールする要である冷媒ガスが配管から不足していれば、どれだけ設定温度を変えたり送風したりしても、本来の冷暖房能力を発揮できないからです。

自分でできるガス抜けの代表的な症状チェックとして、以下のポイントを確認してみてください。

  • 室内機のフィルター奥にある熱交換器(アルミのフィン)に局所的な霜や氷が付着しているか
  • 設定温度を極端に下げたり上げたりしても、ぬるい風しか出ないか
  • 屋外にある室外機につながる細い配管の接続部分(バルブ周辺)に白い霜がびっしりついているか

もしこれらの症状が見られる場合は、エアコン取り付け時の施工不良や、配管の経年劣化によるガス漏れの可能性が非常に高いため、ご自身でいじるのは危険です。早急に専門業者へガスの充填や点検を依頼してください。

エアコンの効きが悪い場合の故障チェック

エアコンの効きが悪いと感じたら、いきなり修理業者を呼ぶ前に、いくつかの基本的な故障チェックをご自身で行うことが大切です。

実際に業者が訪問して点検してみると、本格的な機械の故障ではなく、簡単なメンテナンス不足や室外機周囲の環境改善だけで解決するケースが非常に多いからです。

具体的なチェック項目として、まずは室内機のフィルターにホコリが分厚く詰まっていないかを確認します。

次に、室外機の周囲に植木鉢やダンボール、積雪などの障害物が置かれておらず、排熱がスムーズに行われているかを見てください。さらに、リモコンの設定が誤って「送風」や「除湿」になっておらず、適切な運転モードと設定温度になっているかどうかも見落としがちな重要なポイントです。

ご自身で確認できるセルフチェックリスト

チェック箇所確認ポイントと対策
室内機フィルターホコリや汚れによる目詰まりがないか。

→ 2週間に1回を目安に掃除機で吸い取るか水洗いする。

室外機周辺の環境吹き出し口から前方に30cm以上のスペースがあるか。

→ 周囲の障害物をどかし、風通しを良くする。

リモコンの設定運転モード(冷房・暖房)と設定温度が適正か。

→ 思い込みを捨て、液晶画面をしっかり確認する。

これらの基本的な項目を確認し、簡単な清掃を行っても全く症状が改善しない場合、コンプレッサーの不具合や内部の電子基板のトラブルなど、素人では直せない故障が疑われます。

その際は速やかにメーカーのサポートデスクや専門業者に連絡しましょう。

エアコンの寿命で効きが悪いなら買い替えを推奨

購入から10年以上経過し、部品不足や電気代の高騰、効きの悪さを感じる場合は寿命の可能性があり、買い替えがお得であることを示すスライド

定期的なフィルター掃除や室外機周辺の環境改善を行っても効きが悪い状態が慢性的に続くのであれば、エアコンの寿命による根本的な機能低下の可能性が高く、買い替えを本格的に検討する時期に来ています。

内閣府の「消費動向調査」によると、一般家庭におけるエアコンの平均使用年数は約13.6年と報告されていますが、メーカーが推奨する設計上の標準使用期間は約10年とされています。長年過酷な環境で使用し続けると、内部のコンプレッサーやモーター、センサー部品などが確実に経年劣化し、購入時と同じパフォーマンスを維持できなくなるためです。

製造から10年以上経過した古いエアコンは、もし修理をしたくてもメーカー側で「補修用性能部品の保有期間(通常9〜10年)」がすでに終了しており、部品がないという理由で修理自体を断られるケースが少なくありません。

また、最新のエアコンはAIによる精密な温度制御やセンサー技術により省エネ性能が過去のモデルと比べて大幅に向上しており、毎月の電気代の節約にも大きく貢献します。

古いエアコンに高い修理代を払い続けるより、最新の省エネモデルに変えたほうが、長期的な家計への負担は軽くなりますよ。

鈴木
鈴木
度重なる出張修理費用や、効率の悪さからくる電気代の高騰を総合的に考慮すると、効きが悪い古いエアコンは思い切って新しいモデルへ買い替える方が、結果的にコストパフォーマンスが高くなると言えるでしょう。

寒冷地エアコンは千葉や東京に必要か?

千葉や東京などの一般的な関東エリアにおいて、高価な「寒冷地仕様のエアコン」が絶対に必要かというと、住環境によりますが必ずしも必須ではありません。

寒冷地仕様のエアコンは、外気温がマイナス15℃やマイナス25℃といった雪国の極寒環境でも強力な暖房能力を発揮できるよう、大型のコンプレッサーを搭載し、室外機の底には凍結防止ヒーターなどが内蔵されています。そのため、雪が積もる日が少なく氷点下になる日が年間を通じて限られている首都圏の地域では、これらの強力な機能を持て余してしまい、価格面でもオーバースペックとなることが多いからです。

もちろん例外もあります。例えば、底冷えしやすい木造一戸建ての1階部分や、天井が高く広い吹き抜けのあるリビングなどで、冬場のメイン暖房を「エアコン1台だけで完全にまかないたい」というご家庭であれば話は別です。立ち上がりが圧倒的に早く、霜取り運転中も室温が下がりにくい技術が搭載された寒冷地エアコンを選ぶメリットは十分にあります。

しかし、気密性や断熱性に優れた一般的なマンションなどの住宅であれば、通常の高機能エアコンでも日本の冬には十分に対応可能とされています。

お住まいの住宅の断熱性能や、ストーブなどメインで使う他の暖房器具との組み合わせを考慮し、ご自身のライフスタイルに本当に寒冷地エアコンが必要かどうかを冷静に見極めることが重要です。

「エアコンは外気温が低いと冷えない」に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、これまでの解説内容に関連して、読者の皆様から寄せられることの多い疑問にお答えします。状況に合わせた適切な対処法を整理していますので、ぜひ参考にしてみてください。

冬に冷房をつけても風しか出ないのは故障ですか?

結論から申し上げますと、ほとんどのケースで故障ではありません。

前述の通り、外気温が極端に低い状態で冷房を稼働させると、室外機内部の部品が冷やされすぎて凍結してしまう恐れがあるからです。このため、機器を守るための保護機能が自動的に働き、コンプレッサーを停止させて送風のみの運転に切り替わります。

もし心配な場合は、一度エアコンを停止し、お手元の取扱説明書に記載されている使用温度範囲を改めて確認してみてください。

冬場に部屋が暑い時、エアコン以外にどうやって室温を下げればいいですか?

最も効果的でおすすめなのは、対角線上にある窓を開けて換気を行うことです。

前述の通り、冬の時期は室内の温度よりも外の方が涼しい環境にあることが大半を占めています。そこで、2ヶ所の窓を開けて風の通り道を作ってあげると、室内にこもった熱気を素早く外へ逃がすことが可能です。

窓際にサーキュレーターを置いて、室内の空気を外へ押し出すように併用するとさらに効率的です。

もちろん、花粉や防犯の理由で窓を開けられない環境であれば、エアコンの除湿機能などをうまく活用するのも一つの手段となります。

外気温が低い日に室外機の前に雪が積もっています。どうすればいいですか?

スコップなどを用いて、室外機周辺の雪を速やかに取り除いてください。

その理由は、室外機の吹き出し口や吸い込み口が雪で塞がれてしまうと、熱交換のための空気の循環が妨げられ、エアコンの効きが著しく低下してしまうためです。

実際、雪の詰まりが原因で機器がエラー停止を引き起こす事例も少なくありません。

雪を取り除く際は、内部のアルミフィンを傷つけないよう慎重に行ってください。

また、毎年積雪が多い地域にお住まいの場合は、あらかじめ防雪フードや専用の屋根を取り付けておくことを推奨します。

エアコンの効きが悪いと感じたときの買い替え目安は何年ですか?

一般的な目安として、購入から約10年が経過している場合は買い替えを検討する最適なタイミングと言えます。

多くのメーカーが定めている設計上の標準使用期間が10年とされており、これを超えると内部部品の経年劣化によって本来の性能を発揮できなくなるからです。

さらに、修理をしたくてもメーカー側で部品の保有期間が終了しているケースが多く見受けられます。

最新モデルは省エネ性能も高いため、長期的な電気代を考慮すると、思い切って新調する方が結果的にお得になることが多いですね。

このように考えると、10年を一つの区切りとして機器の稼働状態をチェックすることが大切です。

よくある質問と対策の早見表

よくあるお悩み主な原因推奨される対策
冷房から風しか出ない保護機能の作動使用温度範囲内か確認する
冬でも部屋が暑い日射熱や気密性の高さ窓を開けて換気する
室外機に雪が積もった空気の吸排気不良周囲30cmの雪を取り除く
長年使っていて効きが悪い経年劣化・寿命10年を目安に買い替えを検討する

エアコンは外気温が低いと冷えないのか:まとめ

冬の空調は外気温とのバランスが鍵であり、無理に機械に頼らず外気の状態に合わせて使い分けることで快適に過ごせることをまとめたスライド

これまでの解説内容を踏まえ、エアコンの特性や冬場の適切な使い方、そしてトラブル時の対策に関する重要なポイントを簡潔にまとめます。

  • エアコンは本体を凍結から保護するため外気温が低いと冷房が自動的に送風になる
  • 冷房にはメーカーが定めた安全に稼働できる使用温度範囲(約21℃〜)が決められている
  • 冬に無理な冷房運転を続けるとコンプレッサーや室外機の深刻な故障につながる
  • 外の方が涼しい時はエアコンの冷房ではなく除湿や送風を賢く活用する
  • 湿度の高さが不快感の原因なら弱冷房除湿などで室内の水分をコントロールする
  • 外気温が室温より低い環境なら窓を開けて換気する方が圧倒的に早く冷える
  • 窓を開けて対角線上の風の通り道を作ると効率的に室内の熱が逃げる
  • 範囲外での無理なエアコン稼働は無駄な電力を消費し電気代が高くなる
  • タワマンなどの冬の過剰な暑さ対策は遮光カーテンや断熱フィルムでの遮断が有効
  • 寒い日の暖房の突然の停止は室外機を守るための正常な霜取り運転が原因である
  • 霜取り運転中は機器の電源を切らずにそのまま15分程度待機するのが正しい対処法
  • 外気温が低いほどヒートポンプの仕組み上どうしても暖房効率とスピードは落ちる
  • 換気機能を使っても冷媒ガスの抜けが原因なら根本的な温度は改善されない
  • 業者を呼ぶ前に必ずフィルターの汚れや室外機周りの障害物の故障チェックを行う
  • 設計上の使用期間である10年を過ぎて効きが悪い場合は修理より買い替えを検討する
  • この記事を書いた人

代表 鈴木優樹

13年間で1万台以上のエアコンを設置してきた経験から、私は「部屋の温度こそが、家族の距離を縮める」という答えに辿り着きました。リビングが魔法瓶のように温かくなれば、家族は自然と一つの場所に集まります。無駄な電気代を削り、最もコスパの良い方法で「会話が弾む温かいリビング」をつくること。 皆様に、窓のリフォームを通じて、家族がもっと仲良くなれる幸せな時間をお届けします。

▼保有資格▼第二種電気工事士/建築物石綿含有建材調査者/石綿作業主任者/ガス可とう管接続工事監督者など

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