冬の厳しい寒さや夏のうだるような暑さ、その原因の多くは「窓」にあります。
窓の断熱は光熱費の節約にも繋がりますが、本格的なリフォームは大変だと感じる方も多いでしょう。そこで注目されるのが、身近な素材を使った窓のダンボール断熱です。
窓にダンボールを立てると寒さ対策になりますか、という素朴な疑問から、実際のダンボールの断熱効果はどれくらいなのか、そもそも段ボールは断熱材になりますか、といった核心に迫る問いまで、気になる点は多いはずです。
この記事では、段ボールが持つ断熱効果を窓に活かす方法、特に冬と夏での違いや、具体的な段ボールの窓への作り方を詳しく解説します。
さらに、プラダンを窓に立てかけたり下半分だけ覆ったりする方法、100均グッズを活用した窓の断熱DIY、ニトリの窓断熱ボードとの比較など、他の手軽な窓の断熱方法もあわせてご紹介します。
目次
窓のダンボール断熱は本当に効果があるのか徹底解説
- 窓にダンボールを立てると寒さ対策になりますか?
- ダンボールの断熱効果は?断熱材になりますか?
- 段ボールの断熱効果は冬の窓でこそ発揮される
- 夏の断熱にも使える?窓ダンボールの可能性
- 誰でも簡単!段ボールの窓への作り方
窓にダンボールを立てると寒さ対策になりますか?
窓際にダンボールを立てかけることは、手軽にできる寒さ対策として有効です。住宅において、冬に室内の暖かい熱が最も逃げやすい場所は窓であり、その割合は約6割にも達します。窓ガラス一枚だけでは外の冷気を十分に遮断できず、冷たい空気が室内に入り込むことで、足元が冷えたり暖房の効きが悪くなったりするのです。
ダンボールを窓際に設置することで、窓とダンボールの間に空気の層が生まれます。この空気層が断熱材のような役割を果たし、外からの冷たい空気が室内に伝わるのを防ぎ、同時に室内の暖かい空気が外へ逃げるのを抑制します。
実際に、窓際にダンボールを立てかけた場合とそうでない場合で、窓際の表面温度をサーモカメラで比較すると、3度ほどの温度上昇が確認されたという実験結果もあります。費用をかけずに、今すぐできる寒さ対策として、ダンボールの活用は非常に合理的な方法と考えられます。
ダンボールの断熱効果は?断熱材になりますか?
ダンボールがなぜ断熱効果を持つのか、その秘密は構造にあります。ダンボールは、表裏のライナーと呼ばれる平らな紙の間に、波状に加工された中しんという紙が挟まれた構造をしています。この波状の部分にできる無数の「空気の層」が、熱の伝わりを妨げる重要な役割を担っているのです。
空気は、物質の中でも特に熱を伝えにくい性質(熱伝導率が低い)を持っています。ダンボール内部の空気は動きが制限されているため、この空気が断熱材として機能し、外の冷たさや熱さが室内に伝わりにくくなります。
したがって、「段ボールは断熱材になりますか?」という問いに対しては、「本格的な建築用断熱材と同等ではないものの、簡易的な断熱材として十分に機能する」と答えることができます。特に、複数の層を持つ強化ダンボールなどは、より厚い空気層を持つため、一層高い断熱性能が期待できます。
段ボールの断熱効果は冬の窓でこそ発揮される
ダンボールの断熱効果が最も実感できるのは、やはり冬の季節です。冬場は、暖房で暖められた室内の空気が、冷たい窓ガラスに触れることで冷やされ、熱が奪われていきます。これが、暖房をつけていてもなかなか部屋が暖まらない原因の一つです。
窓際にダンボールを設置することで、この熱の流出を効果的に防ぐことが可能です。ダンボール内部の空気層が、室内の暖かい空気と冷たい窓ガラスとの直接的な接触を遮断します。これにより、室内の熱が窓から逃げるのを大幅に減らし、暖房効率を高める効果が期待できるのです。
結果として、設定温度を低めにしても部屋の暖かさを維持しやすくなり、暖房費の節約にもつながります。また、窓際から流れ込む冷気(コールドドラフト)も軽減されるため、ベッドや机を窓の近くに置いている場合でも、体感温度の低下を防ぎ、快適に過ごせるようになります。
夏の断熱にも使える?窓ダンボールの可能性
冬の寒さ対策として有効なダンボールですが、実は夏の暑さ対策、つまり断熱にも効果を発揮します。夏に室温が上昇する最大の原因は、窓から差し込む強力な日射熱です。実に、夏の熱の流入の約7割が窓からであると言われています。
窓にダンボールを立てかけると、この直射日光を物理的に遮断することができます。日光を遮ることで、室内に熱がこもるのを防ぎ、室温の上昇を大幅に抑制することが可能です。日差しが強い日中にダンボールで窓を覆っておけば、帰宅時のむわっとした暑さが軽減され、冷房の効きも格段に良くなります。
ただし、メリットばかりではありません。ダンボールは光を通さないため、日中に使用すると部屋が暗くなってしまうというデメリットがあります。また、湿気が多い時期には、ダンボールが湿気を吸ってカビの原因になる可能性も考慮しなくてはなりません。夏の対策として使用する場合は、遮光と割り切って使う、あるいは換気をこまめに行うなどの工夫が求められます。
誰でも簡単!段ボールの窓への作り方
窓の断熱に使うダンボールの作り方は非常にシンプルで、特別な道具や技術は必要ありません。誰でも簡単に実践できる基本的な手順を紹介します。
準備するもの
- 窓のサイズに合ったダンボール
- メジャー
- カッターナイフ
- 定規(カッターで切る際のガイド用)
- ペン
作成手順
- 窓の採寸: まず、メジャーを使ってダンボールを設置したい窓の内側のサイズ(幅と高さ)を正確に測ります。隙間ができると断熱効果が落ちるため、できるだけぴったり測ることが大切です。
- ダンボールに印をつける: 測ったサイズを元に、ダンボールにペンでカットする線を引きます。
- カット: 定規を当てながら、カッターナイフで線に沿ってダンボールをカットします。一度で切ろうとせず、数回に分けて刃を入れると安全で綺麗に切ることが可能です。手を切らないように十分注意してください。
- 設置: カットしたダンボールを窓枠にはめ込みます。少し大きめにカットしてしまい、うまくはまらない場合は、少しずつ削るように調整しましょう。自立しない場合は、テープなどで軽く固定すると安定します。
これで完成です。ポイントは、窓枠とダンボールの間にできるだけ隙間を作らないことです。これにより、空気の出入りを最小限に抑え、断熱効果を最大限に引き出すことができます。
窓のダンボール断熱と他のDIYアイデア比較
- プラダンを窓に立てかけ下半分を覆う方法
- 窓の断熱はDIYで!100均グッズも活用
- 市販品ならニトリの窓断熱ボードも便利
- 他にもある?様々な窓の断熱方法は?
- 段ボールで窓の断熱効果をさらに高めるには
プラダンを窓に立てかけ下半分を覆う方法
ダンボールの断熱効果は魅力的ですが、見た目や耐久性が気になるという方には、プラスチックダンボール(プラダン)の活用がおすすめです。プラダンは、ダンボールと同じ中空構造を持つプラスチック製のシートで、ホームセンターなどで手軽に入手できます。
プラダンはダンボールに比べて耐水性が高く、結露で濡れてもふやけたりカビが生えたりする心配が少ないのが大きなメリットです。また、半透明のタイプを選べば、光を適度に通すため、部屋が真っ暗になるのを防げます。
作り方はダンボールと同様に、窓のサイズに合わせてカットしてはめ込むだけです。特に、腰高窓の下半分だけを覆うように設置すると、外からの視線を遮りつつ、上部から採光を確保できるため、プライバシー対策と断熱を両立させたい場合に有効な方法となります。
窓の断熱はDIYで!100均グッズも活用
もっと手軽に窓の断熱を試したい場合、100円ショップで手に入るグッズを活用するのも一つの方法です。様々な商品がありますが、特に断熱対策として人気が高いのは以下のアイテムです。
- 断熱シート(プチプチ): 梱包材としておなじみの気泡緩衝材(プチプチ)は、空気の層が断熱効果を発揮します。窓ガラスに霧吹きで水をかけ、シートを貼り付けるだけで施工でき、賃貸住宅でも手軽に試せます。透明なので、部屋の明るさを損なわない点も魅力です。
- 隙間テープ: 窓のサッシやレールの隙間から入り込む冷気は、体感温度を大きく下げます。スポンジ状や起毛タイプの隙間テープをサッシの可動部に貼ることで、気密性を高め、隙間風をシャットアウトできます。
- 厚手のカーテンクリップ: 既存のカーテンの裾をクリップで留めて床との隙間をなくしたり、カーテンの中央部分の隙間を閉じたりするだけでも、冷気の侵入をある程度防ぐことが可能です。
これらのグッズはコストをほとんどかけずに実践できるため、ダンボールと組み合わせて使うことで、より断熱効果を高めることも期待できます。
市販品ならニトリの窓断熱ボードも便利
DIYは少し苦手だけれど、手軽に断熱対策をしたいという場合には、ニトリなどで販売されている窓際用の断熱ボード(冷気ストップボード)も良い選択肢です。これらの製品は、購入して窓際に立てかけるだけで設置が完了するため、採寸やカットの手間がかかりません。
デザイン性にも配慮されたものが多く、部屋のインテリアを損ないにくいのも嬉しいポイントです。ダンボールやプラダンに比べて初期費用はかかりますが、繰り返し使える耐久性や見た目の良さを考慮すると、コストパフォーマンスは高いと考えられます。
様々なDIY断熱方法の特徴を以下の表にまとめました。ご自身の目的や予算に合わせて最適な方法を選ぶ参考にしてください。
方法 | コスト | 断熱効果 | 施工の手軽さ | メリット | デメリット |
ダンボール | ほぼ0円 | 中 | 簡単 | 費用がかからない、加工が容易 | 見た目が悪い、光を遮る、湿気に弱い |
プラダン | 低 | 中 | 簡単 | 耐水性・耐久性が高い、半透明タイプあり | ダンボールよりは高価 |
100均シート | 低 | 小~中 | 非常に簡単 | 安価、手軽、明るさを保てる | 効果は限定的、見た目がチープになることも |
ニトリなど市販ボード | 中 | 中 | 非常に簡単 | 見た目が良い、設置が簡単、繰り返し使える | DIYよりは高価 |
他にもある?様々な窓の断熱方法は?
ダンボールやプラダンを使ったDIYは非常に手軽で効果的な方法ですが、これらはあくまで簡易的な対策です。より本格的に窓の断熱性能を高めたい場合は、以下のようなリフォームという選択肢も視野に入ってきます。
- 断熱カーテンへの交換: 厚手で床まで届く長さの断熱カーテンに交換するだけでも、窓からの熱の出入りを大きく抑制できます。遮光性や防音性を兼ね備えた製品も多くあります。
- 内窓の設置(二重窓): 今ある窓の内側にもう一つ窓を取り付けるリフォームです。既存の窓との間に大きな空気層ができるため、断熱効果が飛躍的に向上します。結露防止や防音対策としても非常に効果が高い方法です。
- 断熱ガラスへの交換: 現在のサッシはそのままに、ガラスだけを断熱性能の高い複層ガラス(ペアガラス)や真空ガラスに交換する方法です。サッシの状態が良い場合に有効な選択肢となります。
- サッシごとの交換(カバー工法): 既存の窓枠の上から新しい窓枠をかぶせて設置する工法です。壁を壊すことなく、最新の断熱サッシと高断熱ガラスに交換でき、窓全体の性能を根本から改善します。
これらの方法はDIYに比べて費用と手間がかかりますが、その分、断熱効果は高く、長期的に見れば光熱費の削減によって元が取れる可能性もあります。
段ボールで窓の断熱効果をさらに高めるには
ダンボールを使って窓の断熱を行う際、少しの工夫でその効果をさらに引き上げることができます。手軽にできるいくつかのテクニックを紹介します。
まず、ダンボールを二重、三重に重ねて使用することです。これにより、内部の空気層が厚くなり、断熱性能が向上します。特に冷え込みが厳しい窓には有効な方法です。
次に、ダンボールの室内側にアルミシートを貼り付ける方法もおすすめです。アルミシートは放射熱を反射する性質があるため、冬は室内の暖房の熱を部屋の中心に反射させ、夏は外からの日射熱を反射してくれます。100円ショップなどで手に入る保温シートなどを活用すると良いでしょう。
最も大切なのは、前述の通り、窓枠とダンボールの間に隙間を作らないことです。養生テープなどを使って隙間を丁寧に塞ぐことで、空気の漏れをなくし、断熱効果を最大限に高めることが可能になります。窓全体をしっかりと覆うことを意識して設置してみてください。
まとめ:窓のダンボール断熱で賢く冬の寒さ対策
この記事で解説した、窓の断熱にダンボールを活用する際の重要なポイントを以下にまとめます。
- 窓の断熱対策にダンボールは手軽で効果的
- 断熱の秘訣はダンボール内部の波状構造が作る空気層
- 冬は室内の熱が逃げるのを防ぎ暖房効率を上げる
- 夏は直射日光を遮断し室温の上昇を抑制する
- 作り方は窓のサイズを測りカットしてはめ込むだけ
- プラダンは耐水性と耐久性に優れ結露対策にもなる
- 100均の断熱シートや隙間テープとの併用も有効
- ニトリなどの市販の断熱ボードは手軽で見た目も良い
- 最大の効果を得るには隙間なく設置することが鍵
- デメリットとして部屋が暗くなる点が挙げられる
- 湿気によるカビの発生には注意が必要
- ストーブなど火気の近くでの使用は絶対に避ける
- あくまで簡易的な対策であり本格的な断熱材とは異なる
- より高い効果を求めるなら内窓設置やガラス交換を検討
- コストをかけずに今すぐ始められる優れた寒さ対策である