網戸の隙間から虫が入ってくるのではないかと不安になり、「網戸の隙間テープはどこに貼る」と検索してこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
窓を開けて換気をしたい季節なのに、網戸にわずかな隙間があるだけで、その快適さは半減してしまいます。網戸の隙間を放置すると起こるリスクは、ゴキブリやカメムシなど虫の対策が必要になることだけではありません。
この記事では、そもそも網戸の隙間テープとは?という基本的な疑問から、網戸に隙間ができる原因、そしてその隙間を放置すると起こるリスクについて深く掘り下げます。
また、隙間テープの種類や、おすすめのアイテムを具体的に解説。
100均のセリアやダイソーの商品で代用できるのか、気になる賃貸住宅での使用可否、さらには隙間テープのデメリットや欠点はないのか、といった実用的な情報も網羅しました。
網戸の歪みに対する隙間テープの調整法から、網戸の虫除けでの隙間テープの貼り方として最も効果的な貼り方や手順とコツ、そして最終的に「隙間テープを貼る場所はどこが正解なのか?」という核心的な問いまで、総合的に解説していきます。
目次
網戸の隙間テープはどこに貼る?隙間の原因とリスク
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- 網戸に隙間ができる原因や仕組み
- 網戸の隙間を放置すると起こるリスク
- ゴキブリやカメムシなど虫の対策に有効なのか?
- 網戸の隙間テープとは?賃貸でもOK?
網戸に隙間ができる原因や仕組み
網戸にいつの間にかできている隙間。その原因は一つではなく、多くの場合、複数の要因が組み合わさって発生しています。主な原因を理解することで、対策が立てやすくなります。
最も多い原因は、「経年劣化」です。網戸は日々、紫外線や風雨にさらされる過酷な環境にあります。
長年使用していると、網戸をスムーズに動かすための「戸車(とぐるま)」と呼ばれる車輪がすり減ったり、破損したりします。これにより網戸が傾き、隙間が生じます。
また、網戸のフレーム(枠)の縁には、サッシとの気密性を保つために「モヘア(毛状のシール材)」やゴムパッキンが取り付けられていますが、これらも時間とともに硬化したり、毛が抜け落ちたりして、本来の弾力性を失い、隙間ができてしまうのです。
次に考えられるのは、新築やリフォーム時の「設置不良」です。施工の精度によっては、最初から網戸のサイズがサッシに対して微妙に合っていなかったり、レールに対して傾いて設置されていたりするケースがあります。この場合、新しい網戸であっても隙間が発生してしまいます。
さらに、予期せぬ「物理的なダメージ」も隙間の原因となります。強い台風や突風によるフレームの歪み、ペット(犬や猫)が寄りかかったり引っ掻いたりすることによる変形、小さなお子様が体重をかけることなども、網戸のバランスを崩し、隙間を生じさせる一因となります。
このように、隙間の原因は多岐にわたるため、まずはご自宅の網戸がどのような状態にあるかを詳細に確認することが、適切な対策を講じるための第一歩となります。
網戸の隙間を放置すると起こるリスク
網戸のわずかな隙間を「このくらい大丈夫だろう」と見過ごしてしまうと、日常生活においていくつかの深刻なリスクを引き起こす可能性があります。
最も身近で不快なリスクは、言うまでもなく「虫の侵入」です。蚊や小さな羽虫(ユスリカなど)はもちろんのこと、ゴキブリの幼虫やカメムシ、クモなどは、成虫であっても数ミリの隙間があれば驚くほど容易に侵入してきます。網戸をしっかり閉めているはずなのに、なぜか家の中に虫がいるという場合、その多くはこの網戸の隙間が侵入経路となっています。
また、見落とされがちですが重大なリスクとして、「冷暖房効率の低下」が挙げられます。隙間は外気の通り道となるため、夏はせっかく冷やした室内の空気が逃げ、外の熱気が侵入します。
冬はその逆で、暖めた空気が外に漏れ出し、冷たい外気が入り込みます。これによりエアコンやヒーターは余計なエネルギーを消費することになり、経済産業省 資源エネルギー庁が推進する省エネの取り組みに逆行し、結果として電気代の増加に直結します。
さらに、隙間からは虫だけでなく、外のホコリ、砂、花粉、PM2.5などの汚染物質も侵入しやすくなります。これは室内を汚れやすくするだけでなく、アレルギー体質の方にとっては健康を脅かす要因ともなり得ます。
放置リスクのまとめ
- 不快害虫の侵入: ゴキブリやカメムシなど、わずかな隙間からでも侵入する虫の温床となる。
- 経済的損失: 外気の流入によりエアコン効率が低下し、月々の電気代が増加する。
- 健康への影響: ホコリや花粉が室内に侵入しやすくなり、アレルギー症状の悪化などを引き起こす可能性がある。
- 劣化の加速: 隙間を放置することでフレームの歪みが助長され、網戸本体の劣化を早め、修理や交換のコストがかかる。
このように、網戸の隙間を放置することは、快適な生活環境を損なうだけでなく、経済的、健康的なデメリットにも繋がるのです。
ゴキブリやカメムシなど虫の対策に有効なのか?
結論から申し上げると、網戸の隙間テープは「ゴキブリやカメムシなどの虫対策に非常に有効」です。虫の侵入対策における最も重要かつ基本的な原則は、侵入経路を物理的に、かつ徹底的に塞ぐことにあります。
例えば、ゴキブリは成虫(クロゴキブリ)でも厚み5ミリ程度、幼虫に至ってはわずか1ミリほどの隙間があれば侵入可能とされています。カメムシも同様に、平たい体型を活かして驚くほど狭い隙間から入り込みます。アース製薬株式会社などの害虫対策専門サイトでも、こうした害虫の侵入経路としての「隙間」の危険性が指摘されています。(出典:アース製薬「知らぬ間に侵入するゴキブリ」)
網戸とサッシの間にわずかに生じた「数ミリの隙間」は、彼らにとってまさに格好の入り口となっているのです。
網戸の隙間テープ、特に「モヘアタイプ(毛状)」のテープは、この致命的な隙間を埋めるために最適化されています。
モヘアの細かく高密度な毛が、網戸の開閉を妨げることなく、サッシとの隙間に柔軟にフィットします。これにより、虫が通り抜けようとしても物理的にブロックする「防壁」として機能するのです。
もちろん、隙間テープを貼ったからといって、家の他の場所(例:玄関ドアの開閉時、換気扇、排水口など)からの侵入を100%防げるわけではありません。しかし、網戸を閉めているにもかかわらず虫の侵入に悩まされている場合、その最大の原因である「網戸の隙間」を塞ぐことは、最も優先度の高い対策であり、その効果は絶大と言えるでしょう。
網戸の隙間テープとは?賃貸でもOK?
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網戸の隙間テープとは、その名の通り、網戸と窓枠(サッシ)の間に生じる隙間を埋め、気密性を高めるために使用する、粘着テープ付きのシール材のことを指します。
大きく分けると、細かい毛がブラシのように密集している「モヘアタイプ」と、クッション性のあるスポンジ状の「ウレタン(スポンジ)タイプ」の2種類が存在します。
網戸や引き戸のように、頻繁に開け閉めする(スライドさせる)場所には、摩擦抵抗が少なく、動きを妨げにくいモヘアタイプが一般的に推奨されています。
「うち、賃貸アパートなんだけど、勝手に貼っても大丈夫?」と心配される方も非常に多いのではないでしょうか。
結論として、賃貸住宅であっても隙間テープの使用は可能な場合がほとんどです。
隙間テープは、居住の快適性を高めるための一般的なアイテムと見なされており、基本的には後から綺麗に剥がせるように設計されています。しかし、退去時の「原状回復」をめぐるトラブルを避けるため、いくつかの重要な注意点があります。
賃貸で隙間テープを使用する際の注意点
賃貸住宅で使用する最大の注意点は、退去時の「原状回復義務」です。
国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、通常の使用による損耗(経年劣化)は家主負担ですが、入居者の故意・過失による損傷は入居者負担とされています。(出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)
隙間テープの場合、長期間貼りっぱなしにすることで、粘着剤がサッシに強く固着し、剥がした際に「粘着跡(ベタベタ)」が残ってしまうケースがこれに該当する可能性があります。
特に、安価なテープや海外製の品質が不明瞭なテープは、粘着剤が劣化してサッシを変質させたり、塗装を剥がしてしまったりするリスクもゼロではありません。
対策としては、できるだけ「キレイに剥がせるタイプ」や「賃貸OK」と明記された製品を選ぶこと、サッシ側に直接貼るのではなく、網戸のフレーム側に貼ること、そして退去時には市販の「シール剥がし剤」を使って丁寧に取り除くことをお勧めします。
網戸の隙間テープはどこに貼る?貼り方と選び方
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- 隙間テープの種類と選び方
- おすすめのアイテムや製品は?
- 100均・セリア・ダイソーのアイテム製品の特徴
- 効果的な貼り方や手順とコツ
- 網戸の歪みを隙間テープで調整法は有効?
- 隙間テープのデメリットや欠点
隙間テープの種類と選び方
網戸の隙間対策に使われるテープには、主に2つの種類があります。それぞれの特性は大きく異なるため、使用する場所や目的に合わせて正しく選ぶことが非常に重要です。
モヘアタイプ(起毛タイプ)
細かい化学繊維の毛(モヘア)が、高密度でブラシのように植え付けられているテープです。このタイプ最大の特徴は、毛が柔らかくしなやかに動くことです。そのため、隙間の幅が一定でない場所や、サッシの凹凸、そして網戸のように頻繁に開け閉めする場所に最適です。毛がクッションとなり、開閉の衝撃音を和らげる効果もあります。
- メリット:
- 開閉の摩擦抵抗が非常に少なく、網戸の動きを妨げない。
- 柔軟性が高いため、多少の歪みや凹凸にもフィットする。
- 耐久性が比較的高く、毛がすり減るまで長期間使用できる。
- デメリット:
- スポンジタイプと比較すると、気密性や遮音性、断熱性はやや劣る。
- 毛足の長さが隙間に合っていないと(短すぎると)、効果が半減する。
ウレタンタイプ(スポンジタイプ)
スポンジ状のウレタンフォーム(またはゴム)素材でできており、高いクッション性と弾力性を持っています。素材が圧縮されることで隙間を強力に塞ぎ、高い密閉性を発揮します。
- メリット:
- 高い気密性、遮音性、断熱性を発揮する。
- ドア枠や窓枠の固定部など、動きのない場所の隙間を塞ぐのに適している。
- デメリット:
- 網戸のような可動部で使用すると、摩擦抵抗が大きくなり、開閉が極端に重くなることがある。
- 素材の特性上、水分(結露や雨水)を吸収しやすく、カビの発生源となることがある。
- 紫外線や水分に弱く、経年劣化(加水分解)でボロボロになりやすい。
網戸には「モヘアタイプ」が絶対のおすすめ
結論として、網戸の隙間対策には、開閉の邪魔にならず耐久性にも優れる「モヘアタイプ」を選ぶのが一般的であり、最も賢明な選択です。選ぶ際は、後述する「毛足の長さ」と「テープの幅」を正確に測定することが失敗しないための鍵となります。
| 種類 | 主な素材 | 網戸への適性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| モヘアタイプ | ナイロン、ポリプロピレン(毛) | ◎ 最適 | 開閉がスムーズ、耐久性○、凹凸に強い | 気密性・遮音性は△ |
| ウレタンタイプ | ウレタンフォーム(スポンジ) | × 不向き | 気密性・遮音性◎ | 摩擦大、水濡れ・劣化に弱い、開閉が重くなる |
おすすめのアイテムや製品は?
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網戸用の隙間テープは、ホームセンターやAmazon、楽天市場などのインターネット通販で多種多様な製品が販売されています。粗悪品を選んで失敗しないためにも、信頼性の高い定番のアイテムや、選ぶ際の具体的な基準を理解しておきましょう。
まず、最も信頼性が高いのは、サッシ部品や建材の専門メーカーが製造・販売している製品です。
例えば、国内で高いシェアを持つ「槌屋ティスコ(Tsuchiya Tsco)」の「すき間モヘアシール」シリーズは、ホームセンターなどでも広く扱われており、品質が安定しています。
また、網戸用の網で有名な「NBCハイネット」からは、モヘア部分に虫が嫌がる忌避成分を練り込んだ「網戸用 虫ブロック」といった高機能製品も販売されています。
これらの専門メーカー品を選ぶ際の具体的な基準は、以下の3点です。
- 毛足の長さ(高さ):
これが最も重要です。まず、塞ぎたい隙間の高さ(厚み)を定規で正確に測定します。その上で、測定した隙間の高さと「同じ」か、「1mm程度長い」毛足の製品を選びます。短すぎると隙間が埋まらず、逆に長すぎると摩擦が大きくなりすぎて網戸の開閉が重くなります。一般的な製品では6mm、9mm、12mmなどのバリエーションがあります。 - テープの幅:
網戸のフレーム(枠)の、テープを貼り付けたい面の幅を測ります。一般的には6mmや9mm幅の製品が多いです。貼るスペースに収まる幅を選んでください。 - 色(カラー):
ご自宅のサッシや網戸フレームの色に合わせることで、貼り付け後の見た目の違和感を最小限に抑えられます。一般的な「シルバー(グレー)」のほか、「ブロンズ(ブラウン)」、「ブラック」、「ゴールド」などがあります。
防虫成分入りタイプも選択肢に
前述の通り、製品によっては、モヘア部分に虫が嫌がる安全な成分(ピレスロイド系など)を練り込んだ「防虫タイプ」も存在します。これは物理的に隙間を塞ぐだけでなく、虫を寄せ付けにくくする「忌避効果」もプラスしたものです。
特に虫の侵入に悩まされている場合は、こうした高機能製品を選ぶのも一つの有効な手段です。
100均・セリア・ダイソーのアイテム製品の特徴
隙間テープは、セリアやダイソー、キャンドゥといった100円ショップでも「すきまテープ」として手軽に入手できます。ホームセンターの専門メーカー品と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。
100均アイテムの最大のメリットは、言うまでもなく「価格」です。110円(税込)で2メートル程度のテープが手に入るため、「効果があるか分からないから、とりあえず試してみたい」「ほんの少しの隙間だけ、応急処置的に塞ぎたい」というニーズには完璧に応えてくれます。
ただし、価格が安い分、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
- 種類の少なさ(最大の難点):
100均の製品は、ホームセンター品に比べて色やサイズ(特に毛足の長さ)のバリエーションが極端に限られています。例えば、ダイソーでは「幅6mm、高さ9mm、長さ2m」のグレー(またはブラウン)のみ、といったように、選択肢がほぼない場合が多いです。ご自宅の隙間が偶然そのサイズ(9mm)に合致すれば良いですが、合わない場合は効果がなかったり、開閉が重くなったりする原因となります。 - 耐久性や粘着力:
製品の個体差もありますが、専門メーカー品と比較して、粘着テープの質やモヘアの密度が劣る場合があります。長期間の使用や、開閉の頻度が高い場所では、専門品より早く剥がれてきたり、毛が抜けやすくなったりする可能性が考えられます。
とはいえ、実際に試した人のレビューを見ると「100均クオリティー、侮れませんね」「メーカー品とも品質的には遜色なく、かなりおすすめです」といったポジティブな評価も少なくありません。
結論としては、まず100均のアイテムでご自宅の隙間にサイズが合うか試してみて、もしサイズが合わない場合や、使ってみてすぐに劣化するようなら、改めてホームセンターで専門メーカー品を買い直す、という使い方が最も賢明かもしれません。
効果的な貼り方や手順とコツ
隙間テープの効果を100%引き出すためには、製品選びと同じくらい「貼り方」が重要です。作業自体は非常に簡単ですが、いくつかの重要なコツを押さえないと、すぐに剥がれてしまったり、効果が半減したりします。
1. 貼る場所の徹底的な掃除(最重要)
この工程が、耐久性を左右する最も重要なポイントです。テープを貼る網戸のフレームやサッシ部分には、目に見えないホコリ、砂、排気ガスの油汚れ、結露の水分などが付着しています。
これらが残っていると、粘着テープはプラスチックや金属ではなく「汚れ」の上に貼られることになり、粘着力が大幅に低下し、数日で剥がれてしまいます。
まず、固く絞った雑巾で水拭きし、汚れをしっかり落とします。その後、必ず乾いた布で水分を完全に取り除き、乾燥させてください。油汚れがひどい場合は、無水エタノールやパーツクリーナーなどで脱脂(油分を除去)すると、粘着力が最大化され万全です。
2. 正確な採寸とカット
テープを貼る場所の「長さ」(網戸の縦の長さ)をメジャーで正確に測ります。テープをカットする際は、必ずハサミやカッターでまっすぐ丁寧にカットしてください。長さが足りなかったり、切り口が斜めになったりすると、その部分が新たな隙間となり、虫の侵入経路になってしまいます。
3. 貼り付け(一気に剥がさない)
テープの剥離紙(裏紙)は、一気に全部剥がさず、最初の5〜10cmだけ剥がして位置を決めます。端から位置を合わせたら、指でしっかりと押さえつけながら、曲がらないように、残りの剥離紙を少しずつ剥がしながらゆっくりと貼り進めてください。
4. 圧着と確認
貼り終えたら、テープ全体を指で強く押し付け、粘着面をサッシに完全に密着させます(これを「圧着」と言います)。最後に、網戸を数回静かに開け閉めし、動きがスムーズか、隙間がきちんと塞がっているか、テープがどこかに干渉していないかを確認して完了です。
貼り方のコツ「つぎはぎ厳禁」
つぎはぎは厳禁:
長さが足りない場合でも、テープを途中でつぎはぎするのは絶対に避けてください。その境目が必ず隙間になり、そこから剥がれやすくなります。必ず必要な長さより少し長めの製品を購入し、一本もので貼りましょう。
既存モヘアの横に貼る:
もともと網戸にモヘアがついている場合、それが劣化して隙間ができていることが多いです。劣化したモヘアを無理に剥がすのは大変なので、そのすぐ隣(室内側のフレームなど、平らな面)に新しいテープを「追加」する形で並べて貼るのが最も簡単で効果的な方法です。
網戸の歪みを隙間テープで調整法は有効?
「隙間テープを貼ってみたけれど、上は塞がったのに下が開いている」あるいは「隙間が大きすぎてテープの毛先が届かない」という場合、網戸自体が大きく歪んでいる(傾いている)可能性があります。
その原因の多くは、網戸のレール上を走る「戸車(とぐるま)」の高さが、左右でズレていることです。多くのスライド網戸には、この戸車の高さを微調整するための「調整ネジ」が備わっています。
調整手順
- 網戸の側面(室内側、または室外側)の下部、または上部にある調整ネジ(小さな穴や、プラスドライバー用のネジ頭)を探します。網戸を少し持ち上げながら側面を見ると見つけやすいです。
- (※注意:ネジが1つしか見当たらない場合、それは網戸の組み立て用ネジかもしれず、素人が触ると元に戻らなくなる危険があります。必ず「調整用」と分かるネジを操作してください。)
- 下のネジ(または調整ネジ)をプラスドライバーで回します。
- 一般的に、右(時計回り)に回すと戸車が上がり(網戸が上がる)、左(反時計回り)に回すと戸車が下がり(網戸が下がる)ます。(※メーカーや機種により逆の場合もあります)
- 網戸とサッシの枠が平行になるよう、隙間を見ながら左右の戸車を少しずつ調整します。
調整の限界とテープの役割
ただし、この戸車調整はあくまで数ミリ単位の微調整です。データベース情報にもある通り、調整は基本的に上下方向のみであり、サッシ自体の歪みや、網戸フレームの変形までは治せません。
「片方の隙間を小さくすれば、反対側の隙間が大きくなる」というトレードオフの関係にあることも多いです。また、LIXILやYKK APといった大手サッシメーカーの公式サイトでも、網戸は構造上、虫の侵入を「完全に」防ぐものではない、と説明されている場合があります。
このように、網戸の調整だけではどうしても埋めきれない「構造上の隙間」が必ず存在します。その「最後の数ミリ」を確実に埋めるため、そして調整の手間を最小限にするために、隙間テープの併用が最も現実的で効果的なのです。
隙間テープのデメリットや欠点
非常に便利で効果の高い隙間テープですが、使用する上でのデメリットや注意点も存在します。
これらを理解しておくことで、より上手に活用することができます。
- 経年劣化は避けられない(消耗品である):
隙間テープは永久に使えるものではなく、消耗品です。特にモヘアタイプは、網戸の開閉による摩擦で毛が徐々にすり減ったり、寝てしまったり(弾力を失う)、抜けたりしていきます。粘着テープ部分も、紫外線や結露の湿気、温度変化によって数年で劣化し、剥がれてくることがあります。→対策: 2〜3年ごと、あるいは毛が寝てきたり剥がれてきたりしたら、新しいものに貼り替えることを前提として使用しましょう。 - 開閉が重くなる可能性:
これは「選び方」の失敗によるデメリットです。塞ぎたい隙間のサイズ(厚み)に対して、毛足が長すぎるテープを選んでしまうと、摩擦抵抗が大きくなりすぎ、網戸の開け閉めが著しく重くなることがあります。→対策: 必ず隙間の高さを測定し、適切な毛足の長さ(隙間+1mm程度まで)の製品を選びましょう。 - 見た目の問題:
これも選び方の問題ですが、サッシや網戸フレームの色と全く異なる色のテープ(例:ブロンズ色のサッシにシルバーのテープ)を選んでしまうと、後付け感が目立ってしまい、見た目の美観を損ねることがあります。→対策: できるだけサッシと同系色のテープを選びましょう。 - 掃除の手間:
モヘアタイプは、その細かい毛の部分に、綿ボコリや小さなゴミ、髪の毛などが絡みつきやすくなる場合があります。→対策: 掃除機をかける際、サッシのレールと同時に、隙間テープの毛の部分もノズルで軽く吸い取るようにすると、キレイな状態を保てます。
これらのデメリットを理解し、適切にメンテナンス(清掃や定期交換)することで、隙間テープのメリットを最大限に享受することができます。
網戸の隙間テープはどこに貼るか:総まとめ
この記事で解説してきた「網戸の隙間テープをどこに貼るか」の要点、そして原因から対策までの全てを、最後にリスト形式で総まとめします。
- 網戸の隙間は経年劣化(戸車、モヘアの消耗)や歪みで発生する
- 隙間を放置すると虫の侵入、冷暖房効率の低下、花粉の侵入リスクがある
- ゴキブリやカメムシ対策には、侵入経路を物理的に塞ぐ隙間テープが非常に有効
- 網戸には、開閉の邪魔にならず耐久性もある「モヘアタイプ」が推奨される
- スポンジタイプは摩擦が大きく、水を含むため網戸には不向き
- 賃貸住宅でも使用可能だが、退去時の原状回復(粘着跡)に十分注意する
- テープ選びは「毛足の長さ(隙間+1mm程度)」と「テープ幅」の測定が最も重要
- 色はサッシや網戸フレームと同系色を選ぶと目立ちにくい
- 100均(セリア・ダイソー)製品は安価だが、サイズが合えばラッキー、という認識で使う
- まずは100均で試し、合わなければ専門メーカー品(槌屋ティスコなど)を選ぶのが賢明
- 貼る場所は「網戸と窓ガラスが重なる部分(網戸の縦フレーム)」が基本
- 一般的に、網戸を右寄せで使うなら「網戸の左側(室内側または室外側)のフレーム」に貼る
- (※窓の構造により最適な場所は異なるため、隙間ができている側に貼るのが正解)
- 貼り付け作業で最も重要なのは、貼付面(フレーム)の徹底的な掃除と乾燥、脱脂である
- テープはつぎはぎせず、必ず「一本もの」で上から下まで貼る
- 既存のモヘアが劣化している場合、その横に追加で貼るのが簡単
- 網戸の歪み(傾き)は戸車で調整できるが、限界がある
- 調整で埋めきれない「最後の数ミリ」を、隙間テープで塞ぐのが正しい使い方
- 隙間テープは消耗品であり、数年ごとの定期的な交換(貼り替え)が必要