こんにちは、e-MADOリフォーム代表の鈴木 優樹です。
普段は「窓断熱の専門家」として、数多くの現場で省エネ・断熱リフォームの提案や施工を行っています。
現場のプロだから分かる、損しないためのポイントをお伝えします。
リフォームや新築、あるいは「離れのガレージで電動工具を使いたい」「EV(電気自動車)の充電設備を整えたい」といった趣味や実益の場面で、電気の引き込み工事が必要になることは意外と多いものです。
しかし、いざ工事が必要になったとき、「電気引き込み工事はどこに頼むのが正解なのか」「東京電力などの電力会社に直接電話すればいいのか」と迷ってしまう方が非常に多くいらっしゃいます。申請にかかる具体的な期間や、適正な費用相場も分からず、見えない不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、依頼先を間違えると手続きがスムーズに進まなかったり、中間マージンが発生して思わぬコストがかかったりすることもあります。この記事では、プロの視点から正しい依頼ルートと費用の目安、そしてトラブルを避けるための知識を分かりやすく解説します。
目次
電気引き込み工事の依頼先はどこ?電力会社と工事店の違い
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- 基本は「電気工事店」などの専門業者へ依頼する
- 電力会社(東京電力など)の役割とは?
- リフォーム会社や工務店経由でもOK
- 電気引き込み工事が必要になる主なケースと費用相場
- 依頼から工事完了までの流れと期間
基本は「電気工事店」などの専門業者へ依頼する
結論から言うと、電気引き込み工事は「街の電気屋さん」や「電気工事の資格を持つリフォーム会社」に依頼するのが基本であり、最短ルートです。
「えっ、電気のことなら電力会社じゃないの?」と不思議に思うかもしれませんが、これには電気供給における「責任分界点」というルールが関係しています。電柱から建物の軒先(または第一柱)までは電力会社の設備ですが、そこから先の家の中の配線、分電盤(ブレーカー)、スイッチなどの設備は、すべてお客様個人の所有物(資産)となります。
個人の持ち物である部分の工事は、電力会社ではなく、民間の「電気工事士」の資格を持つ業者が行う必要があります。私たちのようなリフォーム会社や工務店も、提携している電気工事士と連携して動いています。
なぜ直接電力会社ではないのか?
電力会社(一般送配電事業者)の主な役割は、発電所から各家庭の軒先まで電気を安定して送ることです。宅内の配線工事や機器の設置は彼らの管轄外なのです。もし電力会社のコールセンターに電話をしたとしても、「お近くの電気工事店にご相談ください」と案内されるケースがほとんどです。
私たちはこれを「申請代行」と呼んだりしますが、皆さんが電気工事店に依頼すれば、その業者が電力会社への「接続供給申請(図面の提出など)」もまとめて行ってくれるのが一般的です。
つまり、皆さんは電気工事店とやり取りするだけで、面倒な申請手続きはお任せできるのです。
電力会社(東京電力など)の役割とは?
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では、電力会社は何もしないのかというと、決してそうではありません。電力会社は、電気工事店からの申請を受けて、「電柱から家のメーターまで電線を繋ぐ工事(引き込み線の接続)」という最も重要なインフラ部分を担当します。
私たちが窓のリフォーム現場でよく見る光景ですが、屋内配線やメーターボックスの設置までは電気工事店が事前に済ませておきます。そして、すべての準備が整った「開通(落成)」のタイミングで、電力会社の委託業者(高所作業車に乗った作業員さん)がやってきて、電柱と建物の引込点を物理的に接続します。
また、電気メーター(スマートメーター)自体の設置も、基本的には電力会社側の作業となります(※メーターを取り付けるための台座や配線は電気工事店が用意します)。このように、役割が明確に分かれているため、まずは電気工事店に相談し、そこから電力会社へ繋いでもらうのが正しい手順となります。
リフォーム会社や工務店経由でもOK
もし、今回の電気工事が単独のものではなく、「離れの増築」や「キッチンリフォームに伴うIH導入」「お風呂のリフォームでエコキュートを入れる」など、大きな工事の一部である場合は、その工事を担当している工務店やリフォーム会社に一括で相談するのが一番スムーズです。
e-MADOリフォームのような会社もそうですが、普段から付き合いのある信頼できる電気職人を手配できるため、連携ミスが起きにくく、トータルの費用も管理しやすくなります。例えば、壁紙を張り替えるタイミングで配線を壁の中に隠すといった、見た目に配慮した工事も、リフォーム会社経由ならスムーズに指示が通ります。
自分で手配する場合の注意点
施主支給や分離発注で、ご自身で電気工事店を探す場合は、建築工事とのスケジュール調整(いつ壁を閉じるかなど)を自分で行う必要があります。自信がない場合は、メインの施工会社に任せるのが無難でしょう。
電気引き込み工事が必要になる主なケースと費用相場
一口に引き込み工事といっても、電線を新しく引くのか、太くするのかによって費用は大きく変わります。また、電柱からの距離や、空中で配線するか地中を埋設するかによってもコストは変動します。ここでは、よくあるケースごとの詳細な費用感を見ていきましょう。
ケース1:新築や離れ(ガレージ)に新規で電気を通す場合
敷地内に新しい家を建てたり、趣味のガレージや倉庫にエアコンや電動工具用の電気を引きたい場合は、ゼロからの引き込み工事になります。
この場合、近くの電柱から物理的に電線を引っ張ってくる(架空配線)必要があります。費用の相場は、10万円〜20万円程度が一般的です。この金額には、申請費用、引込口配線、メーターボックスの取付、簡易的な分電盤の設置などが含まれます。
スッキリポール(引込柱)が必要な場合
注意が必要なのは、建物が道路から遠い場合や、建物の美観を損ねたくない場合です。敷地内に「スッキリポール」と呼ばれる中継用のポール(金属製の支柱)を立て、一度そこで電気を受けてから地中を通して建物に送る方法があります。この場合は、ポールの部材費と設置工事費、地中埋設工事費がかさむため、追加で15万円〜30万円ほど(合計で40〜50万円近く)かかることも珍しくありません。
ケース2:電気容量(アンペア)を増やしたい場合
「エアコンを増設したらブレーカーが落ちるようになった」「家族が増えて電気の使用量が増えた」といった場合、現在の契約アンペア数では足りないことがあります。
特に古い住宅では「単相2線式(単2)」という、最大でも30Aまでしか使えない古い配線方式になっていることがあります。これを現在の主流である「単相3線式(単3)」へ変更する工事が必要です。これを業界用語で「単三切り替え工事(単3化)」と呼びます。
費用の目安は8万円〜15万円程度です。この工事では、引き込み線を3本の線(赤・白・黒)に交換し、家の中の分電盤も新しいものへ交換します。これにより、200VのハイパワーなエアコンやIHクッキングヒーターも使えるようになり、同時に多くの家電を使ってもブレーカーが落ちにくくなります。
ケース3:リフォームでオール電化にする場合
ガスコンロをIHクッキングヒーターにし、給湯器を灯油やガスから「エコキュート」にする「オール電化」への切り替えは、最も電気工事の需要が多いタイミングです。
この場合、先ほどの「単3切り替え」に加えて、専用回路の増設が必要になります。IH用(200V/30A)とエコキュート用(200V/20A)の太い電線を、分電盤からそれぞれの設置場所まで這わせる必要があります。
配線の距離が短く、床下などに隠せる場合は安く済みますが、隠蔽配線が難しく露出配管になる場合や、壁を一部壊して復旧する必要がある場合は費用が上がります。電気工事全体(機器代金を除く)で15万円〜30万円前後を見込んでおくと良いでしょう。
| 工事の種類 | 費用の目安 | 工事内容の詳細 |
|---|---|---|
| 新規引き込み(通常) | 10万〜20万円 | 幹線工事、メーター取付板、ブレーカー設置 |
| 新規引き込み(ポール設置) | 25万〜50万円 | 上記+スッキリポール設置、地中埋設配管 |
| 単三切り替え(容量アップ) | 8万〜15万円 | 引込線張替え、分電盤交換(8〜10回路程度) |
| オール電化に伴う配線 | 15万〜30万円 | 単3化+IH・エコキュート専用回路増設 |
※上記の金額はあくまで一般的な目安です。建物の状況(配線の隠しやすさなど)や依頼する業者によって金額は変動します。
特に、幹線(外から分電盤までの太い線)の交換距離が長いと、電線代だけで数万円単位で変わるため、必ず現地調査の上、正式な見積もりを取ってください。
依頼から工事完了までの流れと期間
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「明日すぐに電気を使いたい!」と思っても、電気の工事には電力会社への申請と審査期間が必要です。特に引っ越しやオープンの日が決まっている場合は、スケジュールに十分な余裕を持って動きましょう。ここでは一般的な流れを解説します。
ステップ1:現地調査と見積もり
まずは電気工事店やリフォーム会社に来てもらい、現場を入念に見てもらいます。「どこにメーターを付けるか」「どのルートで配線すれば美観を損なわないか」を確認し、見積もりを出してもらいます。
この段階で非常に重要なのが、「将来的に使う予定の家電製品」まで伝えておくことです。例えば、「今は使わないけれど、将来的にEV(電気自動車)を買うかもしれない」と伝えておけば、あらかじめ容量に余裕のある分電盤を選んだり、外壁に配管用の穴だけ空けておいたりと、将来の無駄な工事を省く提案ができます。
ステップ2:電力会社への申請(約1週間〜2週間)
工事店が決まり契約を済ませたら、業者が電力会社へ「接続供給申請」を行います。これは、電力会社に対して「この場所に、これだけの容量の電気を送ってください」と申し込む手続きです。
電力会社は申し込みを受けると、技術的な検討を行います。「その電柱のトランス(変圧器)に空きはあるか」「電圧降下などの問題は起きないか」などをチェックします。通常はWeb申請などでスムーズに進み、1週間〜2週間程度で許可が降ります。
例外的に時間がかかるケース
稀にですが、近くの電柱まで来ている電気が不足していて、電力会社側で大規模な設備増強工事が必要になることがあります。この場合、1ヶ月〜3ヶ月以上待たされるケースもありますので、特殊な立地や工場などで大きな電力を使う場合は早めの相談が必須です。
ステップ3:宅内工事と引き込み接続
申請の許可が降りたら(または許可見込みの段階で)、まずは電気工事店が宅内の配線や分電盤、メーターボックスの取り付け工事を行います。この工事は半日から1日程度で終わることが多いです。
お客様側の設備準備が整った(竣工した)旨を電力会社に報告すると、最後に電力会社の委託業者がやってきます。彼らが電柱に登り、引き込み線を建物の接続点(受点)に繋ぎ、メーターを設置して完了です。
立ち合いについて:
宅内工事(電気工事店が行う作業)の日は、家の中に入って作業するため必ず立ち合いが必要です。一方、後日行われる電力会社の引き込み接続工事(外の作業)は、基本的に立ち合い不要なケースが多いですが、地域や状況によるため確認しておきましょう。
電気の引き込み工事はどこに頼む?業者選びのコツ
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- 業者選びで失敗しないためのチェックポイント
- 電気引き込み工事は自分でできますか?DIYの危険性と法的制限
- 電気引き込み工事を無料で行う噂の真相
- よくある質問(FAQ)〜プロが答える現場のリアル〜
業者選びで失敗しないためのチェックポイント
電気は私たちの生活に欠かせないライフラインですが、一歩間違えれば漏電や火災などの重大な事故に直結する危険な側面も持っています。
だからこそ、「安さ」だけで選ばず、技術と責任感を持った信頼できる業者を見つけることが何より重要です。
「登録電気工事業者」であるかを確認する
電気工事を業として行うには、経済産業省令に基づき、都道府県知事などへの登録が義務付けられています。ホームページや名刺、見積書に「登録電気工事業者」としての登録番号が記載されているかを確認しましょう。
無資格の業者や、登録をしていない「モグリ」の業者に依頼するのは法律違反になるだけでなく、万が一の事故の際に保険が適用されないなど、リスクが非常に高いです。必ず「電気工事士(第一種または第二種)」の国家資格を持ち、正規の登録を受けている業者を選んでください。
見積もりの内訳が明確か
見積もりをもらった際、「電気工事一式 20万円」というような、内訳の分からないざっくりとした見積もりには注意が必要です。
良心的な業者であれば、「申請代行費」「幹線張り替え工事(◯メートル)」「分電盤交換費(◯回路)」「接地工事費(アース工事)」など、項目ごとに細かく内訳を記載してくれます。
内容が不明確だと、「これは見積もりに入っていない」と言われて後から追加費用を請求されるトラブルの原因になります。分からない項目があれば、遠慮なく「これは何の費用ですか?」と質問し、丁寧に答えてくれる業者を選びましょう。
電気引き込み工事は自分でできますか?DIYの危険性と法的制限
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最近は空前のDIYブームということもあり、「材料をネットで買えば、自分で配線工事をして費用を浮かせられるのではないか?」と考える方が増えています。確かに、ホームセンターに行けば電線やスイッチは誰でも購入できます。
しかし、e-MADOリフォームの代表として、この質問には強い言葉でお答えしなければなりません。電気引き込み工事をDIYで行うことは、無資格であれば法律違反であり、たとえ資格を持っていても現実的にはほぼ不可能です。
なぜ「絶対にやってはいけない」のか、その理由は主に3つの高いハードルがあるからです。
1. 法律による厳格な規制(電気工事士法)
まず大前提として、電気工事は「電気工事士法」という法律で厳しく規制されています。壁の中の配線をいじったり、分電盤を取り付けたりする作業は、国家資格である「電気工事士(第一種または第二種)」の資格保持者しか行うことができません。
無資格で工事を行った場合、法律により「30万円以下の罰金、または1年以下の懲役」が科せられます。これは「バレなければいい」という問題ではなく、火災や感電事故が起きた際に、施工者が無資格であったことが判明すれば、火災保険が一切下りないばかりか、重い賠償責任を負うことになります。
2. 「資格があってもできない」電力会社への申請の壁
「自分は電気工事士の免許を持っているから大丈夫」と思われた方もいるかもしれません。しかし、引き込み工事にはもう一つ、「電力会社への申請」という大きな壁が存在します。
電気を引き込むための申請(接続供給申請)は、基本的に経済産業省などに登録済みの「登録電気工事業者」でなければ行うことができません。電力会社は、安全管理の観点から、個人資格者(ペーパーライセンスなど)からの申請は受け付けないケースがほとんどです。
つまり、たとえあなたが技術と資格を持っていたとしても、電力会社という「相手」がいる以上、正規の事業者としての登録番号がなければ、電気を開通させる手続きそのものが進められないのです。
3. 命に関わる危険性と責任の所在
家庭用電気の100Vや200Vは、一瞬触れただけでも命に関わるショックを受ける可能性があります。特に引き込み線付近は、ブレーカーで遮断できない電気が流れている箇所もあり、プロでも細心の注意を払う危険な領域です。
また、不適切な圧着や接続は「接触不良」を引き起こし、数年後に壁の中で発熱・発火する原因となります。大切な家や家族の命を危険に晒すリスクを考えれば、数万円の工賃を惜しんでDIYをするメリットはどこにもありません。
DIYができる範囲はどこまで?
無資格の方ができる電気関係の作業は、「電球の交換」や「延長コードの設置」、「スイッチカバー(プレート)の交換」程度に限られます。配線に触れる作業、アース線の取り付け、コンセント本体の交換などはすべて有資格者の独占業務です。ご自身の安全のためにも、必ずプロの登録業者に依頼してください。
電気引き込み工事を無料で行う噂の真相
インターネットの知恵袋や口コミサイトなどで、「電力会社に連絡したら無料で工事をしてくれた」という書き込みを目にして、「もしかして自分もタダで電気が引けるのでは?」と期待されている方がいらっしゃるかもしれません。
リフォームの現場でもよく聞かれる質問ですが、結論から申し上げますと、この噂は「半分は本当ですが、半分は誤解」です。
正確には、「空中の電線代は電力会社持ちだが、それを受け取るための家の工事代は自己負担」というのが真実です。ここでは、費用の境界線がどこにあるのか、プロの視点で明確に解説します。
「無料」になる範囲と「有料」になる範囲の違い
電気を引き込む際、費用が発生するかどうかは、その設備が「誰の所有物になるか(資産区分)」によって決まります。一般的に、電力会社とお客様の費用の境界線は以下のようになります。
| 区分 | 具体的な設備・工事内容 | 費用の負担者 |
|---|---|---|
| 外部 | 引込線(架空線) 電柱から建物の軒先まで空中に飛ばす電線 | 電力会社(無料) |
| 境界 | 電気メーター(電力量計) 電気使用量を計測する機械本体 | 電力会社(無料) ※取付工事費は別途かかる場合あり |
| 建物側 | 取付点(支持点)の金物 電線を壁に固定するためのフックや碍子 | お客様(有料) |
| 建物側 | 引込口配線・メーターボックス 壁の配線やメーターを入れるプラスチックの箱 | お客様(有料) |
| 建物側 | 分電盤(ブレーカー) 室内の配電設備すべて | お客様(有料) |
このように、電柱から伸びてくる「黒い電線」そのものや、電気を計る「メーター本体」は、電力会社の資産であるため、基本的にお客様が直接費用を請求されることはありません(※毎月の電気料金に含まれる託送料金等で賄われています)。
しかし、その電線を家の壁に固定するためのフックを取り付けたり、そこから家の中に電気を引き入れたりする工事は、すべて「お客様の資産を作る工事」となるため、電気工事店に支払う費用が発生します。「無料でやってくれた」という噂の正体は、あくまで「電力会社が担当する範囲(電線接続など)に関しては請求が来なかった」という部分だけを切り取った話なのです。
「引き込み」自体にお金がかかる例外ケース
基本的には電力会社負担となる「引き込み線」ですが、例外的に利用者負担(有料)となるケースが存在します。それは、通常の範囲を超えた特別な工事が必要な場合です。
例えば、家が道路から極端に離れていて(数百メートルなど)、敷地内に自分専用の電柱(構内柱)を何本も建てる必要がある場合や、地中埋設で引き込む場合の配管工事などは、電力会社の標準工事の範囲外となり、高額な「工事負担金」を求められることがあります。
よくある質問(FAQ)〜プロが答える現場のリアル〜
最後に、お客様から現場で頻繁にいただく質問をQ&A形式でまとめました。工事当日の流れや、意外と見落としがちな注意点についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
Q. 工事当日は、家中の電気がすべて使えなくなりますか?
A. はい、一時的に停電する時間が発生します。
引き込み線の切り替えや分電盤の交換作業を行う際は、安全のためにブレーカーを落として作業を行います。工事の内容にもよりますが、30分〜2時間程度は電気が使えないと考えておいてください。
特に注意が必要なのは、冷蔵庫やデスクトップパソコン、医療機器などです。夏場であれば冷蔵庫の開閉を控えたり、保冷剤を用意したりする対策が必要です。また、Wi-Fiルーターも電源が落ちるため、インターネットも一時的に不通になります。在宅ワーク中の方は、会議の時間などが工事と重ならないよう、事前に工事店とスケジュールを調整しておくことを強くお勧めします。
Q. 近隣の方への挨拶回りは必要ですか?
A. トラブル防止のため、事前の挨拶をしておくと安心です。
電気の引き込み工事には、電柱での作業用に「高所作業車(バケット車)」という大きな車両が来ることがあります。道路の幅によっては一時的に通行止めになったり、作業音が響いたりすることもあるため、ご近所の方には事前に「〇月〇日の〇時頃から電気工事が入ります」と一言伝えておくだけで、トラブルを未然に防げます。
特に、隣の家の敷地上空を電線が通過する場合などは、権利関係で揉める原因にもなりかねませんので、事前にしっかりと話を通しておくことが重要です。
Q. 雨の日でも工事は行われますか?
A. 小雨程度なら行うこともありますが、基本的には延期になるケースが多いです。
電気工事は「水」が大敵です。特に屋外での引き込み線接続作業は、感電のリスクが高まるため、雨天時は中止になるのが一般的です。また、台風や強風の日も高所作業が危険なため延期されます。
工期が遅れるのは困るかもしれませんが、無理に工事をして事故が起きたり、絶縁不良(漏電)の原因になったりしては元も子もありません。天候による延期は「安全のための判断」ですので、予備日を含めたスケジュールを組んでおくのが賢明です。
Q. 見積もり金額以上に、後から追加費用を請求されることはありますか?
A. 信頼できる業者なら基本的にはありませんが、事前の調査不足で起こる可能性はゼロではありません。
例えば、壁の中に隠蔽配線を通す予定だったが、開けてみたら鉄骨の梁が邪魔をして通せず、迂回ルートやモール配線(露出)に変更せざるを得なくなった、といったケースです。また、天井裏にアスベストが使われていて特別な処理が必要になった場合なども追加費用の対象になり得ます。
こうした事態を避けるためには、最初の現地調査の段階で、天井裏や床下までしっかりと見てもらうことが大切です。「だいたいでいいから」と電話だけで見積もりを出させるのではなく、プロに現地を見てもらうことが、結果的に追加費用を防ぐ一番の近道です。
知っ得!エコキュートや蓄熱暖房機がある場合
停電復旧後、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの時刻設定がリセットされていることがあります。工事が終わって電気が点いたら、まずはこれらの機器の時刻がズレていないか確認しましょう。時刻がズレていると、割安な深夜電力を使えず、電気代が高くなってしまうことがあります。
正確な情報は公式サイトをご確認ください
電気の引き込みに関するルールや負担区分(どこまでが電力会社持ちで、どこからが自己負担かなど)は、管轄の電力会社(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電など)によって微妙に異なる場合があります。
最終的な判断や契約内容については、必ず依頼する電気工事店を通じて確認するか、各電力会社の公式サイトをご確認ください。
また、ご自身で判断が難しい場合や、リフォーム全体のご相談については、私たちのようなリフォームの専門家にご相談いただくことをお勧めします。