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電気代で何が高いか調べる方法|節約術3選と電気代が高い家電TOP5

2025年9月28日

「あまり電気を使っていないのに、なぜか電気代が高い」「電気代が先月の3倍になったけど、請求がおかしいのでは?」と感じていませんか。電気代が倍になった原因が分からず、月々の支払いが3万を超えると、さすがにおかしいと感じてしまいますよね。

電気代が異常に高い原因や理由がわからなければ、具体的な対策も立てられません。

この記事では、電気代について何が高いか調べるための具体的な方法を徹底的に解説します。

まず、家庭内で何が一番高いのか、消費電力の高い家電はどれなのかを明らかにするため、電気代が高い家電ランキングを紹介します。世帯人数別の電気料金の平均月額と比較することで、ご自身の家庭の状況を客観的に把握できるでしょう。

また、電気代が高い原因として考えられる漏電の可能性や、異常に高い場合の調査方法にも触れていきます。

最終的には、あまり電気を使ってないのに高いと感じている方が料金を抑える5つの方法や、今日から取り組むべき節約術まで、あなたの疑問を解決するための情報を網羅的にお届けします。

ポイント

  • 電気代が急に高くなったときの具体的な原因
  • 家庭内で電気を多く消費している家電の特定方法
  • 世帯人数別の平均電気代との比較
  • 今日から実践できる効果的な電気代の節約術

電気代で何が高いか調べる前に知るべき原因

電気代で何が高いか調べる前に知るべき原因

  • 電気代が異常に高い原因や理由
  • 電気代が倍になった、先月の3倍の原因
  • 電気代の請求はおかしい?3万円は高い?
  • 世帯人数別の電気料金の平均月額
  • 電気代が高い原因は漏電の可能性も

電気代が異常に高い原因や理由

電気代が「異常に高い」と感じる背景には、一つだけでなく複数の原因が隠れていることがよくあります。まず考えられるのは、自覚がないまま電気の使用量が増加しているケースです。在宅ワークの開始や家族構成の変化、あるいは特定の季節における冷暖房器具の長時間利用などがこれにあたります。

次に、使用している家電製品が古いという点も大きな要因です。特に10年以上前のエアコンや冷蔵庫は、最新の省エネモデルと比較して著しく消費電力が大きい傾向にあります。技術の進歩により、近年の家電はエネルギー効率が格段に向上しているため、古い製品を使い続けることが、知らず知らずのうちに電気代を押し上げているのかもしれません。

また、意外と見過ごされがちなのが「待機電力」です。テレビやパソコン、電子レンジなど、コンセントに接続されているだけで消費される電力は、家庭の全消費電力の約5%を占めるというデータもあります。一つ一つは小さくても、積み重なれば無視できない金額になります。

さらに、ご自身のライフスタイルと契約している電気料金プランが合っていない可能性も考えられます。例えば、日中の在宅が多いにもかかわらず、夜間の電気代が安くなるプランを契約していると、かえって割高になってしまいます。これらに加えて、燃料費の高騰を電気代に反映させる「燃料費調整額」の上昇も、使用量が変わらなくても請求額が上がる直接的な原因となります。

電気代が倍になった、先月の3倍の原因

電気代の請求書を見て「先月の3倍になっている」「急に倍になった」と驚いた場合、そこには明確な原因が存在する可能性が高いです。最も一般的な原因は、季節の変わり目における冷暖房器具の使用開始です。

特に、夏場の冷房や冬場の暖房を本格的に使い始める月は、それ以前の月と比較して電力消費量が急増します。エアコンは家庭内の家電製品の中でも特に消費電力が大きいため、その稼働時間が長くなるだけで、電気代は簡単に2倍、3倍に跳ね上がることがあります。

また、生活スタイルの変化も大きな影響を与えます。例えば、長期休暇で家族が家にいる時間が増えたり、働き方が変わって在宅時間が増加したりすると、日中の電力消費が格段に増えます。照明、パソコン、調理家電など、これまで日中にはあまり使わなかった機器が稼働することで、総使用量が押し上げられます。

その他、一時的に家族が増えたり、来客が続いたりした場合も、入浴回数や調理時間の増加に伴い、給湯器や調理家電の電力消費が増加する原因となります。急激な電気代の上昇に気づいたら、まずは直近一ヶ月の生活状況を振り返ってみることが、原因究明の第一歩となります。

電気代の請求はおかしい?3万円は高い?

「今月の電気代が3万円だったけど、これっておかしい?」と感じる方は少なくありません。しかし、「3万円」という金額が絶対的に高いかどうかは、世帯人数やライフスタイル、季節によって大きく異なるため、一概に判断することは困難です。

例えば、単身世帯で電気代が3万円であれば、何らかの異常や無駄遣いを疑うべきかもしれません。一方で、家族4人暮らしで、冬場に一日中暖房や加湿器を使用し、日中は家族の誰かが在宅しているという状況であれば、3万円という請求額は決して非現実的な数字ではないのです。

重要なのは、請求額の絶対値だけで「おかしい」と判断するのではなく、いくつかの比較対象を持つことです。一つは、前年の同じ月の電気代と比較することです。生活スタイルに大きな変化がないにもかかわらず、大幅に金額が上がっている場合は、料金単価の値上がりや家電の劣化などが原因として考えられます。

もう一つの比較対象が、次の見出しで解説する「世帯人数別の平均電気料金」です。この客観的なデータと自宅の電気代を比べることで、ご家庭の電気使用状況が一般的な水準から見てどうなのかを把握する手がかりになります。

世帯人数別の電気料金の平均月額

ご家庭の電気代が適正な範囲にあるのかを判断するためには、他の家庭がどれくらい電気代を支払っているのかを知ることが有効です。総務省統計局が公表している家計調査のデータから、世帯人数別の電気代の平均月額を見てみましょう。

以下の表は、2023年1月の調査結果を基にしたものです。冬場は暖房需要で電気代が高くなる傾向があるため、一年で最も高額になる時期のデータとして参考にしてください。

世帯人数 平均電気代(月額)
2人世帯 15,130円
3人世帯 17,992円
4人世帯 19,061円
5人世帯 21,453円
全世帯平均 17,190円

出典:総務省統計局 家計調査(2023年1月)

この表とご自身の家庭の電気代を比較してみてください。もし、同じ世帯人数の平均額を大幅に超えているようであれば、電気の使い方や契約プランに何らかの見直すべき点がある可能性が高いと考えられます。

ただし、これはあくまで全国平均のデータです。お住まいの地域(電力会社)、住宅の断熱性能、オール電化かどうかといった条件によっても電気代は変動するため、参考値の一つとして捉えることが大切です。

電気代が高い原因は漏電の可能性も

電気代がこれまでの解説に当てはまらないほど異常に高い場合、可能性は低いものの「漏電」を疑う必要があります。漏電とは、電気回路から電気が漏れ出している状態を指し、無駄な電力を消費するだけでなく、感電や火災といった重大な事故につながる非常に危険な状態です。

通常、家庭の分電盤には「漏電ブレーカー」が設置されており、漏電を検知すると自動的に電気を遮断する仕組みになっています。しかし、このブレーカー自体が故障している場合、漏電していても電気が遮断されず、気づかないうちに電気代が跳ね上がってしまうことがあります。

ご自身で簡単に漏電を確認する方法として、以下の手順があります。

  1. 家の中の家電製品のコンセントをすべて抜く。
  2. 分電盤を確認し、円盤(メーター)が回転しているかを見る。
  3. もし、電気を全く使っていないはずなのにメーターが回転している場合は、漏電の可能性が高いです。

このテストで漏電が疑われる場合は、絶対に自分で解決しようとせず、直ちに契約している電力会社やお近くの電気工事店に連絡し、専門家による調査と修理を依頼してください。安全を最優先に行動することが何よりも大切です。

電気代で何が高いか調べる具体的な方法と節約術

電気代で何が高いか調べる具体的な方法と節約術

  • 家電の中で何が一番高いのか?
  • 電気代が高い家電ランキング
  • 異常に高い場合の調査方法
  • 取り組むべき節約術を紹介
  • あまり使ってないのに高い時の対策5選

家電の中で何が一番高いのか?

家庭内の電気代を押し上げている「犯人」を特定するためには、まずどの家電が最も電力を消費するのかを知ることが不可欠です。結論から言うと、一般家庭において消費電力が最も高い家電は、季節によって変動しますが、主に「エアコン」「冷蔵庫」「暖房器具」の三つです。

特にエアコンは、夏場の冷房運転、冬場の暖房運転ともに大量の電力を必要とするため、年間を通して電気代の主要因となります。部屋の温度を設定温度まで変化させる際に、最もエネルギーを使うためです。

冷蔵庫は、エアコンのように季節的な変動は少ないものの、24時間365日、常に稼働し続けているという点で総消費電力量が大きくなります。食品を冷やし続けるために、コンプレッサーが定期的に作動し、電力を消費し続けます。

冬場に限定すれば、電気ストーブやオイルヒーターといった暖房器具がエアコンを上回ることもあります。これらの機器は、電気エネルギーを直接熱エネルギーに変換するため、非常に多くの電力を消費するのです。

これらの家電の電気代をいかにコントロールするかが、家庭全体の電気代を節約する上で最も重要な鍵となります。

電気代が高い家電ランキング

具体的にどの家電がどれくらいの電気代を消費しているのかを把握するために、一般的な4人家族を想定した消費電力の高い家電をランキング形式で見ていきましょう。日々の電気代を意識する上で、ぜひ参考にしてください。

順位 家電製品 1ヶ月の電気代(目安) 特徴
1位 エアコン(暖房) 約5,500円~9,000円 外気温と設定温度の差が大きいほど電力を消費する。
2位 冷蔵庫 約700円~800円 24時間稼働のため、年間の総消費電力量が大きい。
3位 オイルヒーター 約11,000円 暖房器具の中でも特に消費電力が大きい。
4位 食器洗い乾燥機 約1,000円~1,200円 水を高温にする際と乾燥時に電力を多く使う。
5位 ドラム式洗濯乾燥機 約600円~900円 特に乾燥機能の使用時に多くの電力を消費する。

電気料金は目安単価31円/kWhで計算。製品の性能や使用状況により異なります。

このランキングからわかるように、特に空調や熱を発生させる家電の電気代が高い傾向にあります。4位の照明器具や5位の洗濯機も、毎日の使用が積み重なることで大きな金額になります。

ご家庭の電気代が高いと感じる場合、まずはこれらの上位にランクインしている家電の使い方を見直すことが、最も効果的な節約への近道と言えるでしょう。

異常に高い場合の調査方法

電気代が異常に高い原因を具体的に突き止めるためには、段階的な調査が必要です。以下のステップに沿って確認を進めてみましょう。

ステップ1:電気料金明細で全体の傾向を把握する

まずは、電力会社から毎月届く「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」やウェブサイトのマイページを確認します。ここに記載されている「前年同月の使用量」と比較することで、生活スタイルの変化がなかったにもかかわらず使用量が増えているかどうかが一目でわかります。また、燃料費調整額や再エネ賦課金の単価が上がっていないかもチェックしましょう。

ステップ2:家電ごとの消費電力を計算する

次に、どの家電が多くの電力を消費しているかを特定します。家電本体や取扱説明書に記載されている「消費電力(W)」と、1日の「使用時間(h)」を掛け合わせることで、おおよその消費電力量を算出できます。この計算を主要な家電で行うことで、特に電力消費の大きい「要注意家電」が明らかになります。

ステップ3:「ワットモニター」で実測する

より正確な消費電力を知りたい場合は、「ワットモニター(電力計)」という機器が有効です。家電とコンセントの間に接続するだけで、その家電が実際にどれくらいの電力を消費しているかをリアルタイムで測定できます。自治体によっては無料で貸し出しを行っている場合もあるため、問い合わせてみる価値はあります。

これらの調査を通じて原因を絞り込むことで、次のステップである具体的な節約術へ効果的につなげることが可能になります。

取り組むべき節約術を紹介

電気代が高い原因を特定できたら、次はいよいよ具体的な節約術の実践です。日々の少しの工夫や、一度見直すだけで長期的な効果が期待できる方法など、取り組むべき節約術をいくつかご紹介します。

電力会社と料金プランを見直す

2016年の電力自由化以降、私たちはライフスタイルに合わせて電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。日中の活動が多い家庭、夜間に電気を多く使う家庭など、それぞれの生活パターンに合ったプランに切り替えるだけで、電気料金の単価自体を下げることが可能です。ガスや携帯電話とのセット割引を提供している会社もあり、一度見直すだけで大きな節約効果が期待できます。

契約アンペア数を見直す

電気の基本料金は、契約しているアンペア数によって決まります。もし、家庭で同時に使用する電力量に対して過大なアンペア数で契約している場合、毎月無駄な基本料金を支払っていることになります。電力会社のウェブサイトなどで、ご家庭の状況に合った適切なアンペア数を確認し、必要であれば契約を見直しましょう。

古い家電を省エネモデルに買い替える

前述の通り、古い家電は消費電力が大きい傾向にあります。特に10年以上使用しているエアコンや冷蔵庫は、最新の省エネモデルに買い替えることで、電気代を劇的に削減できる可能性があります。初期投資はかかりますが、長期的に見れば月々の電気代の差額で十分に元が取れるケースも少なくありません。

あまり使ってないのに高い時の対策5選

「特に電気を使いすぎているつもりはないのに、なぜか電気代が高い」と感じている方は、見えないところで無駄な電力を消費している可能性があります。そんな時に効果的な対策を5つご紹介します。

  1. 待機電力を徹底的にカットする使用していない家電でも、コンセントにプラグが差さっているだけで待機電力を消費しています。テレビの主電源を消す、長期間使わない家電はプラグを抜く、スイッチ付きの電源タップを活用するなど、こまめな対策が年間を通してみると大きな節約につながります。
  2. 冷蔵庫の設定と使い方を見直す冷蔵庫は24時間稼働しているため、設定温度が重要です。季節に合わせて設定を「強」から「中」や「弱」に切り替えるだけで、消費電力を抑えられます。また、食品を詰め込みすぎず、壁から適切な距離を離して設置することで、放熱効率が上がり節電になります。
  3. 照明をLEDに交換する家中の照明を、白熱電球や蛍光灯から消費電力の少ないLED照明に交換するのも非常に効果的です。LEDは寿命も長いため、交換の手間とコストも削減できます。
  4. エアコンのフィルターをこまめに掃除するエアコンのフィルターがホコリで目詰まりしていると、冷暖房の効率が著しく低下し、余計な電力を消費します。2週間に1回を目安にフィルターを掃除するだけで、無駄な電力消費を抑えることができます。
  5. 給湯器の設定温度を下げるお湯を沸かす給湯器も、多くのエネルギーを消費します。普段使っている給湯温度を1〜2度下げるだけでも、ガス代や電気代の節約につながります。食器洗いや手洗いでは、不必要にお湯を使わない習慣も大切です。

電気代で何が高いか調べる方法や節約のコツ:総括

この記事で解説した、電気代で何が高いか調べるための重要なポイントを最後にまとめます。

  • 電気代が高い原因は使用量の増加、古い家電、待機電力など多岐にわたる
  • 冷暖房を使い始める季節は電気代が倍以上になることがある
  • 電気代3万円が高いかどうかは世帯人数や季節によって異なる
  • 世帯別の平均電気代と比較して自身の状況を客観視する
  • 異常に高い場合はメーターを確認し漏電の可能性を疑う
  • 家庭で最も電気代が高い家電はエアコンと冷蔵庫
  • 電気ストーブなど熱を発する暖房器具は消費電力が大きい
  • 調査の第一歩は電気料金明細で前年同月と比較すること
  • ワットモニターを使えば家電ごとの正確な消費電力がわかる
  • 節約の基本は電力会社や料金プランの見直しから
  • 契約アンペア数が過大でないか確認する
  • 10年以上前の家電は省エネモデルへの買い替えを検討する
  • 使わない家電のコンセントを抜いて待機電力を削減する
  • エアコンのフィルター掃除は定期的に行う
  • 原因を正しく調べてから適切な節約術に取り組むことが重要
  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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