引っ越しや部屋の模様替えで「エアコンの移設はどこに頼むのが正解?」と悩んでいませんか。移設費用の工事代や目安、相場がわからないと、どの移設業者に依頼すべきか判断が難しいですよね。大阪など地域による料金の違いや、同じ家の中での移動でも費用は変わるのか気になるところです。
この記事では、引っ越しに伴うエアコン移設の依頼先について、その特徴や違いを徹底比較します。ヤマダ電機、ケーズデンキ、エディオンといった家電量販店の移設費用から、おすすめの移設業者の見分け方、優良業者の見極め方まで詳しく解説します。
また、エアコン移設のデメリットや、費用を安く抑えるコツ3選、そして失敗談や後悔事例を基にした注意点も紹介します。自分で取り付け、つまりDIYは可能なのかという疑問にもお答えし、あなたが後悔しない選択をするための情報を網羅的にお届けします。
目次
エアコンの移設はどこに頼む?依頼先や業者など選択肢を比較検証
- 依頼先・業者の特徴や違い
- 移設費用や大阪での工事代の相場
- 引っ越しや同じ家での移設
- ヤマダ電機・ケーズデンキ・エディオンの費用
- エアコン移設のデメリットとは
- 古いエアコンは移設すべきか?
依頼先・業者の特徴や違い
エアコンの移設を依頼できる主な窓口は、「引っ越し業者」「エアコン専門業者」「家電量販店」の3つです。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて最適な依頼先を選ぶことが大切です。
依頼先 | メリット | デメリット・注意点 |
引っ越し業者 | ・引っ越し作業とまとめて依頼でき、手間が少ない ・運搬も一括で任せられる安心感がある | ・実際の作業は下請け業者が行うことが多い ・仲介手数料で費用が割高になる傾向がある ・トラブル時の責任の所在が曖昧になりやすい |
エアコン専門業者 | ・専門知識と技術力が高く、工事の質が安定している ・仲介手数料がなく、費用を安く抑えやすい ・細かい要望にも柔軟に対応してくれることが多い | ・運搬に対応していない場合がある ・優良業者を自分で見極める必要がある |
家電量販店 | ・エアコン購入とセットなら話がスムーズ ・独自の長期保証などが付く場合がある | ・移設のみの依頼は割高になる、または受けていないことがある ・工事は下請け業者が担当するため、品質にばらつきが出る可能性がある |
引っ越しの手間を最優先するなら「引っ越し業者」、工事の品質とコストのバランスを重視するなら「エアコン専門業者」が有力な選択肢になると考えられます。
移設費用や大阪での工事代の相場
エアコンの移設にかかる費用は、「取り外し工事」「運搬」「取り付け工事」の3つの合計で決まります。一般的な費用相場は以下の通りですが、地域(例えば大阪など都市部)や業者の料金体系によって変動します。
項目 | 費用相場(1台あたり) | 備考 |
取り外し工事費 | 5,000円 ~ 10,000円 | ポンプダウン(ガス回収)作業を含む |
運搬費 | 2,000円 ~ 6,000円 | 距離によって変動。近距離なら無料の業者も |
取り付け工事費 | 15,000円 ~ 20,000円 | 配管4mまで、穴あけ1箇所など標準工事の内容 |
合計 | 22,000円 ~ 36,000円 | あくまで基本料金の目安 |
これはあくまで基本的な工事の費用です。配管の延長が必要な場合、室外機の設置場所が特殊(壁掛けや屋根置きなど)な場合、コンセントの交換や電圧切り替えが必要な場合などには、別途追加料金が発生します。正確な金額を知るためには、必ず事前に見積もりを取りましょう。
引っ越しや同じ家での移設
エアコンの移設は、必ずしも引っ越しを伴うものだけではありません。同じ家の中で「1階から2階へ移動させたい」「子供部屋のエアコンをリビングに付け替えたい」といったケースも存在します。
引っ越しに伴う移設
引っ越し業者のオプションサービスとして依頼するのが最も一般的で、荷物の運搬と一括で手配できるため手間がかかりません。ただし、費用が割高になる可能性があるため、エアコン専門業者に別途依頼し、運搬だけ自分で行うか引っ越し業者に頼むという方法も考えられます。
同じ家での移設
この場合は運搬作業がほとんど発生しないため、エアコン専門業者に直接依頼するのが最もコストを抑えられます。作業内容としては、一度エアコンを取り外してから、希望の場所へ再度取り付ける流れになります。移動先に配管用の穴がない場合は、新たにあける工事が必要になります。
ヤマダ電機・ケーズデンキ・エディオンの費用
ヤマダ電機やケーズデンキ、エディオンといった大手家電量販店でもエアコンの移設サービスを受け付けていますが、いくつかの注意点があります。
まず、これらの店舗はエアコンの販売がメインであるため、移設のみの依頼は、専門業者に比べて費用が高めに設定されていることが一般的です。また、同じ家の中での移設のみ対応し、別住所への移設は受け付けていない場合もあります。
実際の工事は提携している下請け業者が行うため、工事の品質は担当する業者によって左右されます。費用の一例として、取り外しに約8,000円〜11,000円、取り付けに約16,000円〜22,000円程度が目安となりますが、これはあくまで基本料金です。最終的な金額は現場での判断による追加工事費によって大きく変わる可能性があるため、事前の確認が不可欠です。
エアコン移設のデメリットとは
現在使用しているエアコンを新居でも使い続ける「移設」は、経済的に見える一方、いくつかのデメリットやリスクも存在します。
性能低下や故障のリスク
エアコンは精密機械であり、取り外しや運搬時の振動・衝撃によって、内部の部品が損傷したり、性能が低下したりする可能性があります。特に、10年近く使用している古いエアコンの場合、移設をきっかけに不具合が発生するケースは少なくありません。
冷媒ガスが抜ける可能性
取り外し時のポンプダウン(ガス回収)作業が不適切だと、エアコンの性能を左右する冷媒ガスが漏れてしまうことがあります。ガスが抜けると冷暖房の効きが著しく悪くなり、補充するためには高額な費用がかかります。
追加費用が発生しやすい
移設先の設置環境によっては、配管の延長や交換、特殊な金具の設置、コンセント工事など、想定外の追加費用が発生することがあります。「移設費用だけ」と考えていると、最終的な請求額が新品を購入するのと大差なくなる可能性も考慮しておくべきです。
古いエアコンは移設すべきか?
エアコンの移設を検討する上で最も重要な判断基準の一つが、「エアコンの使用年数」です。
一般的に、エアコンの寿命(設計上の標準使用期間)は10年とされています。もしお使いのエアコンが製造から7〜8年以上経過している場合、移設には慎重な判断が求められます。
古いエアコンは最新モデルに比べて省エネ性能が低く、多くの電気を消費します。高額な移設費用をかけて古いエアコンを使い続けるよりも、思い切って最新の省エネエアコンに買い替えた方が、長期的に見て電気代の節約になり、結果的にお得になるケースが多くあります。
移設費用が3万円かかると仮定した場合、その費用を頭金にして新しいエアコンを購入する方が、快適性や経済性の面で賢明な選択となるかもしれません。移設か買い替えかで迷った場合は、「使用年数が10年に近いかどうか」を一つの目安にすると良いでしょう。
エアコンの移設をどこに頼むか?優良業者の見極め方
- おすすめ優良業者の見分け方
- 失敗談や後悔事例から学ぶ注意点
- 費用を安く抑えるコツ3選
- 自分で取り付けDIYは可能か?
おすすめ優良業者の見分け方
安心してエアコン移設を任せられる優良業者を見極めるためには、いくつかのポイントを確認することが大切です。
電気工事士の資格を保有しているか
エアコンの設置には、コンセント工事など国家資格である「第二種電気工事士」が必要な作業が伴います。業者のウェブサイトなどで、有資格者が在籍していることを必ず確認しましょう。資格の有無は、技術力と信頼性を測る基本的な指標となります。
損害賠償保険に加入しているか
万が一、工事中に壁や家財を傷つけられたり、エアコン本体を破損されたりした場合に備え、業者が損害賠償保険に加入しているかは必ず確認してください。保険に加入している業者であれば、トラブル発生時にも誠実な対応が期待できます。
実績や口コミが豊富か
業者のウェブサイトで、これまでの施工事例が写真付きで紹介されているかを確認しましょう。多くの実績がある業者は、様々な現場に対応できるノウハウを持っています。また、実際に利用した人の口コミや評判をチェックすることも、信頼できる業者を選ぶ上で非常に参考になります。
見積もりが明確で分かりやすいか
基本工事の内容と料金、そして追加工事が発生する場合の料金体系が明確に提示されているかを確認します。「工事一式」といった曖昧な見積もりを出す業者は避け、何にいくらかかるのかを丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
失敗談や後悔事例から学ぶ注意点
エアコンの移設では、業者選びや事前の確認を怠ったために、思わぬトラブルに発展するケースが少なくありません。よくある失敗談や後悔事例から、注意すべき点を学びましょう。
当日になって高額な追加料金を請求された
「基本料金は安いと聞いていたのに、工事当日に『壁の材質が特殊』『配管の延長が必要』などと次々に追加料金を提示され、断れずに支払ってしまった」という事例です。これを防ぐには、必ず事前に現地調査をしてもらい、追加料金も含めた総額の見積もりを書面で取ることが不可欠です。
ずさんな工事でガス漏れや水漏れが発生した
「移設後、エアコンの効きが悪いので調べてもらったら、ガスが抜けていた」「室内機から水が漏れてきて壁が濡れてしまった」といった、施工不良によるトラブルです。これは業者の技術力不足が原因です。実績が豊富で、工事保証を付けている信頼できる業者を選ぶことで、リスクを大幅に減らせます。
引っ越し業者に任せたら責任の所在が曖昧に
「引っ越し業者に依頼したが、工事後に不具合が発生。問い合わせても『下請け業者に確認します』と言われるばかりで対応が遅い」というケースです。引っ越し業者に依頼する場合でも、実際に工事を行う業者の名前や連絡先、そしてトラブル発生時の責任分担について、事前に確認しておくことが大切です。
費用を安く抑えるコツ3選
エアコンの移設費用は、少しの工夫で安く抑えることが可能です。ここでは、誰でも実践できる3つのコツをご紹介します。
複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)
最も効果的で重要な方法が、複数の業者から見積もりを取ることです。同じ工事内容でも、業者によって料金設定は大きく異なります。最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金だけでなく、サービス内容や保証、担当者の対応などを総合的に比較して、最も納得できる業者を選びましょう。
引っ越しの繁忙期を避ける
3月〜4月や、夏場のエアコン需要が高まる7月〜8月は、工事業者の繁忙期にあたります。この時期は予約が取りにくいだけでなく、料金も通常より高めに設定されていることがあります。可能であれば、これらの時期を避けて依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。
運搬を自分で行う
もし移設先が近距離で、車での運搬が可能であれば、専門業者には「取り外し」と「取り付け」だけを依頼し、運搬は自分で行うという方法もあります。これにより、数千円の運搬費を節約できます。ただし、エアコンは精密機械であり、室外機は非常に重いため、運搬には細心の注意が必要です。破損のリスクを考慮した上で判断しましょう。
自分で取り付けDIYは可能か?
結論から言うと、エアコンの移設を自分で、つまりDIYで行うことは絶対におすすめできません。費用を節約したいという気持ちは分かりますが、リスクがあまりにも大きすぎます。
専門的な工具と知識が必要
エアコンの設置には、配管内を真空にするための「真空ポンプ」や、適切な力でナットを締める「トルクレンチ」など、高価な専門工具が不可欠です。これらの工具を揃えるだけで数万円の出費になります。また、冷媒ガスの取り扱いには専門知識が必要であり、誤った作業は故障の直接的な原因となります。
フロンガスの放出は法律違反
取り外しの際にポンプダウン作業を失敗し、冷媒ガス(フロンガス)を大気中に放出してしまうと、法律(フロン排出抑制法)違反となり罰則の対象となる可能性があります。
感電や火災の危険性
エアコンは大きな電力を扱うため、配線作業を誤ると感電やショート、最悪の場合は火災につながる危険性があります。電気工事士の資格がなければ行ってはいけない作業も含まれており、非常に危険です。
数万円の工事費を節約しようとした結果、数十万円の修理費や、取り返しのつかない事故につながるリスクを考えれば、必ずプロの専門業者に依頼すべきです。
エアコン移設はどこに頼むべきか?:総括
この記事で解説した、エアコンの移設に関する要点を最後に箇条書きでまとめます。
- エアコン移設の依頼先は主に引っ越し業者、専門業者、家電量販店の3択
- 手間を省くなら引っ越し業者、品質と価格なら専門業者がおすすめ
- 移設費用の全国的な相場は基本工事で22,000円から36,000円程度
- 配管延長や特殊な設置場所では追加費用が発生する
- 同じ家の中での移設は運搬費がかからず安く済む
- ヤマダ電機など家電量販店での移設は割高になる傾向がある
- 7〜8年以上使用した古いエアコンの移設は慎重に判断する
- 移設をきっかけに故障するリスクや性能低下のデメリットがある
- 優良業者は有資格者で、保険に加入し、見積もりが明確
- 高額な追加請求や施工不良といった失敗談に注意する
- 費用を抑えるには複数業者からの相見積もりが最も効果的
- 3月〜4月や夏場の繁忙期を避けて依頼するのも一つの手
- 専門工具と知識が必要なため、自分で取り付けるDIYは非常に危険
- フロンガスの取り扱いや電気工事には資格が必要
- 総合的に判断し、状況に応じて最適な依頼先を選ぶことが後悔しない鍵となる