2025年のエコジョーズ補助金について調べていますか。
省エネ性能の高い給湯器へ交換を考える際、エコジョーズとはどのようなものか、またエコキュートやエネファームとの比較で悩む方も多いでしょう。特にエコジョーズとエコキュートのランニングコストの違いは気になるところです。
国が実施する制度はもちろん、東京都、神奈川、横浜、千葉、北海道や大阪など、お住まいの地域で利用できる支援があるかも知りたいはずです。
この記事では、エコジョーズ給湯器の設置に利用できる補助金は何か、補助金額はいくらで最大21万円という情報は本当なのか、詳しく解説します。
戸建てやマンションでの対象商品や、具体的な申請方法まで、あなたの疑問にすべてお答えします。
目次
エコジョーズ補助金2025の基本知識
- エコジョーズとは?省エネ給湯器の仕組み
- エコキュート・エネファームとの比較
- エコキュートとのランニングコスト比較
- 戸建て・マンションでの設置について
エコジョーズとは?省エネ給湯器の仕組み
エコジョーズは、少ないガス量で効率よくお湯を沸かすことができる、省エネ性能の高いガス給湯器のことです。
これまで捨てられていた排気熱を有効活用する仕組みが最大の特徴です。従来のガス給湯器では、約200℃の排気ガスが大気中に放出されていました。エコジョーズは、この排気熱を二次熱交換器で再利用して、あらかじめ水を温めておきます。この工夫により、給湯に必要なガス使用量を削減できるのです。
具体的には、従来のガス給湯器の熱効率が約80%だったのに対し、エコジョーズでは約95%まで向上しています。これにより、ガス使用量を約13%削減でき、CO2排出量も同様に削減することが可能です。環境に優しく、長期的に見ればガス代の節約にも繋がる、家計にも地球にも優しい次世代の給湯器と言えます。
エコキュート・エネファームとの比較
省エネ給湯器にはエコジョーズの他に「エコキュート」や「エネファーム」があり、どれを選ぶべきか迷う方も少なくありません。それぞれのエネルギー源や特徴が異なるため、ご家庭のライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは、3つの給湯器の主な違いを比較します。
比較項目 | エコジョーズ | エコキュート | エネファーム |
主なエネルギー源 | ガス | 電気 | ガス |
お湯の作り方 | ガスの燃焼(排気熱再利用) | 空気の熱(ヒートポンプ) | 発電時の排熱利用 |
発電機能 | なし | なし | あり |
初期費用 | 約20万~50万円 | 約40万~95万円 | 約100万円~ |
メリット | ・初期費用が比較的安い ・湯切れの心配がない ・コンパクトで設置しやすい | ・深夜電力で光熱費が安い ・オール電化に対応 ・災害時にタンクの水が使える | ・発電できる ・光熱費削減効果が高い ・災害時も発電・給湯可能 |
デメリット | ・ガス代がかかる ・停電時に使用不可 | ・湯切れの可能性がある ・設置スペースが必要 ・昼間の沸き増しは割高 | ・初期費用が非常に高い ・設置スペースが必要 |
このように、初期費用を抑えたい場合や設置スペースが限られている場合はエコジョーズ、オール電化の家庭や夜間の電気代が安いプランを契約しているならエコキュートが適しています。エネファームは発電機能が魅力ですが、初期費用が非常に高額です。
エコキュートとのランニングコスト比較
給湯器を選ぶ上で非常に重要なのが、日々の光熱費、すなわちランニングコストです。エコジョーズとエコキュートでは、使用するエネルギーが異なるため、コストの計算方法も変わってきます。
一般的に、ランニングコストが最も安くなるのはエコキュートです。これは、電気料金が割安な夜間電力を使ってお湯を沸かし、タンクに貯めておく仕組みのためです。一方、エコジョーズはガスをエネルギー源とするため、エコキュートよりはランニングコストが高くなる傾向にあります。
ただし、この比較はご家庭の状況によって大きく変動します。例えば、エコジョーズはガス料金が比較的安い都市ガスを使用しているか、割高なプロパンガスかによって年間の費用が大きく異なります。
また、エコキュートも日中にお湯を使いすぎて湯切れを起こし、電気料金が高い時間帯に沸き増しを頻繁に行うと、想定よりコストがかさむ可能性があります。家族の人数やお湯を使う時間帯、契約している電気・ガス料金プランなどを総合的に考慮して、ご家庭にとってどちらが経済的かシミュレーションすることが後悔しないための鍵となります。
戸建て・マンションでの設置について
エコジョーズは比較的コンパクトなため、戸建てだけでなくマンションにも設置しやすい給湯器です。しかし、設置にあたってはいくつか注意点があります。
戸建ての場合
戸建ての場合は、設置スペースの自由度が高いため、ほとんどのケースで問題なく設置が可能です。壁掛け型や据え置き型など、家の外観や配管の状況に合わせて機種を選べます。ただし、エコジョーズはドレン排水(結露水)を排出するための配管工事が新たに必要になるため、排水処理が可能な場所を選ぶ必要があります。
マンションの場合
マンションでエコジョーズを設置する場合、戸建てよりも確認事項が多くなります。まず、管理規約で給湯器の交換に関するルールが定められていないか確認が必要です。
また、PS(パイプスペース)設置型など、マンション特有のモデルを選ぶ必要があります。最も重要なのがドレン排水の処理です。ベランダに排水溝があれば問題ありませんが、ない場合は共用の廊下を横切らないように配管を工夫したり、場合によっては設置が難しいケースもあります。交換を検討する際は、必ず管理組合や専門の業者に相談し、設置可能かどうかを事前に確認してください。
エコジョーズ補助金2025の申請ガイド
- 国が実施する利用できる補助金は?
- 補助金額はいくら?最大21万円も
- 補助金の対象商品と確認方法
- 東京・大阪などで使える自治体の補助金
- 補助金の申請方法と注意点
国が実施する利用できる補助金は?
2025年現在、エコジョーズ給湯器の設置に直接関連する国の主要な補助金制度として、「子育てエコホーム支援事業」と「賃貸集合給湯省エネ2025事業」の二つが挙げられます。
「給湯省エネ2025事業」という制度もありますが、こちらは主にエコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームが対象であり、エコジョーズは対象外となるため注意が必要です。
子育てエコホーム支援事業
この事業は、省エネ性能の高い新築住宅の取得や、住宅の省エネリフォームを支援する制度です。エコジョーズの設置は、リフォームにおける「エコ住宅設備の設置」として補助対象に含まれます。主に持ち家にお住まいの一般家庭が対象です。
賃貸集合給湯省エネ2025事業
こちらは、既存の賃貸集合住宅において、古い給湯器をエコジョーズなどの高効率給湯器へ交換する工事を支援する制度です。対象は賃貸物件のオーナーとなります。
補助金額はいくら?最大21万円も
補助金の額は、利用する制度や工事の内容によって異なります。「最大21万円」という情報は、主にエコキュートなど他の高効率給湯器を対象とした「給湯省エネ2025事業」の最大補助額を指すことが多く、エコジョーズ単体での補助額とは異なるため注意が必要です。
子育てエコホーム支援事業の場合
エコジョーズの設置に対しては、一戸あたり30,000円が補助されます。 ただし、この事業は申請あたりの合計補助額が50,000円以上であることが条件です。そのため、エコジョーズの設置だけでは申請できず、窓の断熱改修など、他の対象リフォーム工事と組み合わせる必要があります。
賃貸集合給湯省エネ2025事業の場合
賃貸物件オーナー向けのこの事業では、補助額がより手厚くなっています。
- 追い焚き機能なしのエコジョーズ: 1台あたり50,000円
- 追い焚き機能ありのエコジョーズ: 1台あたり70,000円
さらに、特定のドレン排水工事を行う場合は、1台あたり30,000円が加算され、最大で100,000円の補助を受けることが可能です。
補助金の対象商品と確認方法
補助金を受け取るためには、設置するエコジョーズが各事業の定める性能要件を満たした対象商品でなければなりません。
対象となる製品は、給湯部の熱効率が一定の基準(例:子育てエコホーム支援事業では94%以上など)を満たしている必要があります。メーカーや型番ごとに細かく指定されているため、どの製品でも良いというわけではありません。
対象商品かどうかを確認する最も確実な方法は、各補助金事業の公式ウェブサイトで公開されている「対象製品検索」ページを利用することです。リンナイやノーリツ、パロマといった主要メーカーの多くの製品が登録されています。
工事を依頼する業者に見積もりを依頼する際に、「補助金の対象になる機種でお願いします」と明確に伝えることが大切です。信頼できる業者であれば、対象製品の中からご家庭に合ったモデルを提案してくれます。
東京・大阪などで使える自治体の補助金
国の制度に加えて、地方自治体が独自に実施している補助金制度も活用できる場合があります。これらの制度は、国の補助金と併用できるケースも多いため、お住まいの地域の情報を必ず確認しましょう。
東京都の例
東京都では「東京ゼロエミポイント」という制度があり、対象のエコジョーズに買い替えた都民に対し、12,000円分のポイントが付与され、商品価格から即時値引きされる形で還元されます。
その他の自治体
神奈川県横浜市、千葉県、大阪府、北海道札幌市など、多くの市区町村で独自の支援制度が設けられています。補助金額や申請条件、受付期間は自治体によって大きく異なるため、詳細は各自治体の公式ホームページで確認するか、環境関連の担当部署に問い合わせるのが確実です。
「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」などを利用すると、お住まいの地域の制度を効率的に探すことができます。
補助金の申請方法と注意点
補助金の申請手続きは、購入者自身が直接行うわけではない点に注意が必要です。申請は、各事業に「登録事業者」として登録された工事業者が代行して行います。
申請の基本的な流れ
- 登録事業者を探す: まず、補助金事業の公式サイトで登録事業者を探し、相談・見積もりを依頼します。
- 工事請負契約: 補助金の利用を前提として、事業者と工事請負契約を締結します。
- 工事の実施: 契約後、エコジョーズの設置工事が行われます。
- 事業者による代理申請: 工事完了後、事業者が購入者に代わって補助金の交付申請手続きを行います。購入者は、本人確認書類の写しなど、事業者に依頼された書類を提出します。
- 補助金の還元: 補助金が交付決定されると、事業者に支払われます。その後、あらかじめ取り決めた方法(工事代金から相殺、現金でのキャッシュバックなど)で購入者に還元されます。
注意点
- 事業者選び: 登録事業者でなければ申請できないため、業者選びが最も重要です。
- 契約のタイミング: 必ず工事の着工前に契約を締結する必要があります。
- 予算の上限: 国の補助金は予算が定められており、上限に達し次第、受付が終了します。検討している場合は早めに動き出すことが大切です。
総括:エコジョーズ補助金2025の要点やj注意点
この記事で解説した、2025年のエコジョーズ補助金に関する重要なポイントを最後にまとめます。
- エコジョーズは排気熱を再利用する高効率なガス給湯器
- 2025年の国の補助金は主に「子育てエコホーム支援事業」を活用
- 子育てエコホーム支援事業での補助額は一戸あたり30,000円
- 申請には窓の断熱改修など他の工事と合わせ合計5万円以上が必要
- 賃貸オーナー向けには最大10万円の「賃貸集合給湯省エネ2025事業」がある
- 「給湯省エネ2025事業」はエコジョーズ対象外のため注意
- 東京都の「東京ゼロエミポイント」など自治体独自の補助金も多数
- 国の制度と自治体の制度は併用できる場合がある
- 補助金申請は個人ではできず、登録事業者が代行する
- 対象となる製品には性能要件があるため事前に確認が必要
- 補助金には予算があり、上限に達すると受付終了となる
- マンションへの設置はドレン排水の処理と管理規約の確認が必須
- ランニングコストはエコキュートより高いが初期費用は安い
- 補助金を活用するには早めに登録事業者へ相談することが鍵