エコキュート・給湯器

エコキュートとエコワン比較|価格・お得さで徹底解説

2025年9月29日

「エコキュート」と「エコワン」、どちらも省エネ性能が高い給湯器として注目されていますが、その違いを正確にご存知でしょうか。

「エコキュート エコワン 比較」で検索されたあなたは、価格で比較するとどちらが安いのか、お得さで比較するとどちらに軍配が上がるのか、そしてそれぞれのエコキュートのメリットとデメリット、エコワンのメリットとデメリットを知りたいと考えているはずです。

この記事では、エコキュートとは何か、エコワンとはどんな特徴を持つ給湯器なのかという基本から、実際の評判や口コミ、エコキュートの交換で使える補助金、そして最新型のエコキュートがすごい理由まで、あらゆる角度から両者を徹底比較します。よくある質問にもお答えし、あなたの家庭に最適な給湯器選びをサポートします。

ポイント

  • エコキュートとエコワンの基本的な仕組みと特徴
  • 初期費用やランニングコストを含めた価格と経済性の比較
  • それぞれのメリット・デメリットと実際のユーザーの評判
  • 補助金制度の活用法や最新機種の情報

エコキュートとエコワン比較の基本

エコキュートとエコワン比較の基本

  • エコキュートとは?その特徴
  • エコワンとは?その特徴
  • エコキュートのメリットとデメリット
  • エコワンのメリットとデメリット
  • エコキュートとエコワンを価格で比較

エコキュートとは?その特徴

エコキュートは、正式名称を「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」といい、空気の熱を利用してお湯を沸かす家庭用給湯システムです。ヒートポンプユニットが空気中から熱を集め、その熱で冷媒を圧縮して高温にし、貯湯タンク内の水を温める仕組みになっています。

最大の特長は、電気の力だけでお湯を沸かすため、ガス給湯器や灯油ボイラー、電気ヒーター式の電気温水器と比較して、非常にエネルギー効率が高く光熱費を大幅に削減できる点です。特に、電気料金が安くなる深夜電力を利用してお湯を沸かし貯めておくことで、日中の電力使用を抑え、経済的なメリットを最大化します。2001年に世界で初めて発売されて以来、順調に普及が進み、国内出荷台数は900万台を超えるなど、現代のスタンダードな給湯器の一つです。

エコワンとは?その特徴

エコワンは、ガス機器メーカーのリンナイが販売する「ハイブリッド給湯器」の名称です。このシステムは、電気を使って空気の熱でお湯を沸かす「ヒートポンプユニット」と、パワフルな加熱が得意なガスの「高効率ガス給湯器(エコジョーズ)」を組み合わせているのが最大の特徴といえます。

基本的なお湯は電気のヒートポンプで効率よく作り、貯湯タンクに貯めておきます。そして、お湯を大量に使いたい時や、タンクのお湯が少なくなった際には、瞬時にガス給湯器が稼働して湯切れを防ぎます。まさに、エコキュートの省エネ性とガス給湯器のパワフルさを両立させた「いいとこ取り」の次世代型給湯器です。

エコキュートのメリットとデメリット

エコキュートには多くのメリットがありますが、その仕組み上、いくつかのデメリットも存在します。導入を検討する際は、両方を正しく理解しておくことが大切です。

エコキュートのメリット

光熱費を大幅に削減できる点が最大のメリットです。電気料金が安い深夜電力でお湯を沸かすため、日中にガスや灯油を使う給湯器に比べてランニングコストを大きく抑えることができます。また、火を使わないため安全性が高く、災害で断水した際には貯湯タンク内の水を生活用水として利用できる防災面での強みも持っています。さらに、太陽光発電システムとの相性も良く、発電した電気を有効活用することも可能です。

エコキュートのデメリット

一方で、貯湯式の給湯器であるため、タンクのお湯を使い切ると「湯切れ」を起こす可能性があります。沸き増しには数時間かかるため、来客時などお湯を多く使う場面では注意が必要です。また、大型の貯湯タンクとヒートポンプユニットを設置するための広いスペースが求められます。さらに、ヒートポンプの稼働音は比較的静かですが、深夜に運転するため、寝室の近くや隣家との距離が近い場所に設置すると騒音問題に発展する可能性も考慮しなくてはなりません。

エコワンのメリットとデメリット

電気とガスのハイブリッドであるエコワンにも、優れたメリットと考慮すべきデメリットがあります。

エコワンのメリット

エコワンの最大のメリットは、高い省エ-ネ性と湯切れの心配がない安心感の両立です。普段使いのお湯は電気のヒートポンプで効率的に作り、お湯を大量に使う際はパワフルなガス給湯器がバックアップするため、お湯切れの心配がありません。これにより、従来のガス給湯器に比べてエネルギー消費量を大幅に削減し、光熱費を節約できます。また、電気とガスの両方をエネルギー源とするため、停電時でもガスが使えれば、ガス供給停止時でも電気が使えればお湯を沸かせるという、災害時の対応力の高さも大きな魅力です。

エコワンのデメリット

エコワンの最も大きなデメリットは、初期費用の高さです。ヒートポンプとガス給湯器という2つのシステムを搭載しているため、エコキュートやエコジョーズ単体よりも本体価格・工事費が高額になる傾向があります。また、お湯の使用量が少ない家庭では、高い初期費用を回収できるほどの光熱費削減効果が得られない可能性も考えられます。ガス契約が必須のため、オール電化にしたい家庭には向かない点もデメリットといえるでしょう。

エコキュートとエコワンを価格で比較

給湯器を選ぶ上で、初期費用は非常に重要な判断材料です。エコキュートとエコワンでは、この初期費用に明確な差があります。

一般的に、エコキュートの工事費込みの価格相場が40万円~70万円であるのに対し、エコワンは約60万円~80万円と、エコキュートよりも高額になる傾向があります。

給湯器の種類 工事費込みの価格相場
エコキュート 約40万円~70万円
エコワン 約60万円~80万円

この価格差の主な理由は、エコワンが電気で動くヒートポンプとガスで動くエコジョーズという2つのシステムを搭載しており、構造が複雑で部品点数も多いためです。一方、エコキュートは主要メーカーが多く競争が活発なことや、システムが比較的シンプルなため、エコワンよりも導入コストを抑えることが可能になっています。

ただし、ご自宅の状況によっては追加工事費が発生することもあるため、総額で比較検討することが不可欠です。

エコキュートとエコワン比較|お得なのはどっち?

エコキュートとエコワン比較|お得なのはどっち?

  • エコキュートとエコワンお得さで比較
  • 実際の評判や口コミはどう?
  • 最新型のエコキュートがすごい理由
  • エコキュートの交換で使える補助金
  • よくある質問をまとめて解決

エコキュートとエコワンお得さで比較

導入後のランニングコスト、つまり「お得さ」で比較すると、エコキュートとエコワンのどちらが優れているかは、家庭のライフスタイルやエネルギー契約によって異なります。

一般的な結論として、温水暖房を利用しない家庭ではエコキュートが、都市ガスエリアで床暖房などの温水暖房を積極的に使う家庭ではエコワンが安くなる傾向にあります。

以下の表は、月々の給湯にかかるランニングコストの目安を比較したものです。

給湯器の種類 ガスの種類 温水暖房なし(月額) 温水暖房あり(月額)
エコキュート プロパンガス 約2,500円 約7,100円
エコワン プロパンガス 約3,500円 約7,700円
エコキュート 都市ガス 約2,500円 約7,100円
エコワン 都市ガス 約3,200円 約5,300円

このように、床暖房などを使わない場合は、ガスの種類に関わらず深夜電力の恩恵を最大限に受けられるエコキュートの方が光熱費を安く抑えられます。しかし、単価の安い都市ガスエリアで温水暖房を頻繁に利用する場合は、パワフルなガス暖房のメリットが活かされ、エコワンの方が経済的に優位になることがわかります。

実際の評判や口コミはどう?

実際にエコキュートやエコワンを導入したユーザーの声は、製品選びの貴重な参考になります。

エコキュートを選んだ方からは、「想像していた以上に電気代が安くなった」「深夜に自動でお湯を作ってくれるので、意識しなくても節約できるのが嬉しい」といった、光熱費の削減効果に対する満足の声が非常に多く聞かれます。

一方で、エコワンを選んだユーザーは、「震災を経験し、エネルギー源が一つだけなのは不安だったので、ガスも使えるエコワンを選んだ」「エコキュートだとお湯切れが心配だったが、エコワンならその心配がなく安心」「立ち上がりが早いガスの床暖房を入れたかったので最適だった」など、湯切れのない安心感やパワフルな暖房性能、そして災害時の対応力を高く評価しているようです。

これらの口コミから、経済性を最優先するならエコキュート、安心感や多機能性を重視するならエコワン、という選択の傾向が見えてきます。

最新型のエコキュートがすごい理由

エコキュートは発売から20年以上が経過し、その性能は飛躍的に進化しています。特に最新型のエコキュートは、単にお湯を沸かすだけでなく、暮らしを豊かにする便利な機能が満載です。

大きな進化の一つが、スマートフォンアプリとの連携です。外出先からお湯張りを開始したり、お湯の使用状況を確認したりと、遠隔操作が可能になりました。これにより、帰宅時間に合わせてお風呂を準備でき、生活がより便利になります。

また、省エネ性能もさらに向上しています。AIがお湯の使用パターンを学習し、各家庭に最適な沸き上げ量を自動で調整する機能などが搭載され、無駄な電力消費を徹底的にカットします。旧型のモデルと比較して、年間の電気代が数千円単位でさらに安くなるケースもあり、技術の進歩を実感できるでしょう。

エコキュートの交換で使える補助金

エコキュートやエコワンのような高効率給湯器の導入には、国が実施する補助金制度を活用できます。2025年現在、経済産業省が主導する「給湯省エネ2025事業」が利用可能です。

この事業では、対象となるエコキュートやエコワンを設置すると、機種の性能に応じて1台あたり最大13万円という高額な補助金が支給されます。さらに、既存の電気温水器を撤去する場合には追加で補助額が加算されるなど、非常に手厚い内容になっています。

この補助金を利用するための申請は、購入者自身が行うのではなく、登録された施工業者が代行します。そのため、補助金の利用を希望する場合は、必ず「給湯省エネ事業者」として登録されている業者に工事を依頼する必要があります。

ただし、補助金は国の予算が上限に達し次第、期間内であっても受付が終了してしまいます。例年、年度の後半には申請が締め切られることが多いため、導入を検討している場合は、早めに情報を収集し、信頼できる業者に相談することが賢明です。

よくある質問

エコキュートとエコワンの比較検討でよく寄せられる質問について、Q&A形式で解説します。

Q1. 大家族でお湯をたくさん使うのですが、どちらがおすすめですか?

A1. お湯切れの心配が全くない「エコワン」がおすすめです。エコキュートの場合、家族の人数に合わせて大容量のタンクを選ぶことで対応できますが、急な来客など予測できないお湯の使用に対応しきれない可能性があります。エコワンなら、タンクのお湯がなくなっても瞬時にガスでお湯を作れるため、安心してたっぷり使えます。

Q2. オール電化住宅にしたい場合、どちらを選ぶべきですか?

A2. ガスを一切使わない「エコキュート」一択となります。エコワンはガス契約が必須のため、オール電化住宅には設置できません。IHクッキングヒーターとエコキュートを組み合わせることで、家庭のエネルギーを電気に一本化できます。

Q3. シャワーの水圧はどちらが強いですか?

A3. 一般的には「エコワン」の方が水圧は強力です。エコワンはガス給湯器と同じ水道直圧式のため、水道の圧力をほぼそのまま利用できます。一方、エコキュートは一度タンクに貯めたお湯を給湯する仕組み上、少し水圧が弱くなる傾向があります。ただし、近年はエコキュートも水圧を改善した「高圧タイプ」が主流になっており、日常生活で不便を感じることは少なくなっています。

総括:エコキュートとエコワンを比較

この記事で解説した、エコキュートとエコワンを比較する上での重要なポイントを最後にまとめます。

  • エコキュートは電気と空気の熱でお湯を沸かす省エネ給湯器
  • エコワンは電気のヒートポンプとガスのエコジョーズを組み合わせたハイブリッド給湯器
  • 初期費用はエコキュートの方がエコワンより安い傾向にある
  • ランニングコストは、標準的な家庭ではエコキュートが優位
  • 都市ガスエリアで温水暖房を多用するならエコワンがお得になる場合がある
  • エコキュートは「湯切れ」のリスクがあるが、光熱費削減効果が高い
  • エコワンは「湯切れ」の心配がなく、災害時にも強い
  • シャワーの水圧はエコワンの方がパワフル
  • 設置スペースはエコキュートの方が広く必要
  • オール電化を目指すならエコキュートが必須
  • プロパンガスエリアではエコキュートの経済的メリットが大きい
  • どちらも国の「給湯省エネ2025事業」の補助金対象
  • 最新のエコキュートはスマホ連携など機能が進化している
  • 実際の口コミでは、エコキュートは経済性、エコワンは安心感が評価されている
  • 最終的な選択は、家庭のライフスタイル、エネルギー契約、何を重視するかで決まる
  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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