三菱エコキュートのリモコンに、突然エラーが表示されてお困りではありませんか。エラーが発生した際、どうすればいいのか分からず慌ててしまうかもしれません。
多くの場合、エラーコードの内容を確認し、適切なエラー解除のやり方と手順を踏むことで問題は解決します。
この記事では、三菱エコキュートのエラー強制解除とは何か、そしてエラーをリセットするにはどうすればいいのか、具体的な方法を解説します。
また、エラー強制解除のボタンがどこにあるのか、故障や修理が必要なケースの見分け方、よくあるエラーの内容や対処法についても触れていきます。まず確認すべきことや対処法3選、よくある質問にもお答えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
三菱エコキュートのエラー強制解除前にすべきこと
- エラーが発生!どうすればいい?
- まず確認すべきこと!対処法3選
- 表示されるエラーコードの意味
- よくあるエラーの具体例
- 故障か判断し修理を依頼する目安
エラーが発生!どうすればいい?
三菱エコキュートのリモコンにエラーコードが表示された場合、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。エラー表示は、エコキュートが何らかの異常を検知したことを知らせるサインですが、必ずしも重大な故障を意味するわけではありません。
多くの場合、一時的な不具合や外部要因によってエラーが表示されることがあります。そのため、すぐに専門業者に連絡する前に、自分でできるいくつかの確認作業を行うことで、問題が解決する可能性があります。
まずはリモコンに表示されているエラーコードを必ずメモや写真で記録しておきましょう。エラーコードは、問題の原因を特定するための重要な手がかりとなります。記録を残しておくことで、後から専門業者に問い合わせる際に、状況を正確に伝えることができ、スムーズな対応につながります。
まず確認すべきこと!対処法3選
エラーコードが表示された際に、強制解除を試みる前に確認すべき基本的なポイントが3つあります。これらを確認するだけで、エラーが解消されるケースも少なくありません。
貯湯タンクのお湯は残っているか
意外と多い原因が、お湯の使いすぎによる「湯切れ」です。来客などで普段より多くのお湯を使用した際に発生しやすく、リモコンに「U04」などのエラーが表示されることがあります。まずはリモコンでタンクの残湯量を確認してください。お湯がない場合は、沸き増しを行うことでエラーは解消されます。
断水や配管の凍結はないか
地域的な断水や、冬場の配管凍結によってエコキュートに水が供給されず、エラーが発生することがあります。特に冬の朝方にお湯が出ない場合は、配管の凍結が考えられます。
まず、他の蛇口から水が出るかを確認し、家全体で水が出ない場合は断水の可能性があります。お風呂場だけなど、特定の場所でお湯が出ない場合は、配管の凍結を疑いましょう。凍結の場合は、気温が上昇して自然に解凍されるのを待つのが基本です。
エコキュート専用のブレーカーが落ちていないか
何らかの原因で、エコキュート専用の漏電遮断器(ブレーカー)が作動して「切」になっていることがあります。貯湯タンクユニットのカバーを開けて、ブレーカーの状態を確認してください。もし「切」になっていたら、一度「入」に戻してエラーが解消されるか試してみましょう。ただし、すぐにまたブレーカーが落ちる場合は、漏電などの深刻な問題が考えられるため、専門業者による点検が必要です。
表示されるエラーコードの意味
三菱エコキュートのエラーコードは、アルファベットと数字の組み合わせで構成されており、それぞれに意味があります。このルールを理解しておくと、エラーの原因を大まかに特定するのに役立ちます。
アルファベットは、エラーが発生している箇所を示しています。
アルファベット | エラーの発生箇所(例) |
C | ヒートポンプユニットの運転に関する異常 |
E | 貯湯タンクユニットのセンサー類の異常 |
F | 貯湯タンクユニットの部品の異常 |
H | 通信系統の異常 |
P | 貯湯タンクユニットのポンプや弁の異常 |
U | 使用方法や設定、施工に関するお知らせ |
例えば、「C03」というエラーコードであれば、「ヒートポンプユニットの運転に関する異常」が発生していると推測できます。表示されたエラーコードを説明書や公式サイトで確認することで、より具体的な原因と対処法を知ることが可能です。
よくあるエラーの具体例
三菱エコキュートではさまざまなエラーコードが表示される可能性がありますが、中でも特に発生頻度の高い代表的なエラーをいくつか紹介します。
エラーコード | 内容 | 主な原因 |
C03 | 高圧異常 | ヒートポンプ配管の詰まりや凍結、止水栓が閉まっている |
U04 | 湯切れ | お湯の使いすぎ |
F08 | 漏水検知 | 貯湯タンクユニット内部での水漏れ |
P01 | 給湯用電動混合弁異常 | 給湯温度を調節する部品の不具合 |
H10 | 通信異常 | 貯湯タンクとヒートポンプ間の通信不具合 |
これらのエラーは一例です。Cから始まるコードはヒートポンプ配管の循環不良が原因であることが多く、Uから始まるコードは湯切れなど使用者側の確認で解決できる場合があります。一方で、FやP、Hで始まるコードは、部品の故障や専門的な対処が必要なケースが考えられます。
故障か判断し修理を依頼する目安
エラーの強制解除を試みても、すぐに同じエラーが再発する場合は、単なる一時的な不具合ではなく、部品の故障やシステム異常の可能性が高いと考えられます。
以下のような状況では、無理に自分で対処しようとせず、速やかにメーカーのサポートセンターや専門の修理業者に連絡することをおすすめします。
- エラーの強制解除をしても、すぐに同じエラーコードが表示される
- 貯湯タンクやヒートポンプユニットから水漏れしている
- 運転中に異音や異臭がする
- ブレーカーを「入」にしてもすぐに落ちてしまう
特に、設置から10年以上経過しているエコキュートの場合、部品の経年劣化による故障が考えられます。修理費用が高額になることもあるため、交換も視野に入れて専門業者に相談するのが賢明な判断です。
三菱エコキュートのエラー強制解除の正しい手順とやり方
- エラー強制解除とは?その目的
- エラー解除のやり方と手順を解説
- 強制解除のボタンはどこにある?
- エラーをリセットするにはどうすればいい?
- よくある質問
エラー強制解除とは?その目的
エラー強制解除とは、リモコン操作によってエコキュート本体に表示されているエラー表示を意図的にリセット(消去)する操作のことです。
この操作の主な目的は、システムの一時的な誤作動や、軽微なエラーを解消することにあります。例えば、落雷による電圧の不安定化や、通信の一時的な不調などでエラーが表示された場合、強制解除によって正常な状態に復帰することが期待できます。
ただし、強制解除はあくまでエラー表示をリセットするだけであり、部品の物理的な故障や配管の詰まりなどを直すものではありません。そのため、根本的な原因が解決されていない場合は、解除操作を行っても再び同じエラーが表示されることになります。強制解除は、問題解決の第一歩として、原因が軽微なものかどうかを判断するために行う手段と考えるのが適切です。
エラー解除のやり方と手順を解説
三菱エコキュートのエラー解除には、主に2つの方法があります。基本的にはリモコンのボタン操作による方法を試し、それで解決しない場合にブレーカーを操作する方法を検討してください。
方法1:リモコンのボタン操作による強制解除
最も簡単で推奨される方法です。この操作を行う前に、必ずリモコンに表示されているエラーコードを控えてください。
- 台所リモコンの「給湯温度▼(下げる)」ボタンと「時計合わせ」ボタンを同時に探し、指で押せるように準備します。
- 2つのボタンを同時に「3秒以上」長押しします。
- リモコンの画面からエラー表示が消えれば、解除は完了です。
操作後、しばらく様子を見て、再びエラーが表示されないかを確認しましょう。
方法2:専用ブレーカーの操作によるリセット
リモコン操作でエラーが解除できない場合や、リモコン自体が操作不能な場合に試す方法です。
- エコキュートの貯湯タンクユニットの近くに設置されている、専用の漏電遮断器(ブレーカー)を見つけます。
- そのブレーカーを「切」にします。
- 約1分ほど待ってから、再度ブレーカーを「入」に戻します。
この操作により、エコキュートシステム全体が再起動され、エラーがリセットされることがあります。ただし、頻繁なブレーカーの操作は機器に負担をかける可能性があるため、多用は避けるべきです。
強制解除のボタンはどこにある?
前述の通り、三菱エコキュートのエラーを強制解除するために使用するボタンは、主にキッチンに設置されている台所リモコンにあります。
使用するボタンは以下の2つです。
- 「給湯温度▼」ボタン:お湯の設定温度を下げるためのボタンです。通常、上下の矢印ボタンの下側にあたります。
- 「時計合わせ」ボタン:リモコンの現在時刻を設定・修正するためのボタンです。
これらのボタンは、リモコンの表面に配置されています。機種によってボタンの配置やデザインが若干異なる場合がありますが、「温度」と「時計」に関連するボタンを見つけてください。この2つのボタンを同時に3秒以上長押しすることで、エラーの強制解除操作ができます。浴室リモコンではこの操作はできないため、必ず台所リモコンで実行してください。
エラーをリセットするにはどうすればいい?
「エラーをリセットする」という場合、基本的には前述した「エラー解除のやり方と手順」で解説した2つの方法を指します。状況に応じて使い分けることが大切です。
まず、一時的な不具合が原因と考えられる場合は、台所リモコンでのボタン操作による強制解除を試みてください。これはシステムへの負担が少なく、最も手軽なリセット方法です。
リモコンのボタン操作で改善しない、あるいはエラーが頻繁に再発するものの、物理的な故障の兆候(水漏れや異音など)が見られない場合は、エコキュート専用ブレーカーの入り切りによるシステム全体の再起動を試す価値があります。これはパソコンの再起動に近い考え方で、システム内部の軽微な不具合が解消される可能性があります。
いずれの方法を試してもエラーが解消されない、またはすぐに再発する場合は、部品の故障など根本的な原因が考えられます。その際は、専門の修理業者に連絡し、エラーコードを伝えて点検を依頼してください。
よくある質問
Q1: エラー解除を繰り返しても大丈夫ですか?
A1: エラー解除をしてもすぐに同じエラーが再発する場合、根本的な原因が解決されていません。何度も強制解除を繰り返すことは、機器に負担をかけるだけで問題の解決にはならず、状態を悪化させる可能性もあります。一度解除を試みて再発した場合は、速やかに専門業者に点検を依頼してください。
Q2: エラーコードを控えるのを忘れました。確認する方法はありますか?
A2: 一度エラーを解除してしまうと、再度エラーが発生するまでリモコンに表示されません。ただし、機種によってはエラー履歴を確認する機能がついている場合があります。取扱説明書で「エラー履歴の確認方法」のページを探して操作を試みてください。もし確認できない場合は、次にエラーが出た際に必ず記録するようにしましょう。
Q3: 修理を依頼する場合、費用はどのくらいかかりますか?
A3: 修理費用は、故障箇所や交換する部品によって大きく異なります。簡単な部品交換であれば1万5千円程度から、ヒートポンプの基板やコンプレッサーなど主要部品の交換になると10万円を超える高額な修理になることもあります。まずは業者に見積もりを依頼し、費用を確認することが大切です。設置から年数が経っている場合は、修理費用と新品への交換費用を比較検討することをお勧めします。
三菱エコキュートのエラー強制解除の手順:まとめ
- エラー発生時はまずエラーコードを記録する
- 強制解除の前に湯切れ・断水・凍結・ブレーカーを確認する
- エラーコードのアルファベットは発生箇所を示している
- リモコンでの強制解除は「給湯温度▼」と「時計合わせ」を3秒長押し
- リモコンで解除できない場合は専用ブレーカーの再投入を試す
- 強制解除は一時的な不具合をリセットする操作である
- 部品の物理的な故障は強制解除では直らない
- 解除してもエラーが再発する場合は故障の可能性が高い
- 水漏れや異音、異臭がある場合は直ちに使用を中止し業者に連絡する
- 修理依頼の際はエラーコードを正確に伝えることが重要
- 設置から10年以上経過している場合は交換も視野に入れる
- 修理費用は故障内容により大きく異なるため見積もりを取る
- 冬場の凍結が原因の場合は自然解凍を待つのが基本
- 頻繁な強制解除はエコキュート本体に負担をかける可能性がある
- 対処に困った場合は無理せず専門業者に相談する