三菱エコキュートの節電モードについて、1と2の違いが分からず悩んでいませんか。おまかせ設定やおまかせモードは便利ですが、電気代を意識するなら各機能の理解が不可欠です。この記事では、三菱エコキュートの節電モードとは何か、その特徴や仕組みを基本から解説します。
三菱エコキュートの「おまかせ節電」とはどのような機能なのか、また使用湯量モードや電力契約モードとの関連性も掘り下げていきます。さらに、沸き上げを深夜のみに設定する方法や、効果的な沸き上げ時間設定のコツ、アシストとは何か、アシスト表示が何を意味するのかについても触れます。特に気になる冬の電気代を節約する方法や、製品に関するよくある質問にもお答えし、あなたの疑問を解消します。
目次
三菱エコキュートの節電モード1と2の違いを徹底解説
- 三菱エコキュート節電モードの特徴や仕組み
- おまかせ設定・おまかせモード
- 三菱エコキュートの「おまかせ節電」とは?
- 便利な使用湯量モード
- 電力契約モードとは
- エコキュート節電に関するよくある質問
三菱エコキュート節電モードの特徴や仕組み
三菱エコキュートに搭載されている節電モードは、日々の電気代を抑えるために非常に有効な機能です。このモードの基本的な仕組みは、過去2週間のお湯の使用状況をエコキュート自体が学習し、そのデータに基づいて無駄のない沸き上げ量を自動で調整することにあります。
節電モードには「レベル1」と「レベル2」の二段階設定が用意されており、数字が大きいほど節電効果が高まります。
- 節電モード1: 過去のデータから算出した平均的な使用量よりも、沸き上げ量を少し抑えめに設定します。これにより、約10%程度の沸き上げ量を削減し、無理のない範囲で省エネ運転を行います。日常的にお湯の使用量が変動しやすいご家庭や、湯切れを避けつつ節電を始めたい場合に適しています。
- 節電モード2: レベル1よりもさらに踏み込み、沸き上げ量を積極的に抑制します。こちらも過去の湯量を基にしますが、より最適化された必要最低限のお湯を沸かすことを目指します。節電効果は高まりますが、来客や季節的な要因で急にお湯の使用量が増えた際には、湯切れのリスクがやや高まる点に注意が必要です。
この機能は、リモコンの「節電」ボタンを押すだけで簡単に切り替えが可能です。設定後は、1日あたりどれくらいの電力量を削減できるかの目安がリモコンに表示されるため、効果を実感しながら運用できます。ただし、沸き上げ設定を「多め」にしている場合は、節電モードを設定できない点も覚えておきましょう。
おまかせ設定・おまかせモード
三菱エコキュートの「おまかせ」設定は、日々の快適な給湯生活を支える中心的な運転モードです。このモードを選択しておくだけで、エコキュートが過去2週間の各時間帯のお湯の使用量を自動で学習し、翌日の最適な沸き上げ量を判断してくれます。
例えば、平日は朝と夜に集中的にお湯を使い、週末は日中にも使用量が増えるといった家庭ごとの生活パターンを記憶します。そして、そのデータに基づいて、電気料金が安い深夜時間帯に無駄なくお湯を沸き上げるのです。これにより、利用者は特に意識しなくても、湯切れの心配を最小限に抑えながら、効率的な運転が実現します。
もし学習データよりも多くお湯を使い、タンクの残量が少なくなった場合でも心配ありません。「おまかせ」モードは、必要に応じて日中の時間帯でも自動で沸き増しを行い、湯切れを防ぐ機能も備わっています。
このように言うと、常に十分なお湯を確保してくれる便利な機能ですが、節電を最優先したい場合は、後述する「おまかせ節電」や「節電モード」との併用を検討するのが良いでしょう。「おまかせ」はあくまで快適性と効率性のバランスを取ったモードであると理解しておくことが大切です。
三菱エコキュートの「おまかせ節電」とは?
「おまかせ節電」は、前述の「おまかせ」モードの省エネ性能をさらに一歩進めた機能です。基本的な仕組みは「おまかせ」モードと同様に、過去2週間の使用湯量を学習して自動で沸き上げ量を調整します。
大きな違いは、湯切れを起こさない範囲で、沸き上げ温度を通常よりも少し低めに設定する点にあります。お湯を沸かす際の目標温度をわずかに下げることで、加熱に必要なエネルギーを削減し、電気代の節約につなげるわけです。
このため、「おまかせ」モードと比較して、より節電を意識した運転を行いますが、その分タンクに貯蔵されるお湯の総熱量は若干少なくなります。普段のお湯の使い方であれば問題になることは少ないですが、急な来客や長時間のシャワー利用など、通常よりも多くのお湯を使用した日には、湯切れのリスクが「おまかせ」モードよりも少し高まる可能性があります。
したがって、「おまかせ節電」は、日々の生活パターンが比較的安定しており、少しでも電気代を抑えたいと考えているご家庭に適したモードと言えます。もし湯切れが心配な場合は、通常の「おまかせ」や「節電モード レベル1」から試してみるのが良いかもしれません。
便利な使用湯量モード
三菱エコキュートには、日々の湯量をより細かく管理するための「使用湯量モード」が搭載されています。この機能は、家族の人数やライフスタイルの変化に合わせて、沸き上げるお湯の量を手動で調整したい場合に役立ちます。
主な設定として、「おまかせ」の他に「多め」「少なめ」といった選択肢が用意されていることが一般的です。
- 多め: 来客がある、または季節の変わり目などで普段より多くお湯を使いそうな日に設定します。このモードを選ぶと、エコキュートは学習データに関わらず、タンクを満タンになるまで沸き上げます。湯切れの心配はほとんどなくなりますが、その分、電気代は通常より高くなる傾向にあります。
- 少なめ: 家族が旅行で不在にするなど、お湯をほとんど使わないことが分かっている日に設定します。沸き上げ量を意図的に抑えることで、無駄な電力消費を防ぎます。ただし、設定を戻し忘れると、普段の生活に戻った際に湯切れを起こす可能性があるので注意が必要です。
これらのモードを計画的に使い分けることで、自動運転任せにするよりもさらに能動的な節約が可能です。例えば、普段は「おまかせ節電」で運転し、来客予定のある前日の夜に「多め」に切り替えるといった運用が考えられます。
三菱エコキュートの電力契約モードとは
三菱エコキュートの性能を最大限に引き出し、電気代を効率的に節約するためには、「電力契約モード」の正しい設定が鍵となります。このモードは、ご家庭で契約している電気料金プランに合わせて、エコキュートの沸き上げ時間を最適化するための機能です。
電気料金プランの多くは、夜間など特定の時間帯の電力量単価が安く設定されています。エコキュートは、この「安い時間帯」を狙って集中的にお湯を沸かすことで、日中に沸かすよりも大幅に電気代を抑える仕組みになっています。
もし、電力会社のプランを変更したにもかかわらず、エコキュートの「電力契約モード」の設定を更新し忘れると、古いプランの時間帯設定のまま沸き上げを行ってしまいます。その結果、電気代が割高な時間帯に沸き上げが始まり、本来得られるはずの節約効果が得られなくなる可能性があります。
設定はリモコンから行い、契約している電力会社のプランを選択するだけで完了します。引越しや電力会社の切り替えを行った際には、必ずこのモードを見直し、ご自身の契約プランに合っているかを確認する習慣をつけることが大切です。これにより、エコキュートの経済性を最大限に活用できます。
エコキュート節電に関するよくある質問
ここでは、三菱エコキュートの節電機能に関して、多くの方が抱く疑問についてお答えします。
Q1: 節電モードを設定すると、年間でどれくらい電気代が安くなりますか?
A1: 節約できる金額は、家族構成、お湯の使用量、地域、契約している電力プランによって大きく異なります。一例として、お湯の使用量が少ないご家庭で節電モードレベル2に設定した場合、1ヶ月あたり数十円から百円程度の節約になることがあります。金額はわずかに感じるかもしれませんが、ボタン一つで継続的にコストを削減できる点がメリットです。
Q2: 旅行などで長期間家を空ける場合、設定はどうすれば良いですか?
A2: 2〜3日程度の短い不在であれば、沸き上げ量を抑える「少なめ」設定が適しています。1週間以上など長期にわたる場合は、タンクのお湯を衛生的に保つためにも、一定期間沸き上げを休止する「沸き上げ休止」設定(または長期不在設定)を利用するのがおすすめです。ただし、冬場は配管の凍結防止のため、完全に電源を落とすことは避けてください。設定方法は取扱説明書で確認しましょう。
Q3: 節電モード中に湯切れしそうになったら、どうすれば良いですか?
A3: もし日中にお湯が足りなくなりそうになった場合は、リモコンの「沸き増し」ボタンを押すことで、任意の量のお湯を追加で沸かすことができます。ただし、この時間帯の電気料金は割高になるため、頻繁な使用は避けたいところです。もし湯切れが頻繁に起こるようであれば、節電モードのレベルを下げるか、「おまかせ」モードに戻すなど、生活スタイルに合った設定に見直すことを検討してください。
三菱エコキュートの節電モード1と2の違いや賢い使い方
- 沸き上げを深夜のみに設定するメリット
- 三菱エコキュートの沸き上げ時間設定のコツ
- アシストとは?アシスト表示の意味を解説
- エコキュートの冬の電気代を節約する方法
沸き上げを深夜のみに設定するメリット
エコキュートの電気代を節約する基本は、電力単価が安い深夜時間帯に稼働を集中させることです。「沸き上げを深夜のみに設定」することは、この原則を最も忠実に実行する方法であり、明確なメリットがあります。
最大の利点は、日中の割高な電気料金での沸き増しを原則として行わなくなるため、意図しない電気代の上昇を確実に防げる点です。お湯の使用量が毎日ほぼ一定で、日中に突発的な大量使用がないご家庭にとっては、最も経済的な運用方法となります。
例えば、「おまかせ」モードでは、湯切れを予測すると日中でも自動で沸き増しを行いますが、「深夜のみ」設定ではこの自動沸き増しが停止します。これにより、深夜電力の恩恵を最大限に受けることができるのです。
ただし、この設定には注意点も伴います。それは、湯切れのリスクが他のモードに比べて格段に高まることです。タンクのお湯を使い切ってしまった場合、次の深夜時間帯までお湯が使えない状況に陥る可能性があります。
このため、「深夜のみ」設定は、家族の生活リズムが確立されており、1日に必要なお湯の量を正確に把握できているご家庭向けの、計画的な節約方法と言えます。
三菱エコキュートの沸き上げ時間設定のコツ
エコキュートの沸き上げ時間設定を最適化することは、電気代の節約に直結します。ここでは、賢く設定するためのいくつかのコツを紹介します。
まず最も大切なのは、契約している電力会社の料金プランを正確に把握することです。特に、深夜電力(夜間電力)が適用される時間帯が何時から何時までなのかを確認しましょう。例えば、プランによって「23時〜翌7時」や「22時〜翌8時」など、時間帯は異なります。沸き上げの開始・終了時刻を、この電力単価が最も安い時間帯に完全に収まるように設定するのが基本です。
次に、季節に応じた設定の見直しも有効です。水温が低い冬場は、同じ量のお湯を沸かすのにも夏場より多くのエネルギーと時間が必要です。そのため、冬場は沸き上げ開始時間を少し早めに設定すると、深夜時間帯のうちに確実に沸き上げを完了させることができます。
また、ご家庭の生活パターンを考慮することも忘れてはなりません。例えば、朝のシャワーでお湯を大量に消費するご家庭の場合、深夜時間帯の後半に沸き上げが完了するように設定しておけば、保温による放熱ロスを最小限に抑えられます。
これらのコツを実践し、ご家庭のライフスタイルと電力プランに合わせた最適な時間設定を見つけることで、無駄な電力消費をなくし、エコキュートをより経済的に運用することが可能になります。
アシストとは?アシスト表示の意味を解説
三菱エコキュートの一部機種には、「アシスト湯はり」や「ヒートポンプ保温」といったアシスト機能が搭載されています。これらは、お風呂の湯はりや保温をより効率的に行い、省エネに貢献するための便利な機能です。
アシスト湯はり
「アシスト湯はり」は、お風呂にお湯を張る際のエネルギー消費を抑える機能です。通常、湯はりは貯湯タンク内の熱いお湯と水道水を混ぜて設定温度に調整します。アシスト湯はりでは、これに加えて、効率の良いヒートポンプユニットで沸き上げたお湯も直接利用します。タンクのお湯の使用を最小限に抑え、エネルギー効率が高いヒートポンプを稼働させることで、湯はり全体の消費電力を削減する仕組みです。
ヒートポンプ保温
お風呂のお湯は時間とともに冷めていきますが、「ヒートポンプ保温」は、この冷めたお湯を効率的に温め直す機能です。浴槽のぬるくなったお湯をエコキュートに戻し、ヒートポンプの熱交換器を通して再び温め、浴槽に戻します。従来の追い焚き機能よりも少ないエネルギーで保温できるため、家族の入浴時間がバラバラなご家庭などで効果を発揮します。
リモコンに「アシスト」といった表示が出た場合は、これらの省エネ機能が作動していることを示しています。「ふろ自動」ボタンを押すだけで、これらの機能がおまかせで省エネ運転をサポートしてくれるのです。
エコキュートの冬の電気代を節約する方法
冬場は水温が低く、外気温も下がるため、エコキュートの電気代が最も高くなる季節です。しかし、いくつかの工夫をすることで、電気代の上昇を抑えることが可能です。
給湯温度の設定を見直す
冬場は熱いお湯を使いたくなりますが、給湯設定温度を必要以上に高くするとエネルギーを多く消費します。例えば、蛇口やシャワーから出るお湯の温度を1〜2℃下げるだけでも、節約につながります。食器洗いなどで高温が必要な場面以外は、少し低めの温度設定を心がけましょう。
お風呂のフタをこまめに閉める
浴槽のお湯が冷めると、追い焚きや保温で余計なエネルギーが必要になります。お湯を張った後や、家族が入浴する間隔が空くときは、必ずフタを閉めて放熱を防ぎましょう。保温シートを併用するとさらに効果的です。
追い焚きの回数を減らす
追い焚きはタンクのお湯の熱を使って浴槽を温めるため、エネルギーを消費します。家族ができるだけ時間を空けずに入浴するなど、生活習慣を工夫して追い焚きの回数を減らすことが節約のポイントです。
高断熱浴槽や節水シャワーヘッドの活用
住宅設備を見直すことも有効な対策です。お湯が冷めにくい高断熱浴槽や、少ないお湯でも満足感のある節水シャワーヘッドに交換することで、長期的に見てお湯の使用量とそれに伴う電気代を削減できます。
これらの対策を組み合わせることで、厳しい冬の電気代を賢く乗り切りましょう。
三菱エコキュートの節電モード1と2の違い:総まとめ
この記事で解説した、三菱エコキュートの節電モードや各種設定に関する重要なポイントを以下にまとめます。
- 節電モードは過去の湯量を学習し沸き上げを抑制する機能
- 節電モード1は緩やかに沸き上げ量を抑える
- 節電モード2はより積極的に沸き上げ量を抑え節電効果が高い
- 節電モード2は湯切れのリスクがやや高まるため注意が必要
- 「おまかせ」は快適性と効率のバランスが良い基本モード
- 「おまかせ節電」は沸き上げ温度を少し下げて省エネを強化
- 「多め」「少なめ」設定で手動での湯量調整も可能
- 電力契約モードは契約プランに合わせた沸き上げ時間の設定が不可欠
- 沸き上げを「深夜のみ」にすると節約効果は高いが湯切れしやすい
- 沸き上げ時間の設定は深夜電力時間帯に合わせるのが基本
- 冬場は沸き上げ開始時間を少し早めに設定するのがコツ
- アシスト機能は湯はりや保温を効率化する省エネ技術
- 冬の電気代節約には給湯温度の見直しや追い焚き回数を減らす工夫が有効
- お風呂のフタの活用は保温効果を高め節約につながる
- 湯切れが頻繁に起こる場合は生活スタイルに合わせたモードの見直しを検討