こんにちは、【e-MADOリフォーム】代表の鈴木 優樹です。
普段は「窓断熱の専門家」として、数多くの現場で省エネ・断熱リフォームの提案や施工を行っています。
「今回の補助金は本当にお得なのか?」「いつから動けば間に合うのか?」現場のプロだから分かる、損しないためのポイントをお伝えします。
「2026年も玄関ドアの補助金は出るの?」「いつから始まるのか知りたい」と気になっている方は多いはずです。
結論から言うと、2026年も補助金制度の継続はほぼ確実となりましたが、内容には大きな変化があります。
特に注目すべきは、これまで「子育てエコホーム」と呼ばれていた制度が「みらいエコ住宅2026」へと名称を変え、条件が見直される点や、先進的窓リノベ事業の補助上限額が変更される点です。
このチャンスを逃さず、賢くリフォームを進めるためには、最新の情報を正しく理解しておく必要があります。
目次
玄関ドアの補助金は2026年も継続?最新動向
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- 2026年の制度開始はいつから予想されるか
- 子育てエコホーム支援事業の継続可能性
- 先進的窓リノベ事業とドア改修の扱い
- 補助金の対象となるリフォーム条件の詳細
- 補助額はいくらもらえるのか金額の目安
- 国だけでなく自治体の制度も併用可能か
2026年の制度開始はいつから予想されるか
2026年の補助金制度がいつからスタートするかは、リフォームのスケジュールを組む上で最も重要なポイントです。
例年の傾向と最新の閣議決定に基づくと、制度自体は2025年の11月下旬以降に契約・着工した工事から対象になる可能性が非常に高いです。実際の申請受付の開始は、2026年の3月下旬頃からになると予想されます。
これは「切れ目なく支援を行う」という国の方針によるもので、2025年度の予算が終了する前に、次の制度への移行期間として空白期間を作らないための措置です。
つまり、今からリフォームを計画しても「補助金が出ない期間」に当たってしまう心配は少ないと言えます。ただし、正式な申請受付開始までは予約申請のような形になることが多いため、施工業者との連携が不可欠です。
子育てエコホーム支援事業の継続可能性
多くの方が気にされている「子育てエコホーム支援事業」ですが、2026年は名称を新たに「みらいエコ住宅2026事業(通称:Me住宅)」として引き継がれる見込みです。
名前は変わりますが、基本的な「省エネ性能の高い住宅へのリフォームを支援する」という目的は変わりません。
この「みらいエコ住宅2026」では、断熱改修とセットで行うことで、玄関ドアの交換も補助の対象となります。ただし、リフォーム前後の省エネ性能の差(ギャップ)に応じて補助額が変わるなど、より「性能向上」を重視した内容にシフトする可能性があります。
単に新しいドアにするだけでなく、しっかりと断熱性能が上がる製品を選ぶことが、補助金を確実に受け取るためのカギとなります。
先進的窓リノベ事業とドア改修の扱い
窓断熱の専門家として私が最も注目しているのが、「先進的窓リノベ事業」の2026年版です。
この制度は、窓のリフォームに対して非常に手厚い補助が出ることで知られていますが、玄関ドアについても引き続き対象となります。ただし、重要なルールとして「窓の改修とセットで行うこと」が条件になる点はこれまでと同様です。
ここがポイント:
玄関ドア単体の工事では「先進的窓リノベ」の対象外となるケースがほとんどです。しかし、内窓の設置やガラス交換と組み合わせることで、ドアも高額補助の対象に含めることができます。
ドアだけを変えたいという相談もよく頂きますが、家の断熱性能をトータルで上げるためには、窓とドアを同時に施工するのがベストです。補助金の要件を満たすだけでなく、冷暖房効率が劇的に改善されるため、住み心地の面でも大きなメリットがあります。
補助金の対象となるリフォーム条件の詳細
補助金をもらうためには、ただリフォームすれば良いわけではありません。対象となるには、国が定めた一定の「断熱性能基準」を満たす製品を使用する必要があります。具体的には、熱貫流率(Uw値)という数値が基準以下であるドアを選ぶ必要があります。
2026年の制度でも、この「性能要件」は厳格に適用されます。ホームセンターで売っている安価なドアや、デザイン重視で断熱性の低いドアを選んでしまうと、補助金の対象外となってしまうので注意が必要です。
私が現場で提案する際は、必ずメーカーのカタログで「補助金対象マーク」がついている製品か、断熱等級が高い製品を選定するようにしています。
補助額はいくらもらえるのか金額の目安
ここで少し残念なお知らせもしなければなりません。2026年の「先進的窓リノベ事業」における補助上限額は、2025年度の200万円から、1戸あたり最大100万円に引き下げられるという情報が出ています。これは予算をより多くの世帯に配分するための変更と考えられます。
とはいえ、最大100万円という金額は依然として大きな支援額です。ドアのサイズや性能によって異なりますが、工事費用の約半額相当が補助されるケースも多々あります。
例えば、高断熱の玄関ドア(カバー工法)であれば、数万円から十数万円の補助が見込めます。「上限が減ったからやめる」のではなく、「まだこれだけの補助が出るうちにやる」と考えるのが賢い判断です。
国だけでなく自治体の制度も併用可能か
国の補助金(先進的窓リノベやみらいエコ住宅)と、お住まいの自治体独自の補助金は、財源が異なれば併用できるケースがあります。例えば、東京都の「クールネット東京」のような制度は、国の制度と併用することで、実質的な自己負担を大幅に減らせる可能性があります。
注意点:
併用の可否は自治体によってルールが異なります。「国費が含まれている補助金同士」は併用不可という原則があるため、必ず事前に役所の窓口や、地域の制度に詳しい施工業者に確認してください。
玄関ドアの補助金を2026年に活用するポイントや注意点
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- 申請方法と大まかな手続きの流れを確認
- 登録事業者の選び方と業者探しの注意点
- 断熱性能が高いカバー工法を選ぶメリット
- 複数の業者で見積もりを取る重要性
- 予算上限に達する前に申請するタイミング
申請方法と大まかな手続きの流れを確認
これらの補助金申請は、基本的にお客様個人が行うものではなく、工事を行う「登録事業者」が代理で行います。お客様がやるべきことは、必要書類(本人確認書類や工事請負契約書など)を用意し、事業者に提出することです。
大まかな流れは以下の通りです。
- 登録事業者に見積もりを依頼し、補助金利用の意思を伝える
- 契約を締結し、工事に着手する
- 事業者が交付申請の予約を行う(予算確保のため重要)
- 工事完了後、事業者が本申請を行う
- 審査完了後、補助金が事業者の口座に振り込まれ、最終的にお客様へ還元される
「還元」の方法は、最終代金から差し引くか、後日振り込まれるかのどちらかになります。契約時にこの点もしっかり確認しておきましょう。
登録事業者の選び方と業者探しの注意点
補助金を活用するには、その業者がキャンペーンの「登録事業者」であることが絶対条件です。登録されていないリフォーム会社や工務店で工事をしても、補助金は1円も受け取れません。
業者選びの際は、「補助金の申請実績が豊富か」を必ず聞いてください。
申請手続きは複雑で、慣れていない業者だと書類不備で受理されなかったり、申請が遅れて予算枠が終了してしまったりするリスクがあります。私のように、普段から窓やドアの断熱リフォームを専門にしている業者であれば、最新のルールにも精通しているので安心です。
断熱性能が高いカバー工法を選ぶメリット
玄関ドアのリフォームには、壁を壊して枠ごと取り替える「はつり工法」と、今ある枠の上に新しい枠を被せる「カバー工法」があります。補助金を活用するなら、断然「カバー工法」での高断熱ドアへの交換をおすすめします。
カバー工法は工期が1日で済み、費用も抑えられる上に、最新の断熱ドアを採用しやすいのが特徴です。古いドアは「家の熱の逃げ道」になっています。ここを断熱仕様にするだけで、冬の廊下の寒さが劇的に和らぎ、結露も防止できます。補助金要件を満たすグレードの製品を選ぶことは、結果的に長く快適に暮らすための投資になります。
複数の業者で見積もりを取る重要性
「補助金が出るから」といって、最初に見つけた1社だけで決めてしまうのは危険です。同じ製品を使っていても、工事費や諸経費の設定は会社によって異なります。補助金分が安くなるといっても、元の工事費が高すぎれば意味がありません。
最低でも2〜3社から見積もりを取り、以下の点を比較してください。
| 比較ポイント | チェック内容 |
|---|---|
| 製品の割引率 | 定価からどれくらい値引きされているか |
| 工事費の明細 | 「一式」ではなく詳細が書かれているか |
| 補助金の手数料 | 申請代行費用が高額すぎないか(相場は数万円〜無料) |
適正価格を知ることで、補助金のメリットを最大限に活かせるようになります。
予算上限に達する前に申請するタイミング
国の補助金には必ず「予算枠」があります。期間内であっても、予算上限に達した時点で申請受付は即終了となります。2025年度も終了間際は駆け込み申請が殺到しました。2026年は補助上限が100万円に減額されるとはいえ、依然として人気が高い制度であることに変わりはありません。
特に、寒さが本格化する秋から冬にかけては工事が混み合います。おすすめは、制度が本格稼働する春から夏にかけての早めの時期に動くことです。余裕を持って計画することで、希望の製品を確実に確保し、予算切れのリスクを回避できます。
玄関ドアの補助金を使い2026年もお得にリフォーム:まとめ
2026年は「先進的窓リノベ」や「みらいエコ住宅(Me住宅)」といった補助金制度を活用することで、玄関ドアをお得にリフォームできる絶好の機会です。上限額の変更などはありますが、国が省エネリフォームを強力に後押ししている状況は変わりません。
「窓の専門家」である私、鈴木としての結論は、「制度がある今のうちに、断熱性能の高いドアに変えておくべき」です。快適な住環境と光熱費の削減、そして補助金によるコストダウン。
これらすべてを手に入れて、賢くリフォームを実現させてください。
※本記事の情報は2025年12月末時点での発表内容に基づいています。
正確な情報は各省庁の公式サイトをご確認ください。