電気のお悩み

キッチン手元灯の交換を自分でやる人必見!プロが教える費用を抑えるコツとLEDの選び方や注意点

2025年12月5日

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キッチン手元灯の交換を自分でやる人必見!プロが教える費用を抑えるコツとLEDの選び方や注意点

こんにちは、e-MADOリフォーム代表の鈴木 優樹です。

キッチンの手元が暗いと料理の効率が落ちますし、蛍光灯が切れたタイミングで「もっと明るいLEDや便利なセンサー式に交換したい」と考える方は多いです。

業者に依頼すると費用がかかるため、ニトリやカインズなどで安く購入して自分で交換できれば理想的ですが、電気工事には資格が必要なケースもあります。

特に賃貸にお住まいの方や、パナソニックなどのメーカー品を検討中の方は、安全な取り付け方法や失敗しない選び方を知っておく必要があります。この記事では、プロの視点から自分でできる判断基準や具体的な手順を分かりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 資格が必要な「直結式」と誰でもできる「コンセント式」の見分け方
  • 蛍光灯からLED手元灯へ交換する際のメリットと注意点
  • 自分で交換する場合の手順と業者に依頼すべき危険なケース
  • ホームセンター等で購入できるおすすめ製品と選び方のポイント

キッチン手元灯の交換を自分でやる前の確認事項

キッチン手元灯を自分で交換する前の必須確認事項

  • 資格が必要な直結式と不要なコンセント式の違い
  • 賃貸物件で交換する際のルールと原状回復
  • 蛍光灯からLEDへ変更するメリットとデメリット
  • 便利なセンサー式やタッチレススイッチの選び方
  • ニトリやカインズなどで買える製品のチェック
  • パナソニックなど信頼できるメーカー製品の魅力

資格が必要な直結式と不要なコンセント式の違い

自分で交換作業ができるかどうかの最大の分かれ道は、現在設置されている照明器具の「電源の取り方」にあります。

ここには法律で定められた明確なルールがあり、私たちプロも現場で必ず最初に確認するポイントです。なぜなら、電気工事には「電気工事士法」という法律があり、誤った作業は感電事故や火災に直結するため、非常に厳格に管理されているからです。

具体的には、照明器具の交換作業において、資格が必要なケースと不要なケースは以下のように分類されます。

1. 電源直結式(要・電気工事士資格)

これは、壁や天井の内部から出ているVVFケーブルなどの電線が、照明器具の内部端子に直接差し込まれて接続されているタイプです。家庭用のコンセントプラグを介さずに電気が供給されているため、見た目もすっきりしています。

このタイプの交換を行うには、電線を切断したり、被覆(カバー)を剥いて接続し直したりする作業が発生します。これらの作業は「電気工事」に該当し、第二種電気工事士以上の国家資格が必要です。無資格で行うことは法律で禁止されており、もし無資格工事が原因で火災が発生した場合、火災保険が適用されないなどの重大なリスクも伴います。

2. コンセント式・引掛シーリング式(資格不要・DIY可能)

こちらは、照明器具から電源コードが伸びており、壁にあるコンセントにプラグを差し込んで給電するタイプです。または、天井にある「引掛シーリング」というカチッと回して取り付ける器具に設置されている場合も同様です。

これらは「軽微な工事」として分類され、家電製品のプラグを抜き差しするのと同等の扱いとなるため、資格は一切不要です。どなたでも安全に交換作業を行うことができます。

タイプ特徴と見分け方DIY交換の可否リスク
電源直結式器具本体に電線が直接入り込んでいる。周辺にプラグが見当たらない。不可(資格必須)感電、漏電火災、法抵触
コンセント式器具からコードが出ていて、コンセントに刺さっている。可(誰でもOK)正しく行えばほぼ無し

見分ける際のポイントは、器具の側面や裏側をよく観察することです。コンセントプラグが見当たらず、コードが壁の中に吸い込まれているようなら「直結式」の可能性が極めて高いです。「見えないけれど、裏でコンセントになっているかもしれない」という希望的観測で作業を始めるのは非常に危険です。

不安な場合は、キッチンのブレーカーを落としてから照明器具のカバーを外し、配線状況を目視で確認することをおすすめします。

もし配線が直接器具に繋がっているなら、諦めて業者に依頼するか、この機会に電気工事士の資格取得を目指すのも一つの手かもしれません。DIY好きの方にとって、電気工事士の資格は活動の幅を大きく広げる最強の武器になります。

法律の根拠

電気工事士法では、一般用電気工作物の作業に関して、資格が必要な範囲と不要な「軽微な工事」が明確に定義されています。安全のため、必ずルールを守りましょう。

(出典:経済産業省『電気工事の安全』

賃貸物件で交換する際のルールと原状回復

賃貸物件で交換する際のルールと原状回復

賃貸アパートやマンションにお住まいの方が手元灯を交換したい場合、持ち家とは全く異なる配慮と手順が必要です。基本的に、部屋に最初から備え付けられている照明器具は、大家さんや管理会社の所有物(資産)だからです。

「暗いから変えたい」「壊れたから直したい」という場合、自己判断で勝手に交換してしまうと、退去時に高額な原状回復費用を請求されたり、契約違反としてトラブルになったりする可能性があります。

ここでは、賃貸ユーザーが賢く手元灯を交換するためのステップを詳しく解説します。

ステップ1:まずは管理会社へ相談する

これが鉄則です。もし現在の蛍光灯が「チカチカする」「スイッチが入らない」といった故障の症状を見せているなら、それは設備の不具合です。多くの賃貸契約では、経年劣化による設備の故障は貸主(オーナー)側の負担で修理・交換することになっています。

この場合、自分で費用を出さずに新しい照明(場合によってはLED)に交換してもらえる可能性があります。「手元灯が故障して料理ができないので、修理をお願いできますか?」と連絡を入れてみましょう。

ステップ2:機能向上のための交換交渉

故障はしていないけれど、「LEDに変えて節電したい」「センサー式にして便利にしたい」という理由で交換したい場合は、通常は借主(あなた)の自己負担になります。しかし、それでも無断で行うのはNGです。

管理会社に連絡し、「自費で交換したいのですが、構いませんか?」と許可を取りましょう。その際、以下の2点を必ず確認してください。

  • 既存の器具の処分について: 取り外した古い器具は捨てて良いのか、それとも退去時に元に戻すために保管しておく必要があるのか。
  • 退去時の状態について: 退去する際、新しく取り付けたLED照明はそのまま置いていって良いのか(残置)、それとも元の古い器具に戻さなければならないのか(原状回復)。

一般的には、「退去時は元の状態に戻してください(原状回復)」と言われるケースが多いです。そのため、取り外した古い照明器具、ネジ、金具類は絶対に捨てずに、袋に入れて押し入れの奥などに大切に保管しておく必要があります。ここを怠ると、退去時に「備え付けの照明がない」として、新品代金を請求されることになりかねません。

許可取りの証拠を残す

電話での口約束は、担当者が変わった際などに「聞いていない」と言われるリスクがあります。可能な限りメールや書面でやり取りを残すか、電話の内容(日時、担当者名、許可条件)をメモしておきましょう。特に「新しい照明をそのまま置いていって良い」と言われた場合は、それが退去時の大きなメリットになるので、記録は必須です。

また、賃貸物件の場合、壁に新しいネジ穴を開けることは原則禁止されていることが多いです。

新しい器具を選ぶ際は、今あるネジ穴のピッチ(間隔)が同じものを選ぶか、強力な両面テープやマグネットなど、建物に傷をつけない取り付け方法を検討する必要があります。最近では、既存の棚板を挟み込んで固定するタイプのLEDライトも販売されており、これなら穴あけ不要で賃貸でも安心して導入できます。

蛍光灯からLEDへ変更するメリットとデメリット

現在の手元灯が蛍光灯(FL管やFLR管など)であれば、LEDへの交換は単なる「電球切れの交換」以上の価値があります。

私自身、リフォームの現場でお客様に「キッチンだけでもLEDにしませんか?」と提案することが多いのですが、それはメリットが圧倒的に大きいからです。

しかし、メリットがあれば必ずデメリットや注意点も存在します。導入してから「思っていたのと違う」とならないよう、両面を深く理解しておきましょう。

メリット1:圧倒的な省エネ効果と電気代削減

キッチンの手元灯は、調理中だけでなく、洗い物をするときや、ちょっとお茶を入れるときなど、意外と長時間点灯しているものです。

例えば、従来の20W型の蛍光灯を1日5時間使用した場合と、同等の明るさを持つLED(約10W)を比較すると、電気代は約半分になります。金額にすると年間で数百円から千円程度の差かもしれませんが、チリも積もれば山となります。

特に電気料金が高騰している現在、家中の照明をLED化することは、最も手軽で効果的な節約術の一つです。

メリット2:長寿命で交換の手間いらず

蛍光灯の寿命は約6,000〜12,000時間ですが、LEDは約40,000時間と言われています。単純計算で3倍から4倍長持ちします。

キッチンの手元灯は棚の下など少し作業しにくい場所にあることが多く、電球交換は意外と面倒な作業です。特に高齢の方にとっては、脚立に乗っての作業は転倒リスクもあります。LEDに交換してしまえば、その後10年近くは交換の手間から解放されるというのは、非常に大きなメリットです。

メリット3:虫が寄りにくく衛生的

夏場のキッチン、窓を開けて換気扇を回していると、手元灯に小さな虫が集まってくる経験はありませんか?

実は、多くの虫は光に含まれる「紫外線」に反応して集まってきます。従来の蛍光灯は微量の紫外線を出していますが、LEDは紫外線をほとんど放出しません。そのため、虫が寄り付きにくく、食材を扱うキッチンの衛生環境を保つのに最適なのです。

メリット4:スイッチオンで即全開の明るさ

冬場の寒いキッチンで、蛍光灯のスイッチを入れても「チカ、チカ、ジジジ…」となかなか明るくならないストレス、ありますよね。LEDは半導体で発光するため、気温に関係なくスイッチを入れた瞬間に100%の明るさで点灯します。「今すぐ手元を見たい」という調理の現場において、このレスポンスの良さは快適そのものです。

デメリットと注意点:一体型の落とし穴

一方で、デメリットとして挙げられるのが「器具の構造」です。現在のLED手元灯の多くは、LEDチップと器具本体が一体化した構造になっています。
これはデザインを薄くスタイリッシュにするための工夫ですが、もしLEDが故障したり寿命を迎えたりした場合、昔のように「電球だけを買ってきて交換する」ということができません。器具ごと取り外して、新しい器具に交換する工事が必要になります。

コストの考え方

「器具ごとの交換は面倒で不経済では?」と思われるかもしれません。しかし、LEDの寿命である10年が経過する頃には、器具自体のプラスチック部分や内部回路も経年劣化しています。安全のためにも、10年に一度は器具ごとリフレッシュするという考え方が、今の主流であり、最も理にかなっています。

便利なセンサー式やタッチレススイッチの選び方

便利なセンサー式やタッチレススイッチの選び方

最近のキッチン照明のトレンドとして、スイッチに物理的に触れずに点灯・消灯ができる「タッチレススイッチ(センサー式)」の人気が急上昇しています。これは単なるギミックではなく、実用面で非常に理にかなった機能です。

例えば、ハンバーグをこねている脂まみれの手、魚をさばいて濡れた手、泡だらけのゴム手袋…。

調理中は手が汚れているシーンが多々あります。そんな時、照明のスイッチを触りたくなくて、肘や手の甲で器用にスイッチを押した経験はありませんか?それでも結局スイッチ周りは汚れてしまい、後で拭き掃除をする手間が増えます。

センサー式なら、センサー部分に手を「かざす」だけで操作できるため、スイッチ自体が汚れることはありません。衛生的であることはもちろん、掃除の手間も減り、濡れた手で触ることによる感電のリスクもゼロにできます。まさにキッチン革命と言える機能です。

選び方のポイント:センサーの感度と範囲

しかし、センサー式なら何でも良いというわけではありません。安価な製品や設計が古い製品の中には、「感度が良すぎて使いにくい」という落とし穴があります。
例えば、頭の上や目の前にある棚に設置した場合、調味料を取ろうとして手を伸ばしただけでセンサーが反応してしまい、意図せず電気がついたり消えたりすることがあります。これが頻発すると、調理中の集中力が削がれ、かなりのストレスになります。

失敗しない選び方のポイントは、以下の2点です。

  1. 検知範囲が狭いものを選ぶ: 「センサーの直下5cm〜10cm以内に手を近づけた時だけ反応する」といった、検知範囲が限定的なモデルがおすすめです。これなら、近くで作業をしていても誤動作しません。
  2. かざす時間の設定: 「サッと手を振ると反応する」のか、「1秒程度手をかざし続けると反応する」のか。誤動作を防ぐ意味では、しっかりとかざす必要があるタイプの方が、意図しない点灯を防げます。

また、機種によっては「手を近づけている間だけ点灯する」モードと、「一度手をかざすと常時点灯し、もう一度かざすと消灯する」モードを切り替えられるものもあります。調理用としては、後者の「スイッチとしての動作」をするタイプが必須です。

コンセント確保の問題

センサー式は待機電力を必要とするため、一般的にコンセントからの常時給電が必要です。既存の配線が壁スイッチで制御されている場合(壁のスイッチを切ると電気が来なくなる場合)、壁スイッチを常にONにしておかないとセンサーが機能しない点に注意しましょう。

ニトリやカインズなどで買える製品のチェック

DIYで交換する場合、どこで器具を購入するかも重要な戦略の一つです。ネット通販も便利ですが、ニトリやカインズ、コーナンなどのホームセンターの実店舗は、実物を見てサイズ感や明るさを確認できるのが大きな強みです。

ニトリの製品特徴

「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリは、照明器具に関してもシンプルでコストパフォーマンスの高い製品を展開しています。
ニトリの手元灯(主に「スリムライト」や「バーライト」などの名称で販売)は、インテリアに馴染む主張しすぎないデザインが特徴です。特に、マグネットで取り付けられるタイプや、コンセントに挿すだけの簡易的なモデルが充実しており、本格的な工事をしたくないライトユーザーや賃貸ユーザーからの支持が厚いです。
価格帯も2,000円〜4,000円程度と非常に手頃で、まずは手軽にキッチンを明るくしたいという入門編として最適です。

カインズなどのホームセンターPB(プライベートブランド)

カインズやDCMなどの大手ホームセンターは、独自のPB商品を展開しており、これが意外と侮れません。有名メーカー(オーム電機やアイリスオーヤマなど)と共同開発しているケースが多く、性能はしっかりしているのに価格はメーカー純正品より2〜3割安いという「掘り出し物」が見つかります。

ホームセンターで購入する最大のメリットは、「部材調達のワンストップ性」です。器具本体だけでなく、取り付けに必要な木ネジ、配線を整理するためのモール、延長コード、ドライバーなどの工具まで、その場で全て揃えることができます。店員さんに「このライトを付けたいんだけど、他に必要なものはある?」と相談できるのも、DIY初心者には心強いでしょう。

購入時のチェックポイント

お店に行く前に、必ず以下の項目をメモしていきましょう。

  • 設置場所のサイズ: 取り付ける棚板の幅と奥行き。特に、新しい器具が大きすぎて棚からはみ出すと、見た目が悪いだけでなく落下の危険もあります。
  • コードの長さ: コンセントまでの距離を測りましょう。付属のコード(多くは1.5m〜2m程度)で届くか確認し、足りない場合は延長コードも併せて購入する必要があります。
  • 光の色(色温度): キッチン用としては、作業がしやすい白い光「昼光色」や「昼白色」が一般的です。オレンジ色の「電球色」は雰囲気は良いですが、食材の色(肉の焼け具合など)が分かりにくくなるため、手元灯としては避けた方が無難です。

パナソニックなど信頼できるメーカー製品の魅力

「安さ」よりも「品質」や「目の疲れにくさ」を重視するなら、やはりパナソニックや東芝ライテック、三菱電機といった国内大手電機メーカーの製品を選ぶべきです。ホームセンターの汎用品と比べて価格は数千円高くなりますが、それに見合うだけの明確な違いがあります。

圧倒的な「演色性(Ra)」の違い

メーカー品と安価な製品の最大の違いは、光の質、特に「演色性(Ra)」に現れます。演色性とは、太陽光の下で見る色を100とした時に、どれだけ自然に色を再現できるかという指標です。
安価なLEDはRa70〜80程度のものが多く、全体的に少し青白く見えたり、くすんで見えたりすることがあります。一方、パナソニックの「美ルック」シリーズなどはRa90以上の高い数値を誇ります。これにより、トマトの赤色、サラダの緑色、お肉の焼き加減などが鮮やかに、かつ正確に見えます。「料理が美味しく見える」というのは、作り手のモチベーションを上げる重要な要素です。

チラつき(フリッカー)対策と目の保護

人間の目には感知できないレベルの高速点滅「フリッカー」も、安価なLEDでは発生しやすい問題です。意識できなくても脳は反応しており、長時間キッチンに立っていると「なんだか目が疲れる」「頭が痛い」という原因になることがあります。
大手メーカーの製品は、しっかりとした電源回路を搭載しており、このフリッカーを極限まで抑えています。毎日使う場所だからこそ、目への優しさは長期的な健康投資と言えます。

長期的な耐久性と保証

キッチンは油煙や水蒸気が発生する過酷な環境です。大手メーカーのキッチン用照明は、カバーの材質に油汚れが付きにくく拭き取りやすい素材(キレイコートなど)を採用していたり、湿気に対する防護処理がしっかり施されていたりします。
結果として、5年、10年と使い続けた時の「カバーの黄ばみ」や「照度の低下」に差が出ます。初期費用が2,000円高くても、10年使うなら1年あたり200円の差です。快適さと安心感を買うと思えば、メーカー品は決して高くありません。

キッチン手元灯の交換を自分でやる手順と費用相場

キッチン手元灯を自分で交換する手順と費用相場

  • 自分でやる場合と業者依頼時の費用を比較
  • コンセント式の器具を安全に取り外す準備
  • 新しい照明器具への交換手順とブレーカー操作
  • 感電リスクを避けてプロに依頼すべきケース

自分でやる場合と業者依頼時の費用を比較

コストを抑えたい方にとって、費用の差は最も気になるところです。

「自分でやるか、プロに頼むか」を判断するための材料として、具体的な金額感を比較してみましょう。

パターン費用の内訳費用目安(総額)メリット・デメリット
自分で交換(DIY)・器具本体代:3,000円〜8,000円

・雑材(モール等):500円

・工具代:0円(手持ちの場合)

3,500円 ~ 8,500円メリット: とにかく安い。自分の好きな器具を選べる。

デメリット: 手間がかかる。失敗のリスクがある。

業者に依頼・器具本体代:定価に近い場合が多い

・工事費:8,000円〜15,000円

・出張費・処分費:3,000円〜5,000円

15,000円 ~ 25,000円メリット: 安全・確実・早い。古い器具の処分も任せられる。

デメリット: 費用が高い。日程調整が必要。

このように、DIYと業者依頼では1万円以上の差が出ることが一般的です。

自分で交換できれば、浮いた1万円で食材をグレードアップしたり、より高機能なセンサー付きライトを選んだりすることができます。

ただし、これはあくまで「コンセント式」の場合の話です。「直結式」の場合は、DIYという選択肢自体が法律で封じられているため、この工事費は「安全と法律遵守を買うための必要経費」と割り切る必要があります。無理に自分でやろうとして事故を起こせば、1万円では済まない損害を被ることになります。

コンセント式の器具を安全に取り外す準備

コンセント式の器具を安全に取り外す準備

資格不要の「コンセント式」であっても、電気を扱う作業には常に危険が伴います。プロである私たちも、作業前の準備(段取り)には最も時間を使います。安全かつスムーズに作業を進めるために、以下の準備を行ってください。

電源遮断の徹底

何よりも先に、コンセントからプラグを抜いてください。スイッチを切るだけでは不十分です。誰かが誤ってスイッチを入れてしまう可能性があるからです。物理的にプラグを抜くことで、感電のリスクは100%なくなります。

足場の確保

キッチンの手元灯は目線より高い位置にあります。無理に背伸びをしたり、不安定な丸椅子に乗ったり、あろうことかキッチンカウンター(調理台)の上に登って作業するのは絶対にやめてください。バランスを崩して転倒すれば、大怪我につながりますし、IHやガスコンロを破損させる恐れもあります。

必ず安定した脚立や踏み台を用意しましょう。もし脚立がない場合は、ホームセンターで2,000円程度で購入できます。今後の電球交換や掃除にも使えるので、一つ持っておいて損はありません。

養生(汚れ対策)

長年使った照明器具の裏側(棚板との設置面)には、気化した油とホコリが混ざった頑固な汚れが溜まっています。器具を外した瞬間に、黒い油汚れの塊がポロポロと落ちてくることがよくあります。

シンクや調理台の上に新聞紙やゴミ袋を広げて敷いておきましょう(養生)。これにより、落ちてきた汚れでキッチンが汚れるのを防ぐことができます。また、外したネジが排水口に転がり落ちるという「DIYあるある」な悲劇も防げます。

新しい照明器具への交換手順とブレーカー操作

新しい照明器具への交換手順とブレーカー操作

準備が整ったら、いよいよ交換作業です。基本的にはプラスドライバー1本あれば作業可能です。焦らずゆっくり進めましょう。

手順1:既存器具の取り外し

まずは本体を固定しているネジを探します。通常は器具の両端あたりに2箇所程度で固定されています。

ドライバーでネジを緩めていきますが、最後の1本を外す際は、必ず片手で器具本体をしっかり支えてください。ネジが外れた瞬間に器具が落下し、顔に当たったり下の物を壊したりするのを防ぐためです。

また、古い器具は油汚れで棚板に張り付いていることがあります。ネジを外しても落ちてこない場合は、無理に引っ張らず、スクレーパーやマイナスドライバーを隙間に差し込んで、少しずつ剥がすように取り外してください。

手順2:新しい器具の取り付け位置決め

新しい器具を当ててみて、取り付け位置を決めます。基本的には元の器具が付いていた場所と同じ位置で良いでしょう。

ここで重要なのが「ネジ穴」です。元のネジ穴がそのまま使えればベストですが、穴が広がっていてガバガバになっている(バカになっている)場合は、しっかり固定できません。その際は、位置を数センチずらして新しい場所にネジを打つか、少し太めのネジを用意してねじ込む必要があります。

手順3:本体の固定と配線処理

付属のネジを使って、新しい器具を固定します。最初は仮止め程度にしておき、少し離れて見て位置が曲がっていないか確認してから、最後に本締めをすると綺麗に仕上がります。

固定できたら、プラグをコンセントに差し込みます。余ったコードがだらんと垂れ下がっていると見栄えが悪いですし、調理中の蒸気や熱気の影響を受けやすくなります。また、調理器具に引っ掛ける危険もあります。

100円ショップやホームセンターで売っている「配線モール」や「コードクリップ」を使って、壁や棚の隅に沿わせるようにコードを整理しましょう。プロの仕事のようにスッキリ見せるコツは、コードを「隠す」のではなく「直線にする」ことです。

ブレーカーについて

コンセント式であれば、プラグを抜けば電気は遮断されるため、必ずしもブレーカーを落とす必要はありません。

しかし、万全を期すならキッチンの小ブレーカー(「台所」や「キッチン」と書かれたスイッチ)を落としておくとより安心です。ただし、冷蔵庫の電源も同じ回路になっていることが多いので、長時間作業する場合は冷蔵庫内の食材に注意してください。

感電リスクを避けてプロに依頼すべきケース

ここまでDIYの手順を解説しましたが、途中で「あれ?おかしいな」と思ったら、すぐに作業を中断してプロに相談する勇気も必要です。

  • ケース1:配線が変だカバーを開けたら、コードが焦げていたり、ビニールテープでぐるぐる巻きにされた怪しい接続箇所が見つかったりした場合。過去の不適切な工事や劣化の可能性があります。触らずにプロに見てもらいましょう。
  • ケース2:固定下地がない新しい場所にネジを打とうとしたら、手応えがなくスカスカ(ボードのみで裏に木がない)だった場合。そのままでは器具が落下します。ボードアンカーなどの特殊な部材が必要になるので、プロに任せた方が無難です。
  • ケース3:濡れた手での作業基本中の基本ですが、洗い物の途中などで手が濡れている状態で電気製品を触るのは厳禁です。水は電気を通しやすくするため、微弱な漏電でも重大な感電事故につながります。必ず手を完全に乾かしてから作業してください。

業者を探す際は、1社だけで即決せず、2〜3社から見積もりを取る(相見積もり)のが鉄則です。

「現在の器具の型番」と「取り付け部分の写真(引きとアップの2枚)」をスマホで撮って見せると、業者も状況を把握しやすく、見積もりが正確になります。これにより、当日の追加工事費などのトラブルを防ぐことができます。

キッチン手元灯の交換を自分で行い快適な台所へ:まとめ

キッチンの手元灯は、毎日必ず使う場所だからこそ、少しの変化で生活の質(QOL)が大きく向上します。薄暗くてジージー音のする古い蛍光灯の下で料理をするのと、パッと明るく演色性の高いLEDの下で料理をするのとでは、気分の上がり方が全く違います。

まずは今すぐキッチンに行き、ご自宅のライトが「コンセント式」か「直結式」か、下から覗き込んで確認してみてください。

自分でできる「コンセント式」なら、週末にホームセンターへ行って新しいライトを選ぶ楽しみが生まれます。「直結式」なら、プロに依頼して安全に最新の設備を手に入れる計画を立てましょう。どちらにしても、行動を起こせば、あなたのキッチンは今よりずっと明るく、快適な場所に生まれ変わるはずです。

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  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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