窓のお悩み

二重窓で断熱シートは割れる?原因と対策を解説!熱割れのリスクと予防策

2025年9月4日

「二重窓 断熱シート 割れる」と検索されたあなたは、冬の寒さ対策や夏の省エネのために断熱シートを検討しているものの、ガラスが割れるという噂を聞いて不安に感じているのではないでしょうか。

二重窓が断熱シートで割れる?その真相は一体どうなのでしょうか。

この記事では、二重ガラスが割れる原因は何ですか?という根本的な疑問から解き明かしていきます。特に、複層ガラスのフィルム熱割れや、ペアガラスのフィルムが割れる現象に焦点を当て、ペアガラスで熱割れする確率はどの程度なのか、具体的な原因と対策を詳しく解説します。

また、特に注意が必要な網入りガラスで断熱シートが割れた事例や、ニトリなどで市販されている製品を網入りガラスの断熱シートとして使用する際の注意点にも触れます。安全に使うためのペアガラスに貼れるフィルムの選び方や、ガラスフィルムの熱割れリスクを減らす方法として有効な外貼りのメリットも紹介します。

万が一、二重窓のガラスが割れた場合の応急処置・予防策・修理方法まで網羅し、そもそも二重窓と断熱シートはどっちが良いのか、ペアガラスの断熱シートの効果と合わせて比較検討します。この記事を読めば、あなたの疑問や不安が解消され、最適な窓の断熱方法を見つけられるはずです。

ポイント

  • 二重窓やペアガラスが断熱シートで割れる「熱割れ」のメカニズム
  • 網入りガラスなど特に割れやすい窓の種類とその理由
  • 安全に使える断熱シートの選び方とリスクを減らす方法
  • ガラスが割れた時の応急処置と根本的な修理方法

二重窓に断熱シートを貼ると割れる原因と正しい対策

二重窓に断熱シートを貼ると割れる原因と正しい対策

  • 二重窓が断熱シートで割れる?真相は?
  • 二重ガラスが割れる原因は何ですか?
  • 複層ガラスのフィルム熱割れ原因と対策
  • ペアガラスのフィルムも割れる?その確率は?
  • 網入りガラスで断熱シートが割れた事例

二重窓が断熱シートで割れる?真相は?

二重窓に断熱シートを貼るとガラスが割れることがある、というのは残念ながら本当です。しかし、どんな場合でも必ず割れるわけではなく、特定の条件が重なったときに「熱割れ」という現象が起こりやすくなります。

この熱割れとは、ガラスの一部分が高温になり、他の冷たい部分との温度差によってガラス内部に歪みが生じ、その負荷に耐えきれなくなってヒビが入る現象を指します。二重窓は、外窓と内窓の間に空気層があるため、もともと室内外の温度差を緩和する構造になっています。しかし、断熱シートを貼ることで、このバランスが崩れてしまうことがあるのです。

例えば、直射日光が当たる窓に断熱シートを貼ると、シートとガラスの間に熱がこもりやすくなります。すると、日光が当たっている部分は高温になる一方で、サッシ周辺や影になっている部分は低温のままとなり、大きな温度差が生まれます。この状態が、熱割れを引き起こす直接的な引き金となるわけです。

したがって、「断熱シートを貼ると割れる」のではなく、「断熱シートを貼ることで、ガラスの種類や環境によっては熱割れのリスクが高まる」と理解するのが正確です。

二重ガラスが割れる原因は何ですか?

二重ガラス、つまり二重窓やペアガラスが割れる主な原因は「熱割れ」です。前述の通り、熱割れはガラス面内の急激な温度差によって引き起こされます。では、なぜ断熱シートを貼ると、この温度差が生まれやすくなるのでしょうか。

そのメカニズムは、断熱シートが熱の移動を妨げる性質を持つことに起因します。冬の晴れた日を例に考えてみましょう。

  1. 太陽の光が窓ガラスを透過し、室内の断熱シートに当たります。
  2. 断熱シートは熱を吸収、あるいは反射し、シートとガラスの間の温度を上昇させます。
  3. ガラスは温められて膨張しようとしますが、サッシに隠れている周辺部分は冷たいままです。
  4. この時、ガラスの中央部(温かい部分)と周辺部(冷たい部分)で膨張率に差が生まれ、ガラス内部に大きな応力(引っ張る力)がかかります。
  5. この応力がガラスの強度を超えた瞬間に、「ピシッ」という音とともにヒビが入ってしまうのです。

この現象は、断熱シートだけでなく、遮光カーテンやブラインドを窓際に密着させていたり、窓の前に大きな家具を置いていたりする場合でも同様に起こる可能性があります。要するに、ガラス面に温度のムラを生じさせるあらゆる要因が、熱割れの原因になり得ると言えます。

複層ガラスのフィルム熱割れ原因と対策

複層ガラス(ペアガラス)は、2枚のガラスの間に空気層がある構造上、1枚のガラス(単板ガラス)よりも断熱性が高いのが特徴です。しかし、この構造がフィルムを貼った際の熱割れリスクを高める一因にもなっています。

複層ガラスは、ガラスとガラスの間の空気層によって熱が逃げにくくなっています。ここに断熱フィルムを貼ると、室内側ガラスとフィルムの間にこもった熱がさらに外部へ放散されにくくなり、ガラスの温度が単板ガラスの場合よりも上昇しやすくなります。結果として、ガラス面内の温度差がより大きくなり、熱割れのリスクが高まるのです。

この問題への対策として、以下の2点が挙げられます。

複層ガラス・ペアガラス対応のフィルムを選ぶ

まず最も大切なのは、製品のパッケージや説明書に「複層ガラス対応」や「ペアガラス対応」と明記されているフィルムを選ぶことです。これらの製品は、熱の吸収率が低く抑えられており、熱割れのリスクを低減できるように設計されています。対応していないフィルムを安易に使用するのは絶対に避けるべきです。

外貼りタイプのフィルムを検討する

もう一つの有効な対策は、屋外側のガラス面に貼る「外貼りタイプ」のフィルムを使用することです。外側に貼ることで、太陽の熱が室内側のガラスに到達する前に遮断されるため、ガラス間に熱がこもるのを防ぎ、熱割れのリスクを大幅に下げることが可能です。

ペアガラスのフィルムも割れる?その確率は?

「ペアガラスにフィルムを貼ると、どのくらいの確率で割れるのですか?」という質問は多くの方が抱く疑問ですが、残念ながら「〇〇%の確率で割れる」と断言することはできません。なぜなら、熱割れの発生確率は、ガラスの種類だけでなく、様々な環境要因が複雑に絡み合って決まるからです。

熱割れのリスクを高める主な環境要因には、以下のようなものがあります。

  • 方角:南向きや西向きの窓など、長時間直射日光が当たる窓はリスクが高まります。
  • 季節や天候:冬の晴れた日のように、日射は強いが外気温は低いという条件が重なると、温度差が大きくなり危険です。
  • カーテンやブラインド:遮光性の高いカーテンなどを窓ガラスに密着させていると、熱がこもりやすくなります。
  • エアコンの風:暖房や冷房の風がガラスに直接当たり続けると、部分的に温度が変化し、リスクを高めます。
  • 窓の前の障害物:窓のすぐ内側や外側に家具や植木鉢などを置いていると、風通しが悪くなり熱がこもる原因になります。

これらの要因が複数重なるほど、熱割れの確率は高まると考えられます。逆に言えば、これらのリスク要因を一つでも減らすことが、ガラスを熱割れから守るための有効な対策となるのです。

網入りガラスで断熱シートが割れた事例

 

数あるガラスの種類の中でも、特に断熱シートによる熱割れのリスクが極めて高いのが「網入りガラス」です。実際に「網入りガラスに断熱シートを貼ったら割れてしまった」という事例は後を絶ちません。

網入りガラスが熱割れしやすい理由は、ガラスの中に封入されている金属製のワイヤーにあります。ガラスと金属では、熱による膨張率が異なります。太陽の熱でガラスが温められると、ガラス本体よりも中のワイヤーの方が大きく膨張しようとします。この時、ワイヤーがガラスを内側から圧迫する形になり、わずかな温度差でもヒビが入りやすくなってしまうのです。

このガラスは、もともと防火目的で使われており、割れた際にガラスが飛散しにくいという特徴がありますが、熱に対しては非常にデリケートな構造をしています。

ここに断熱シートを貼る行為は、ガラスの温度をさらに上昇させ、ワイヤーの膨張を助長することに繋がります。そのため、ほとんどの断熱シート製品では、網入りガラスへの使用を禁止しています。自己判断で貼ってしまうと、高確率で熱割れを引き起こし、高額なガラス交換費用が発生する可能性があるため、絶対におやめください。

二重窓で断熱シートが割れるリスクと対策

二重窓で断熱シートが割れるリスクと対策

  • ペアガラスに貼れるフィルムの選び方
  • ガラスフィルム熱割れは外貼りでリスクを減らす方法
  • 割れた場合の応急処置・予防策・修理方法
  • 二重窓と断熱シートはどっちが効果的?
  • 網入りガラスにニトリの断熱シートは?

ペアガラスに貼れるフィルムの選び方

ペアガラス(複層ガラス)の熱割れリスクを避けつつ、断熱効果を高めるためには、フィルム選びが非常に大切です。安全に使えるフィルムを選ぶためのポイントは、「対応ガラスの確認」です。

購入前には、必ず製品のパッケージや公式サイト、取扱説明書を確認し、「ペアガラス対応」「複層ガラス対応」といった記載があることを確かめてください。これらの表記がない製品は、原則としてペアガラスへの使用は推奨されていません。

以下の表は、一般的なガラスの種類とフィルムの対応関係をまとめたものです。ただし、最終的な判断は必ず個別の製品の指示に従ってください。

ガラスの種類 貼れる可能性のあるフィルム 注意点
透明な単板ガラス ほとんどのフィルムが使用可能 特殊なコーティングがないか確認
すりガラス・型板ガラス 凹凸面対応のフィルムを選ぶ 表面がザラザラしているため密着しにくい
ペアガラス(複層ガラス) 「ペアガラス対応」と記載のあるもの 熱割れリスクがあるため非対応品は厳禁
Low-E複層ガラス 「Low-Eガラス対応」と記載のあるもの 特殊な金属膜があり、非対応品は性能低下や熱割れの原因に
網入りガラス 原則としてフィルム貼り付けは不可 熱割れリスクが非常に高いため、メーカーが許可した製品以外は使用しない

特に、Low-E複層ガラスは、表面に特殊な金属膜がコーティングされているため、専用のフィルムでないと熱割れや性能劣化の原因となります。ご自宅のガラスの種類が分からない場合は、専門の業者に確認してもらうのが最も確実です。

ガラスフィルムの熱割れは外貼りでリスクを減らす

ガラスフィルムによる熱割れのリスクを効果的に減らす方法として、「外貼り」タイプの製品を選ぶことが挙げられます。

室内側にフィルムを貼る場合、太陽光はまずガラスを透過し、その後にフィルムに到達します。このため、熱がガラスとフィルムの間にこもりやすくなり、ガラス自体の温度が上昇します。これが熱割れの原因でした。

一方、外貼りタイプのフィルムは、太陽光がガラスに到達する前にフィルムで反射・吸収します。つまり、熱源の多くをガラスの外側でシャットアウトできるため、室内側のガラス温度の上昇を大幅に抑制できます。ガラスとガラスの間や、ガラスとフィルムの間に熱がこもるという現象が起こりにくいため、熱割れのリスクを大きく低減させることが可能です。

もちろん、外貼りタイプであっても、ご自宅のガラス(ペアガラスや網入りガラスなど)に対応している製品を選ぶことが大前提です。外壁側での作業となるため施工の難易度は少し上がりますが、安全性と効果を両立させるための非常に有効な選択肢と言えるでしょう。

割れた場合の応急処置・予防策・修理方法

万が一、ガラスが熱割れしてしまった場合は、慌てず安全を最優先に行動することが大切です。

応急処置

まず、割れたガラスの破片で怪我をしないよう、厚手の手袋やスリッパを着用してください。ヒビが入っただけであれば、ヒビの上からガムテープや養生テープを貼り、ガラスがそれ以上広がったり、落下したりするのを防ぎます。衝撃で割れた場合と違い、熱割れのヒビは一気に砕け散る可能性は低いですが、放置は危険です。

予防策

熱割れを未然に防ぐためには、ガラス面に温度差を作らない工夫が有効です。

  • フィルムの撤去:リスクの高いガラスにフィルムが貼ってある場合は剥がします。
  • 風の向きを変える:エアコンの風がガラスに直接当たらないように、風向を調整します。
  • 日除けの設置:窓の外側にすだれやオーニングを設置し、直射日光を和らげます。
  • 物の配置:窓のすぐ前に家具などを置かず、空気の通り道を確保します。

修理方法

割れてしまったガラスは交換するしかありません。修理を依頼する際は、ガラス専門の業者に連絡しましょう。その際、おおよその窓のサイズやガラスの種類(網入り、ペアガラスなど)を伝えると、話がスムーズに進みます。火災保険の契約内容によっては、ガラスの破損が補償対象となる場合もあるため、一度ご自身の保険契約を確認してみることをお勧めします。

二重窓と断熱シートはどっちが効果的?

断熱対策を考える上で、「二重窓の設置」と「断熱シートの貼り付け」はよく比較されます。どちらがより効果的かは、求める性能や予算によって異なります。

項目 二重窓(内窓) 断熱シート
断熱効果 ◎(非常に高い) △(限定的)
結露防止効果 ◎(非常に高い) 〇(ガラス面のみ)
防音効果 ◎(高い) ×(ほぼない)
初期費用 高い(数万円~/箇所) 安い(数千円~/箇所)
施工の手間 専門業者による工事が必要 DIYで手軽に可能
耐久性 長い(10年以上) 短い(半年~1年程度)
熱割れリスク なし あり

 

二重窓(内窓)のメリット・デメリット

二重窓は、既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する方法です。窓と窓の間に生まれる大きな空気層が、強力な断熱・結露防止・防音効果を発揮します。初期費用は高くなりますが、一度設置すれば長期間にわたって高い効果を維持でき、光熱費の削減にも繋がります。

断熱シートのメリット・デメリット

断熱シートは、手軽さとコストの低さが最大の魅力です。DIYで簡単に施工でき、一定の断熱効果やペアガラスの断熱シートの効果として結露抑制が期待できます。しかし、その効果は二重窓には及ばず、特に防音効果はほとんどありません。また、耐久性が低く定期的な貼り替えが必要な点や、熱割れのリスクが伴う点がデメリットです。

総合的に見ると、根本的な解決と高い効果を求めるなら「二重窓」、手軽で低コストな対策を試したいなら「断熱シート(ただしリスクを理解の上で)」が適していると考えられます。

網入りガラスにニトリの断熱シートは?

ニトリをはじめ、ホームセンターやオンラインストアでは様々な種類の断熱シートが販売されており、手軽に入手できます。しかし、網入りガラスにこれらの市販品を使用できるかは、個別の製品仕様によります。

結論から言うと、ニトリ製品に限らず、市販されているほとんどの断熱シートは、網入りガラスへの使用を推奨していません。前述の通り、網入りガラスは熱割れのリスクが非常に高いため、メーカー側が安全を保証できないからです。

商品のパッケージやウェブサイトの商品説明には、必ず「使用できるガラスの種類」「使用できないガラスの種類」が記載されています。網入りガラスに使用を検討する場合は、この注意書きを徹底的に確認してください。「網入りガラス可」とはっきりと書かれていない限り、使用は絶対に避けるべきです。

「少しだけなら大丈夫だろう」「自己責任で」といった安易な判断が、ガラスの破損という大きなトラブルに繋がる可能性があります。安全のため、製品の指示には必ず従うようにしましょう。

総括:二重窓で断熱シートが割れる問題があるのか?安全な対策

この記事では、二重窓と断熱シートに関する熱割れの問題について、その原因から対策までを解説しました。最後に、重要なポイントをまとめます。

  • 二重窓に断熱シートを貼ると「熱割れ」でガラスが割れるリスクがある
  • 熱割れはガラス面内の急激な温度差によって発生する
  • 特に「網入りガラス」はワイヤーが膨張するため非常に割れやすい
  • ペアガラス(複層ガラス)も熱がこもりやすく注意が必要
  • フィルム選びは「ペアガラス対応」などの表記を必ず確認する
  • 熱割れリスクの低い「外貼り」タイプのフィルムも有効な選択肢
  • エアコンの風やカーテン、窓際の障害物も熱割れの原因になり得る
  • 市販のシート(ニトリなど)も網入りガラス非対応の製品が多い
  • 万が一割れた場合は安全を確保しテープで応急処置後、業者に連絡する
  • 熱割れを防ぐにはガラス面に温度差を作らない工夫が大切
  • 断熱シートは手軽だが効果は限定的でリスクも伴う
  • 高い断熱・結露防止・防音効果を求めるなら二重窓の設置が根本対策となる
  • どちらが良いかは予算と求める効果に応じて判断する
  • 安全に使用するためには製品の注意書きを必ず守ることが最も大切
  • ガラスの種類が不明な場合は専門家への相談が確実

-窓のお悩み