室内ドアの立て付けが悪い、または古くなってきたと感じていませんか。
室内ドアの故障や劣化を放置するリスクと危険性を考えると、早めの対応が肝心です。室内ドアの耐用年数や寿命は?と疑問に思い、交換を検討し始めると、室内ドア交換をホームセンターで行う選択肢が浮かびます。
しかし、室内ドア交換をホームセンターで行うメリットや、室内ドア交換をホームセンターで行うデメリットは何でしょうか。
また、室内ドア交換の安い方法として、室内ドア交換を自分で行うDIYは可能なのか、それとも室内ドア交換業者に依頼するのがおすすめなのでしょうか。ドア交換は何屋さん依頼すべきか、悩みは尽きません。
コーナン、コメリ、カインズといった大手ホームセンターの評判や口コミも気になりますし、実際の室内ドア 交換費用・相場も知りたいところです。
室内ドアを鍵付きに交換したい、あるいは室内ドアの沓摺交換だけ行いたいといった、具体的なニーズもあるかもしれません。
この記事では、これらの疑問を解消し、最適な室内ドア交換の方法を見つけるための情報を詳しく解説します。
目次
室内ドア交換をホームセンターで検討する前に見るべき注意点

- 室内ドアの故障や劣化を放置するリスクと危険性
- 耐用年数や寿命は?
- 交換費用・相場を解説
- 室内ドア交換をホームセンターで行うメリット
- 室内ドア交換をホームセンターで行うデメリット
室内ドアの故障や劣化を放置するリスクと危険性
室内ドアの不具合は、単なる見た目の問題や多少の不便さだけではありません。日常生活における様々なリスクや危険性を内包しており、放置することで問題が深刻化する可能性があります。
例えば、ドアがスムーズに開閉できなくなると、日々の出入りがストレスになるだけでなく、地震や火災といった緊急時において、迅速な避難経路の確保を妨げる重大な障害となる可能性も否定できません。
また、ドアと枠の間に隙間ができてしまうと、その隙間から空気が出入りすることで冷暖房の効率が著しく低下します。
これは快適な室温を保つためにエアコンが余計に稼働することを意味し、結果として光熱費の無駄な増大に直結します。さらに、隙間は音の通り道にもなるため、リビングのテレビの音や話し声が他の部屋に漏れやすくなり、家族間のプライバシー確保が難しくなることもあるでしょう。
劣化がさらに進行すると、ドアを支える蝶番(ちょうつがい)が摩耗や錆(さび)によって破損し、重いドアが突然外れて倒れてくるといった、思わぬ事故につながる危険性も高まります。
特に小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、部品の脱落やドアの転倒が大きな怪我につながる可能性があり、非常に危険です。
放置する主なリスク(詳細)
- 安全性の低下:緊急時の避難経路の妨げになるほか、ドアの脱落や部品の破損による怪我のリスクが高まる。
- 経済的な損失:隙間風により冷暖房効率が悪化し、光熱費が余計にかかる。
- 快適性の低下:開閉時の異音や引っかかりが日々のストレスになる。
- プライバシーの侵害:遮音性が低下し、室内の音が外に漏れやすくなる。
「まだ使えるから」と問題を先送りにせず、小さな不具合のうちに早めの点検や交換を検討することが、結果的に安全で経済的な暮らしを守ることにつながります。
室内ドアの耐用年数や寿命は?

室内ドアの耐用年数、つまり交換時期の目安は、一般的に約15年~20年とされています。
国内の大手建材メーカーであるLIXILも、室内ドアや引戸の「設計標準使用期間(耐用年数)」を10年(※開閉頻度など特定の条件下での目安)としており、これを超えて使用する場合は点検や交換が推奨されています。(出典:LIXIL お客さまサポート「製品を安全に、長くお使いいただくために」)
ただし、これはあくまで目安であり、実際の寿命はドアの材質、使用頻度、設置されている環境によって大きく変動します。
例えば、無垢材(天然木)を使用したドアは、適切に手入れをすれば長く使える耐久性がありますが、室内の湿度変化によって反りや歪みが生じやすいという側面もあります。
一方で、現代の住宅で主流となっている「フラッシュドア」(合板などで作られた骨組みの両面に化粧シートや薄い板を張り付けたもの)は、比較的安価でデザインも豊富ですが、表面のシートが剥がれたり、芯材が湿気で弱くなったりすることがあります。
特に家族が集まるリビングや、開閉頻度が極めて高いトイレのドアは、他の部屋のドアよりも早く劣化が進むことが一般的です。
室内ドア交換の具体的なサイン
以下のような症状が見られたら、部品の修理やドア本体の交換を検討する具体的なタイミングかもしれません。
- 異音がする:開閉時に「キーキー」「ギシギシ」と音がする場合、蝶番の油切れや歪みが考えられます。
- 床や枠に擦れる:ドア本体の反りや、蝶番の緩み・摩耗により、ドアが傾いている可能性があります。
- ハンドルやノブがぐらつく:内部のネジの緩みだけでなく、錠前(ラッチ)自体の故障が近いサインかもしれません。
- 表面の剥がれや浮き:化粧シートが剥がれると、そこから湿気が入り込み、内部の芯材の劣化を早める原因になります。
- 金具類の錆や破損:特に蝶番やドアクローザーに錆や破損が見られる場合は、ドア脱落の危険があるため早急な対応が必要です。
- 隙間が目立つ:ドア本体の反りや歪みにより、閉めても枠との間に隙間ができる場合、遮音性や冷暖房効率が低下しています。
これらのサインは、放置しても自然に直ることはありません。悪化する前に専門業者に点検を依頼することが推奨されます。
室内ドアの交換費用・相場を解説

室内ドア交換にかかる費用は、「どの範囲まで交換するか」という工事内容によって大きく異なります。
費用は主に「①商品代金(ドア本体や枠)」「②施工費用(取り付け費)」「③既存ドアの撤去・廃材処分費用」などで構成されます。
特に商品代金は、選ぶドアのグレードによって価格幅が非常に広くなります。シンプルなデザインのスタンダードグレードに対し、防音性や断熱性を高めた機能性ドア、無垢材やステンドグラスを使用したハイグレードなデザインドアは、価格が数万円~十数万円高くなることもあります。
ここでは、代表的な4つの工事内容別に、おおよその費用相場を紹介します。
| 工事内容 | 費用相場(目安) | 主な特徴と詳細 |
|---|---|---|
| ①ドア枠ごと交換 | 10万~40万円 | 既存のドア枠を撤去し、新しい枠とドアを設置する方法。壁の一部を解体・補修する必要があるため、費用は高額になりやすいです。ただし、開き戸から引き戸へ変更するなど、ドアの種類自体を根本から変えられるメリットがあります。 |
| ②ドアのみを交換 | 5万~20万円 | 既存のドア枠はそのまま利用し、ドア本体だけを新しいものに交換する方法。壁工事が不要なため、費用を抑えやすいのが特徴です。ただし、既存の枠と新しいドアのサイズや蝶番の位置を正確に合わせる必要があります。 |
| ③ドアの表面のみを張り替え | 3万~6万円 | ドア本体はそのままに、表面の化粧シート(面材)を張り替える方法。傷や汚れ、色あせは綺麗になりますが、ドアの開閉不良や歪みといった機能面の問題は改善しません。 |
| ④修繕のみ | 1万~3万円 | ドアに開いた穴や亀裂の部分的な補修(塗装など)、蝶番やドアクローザーの調整・修理です。最も安価ですが、あくまで応急処置的な対応となる場合が多いです。 |
費用と工期を抑える「カバー工法」とは?
ドア枠ごと交換したいけれど、壁を壊す大掛かりな工事や費用は避けたい場合に最適なのが、「カバー工法」という選択肢です。これは、既存の古いドア枠の上から、新しい枠を“カバー”するように被せて設置するリフォーム手法です。
メリット:
壁を壊す必要がないため、騒音や粉塵の発生を最小限に抑えられます。工期もわずか半日~1日程度で完了することが多く、住みながらの工事に最適です。費用も、壁を壊す工法(約20万円~)に比べ、9万~14万円程度に抑えられる可能性があります。
デメリット:
既存の枠の内側に新しい枠を設置するため、ドアの開口部(通れる幅や高さ)が数センチ程度わずかに狭くなります。この点は事前に確認が必要です。
これらの相場はあくまで目安です。最終的な費用は、現場の状況や選ぶドアのグレードによって変動するため、必ず専門業者に見積もりを依頼してください。
室内ドア交換をホームセンターで行うメリット
室内ドアの交換をホームセンターに依頼する場合、地元の工務店や専門のリフォーム業者に頼むのとは異なる、特有のメリットがあります。
最大のメリットは、「ワンストップサービス」の手軽さと明朗会計です。多くのホームセンターでは、リフォームコーナーが常設されており、買い物ついでに立ち寄ることができます。
1. 実物確認と相談が容易
店舗には様々なメーカーのドアサンプルが展示されていることが多く、色合いや質感、ハンドルの握り心地などを実際に触れて確認できます。商品カタログだけでは分かりにくい細部を比較しながら、常駐する専門スタッフに対面で直接相談できる安心感は大きな利点です。交換後のイメージが湧きやすく、失敗のリスクを減らせます。
2. 手続きの一元化
商品選びから、現地調査(採寸)の依頼、見積もりの受領、工事契約、さらには支払いまで、すべての手続きを一つの窓口(店舗)で完結できます。「どこに何を頼めばいいか分からない」というリフォーム初心者の方でも、迷うことがありません。
3. 明確な価格体系と独自サービス
「商品代+標準工事費込み」といったパッケージプランが用意されていることが多く、予算が立てやすいのも魅力です。また、ホームセンター独自のポイント還元や、提携リフォームローンの利用など、金銭的なメリットを受けられる場合もあります。
ホームセンターに依頼する主なメリット
- 店舗で実物を見ながら商品を選べる
- 商品選びから工事の契約まで、一括で手続きが完了する(ワンストップ)
- 専門スタッフに対面で気軽に相談できる安心感
- 「工事費込み」のパッケージ価格が多く、費用感が分かりやすい
- 独自のポイント還元やリフォームローンを利用できる場合がある
特に、「まずは気軽に相談から始めたい」「複数の業者と個別にやり取りするのは面倒」と感じている方にとって、身近で信頼感のあるホームセンターは非常に有力な選択肢となります。
室内ドア交換をホームセンターで行うデメリット
手軽さが大きな魅力のホームセンターですが、一方でデメリットや契約前に理解しておくべき注意点も存在します。
費用が割高になる可能性(中間マージン)
最も注意したい点は、地元の工務店などに直接依頼するより費用が割高になる可能性があることです。ホームセンターがリフォーム工事を請け負う場合、ホームセンター自体が施工を行うわけではありません。実際の施工は、ホームセンターが提携している下請けの工務店や専門業者が行います。
このため、私たちが支払う費用には、実際の工事費や商品代に加え、ホームセンターの紹介料や手数料として「中間マージン」が上乗せされるのが一般的です。この中間マージンがない、地元の業者に直接依頼した場合と比較すると、総額が高くなる傾向があります。
施工業者を選べない
施工は提携業者が行うため、私たちが施工業者を指名したり、選んだりすることはできません。
ホームセンターは広域で多数の施工業者と提携しているため、担当する業者によって技術力や対応の丁寧さに差(ばらつき)が出る可能性も否定できません。「地元のあの評判の良い工務店に頼みたい」といった希望は通らないのです。
規格外の対応が難しい
ホームセンターのリフォームは、基本的に「規格品」の交換が中心です。「古い家でドアのサイズが特殊」「枠が大きく歪んでいるので、大工仕事による調整(造作)が必要」といった、規格外の複雑な工事や柔軟な現場対応は断られるか、対応できても追加費用が想定以上にかかる場合があります。
ホームセンターに依頼する主なデメリット
- 中間マージンが発生するため、費用が割高になることがある
- 実際に施工する下請け業者を自分で選ぶことはできない
- 施工担当者によって技術力や対応に差が出る可能性がある
- 規格品(パッケージプラン)が中心で、特殊なサイズや造作工事への対応が難しい場合がある
ホームセンターは「手軽さと安心感を費用で買う」選択肢と言えるでしょう。
対して、地元の専門業者は「コストと柔軟な対応力」に優れますが、自分で信頼できる業者を探す手間がかかります。
どちらが良いかは、リフォームに何を最優先するかによって変わってきます。
室内ドア交換のホームセンターと他業者の比較

- コーナン、コメリの評判や口コミ比較
- カインズの評判や口コミ
- 室内ドア交換は自分で安くできる?
- 室内ドア鍵付き交換
- 室内ドアの沓摺交換
- ドア交換は何屋さん?おすすめ業者
コーナンやコメリの評判や口コミ比較
大手ホームセンターの中でも、特にリフォームサービスに力を入れているのが「コーナン」と「コメリ」です。どちらも全国的な店舗網を活かし、室内ドア交換を含む多様なリフォームメニューを提供しています。
コーナンは、一般客向けの「ホームセンターコーナン」に加え、プロ(職人)向けの建築資材を専門に扱う「コーナンPRO」も展開しています。そのため、建材やリフォーム関連商品の取り扱いが非常に豊富で、専門的な知見に基づいた提案が期待できる点が強みです。「リフォーム&おうちのサポート」というサービス名で、見積もりから施工、アフターサービスまでを一貫してサポートしています。
コメリは、「コメリリフォーム」としてリフォーム事業を独立したブランドとして強力に推進しています。特にWEBサイトでの情報発信が手厚く、価格帯が分かりやすいパッケージプランを多く提示しています。
「カバー工法」による簡単なドア交換など、工期や費用を抑えた手軽なリフォーム提案に積極的です。全国に広がる店舗網を活かし、均一化されたサービスを受けやすいのが特徴です。
両社の評判や口コミの傾向を比較してみましょう。
| ホームセンター | サービスの特徴 | 評判・口コミの傾向 |
|---|---|---|
| コーナン (リフォーム&おうちのサポート) | ・プロ向け商材も扱う豊富な品揃えと専門性 ・各店舗のリフォーム相談窓口での対面対応 ・見積もりから施工、アフターまで一貫サポート | 【良い点】 ・品揃えが多く、希望の商品(メーカー品含む)が見つかりやすい ・店舗で専門知識のあるスタッフに気軽に相談できる 【気になる点】 ・(他社同様)施工担当者によって対応が異なる場合があるとの声も |
| コメリ (コメリリフォーム) | ・「コメリリフォーム」として全国展開 ・カバー工法など手軽で安価なプランを推進 ・WEBサイトでの価格提示が明確 | 【良い点】 ・パッケージ価格が分かりやすく予算が立てやすい ・短工期で終わるリフォーム提案が多い 【気になる点】 ・パッケージ化されている分、規格外の対応は難しいとの声も |
どちらのホームセンターも、「店舗での相談の手軽さ」や「価格の分かりやすさ」というホームセンターならではのメリットが高く評価されています。
一方で、前述のデメリットである「施工担当者(下請け業者)による差」を指摘する声も一部で見られます。これは特定の企業の問題ではなく、ホームセンター経由のリフォーム依頼に共通する構造的な特徴と言えるでしょう。
カインズの評判や口コミ
「カインズ」もリフォーム部門に非常に力を入れているホームセンターの一つです。他社との大きな違いは、シンプルでデザイン性の高いオリジナル商品(PB商品)を多く展開している点にあります。
「カインズリフォーム」として、オンラインでの見積もりシミュレーションなども充実させており、利便性が高いのが特徴です。
カインズの室内ドア交換に関する口コミや評判を見ると、やはり「デザイン性」や「機能性」、そして「短工期」を評価する声が多く見受けられます。
カインズの良い口コミ例
- 「リビング用に採光(明かり取り)ガラス入りのデザインを選んだ。部屋が明るくなって満足している」(40代女性)
- 「古いドアの建て付けが悪かったが、カバー工法で半日ほどで交換が完了した。壁を壊さずに済んで良かった」(50代男性)
- 「子ども部屋用に防音タイプのドアを採用。以前より生活音が気にならなくなり、集中できるようになった」(30代夫婦)
カインズはLIXILやYKK APといった大手建材メーカーの製品も幅広く扱っており、特に既存の枠を活かして施工できる「カバー工法」の提案に積極的です。
これにより、住みながらのリフォームでも工事が短期間で完了する点が、利用者から高く評価されています。
カインズの気になる口コミ例
- 「デザインやオプションが多くて迷ってしまった。どれが自分に必要なのか判断が難しかった」
- 「防音タイプや断熱機能のある高機能なモデルは、やはりスタンダードなものより価格が上がると感じた」
- 「見積もりのために一度現地調査に来てもらう必要があり、契約まで少し時間がかかった」
総じて、カインズは「デザインや機能性にもこだわりたい」「大手メーカーの製品を比較検討したい」「工事をなるべく早く終わらせたい」というニーズに強いホームセンターと言えるでしょう。
ただし、高機能なモデルや多くのオプションを選ぶと、その分費用は高くなるため、必要な機能を絞り込むことが重要です。
室内ドア交換は自分で安い値段でできるのか?

「室内 ドア 交換 安い」方法を検索すると、必ずと言っていいほど「DIY」や「自分で交換」といった情報が見つかります。施工費用を節約できるため、確かにDIYは最も安価な方法に見えます。しかし、室内ドアの交換は、DIYの中でも極めて難易度の高い作業です。
結論から言うと、ドア本体やドア枠の交換をDIYで行うことは、経験豊富な上級者でない限り推奨されません。
ドアノブやレバーハンドルの交換、戸当たりゴムの貼り替え程度であれば、DIYに慣れた方なら可能かもしれません。しかし、ドア本体の交換には、専用の工具と、ミリ単位での正確な採寸、そしてドアを垂直・水平に取り付けるための高度な技術が要求されます。
特に難しいのは、既存のドア枠が経年劣化で歪んでいる(ねじれている)場合です。プロの職人は、その歪みを考慮しながらカンナなどでドア本体を微調整して取り付けますが、この作業は非常に高度な技術と経験が必要です。
DIYのリスクと失敗例
もし採寸や取り付け(建て付け調整)に失敗すると、新しいドアでも以下のような不具合が発生します。
- ドアと枠の間に隙間ができ、音漏れやすきま風が発生する(気密性・遮音性の低下)
- ドアが床や枠に擦れて、スムーズに開閉できなくなる
- ラッチ(留め金)がうまくかからず、鍵が閉まらなくなる
- 無理な取り付けで、新しいドア本体や既存の枠を損傷させてしまう
結果として、プロの業者に「やり直し」を依頼することになり、最初から素直に依頼するよりも費用も時間も余計にかかってしまうケースが少なくありません。
DIYはリスクを十分に理解した上で、部品交換などの簡単な作業に留めておくのが賢明です。
室内ドア鍵付きに交換
ドア全体の交換だけでなく、「特定の機能を追加したい」「特定の部分だけを修理したい」といった具体的なニーズも多くあります。ここでは代表的な例を紹介します。
室内ドアを鍵付きに交換
「子どものプライバシーを尊重するために個室に鍵をつけたい」「テレワークのために書斎のプライバシーを守りたい」といった理由から、室内ドアを鍵付きに交換したいという需要は非常に高いです。
方法は大きく分けて2つあります。
- ドアごと鍵付きのものに交換する
最も確実で、見た目も綺麗に仕上がる方法です。ドアを新しくするタイミングであれば、この方法が最適です。トイレ用の「表示錠(使用中かどうかが外から分かる)」、寝室用の「間仕切錠(内側から施錠できる簡易なもの)」、書斎用の「シリンダー錠(鍵で施錠するタイプ)」など、部屋の用途に合わせて錠前の種類を選べます。 - 既存のドアに鍵(錠前)を後付けする
ドアノブ自体を鍵付きのもの(握り玉錠やレバーハンドル錠)に交換する方法が一般的です。費用は抑えられますが、ドアの厚みや既存の穴(ラッチ用の穴)のサイズによっては、取り付けられる製品が限られたり、追加の加工が必要になったりします。
ホームセンターやリフォーム業者に相談する際は、現状のドアノブ周りやドアの厚みが分かる写真を持っていくと、話がスムーズに進みます。
室内ドアの沓摺交換
「沓摺(くつずり)」とは、ドアの下部、床との境目に取り付けられている部材(敷居)のことです。本来は、部屋間の隙間をふさぎ、気密性や遮音性を高める役割があります。
しかし、この沓摺は床から数ミリ~数センチ出っ張っているため、人がまたぐ際に躓(つまず)きやすい箇所でもあります。特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、この段差が転倒の原因になることも少なくありません。
そのため、最近ではバリアフリーの観点から、この段差(沓摺)を撤去したい、あるいは極力薄いもの(「床見切り」と呼ばれるフラットな部材)に交換したいというリフォームも増えています。
こうした改修は、国土交通省が推進する「バリアフリー住宅」の考え方にも合致するものです。
沓摺のみの交換や撤去も、リフォーム業者や建具屋(たてぐや)で対応可能です。
ただし、沓摺を撤去した場合は、左右の部屋の床材の境目をどのように処理するか(見切り材を新設するか、床材を一部張り替えるか)といった追加の作業が必要になることがあります。
ドア交換は何屋さん?おすすめ業者
室内ドア交換を依頼できる業者は、ホームセンター以外にもいくつかあります。
「結局、ドア交換は何屋さん依頼すべき?」と悩んだ場合、それぞれの業者の特徴(メリット・デメリット)を理解して、自分の目的に合った依頼先を選ぶことが重要です。
| 依頼先の種類 | 費用傾向 | 技術力・専門性 | 対応の柔軟性 | 特徴・こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ホームセンター | △(割高傾向) | 〇(業者による) | △(規格品中心) | 【特徴】手軽さ・ワンストップが最大の魅力。施工は提携する下請け業者。 【おすすめ】リフォーム初心者で、まずは気軽に相談したい人。 |
| リフォーム業者 (工務店) | 〇(中間) | 〇 | ◎(幅広く対応) | 【特徴】ドア交換だけでなく、壁紙の張り替えや床の補修などもまとめて依頼できる。 【おすすめ】ドア交換と合わせて内装全体を綺麗にしたい人。 |
| 建具屋 | ◎(割安傾向) | ◎(専門) | ◎(造作・調整得意) | 【特徴】ドアや窓の専門家。中間マージンがなく安価な傾向。ミリ単位の調整が得意。 【おすすめ】費用を抑えたい人。古い家で建付けの調整が必要な人。 |
| ハウスメーカー | ×(割高) | ◎(自社物件) | △(指定品のみ) | 【特徴】家を建てたメーカー。純正品で対応するため安心感は高いが、費用は最も高額。 【おすすめ】費用がかかっても、新築時と同じメーカーの純正品を使いたい人。 |
| 便利屋 | 〇(安い場合あり) | △(経験による) | △ | 【特徴】安価だが、ドア交換の専門知識や技術力は未知数。保証面も不安が残る。 【おすすめ】基本的には推奨しないが、簡易な調整程度なら選択肢になる場合も。 |
失敗しない業者選びの鍵=「相見積もり」
何を優先するかで、おすすめの業者は変わります。
- 手軽さ・安心感を最優先:ホームセンター
- コストと専門性を両立したい:地元のリフォーム業者(工務店)または建具屋
特にコストパフォーマンスを重視する場合、中間マージンのかからない地元の業者や建具屋が有利です。ただし、優良な業者を自分で見つけ出す手間がかかります。
どの業者を選ぶにしても、契約前に必ず複数社から見積もりを取る「相見積もり(あいみつもり)」を実践しましょう。最低でも2~3社から見積もりを取り、総額の安さだけでなく、以下の点を比較することが失敗しないための最大の鍵となります。
- 見積もりの詳細さ:商品名や品番、工事内容、諸経費(廃材処分費など)が「一式」ではなく、具体的に記載されているか。
- 工事内容:カバー工法なのか、枠ごと交換なのか。どこまでの作業が含まれているか。
- 保証の有無:工事後の保証(アフターサービス)が何年付くのか。
室内ドア交換をホームセンターに依頼するときの要点:まとめ
室内ドア交換をホームセンターで検討する際は、「手軽さ」や「価格の分かりやすさ」という大きなメリットと、「中間マージンによる費用」や「施工業者を選べない」といったデメリットを正しく理解することが重要です。
ホームセンターはリフォームの入り口として非常に優れていますが、最終的に契約する前には、地元のリフォーム業者や建具屋といった他の選択肢とも比較(相見積もり)することで、ご自身の希望に最も合った、納得のいくリフォームを実現できるでしょう。
また、室内ドアの交換は、その目的によって国や自治体の補助金・助成金の対象となる場合があります。
リフォーム費用を抑えるために、これらの制度が使えないか、事前に確認することをおすすめします。
活用できる可能性のある主な制度例
- 介護保険住宅改修費
ご家族に要支援・要介護認定を受けている方がいる場合、開き戸を引き戸に変更する、ドアノブをレバーハンドルに交換する、床の段差(沓摺)を解消するといったバリアフリー改修が対象になる可能性があります。支給限度額は原則20万円で、そのうち自己負担は1~3割です。
【重要】原則として、工事が始まる前に自治体への申請が必要です。(出典:厚生労働省「介護保険における住宅改修」) - 自治体独自のリフォーム助成金
お住まいの市区町村が独自に設けている助成金制度です。「子育て世帯向けリフォーム支援」や「断熱改修(高断熱ドアへの交換)支援」など、様々な制度が存在します。ただし、年度ごとに予算が決められており、申請期間が限られているため、早めの情報収集が不可欠です。
これらの補助金制度は、ホームセンターのリフォーム窓口や、地元のリフォーム業者が申請サポートを行っている場合も多いため、見積もり依頼の際に「使える補助金はありませんか?」と尋ねてみると良いでしょう。
この記事の要点を以下にまとめます。
- 室内ドアの寿命は一般的に15年~20年が目安
- 劣化を放置すると冷暖房効率の低下や事故のリスクがある
- 室内ドア交換の費用相場は工事内容によって大きく異なる
- ドア枠ごと交換は10万~40万円程度
- ドアのみ交換は5万~20万円程度
- 費用を抑えるなら「カバー工法」も選択肢になる
- ホームセンターでの交換はワンストップで手軽なのが最大のメリット
- 対面で実物を見ながら相談できる安心感もある
- 一方、ホームセンターは施工が下請けで中間マージンが発生し割高になる可能性
- 施工業者を自分で選べない点もデメリット
- コーナンやコメリ、カインズは各社リフォームサービスを提供
- カインズはデザイン性や短工期(カバー工法)で高評価の口コミも
- DIYでのドア本体交換は難易度が非常に高く推奨されない
- 鍵付き交換や沓摺(くつずり)交換など部分的なリフォームも可能
- 依頼先はホームセンターの他、工務店や建具屋がある
- コスト重視なら中間マージンのない地元の業者が有利
- 業者選びは必ず「相見積もり」で比較検討することが重要
- バリアフリー改修として介護保険などの補助金が使える場合がある