「うちのシャッター、本当に防犯に意味あるのかな…」そんな疑問を感じていませんか。
シャッターは防犯対策の定番ですが、その効果を疑問視する声も聞かれます。実際に、シャッターの正しい使用方法を知らなければ、その効果は半減してしまいます。
また、手動シャッターが外から開けられる危険性や、巧妙なシャッターのこじ開け防止対策の必要性について、不安を感じる方もいるかもしれません。
この記事では、シャッターが防犯に意味ないと言われる理由を深掘りし、あなたの家の防犯性を最大限に高めるための具体的な方法を解説します。
防犯ガラスや面格子とシャッターはどれがいいのか、シャッターの代わりになるものはあるのか、といった比較検討から、侵入を知らせるシャッター防犯アラームや、防犯シャッター「防衛くん」のような補強製品の活用法まで網羅します。
さらに、シャッターの防音効果がどのくらいあるのかという付加価値にも触れつつ、気になる後付けの電動シャッターの価格や窓シャッターの値段、窓シャッターの後付け費用についても詳しく解説。
2025年に期待されるマドリモシャッターや防犯シャッターに関する補助金の情報も踏まえ、コストを抑えつつ最適な防犯対策を見つけるお手伝いをします。
この記事を読めば、シャッターに対する漠然とした不安が解消され、あなたの住まいに最適な防犯対策を自信を持って選べるようになるはずです。
ポイント
- シャッターの防犯性が「意味ない」と言われる本当の理由
- シャッターの防犯効果を最大限に高める正しい使い方
- シャッター以外の窓の防犯対策との比較と選び方
- 最新の費用相場や活用できる補助金制度の知識
目次
「シャッターは防犯に意味ない」と言われる理由の検証
- シャッターの正しい使用方法と防犯効果
- 手動シャッターを外から開ける侵入手口
- シャッターのこじ開け防止対策の重要性
- 製品で強化する防犯シャッター「防衛くん」
- 付加価値としてのシャッター防音効果はどのくらいか
シャッターの正しい使用方法と防犯効果
シャッターは正しく使用すれば、防犯効果を十分に発揮します。空き巣などの侵入犯は、犯行に時間がかかることを極端に嫌う傾向があります。警察庁のデータによれば、侵入に5分以上かかると約7割の侵入犯が諦めるとされています。シャッターが閉まっているだけで、「窓を破る」「鍵を開ける」という工程に加えて「シャッターを破壊する」という手間と時間、そして大きな音が発生するリスクが加わるため、侵入をためらわせる心理的な効果が期待できます。
また、シャッターを閉めることで、外部からの視線を遮断できる点も大きなメリットです。室内の様子や家族の在宅状況をうかがわせないため、侵入犯に「留守かもしれない」という確信を与えにくくします。
ただし、使い方を誤ると防犯効果は著しく低下します。例えば、何日もシャッターを閉めっぱなしにしておくと、「この家は長期間留守にしている」というサインを侵入犯に送ってしまうことになりかねません。逆に、毎日の開閉が面倒で全く使わないのであれば、宝の持ち腐れです。
したがって、シャッターの防犯効果を引き出すには、外出時や就寝時には必ず閉めることを習慣にしつつ、在宅時には開けておくなど、生活リズムを外部に悟らせない工夫が大切になります。
手動シャッターを外から開ける侵入手口
手動シャッターは、残念ながら専門的な知識や特殊な工具がなくても、外からこじ開けられる可能性があります。侵入犯がよく使う手口は、バールなどの工具をシャッターのスラット(羽根板)の隙間や、シャッターの下部と地面の間に差し込み、てこの原理でこじ開けるというものです。
特に、設置から年数が経過して劣化したシャッターは、スラット自体やシャッターを支える左右のガイドレールが歪んでいることがあり、工具を差し込む隙間が生まれやすくなっています。一度隙間ができてしまえば、あとは力を加えることでスラットを破壊したり、ガイドレールから外したりして侵入経路を作り出すのです。
この手口の厄介な点は、窓ガラスを割るような大きな音が出にくい場合があることです。侵入犯は、なるべく音を立てずに短時間で犯行を終えようとします。ガタガタという物音は発生しますが、強風でシャッターが揺れている音と勘違いされ、近隣住民に気づかれにくいケースも考えられます。
このように、標準的な鍵だけをかけた状態の手動シャッターは、プロの侵入犯にとっては決して突破できない壁ではないという現実を理解しておくことが、より高度な防犯対策を考える上での第一歩となります。
シャッターのこじ開け防止対策の重要性
前述の通り、手動シャッターはこじ開けに対して脆弱な側面を持つため、その弱点を補うための対策を施すことが非常に大切です。シャッター単体の防犯性に頼り切るのではなく、追加の防犯グッズを組み合わせることで、侵入を格段に困難にできます。
具体的な対策として、まず挙げられるのがシャッター用の補助錠の設置です。シャッターの内側の下部に取り付け、床面に固定するタイプのものが一般的で、これによりシャッターが下から持ち上げられるのを物理的に防ぎます。
もう一つ有効なのが、シャッター補強材の活用です。これは、シャッターの内側に設置する突っ張り棒のような器具で、シャッター全体の強度を高め、外部からの衝撃やこじ開けに対する耐性を向上させます。台風などの強風対策としても効果を発揮するため、防災と防犯を兼ね備えた優れた対策と言えます。
これらの対策は、侵入犯に対して「このシャッターは簡単には開けられない」と視覚的に、そして物理的に示す効果があります。たとえ侵入を試みたとしても、破壊にかかる時間と手間を大幅に増加させることができるため、犯行を諦めさせる可能性を飛躍的に高めるのです。設置に専門的な工事を必要としない製品も多く、手軽に防犯レベルを向上できる点が大きな魅力です。
製品で強化する防犯シャッター「防衛くん」
シャッターの防犯性を具体的に強化する製品として、シャッター補強材が挙げられます。市場には様々な製品がありますが、ここでは「防犯シャッター 防衛くん」という名称で知られるような、シャッターの強度を高める製品群について解説します。
これらの製品の代表例として、沢田防災技研の「シャッターガード」が有名です。この製品は、シャッターの内側に取り付ける伸縮式のポールで、シャッターのスラットを裏側からしっかりと支える構造になっています。設置することで、バールなどによるこじ開けや、台風時の強風によるシャッターの破損を防ぐ効果が期待できます。
シャッター補強材のメリット
シャッター補強材の最大のメリットは、工具不要で簡単に設置できる手軽さにあります。製品にもよりますが、多くはアンカー工事などを必要とせず、一人で設置から取り外しまで行えます。また、内側から取り付けるため、外観を損なうことがありません。物理的にシャッターの強度を上げるというシンプルな仕組みながら、その効果は非常に高いと考えられます。
導入時の注意点
一方で、導入にはいくつかの注意点があります。まず、自宅のシャッターのサイズ(幅)や種類に対応した製品を選ぶ必要があります。ガレージ用や窓用、手動式や電動式など、シャッターには様々なタイプがあるため、購入前に必ず仕様を確認することが大切です。また、外出のたびに設置・取り外しをする手間が発生するため、その作業が負担にならないかを考慮する必要があるでしょう。
付加価値としてのシャッター防音効果はどのくらいか
シャッターを設置する目的は主に防犯や防災ですが、副次的な効果として「防音性」も期待できます。シャッターが物理的な壁として機能し、外部の音を遮断、または和らげる働きをします。
具体的にシャッターの防音効果がどのくらいあるかというと、製品の材質や構造によって差はありますが、一般的に外部の騒音を約10デシベル(dB)程度低減させる効果があるとされています。音響学的に、10dBの低減は、人間の耳には音の大きさがおよそ半分になったように感じられるレベルです。
例えば、交通量の多い道路沿いの騒音(約70dB)や、犬の鳴き声(約90dB)などが気になる環境では、シャッターを閉めることで、室内の静粛性を高める助けになります。特に、就寝時に外部の音が気になって眠れないという方にとっては、大きなメリットと感じられるでしょう。
ただし、シャッターにもデメリットは存在します。それは、雨音が響きやすいという点です。特に金属製のシャッターに強い雨が当たると、トタン屋根のように「バラバラ」という音が室内に響くことがあります。これを不快に感じる方もいるため、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが肝心です。また、シャッターはあくまで窓ガラスとの併用で防音効果を発揮するものであり、壁全体の防音性能を上げるものではない点も留意しておく必要があります。
「シャッターが防犯に意味ない」と諦めないための対策
- 侵入を知らせるシャッター防犯アラーム
- シャッターの代わりになるものはあるか
- 防犯ガラスとシャッター面格子どれがいいですか?
- 窓シャッター後付け費用の目安
- 後付け電動シャッターの価格とメリット
侵入を知らせるシャッター防犯アラーム
シャッターの物理的な強度を高める対策に加えて、異常を即座に検知して知らせる「シャッター防犯アラーム」の併用は非常に効果的です。これは、シャッターのこじ開けや破壊といった不正な動きをセンサーが感知し、大音量の警報音や光で威嚇・通知するシステムです。
防犯アラームにはいくつかのタイプがあります。
振動検知センサー
シャッターへの衝撃や振動を検知して作動するタイプです。取り付けが簡単で、比較的手頃な価格の製品が多いのが特徴です。シャッターが破壊される初期段階で警報を鳴らすことができます。
赤外線センサー
シャッターと床の間に赤外線のビームを張り、その光が遮られることでシャッターの開放を検知するタイプです。数ミリ程度のわずかな開放でも検知できるため、こじ開けの初期段階で警報を発することが可能です。風などによるシャッターのガタつきで誤作動しにくいというメリットもあります。
これらのアラームは、侵入犯に対して強力なプレッシャーを与えます。大音量の警報は犯人を驚かせ、犯行の継続を断念させる効果が高いだけでなく、近隣住民に異常を知らせる役割も果たします。物理的な防御と、異常を知らせる検知システムを組み合わせることで、多層的な防犯対策を構築できるのです。
シャッターの代わりになるものはあるか
シャッターの設置が難しい、またはデザインや使い勝手の面で他の選択肢を検討したい場合、シャッターの代わりになる防犯対策も存在します。主に「防犯ガラス」と「面格子」、そして「防犯フィルム」がその代表例です。
防犯ガラス
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な樹脂中間膜を挟んだ構造になっています。この中間膜が非常に強靭で粘着性が高いため、たとえガラスが割られても簡単には貫通させることができません。侵入犯がバールなどでガラスを叩いても、ヒビが入るだけで穴が開きにくく、侵入にかなりの時間を要するため、犯行を諦めさせる効果が高いとされています。シャッターのように開閉の手間がなく、日当たりや眺望を損なわない点が大きなメリットです。
面格子
面格子は、窓の外側に取り付ける金属製の格子のことです。物理的に人が通り抜けられないようにすることで、侵入を防ぎます。常に防犯効果を発揮し、窓を開けて換気をしながらでも防犯性を維持できる点がメリットです。ただし、デザインによっては外観の印象が大きく変わることや、火災などの緊急時に避難経路として使えなくなる可能性がある点がデメリットとして挙げられます。
防犯フィルム
既存の窓ガラスに内側から貼り付けることで、強度を高めるフィルムです。防犯ガラスと同様に、ガラスが割られても飛散を防ぎ、貫通を困難にします。比較的手軽に導入できる点が魅力ですが、性能はフィルムの厚さや品質に大きく左右されるため、CPマーク(防犯性能の高い建材に与えられるマーク)の付いた製品を選ぶことが推奨されます。
これらの対策は、それぞれに一長一短があります。住まいの環境やライフスタイル、予算に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
防犯ガラスとシャッター面格子どれがいいですか?
窓の防犯対策を考える上で、「防犯ガラス」「シャッター」「面格子」は主要な選択肢ですが、どれが一番優れているかは一概には言えません。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身のライフスタイルや何を最も重視するかによって最適な選択は変わってきます。
以下の表に、それぞれの特徴をまとめました。
対策 | メリット | デメリット | こんな方におすすめ |
シャッター | ・視覚的な威圧感があり、侵入をためらわせる効果が高い ・プライバシー保護、遮光、遮熱、防音効果もある ・窓を開けて通風しながら防犯できるタイプもある |
・毎日の開閉が面倒(特に手動式) ・閉めっぱなしは長期不在のサインになる ・外観のデザインに影響する ・設置コストが比較的高め |
・防犯だけでなく、遮光やプライバシー保護も重視する方 ・夜間や不在時の安心感を最大限に高めたい方 ・台風などの防災対策も兼ねたい方 |
防犯ガラス | ・開閉の手間がなく、施錠するだけで防犯効果を発揮 ・外観や眺望を損なわない ・日当たりを確保できる ・ガラスの飛散を防ぐ効果もある |
・シャッターのような視覚的な威圧感は少ない ・施錠し忘れると無意味になる ・火災時に脱出しにくい可能性がある ・シャッターのような遮光・遮熱効果はない |
・毎日のシャッター開閉を手間に感じる方 ・家の外観や部屋からの眺めを大切にしたい方 ・防犯フィルムより高い性能を求める方 |
面格子 | ・常に物理的な障壁として機能する ・窓を開けて換気をしながらでも防犯できる ・比較的コストを抑えられる場合がある |
・外観が「牢屋」のように見えることがある ・視界が遮られる ・火災時の脱出経路を塞いでしまうリスクがある ・簡単な工具で外される可能性のある製品も存在する |
・お風呂場やトイレなど、常に換気したい小窓の防犯を強化したい方 ・コストを抑えつつ物理的な防御を施したい方 ・デザイン性の高い製品を選べる方 |
これらの対策は、単体で導入するだけでなく、組み合わせることでさらに防犯性を高めることができます。例えば、人目に付きにくい死角にある窓にはシャッターを設置し、リビングなどの大きな窓には防犯ガラスを採用するといった、場所に応じた使い分けも有効です。
窓シャッター後付け費用の目安
既存の窓にシャッターを後付けする場合の費用は、シャッターの種類(手動か電動か)、サイズ、そして工事内容によって大きく変動します。ここでは、一般的な費用の目安について解説します。
手動シャッターの場合
手動シャッターを後付けする場合の費用相場は、一般的な掃き出し窓(幅1.8m×高さ2.0m程度)で、1台あたり約5万円から15万円程度が目安となります。この価格には、製品代と標準的な設置工事費が含まれます。シャッターの材質(スチール、アルミなど)や、付加機能によって価格は変わります。
電動シャッターの場合
前述の通り、電動シャッターは利便性が高い分、費用も高くなります。同じサイズの窓に後付けする場合、費用相場は1台あたり約15万円から30万円程度です。リモコンの種類やタイマー機能の有無、壁の配線工事の難易度などによって価格が変動します。電源を確保するための電気工事が別途必要になる場合もあります。
補助金の活用
シャッターの設置には、国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。特に、断熱性能の高いシャッターを設置するリフォームは、省エネ関連の補助金対象になることが多いです。2024年に実施された「先進的窓リノベ事業」や「子育てエコホーム支援事業」のような制度が2025年にも継続・後継される可能性があります。リフォームを検討する際は、施工業者に利用可能な補助金がないか確認することをおすすめします。補助金を活用できれば、実質的な負担額を大きく抑えることが可能です。
費用はあくまで目安であり、正確な金額は複数の業者から見積もりを取って比較検討することが大切です。
後付け電動シャッターの価格とメリット
後付けでシャッターを設置するなら、初期費用は高くても電動シャッターを選ぶことには多くのメリットがあります。価格と利便性の両面から、その特徴を見ていきましょう。
価格については、前述の通り、一般的な掃き出し窓への後付けで1台あたり約15万円から30万円程度が相場となります。手動シャッターと比較すると高価ですが、その価格差を埋めるだけの価値を感じる方が増えています。
電動シャッターの主なメリット
- 毎日の開閉が楽になる最大のメリットは、何といっても開閉の手間がなくなることです。リモコンのボタン一つで、あるいは壁のスイッチで簡単に操作できます。雨の日や寒い日に窓を開ける必要がなく、掃き出し窓のような大きなシャッターでも力は不要です。この手軽さにより、シャッターを毎日確実に使用する習慣がつき、結果として防犯性が向上します。
- タイマー機能による防犯性の向上多くの電動シャッターには、設定した時刻に自動で開閉するタイマー機能が付いています。これにより、旅行などで家を長期間空ける際でも、毎日決まった時間にシャッターが開閉するため、在宅を装うことができます。「閉めっぱなし」による長期不在の露呈を防ぎ、空き巣に狙われにくくする効果が期待できます。
- 静かな動作音手動シャッターの「ガラガラ」という大きな開閉音と比較して、電動シャッターは動作音が静かです。早朝や深夜でも、近隣に気兼ねなく開閉できる点は、住宅密集地では特にメリットとなるでしょう。
デメリットと対策
一方で、停電時には手動で開閉する必要がある点や、モーター部分が故障した際の修理費用が手動よりも高くなる可能性がある点はデメリットです。停電時の操作方法は事前に確認しておくことが大切です。これらの点を考慮しても、日々の利便性と防犯性の向上というメリットは、多くの方にとって魅力的に映るでしょう。
シャッターが防犯に意味ないは間違い!:まとめ
この記事で解説してきたように、シャッターが防犯に意味ないというのは、その使い方や対策が不十分な場合に限られます。正しい知識を持って対策を施せば、シャッターは住まいを守る強力な盾となります。最後に、そのための要点をまとめます。
- シャッターは侵入に時間をかけさせる心理的効果がある
- 閉めっぱなしは長期不在のサインとなり逆効果になることも
- 毎日の開閉を習慣づけることが防犯の基本
- 手動シャッターはバールなどでこじ開けられるリスクがある
- シャッターの弱点を補うには補助錠や補強材が有効
- シャッターガードのような補強材は防災対策にもなる
- 異常を知らせる防犯アラームとの併用で防犯性は飛躍的に向上
- シャッターの代替案として防犯ガラスや面格子も選択肢になる
- 防犯ガラスは眺望を損なわず開閉の手間がない
- 面格子は換気しながら防犯できるが外観に影響する
- ライフスタイルに合わせてシャッター、防犯ガラス、面格子を選ぶ
- 後付けシャッターの費用は手動で5万円から、電動で15万円からが目安
- 電動シャッターはタイマー機能で在宅偽装ができ防犯性が高い
- 省エネリフォームとして補助金の対象になる可能性がある
- 一つの対策に頼らず複数の防犯対策を組み合わせることが最も効果的