寒さ・暑さ対策

外壁サンシェード取り付けアイデア3選!穴をあけないで設置する方法

2025年9月8日

夏の強い日差し対策として外壁へのサンシェード取り付けを考えたとき、様々なアイデアが思い浮かびます。

しかし、賃貸物件での取り付け方法や、外壁に穴あけしないで済む方法はあるのでしょうか。特に、サンシェードの取り付けで網戸が邪魔になる問題や、ベランダへの付け方で悩む方は少なくありません。

この記事では、まずサンシェードとは何か、その選ぶ際のポイントや種類を解説します。そして、外壁に穴を開けない強力なフックの活用法から、賃貸物件のベランダへの取り付け方、軒下への取り付けまで、具体的な外壁サンシェード取り付けアイデアを網羅的にご紹介します。

シェード取り付け金具を扱う外壁業者に依頼する際の注意点や、日除けには窓リフォームでエコ断熱が可能という選択肢にも触れていきます。この記事を読めば、あなたのお住まいに最適なサンシェードの設置方法が見つかるはずです。

ポイント

  • 外壁に穴を開けずにサンシェードを設置する具体的な方法
  • 賃貸物件やベランダなど場所に応じた最適な取り付けアイデア
  • サンシェード選びのポイントと取り付け時の注意点
  • 日除け効果を根本から高める窓リフォームという選択肢

穴を開けない外壁サンシェード取り付けアイデアを解説!穴をあけないで設置する方法はコレ

穴を開けない外壁サンシェード取り付けアイデア

  • サンシェードとは?まず基本を知ろう
  • サンシェード選びのポイントや種類
  • 外壁に穴開けない強力フックの選び方
  • 賃貸の外壁へのサンシェード取り付け
  • 賃貸ベランダへのサンシェードの取り付け方
  • サンシェードのベランダへの付け方とアイデア

サンシェードとは?まず基本を知ろう

サンシェードは、主に屋外に設置して直射日光を遮るための日除けアイテムです。窓の外側で日差しをカットすることで、室内への熱の侵入を効果的に防ぎ、室温の上昇を抑える役割を果たします。

その最大のメリットは、冷房効率を高めて節電に繋げる省エネ効果です。室内カーテンが約45%の太陽熱をカットするのに対し、窓の外に設置するサンシェードは約83%もの太陽熱をカットすると言われています。これにより、夏の冷房費削減や、室内の熱中症対策にも貢献します。

加えて、紫外線対策としても非常に有効です。製品によっては最大で99%の紫外線をカットできるものもあり、家具や床の日焼け・色褪せを防ぎます。さらに、屋外からの視線を遮る目隠しとしての機能も持ち合わせているため、プライバシー保護の観点からも役立つアイテムです。

サンシェード選びのポイントや種類

サンシェードを効果的に活用するためには、設置場所や目的に合ったものを選ぶことが大切です。選ぶ際の主なポイントは「サイズ」「カラー」「設置方法」の3つです。

サイズの選び方

設置したい窓やベランダの幅を正確に計測し、適切なサイズの製品を選びましょう。サイズが大きすぎると強風にあおられやすくなり、逆に小さすぎると十分な日除け効果が得られません。

カラーの選び方

色は遮熱効果や外観の印象に影響します。ホワイトやベージュなどの淡い色は太陽光を反射しやすく、室温上昇を抑える効果が高い傾向にあります。一方で、ブラックやブラウンなどの濃い色は光を吸収しやすいですが、影が濃くでき、外の景色が見やすいという利点があります。建物の外壁の色と調和するカラーを選ぶと、見た目も美しく仕上がります。

種類の選び方

サンシェードには、布を金具で固定する「固定式」と、使わないときは巻き取って収納できる「可動式(ロールアップ式)」があります。また、設置方法も、フックで固定するものから突っ張り棒で設置するものまで様々です。ライフスタイルや設置場所の条件に合わせて選びましょう。

外壁に穴開けない強力フックの選び方

外壁に穴を開けたくない場合に最も手軽で一般的な方法が、強力な接着フックを使用することです。製品を選ぶ際は、必ず「屋外用」と明記され、十分な耐荷重があるものを選びましょう。

サンシェードは面積が広いため風の影響を受けやすく、瞬間的に大きな力がかかります。そのため、シェード専用として販売されている、フック2個で耐荷重3kg程度の強力なタイプが安心です。これらの製品は、特殊な両面テープや接着剤が使われており、防水性や耐候性にも優れています。

特にサイディングのような凹凸のある外壁に取り付ける場合は、接着面に厚みとクッション性があり、凹凸にしっかり密着するタイプを選ぶことが成功の鍵です。エクステリアメーカーのタカショーなどが販売するシェード用フックは、凹凸面への接着力も考慮されており、実績があります。

賃貸の外壁へのサンシェード取り付け

賃貸物件では、壁に穴を開けることが契約で禁止されている場合がほとんどです。退去時の原状回復義務があるため、外壁を傷つけずにサンシェードを取り付ける工夫が不可欠です。

このような場合に最適なのが、前述の「外壁に穴を開けない強力フック」です。正しく取り付ければ、壁を傷つけることなくシェードを設置できます。

もう一つの有効な方法は、サッシ枠を利用することです。LIXILの「スタイルシェード」に使われている「アナノン®構造」のように、窓のサッシ枠に専用の金具を引っ掛けて固定するタイプの製品があります。この方法であれば、接着剤も使わずに済み、外壁には一切触れることなくシェードのボックスを取り付けられます。新築住宅で外壁保証が気になる方にも適した方法と言えます。

賃貸ベランダへのサンシェードの取り付け方

賃貸物件のベランダは、サンシェードを取り付けやすい条件が揃っていることが多い場所です。ここでも、壁や天井に穴を開けない方法を選ぶのが基本となります。

最も一般的なのは、ベランダの床と天井(または上階のベランダの裏側)の間に「突っ張り棒(テンションポール)」を設置する方法です。物干し竿を支えるような強力なポールを2本立て、その間にシェードを固定します。これなら壁や天井に一切傷をつけずに設置・撤去が可能です。

また、ベランダの手すりを活用する方法もあります。シェードの下部を手すりに紐や専用のバンドで固定することで、風によるバタつきを抑えることができます。上部は、窓のサッシ枠に取り付けた金具や、壁に貼り付けた強力フックを利用すると良いでしょう。

 

サンシェードのベランダへの付け方とアイデア

ベランダへのサンシェードの付け方には、様々なアイデアがあります。環境に合わせて最適な方法を組み合わせましょう。

取り付け方法 メリット デメリット・注意点
突っ張り棒 壁や天井を傷つけない、安定性が高い 突っ張れる天井や床が必要、定期的な緩みチェックが必要
手すりに固定 簡単で手軽、風によるバタつきを抑える 手すりの形状によっては固定しにくい、上部の固定が別途必要
接着フック 取り付けが簡単、場所の自由度が高い 接着面の清掃が重要、経年劣化の可能性、耐荷重の確認が必須
物干し竿を活用 既存の設備を利用できる シェードの重さで竿がしなる可能性、物干しスペースが減る

例えば、掃き出し窓の上部はサッシ枠取り付け金具で固定し、シェードの下部は手すりに結びつけ、中間を物干し竿に通して安定させるといった複合的なアイデアも有効です。これにより、風に強い安定した設置が可能になります。

外壁サンシェード取り付けアイデア3選と応用編!

外壁サンシェード取り付けアイデア3選と応用編!

  • サンシェードの軒下取り付けという選択肢
  • 網戸が邪魔な場合のサンシェード取り付け
  • 取り付け金具の選定と外壁業者への依頼
  • 外壁取り付けの具体的なアイデア3選
  • 日除けには窓リフォームでエコ断熱が可能

サンシェードの軒下取り付けという選択肢

サンシェードの設置場所として、軒下は非常に有効な選択肢の一つです。軒や庇(ひさし)の裏側は、雨が直接当たりにくく、フックや金具を取り付けやすい場合があります。

軒下の天井部分が木材であれば、ビスでフックを比較的容易に固定できます。この場合、フックが抜けないよう、しっかりと下地に固定することが大切です。ただし、穴を開けることになるため、持ち家の方向けの方法となります。

穴を開けたくない場合は、軒下の構造を利用します。例えば、雨どいの支持金具や、軒天の換気口の縁など、既存の構造物にS字フックを引っ掛けたり、バンドを通したりして固定する方法も考えられます。ただし、これらの方法は本来の用途とは異なるため、強度を十分に確認し、軽量なシェードに限定するなど自己責任で行う必要があります。

網戸が邪魔な場合のサンシェード取り付け

サンシェードを窓のすぐ外に取り付けようとすると、網戸の開閉や張り替えの際に邪魔になってしまうことがあります。この問題を解決するには、サンシェードの取り付け位置を工夫することが必要です。

一つの解決策は、サッシ枠に直接取り付けるタイプの金具や製品を選ぶことです。前述のLIXIL「アナノン®構造」などは、シェード本体を窓サッシの枠に取り付けるため、網戸のレールとは干渉しない設計になっています。

もう一つの方法は、窓から少し離れた位置に設置することです。例えば、ベランダであれば手すりの外側にシェードを垂らす、軒下から吊り下げる、あるいは突っ張り棒を窓から少し離して設置するなどの工夫で、網戸との間にスペースを確保できます。オーニングのように腕が伸びてシェードを張り出すタイプも、網戸との干渉を避けるのに有効な方法です。

取り付け金具の選定と外壁業者への依頼

DIYでの設置が不安な場合や、オーニングのように重量のある製品、恒久的な設置を望む場合は、専門の業者に依頼するのが最も安全で確実です。

業者に依頼する際の注意点として、まず複数の業者から見積もりを取り、料金と工事内容を比較検討することが挙げられます。その際、外壁の種類(サイディング、モルタルなど)を伝え、それに適した施工方法を提案できるかを確認しましょう。

特に重要なのが、住宅の外壁保証の確認です。新築住宅では、外壁に許可なく穴を開けると、メーカーの防水保証などが無効になる場合があります。工事を依頼する前に、必ずご自身の住宅メーカーや工務店に保証内容を確認してください。

業者は、下地の位置を正確に探し出し、防水処理を施しながら金具を確実に取り付けてくれます。これにより、DIYで起こりがちな雨漏りのリスクや、強度不足による落下の危険性を避けることができます。

外壁取り付けの具体的なアイデア3選

これまで紹介した方法の中から、特に実用的で試しやすい外壁取り付けのアイデアを3つ選びました。

  1. 強力接着フックを使うアイデア最も手軽で汎用性が高い方法です。屋外用の強力な製品を選び、設置面をきれいに清掃・乾燥させてから圧着します。サイディングなどの凹凸面には、厚手の粘着層を持つシェード専用品がおすすめです。
  2. サッシ枠・雨戸の戸袋を利用するアイデア外壁に一切触れずに設置できる賢い方法です。専用のサッシ取り付け金具や、雨戸の戸袋にマグネットフックを取り付けることで固定します。建物を傷つけないので、賃貸や新築に最適です。
  3. 突っ張りポールを柱にするアイデアベランダやテラスで有効な方法です。地面と天井の間に強力なポールを2本立て、簡易的な柱を作ります。この柱にシェードを固定すれば、壁に頼らずに広範囲の日除け空間を作り出すことができます。

日除けには窓リフォームでエコ断熱が可能

サンシェードは手軽で効果的な日除け対策ですが、季節ごとの設置・撤去の手間や、強風時の心配、経年劣化などのデメリットもあります。より根本的で快適な日除けと省エネを考えるなら、窓そのものを見直す「窓リフォーム」が最も効果的な解決策となります。

現在の窓の内側にもう一つ窓を設置する「内窓」や、ガラスだけを断熱性の高い「Low-E複層ガラス」に交換する方法があります。

これらのリフォームは、夏の日差しをカットする「遮熱」効果だけでなく、冬の冷気を防ぐ「断熱」効果も非常に高いため、一年を通して冷暖房効率を大幅に改善し、光熱費の削減に繋がります。

また、LIXILの「スタイルシェード」のように、窓の外側に取り付けるロールスクリーンタイプの日除けも進化しています。これらは使わない時期はすっきりとボックスに収納でき、外壁に穴を開けずにサッシ枠に取り付けられる製品も登場しています。

サンシェードで日除けの効果を実感した方は、次のステップとして、より快適でエコな暮らしを実現する窓リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ:外壁サンシェード取り付けアイデア

  • サンシェードは日差しを遮り室温上昇を抑えるアイテム
  • 選ぶ際はサイズ、カラー、設置方法がポイント
  • 外壁に穴を開けない方法として強力な接着フックが主流
  • 接着フックは「屋外用」「強力」「凹凸面対応」を選ぶ
  • 賃貸物件ではサッシ枠利用や突っ張り棒が有効
  • ベランダでは手すりや物干し竿も活用できる
  • 軒下は雨が当たりにくく取り付け場所として有効な場合がある
  • 網戸が邪魔な場合はサッシ枠付け製品や窓から離す工夫をする
  • 重量物の設置やDIYが不安な場合は専門業者への依頼が安全
  • 業者依頼時は外壁保証の確認を忘れないことが大切
  • 具体的なアイデアとして接着フック、サッシ枠利用、突っ張り棒がある
  • 毎年の設置・撤去が手間なら窓リフォームが根本的な解決策になる
  • 内窓や高断熱ガラスは夏の遮熱と冬の断熱に効果が高い
  • 収納式のスタイルシェードは利便性とデザイン性に優れる
  • 目的に合わせ、最適な日除け方法を選ぶことが快適な暮らしの鍵となる
  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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