電気のお悩み

テレビブースター交換費用の相場と安く抑えるための業者選びのポイント

2025年12月15日

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テレビブースター交換費用の相場と安く抑えるための業者選びのポイント

こんにちは、e-MADOリフォーム代表の鈴木 優樹です。現場のプロだから分かる、損しないためのポイントをお伝えします。

突然テレビの映りが悪くなったり、楽しみにしていたドラマの途中で画面が固まったりすると、本当に焦ってしまいますよね。

「もしかしてテレビが壊れた?」と疑う前に、真っ先に疑うべきなのが「ブースター(増幅器)」の不調です。しかし、いざ修理しようと思っても、「業者に頼むといくら請求されるのか怖い」「自分で交換して安く済ませることはできないのか」といったお金の悩みが尽きないはずです。

この記事では、多くのユーザーが抱えるテレビブースターの交換費用に関する不安を解消するため、プロの視点で相場を徹底解説します。

ヤマダ電機やケーズデンキなどの家電量販店に依頼する場合と、専門業者に依頼する場合の価格差、さらにはDIYのリスクや判断基準まで、包み隠さずお話しします。

また、マンションにお住まいの方が管理会社へ連絡すべきケースや、ブースターの寿命や故障の症状についても触れていきます。正しい知識を持てば、無駄な出費を抑えて、最短で快適なテレビライフを取り戻せますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事のポイント

  • テレビブースター交換の費用相場と内訳の目安
  • 家電量販店やホームセンターと専門業者の違い
  • 自分で交換する場合のリスクと判断基準
  • 修理依頼をする前に確認すべきチェックリスト

テレビブースターの交換費用や相場と内訳を解説

テレビブースターの交換費用や相場と内訳を解説

  • 4K8K対応ブースターの工事価格
  • テレビブースター交換を自分でやる費用
  • ブースターの寿命や故障の症状を確認
  • E202エラーが出た際の対処法
  • マンションでの交換費用は管理会社へ
  • 映らない時は電源や配線をチェック

4K8K対応ブースターの工事価格

業者にテレビブースターの交換を依頼する場合の総額目安は、一般的に15,000円から45,000円(税込)の範囲内です。この金額の幅は、設置するブースターの性能や設置場所の作業難易度、そしてお住まいの地域や建物の構造によって大きく変わります。決して安い金額ではありませんが、毎日見るテレビの快適さを守るための必要経費と言えるでしょう。

特に近年、テレビの買い替えと同時にご相談が増えているのが、「4K8K放送」に対応したブースターへの交換工事です。従来の2K(フルハイビジョン)放送と異なり、新4K8K衛星放送は「3224MHz」という非常に高い周波数帯を使用します。そのため、2018年以前に設置された古いブースターではこの帯域に対応できず、電波を正しく増幅できないばかりか、遮断してしまうことがあります。

4K8K対応工事が高額になりがちな理由は、単にブースター本体代金が高い(従来の2倍近くする場合もあります)だけではありません。高い周波数の電波は、古い同軸ケーブルや分配器、テレビ端子(壁のコンセント部分)から外部に漏れ出しやすいという性質を持っています。

この「電波漏洩」が発生すると、ご自宅や近隣で使用しているWi-Fi(無線LAN)やスマートフォンの通信に深刻な悪影響(電波干渉)を及ぼす可能性があります。これを防ぐため、ブースター交換と同時に、壁の中の分配器や配線の一部を「SHマーク」などの基準を満たした高シールド製品に交換する必要が出てくるのです。これが、費用が上振れする大きな要因となります。

総務省も、4K8K放送の視聴にあたっては、電波漏洩を防ぐために適切な機器への改修を推奨しています。(出典:総務省『4K・8K放送の視聴について』

内訳項目費用目安備考
ブースター本体5,000円 ~ 15,000円4K8K対応やBS/CS混合タイプは高額になります。
基本工賃10,000円 ~ 20,000円既存ブースターの撤去、新規設置、レベル調整費を含みます。
その他費用3,000円 ~ 5,000円屋根上作業費(高所作業)、出張費、廃棄処分費など。

設置場所についても注意が必要です。屋根の上のアンテナポールの直下に設置されている場合、長いハシゴを使った危険な高所作業となるため、3,000円〜5,000円程度の「高所作業費」が加算されるのが一般的です。

逆に、屋内の天井裏(点検口の中)や浴室の点検口上に設置されている情報分電盤タイプであれば、足場を組む必要がないため、比較的安く済むケースが多いです。見積もりを見る際は、総額だけでなく、こうした「内訳」がしっかり記載されているかを確認しましょう。

テレビブースター交換を自分でやる費用

「業者に頼むと数万円もかかるなら、自分でやってしまおう」と考える方は少なくありません。最近ではYouTubeなどでDIY動画も豊富にあるため、手軽にできそうに見えるのも事実です。自分で交換する場合、かかる費用は部品代のみで5,000円から15,000円程度に抑えられます。工賃が浮く分、半額以下で済む計算になります。

しかし、プロとしての私の意見をはっきり申し上げますと、DIYをおすすめできるのは「屋内型(卓上型やコンセントタイプ)」の場合のみです。これらはテレビの裏側などでケーブルを繋ぎ変えるだけで済むことが多く、特別な工具も必要ないため、難易度は低めです。配線さえ間違えなければ、改善する可能性は十分にあります。

一方で、屋根の上や外壁に設置されている「屋外型」のブースター交換は、DIY非推奨です。というより、やめておいた方が良いでしょう。理由は主に3つあります。

屋外ブースター交換のDIYをおすすめしない3つの理由

  1. 転落事故などの身体的リスク:2階の屋根や軒下など、不安定な足場での作業はプロでも危険を伴います。慣れていない方がハシゴに登り、両手を使って作業するのは非常にリスキーです。数万円を節約するために怪我をしては元も子もありません。
  2. 防水処理(施工品質)の難しさ:屋外用ブースターは雨風に晒され続けます。同軸ケーブルの接栓(コネクタ)加工や、防水キャップの取り付けが不完全だと、そこから雨水が侵入し、ケーブルを伝って室内のテレビやレコーダーまで水浸しにしてしまう「ショート事故」に繋がります。プロは自己融着テープなどを使って完璧な防水処理を行いますが、見よう見まねでは難しい技術です。
  3. 電波調整(ゲイン調整)の専門知識:これが最大の落とし穴です。ブースターには「入力レベル調整」や「利得(GAIN)調整」といったツマミがあります。これを最大にすれば良いというわけではありません。電波は強すぎても弱すぎても映らなくなるため、プロは「レベルチェッカー」という数万円する専用測定器を使い、BER(ビット誤り率)やMER(変調誤差比)という数値を見ながら、ギリギリの最適値に調整します。測定器なしでの調整は、目隠しをしてダーツを投げるようなもので、成功率は極めて低いです。

実際に、「ネットでブースターを買って自分で交換してみたけれど、結局映らなかった」「適合しない規格のブースターを買ってしまい、無駄になった」といって、最終的に私どものような業者に泣きついてくるお客様が後を絶ちません。

その場合、部品代が無駄になるだけでなく、最初から業者に頼むよりも高くついてしまうことになります。安全と確実性を買うという意味でも、屋外設置の場合はプロに任せるのが最も賢明な選択です。

ブースターの寿命や故障の症状を確認

ブースターの寿命や故障の症状を確認

「そもそもブースターって消耗品なの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、テレビブースターは24時間365日、常に電気を通し続けて働いている精密電子機器です。そのため、明確な寿命が存在します。設置環境にもよりますが、一般的には10年から15年が交換の目安と言われています。

特に屋外に設置されているブースターは、夏の猛暑、冬の凍結、台風の雨風、そして直射日光による紫外線といった過酷な環境にさらされ続けています。

設置から10年以上経過している場合、外装の樹脂が劣化してひび割れたり、内部の基盤にあるコンデンサーという部品が熱で膨張・液漏れを起こしたりして、正常に電波を増幅できなくなっている可能性が非常に高いです。「まだ映っているから大丈夫」と思っていても、ある日突然プツンと見られなくなるのがブースター故障の特徴です。

以下のような症状が出始めたら、それはブースターからの「助けてくれ」という悲鳴、つまり故障の前兆や寿命のサインである可能性が高いです。見逃さないようにしてください。

ブースター故障の代表的なサイン

  • 悪天候時のノイズ:晴れの日は問題ないのに、雨の日や風の強い日だけ画面に四角いモザイク状のノイズ(ブロックノイズ)が入る。これは電波の増幅機能が低下し、少しの天候悪化で受信レベルが維持できなくなっている証拠です。
  • 特定のチャンネルの不調:NHKだけ映らない、あるいは民放の特定の局だけ映像が止まる。ブースターの劣化により、特定の周波数帯域だけ増幅できなくなっている可能性があります。
  • 本体の異常発熱・異臭:屋根裏などでブースターを確認できる場合、触れないほど熱くなっていたり、焦げ臭いにおいがしたりする場合は危険です。火災のリスクもあるため、直ちにコンセントを抜いて業者を呼んでください。
  • 電源ランプの消灯:正常なブースターは緑色や赤色のパイロットランプが点灯しています。これが消えている、または点滅している場合は、電源部が故障しているか、ショートして安全装置が働いている可能性があります。

これらの症状を放置すると、最終的には全てのチャンネルが映らなくなります。10年以上経過している場合は、修理というよりも「新品への交換」を前提に検討したほうが、長期的にはコストパフォーマンスが良いでしょう。

E202エラーが出た際の対処法

E202エラーが出た際の対処法

テレビ画面が真っ黒になり、「E202」というエラーコードが表示されてドキッとした経験はありませんか?このコードは、メーカーを問わず共通で「信号を受信できません」という意味を表しています。つまり、テレビのチューナーまで必要な強さの電波が届いていない状態です。

しかし、早合点は禁物です。E202エラーが出たからといって、必ずしもブースターの故障が原因とは限りません。ブースターはあくまで原因の一つに過ぎず、アンテナ本体のズレや、ケーブルの断線、あるいは単純な接続ミスなど、可能性は多岐にわたります。いきなり業者を呼ぶ前に、まずはご自身でできる切り分けを行いましょう。

まず確認していただきたいのは、テレビの設定画面で表示できる「アンテナレベル(受信強度)」です。リモコンの「設定」や「サブメニュー」から確認できます。この数値が「0」の場合と、「低い数値(推奨値以下)」の場合とでは、原因が異なります。

  • アンテナレベルが「0」の場合:電波が全く来ていません。アンテナ線が抜けている、断線している、あるいはブースターの電源が入っていない(コンセントが抜けている・ブレーカーが落ちている)可能性が高いです。完全に電気的な供給が途絶えている状態を疑いましょう。
  • アンテナレベルが低いが反応はある場合:電波は来ていますが、弱すぎて映像化できていません。このケースでは、アンテナの向きが強風でズレてしまったか、ブースターの増幅機能が低下している(故障している)可能性が高いです。

E201やE203との違い

似たようなエラーに「E201(信号レベルが低下しています)」や「E203(放送休止中)」があります。E201はE202の前段階で、ブロックノイズが出ている状態です。E203は放送局側の問題なので、こちらの機器の故障ではありません。エラーコードを正しく読み取ることで、無駄な不安を取り除くことができます。

もし、家中の全てのテレビで一斉にE202が出るなら、おおもとのアンテナかブースターが原因です。特定の部屋の1台だけなら、その部屋の壁面端子からテレビまでのケーブルや、分配器に問題があることが多いです。この「全体か、一部か」という情報は、業者に問い合わせる際に非常に重要な手がかりになります。

マンションでの交換費用は管理会社へ

もしあなたが分譲マンションや賃貸アパートといった集合住宅にお住まいの場合、戸建て住宅とは対応のアクションが全く異なりますので注意が必要です。集合住宅では、屋上に設置された大型の共用アンテナで電波を受信し、共用部のブースター(親機)で増幅してから、各部屋へ分配しています。

もし、テレビが映らない原因がこの「共用部のブースター」の故障であれば、その修理・交換費用は管理費や修繕積立金から賄われるのが原則です。住人が個別に費用を負担することは基本的にありません。なぜなら、共用設備は住人全員の財産であり、管理組合や大家さんが維持管理の責任を負っているからです。

ここで絶対にやってはいけないのが、個人の判断で勝手に外部のアンテナ業者を呼んで修理を依頼してしまうことです。

共有部分に手を入れることは規約違反になる可能性が高く、万が一、その工事が原因で他の部屋のテレビ映りに悪影響が出た場合、損害賠償問題に発展するリスクさえあります。また、勝手に業者を呼んで支払った費用は、後から管理組合に請求しても認められないケースがほとんどです。

集合住宅での正しいアクションフロー

  1. 近隣の状況確認:可能であれば、同じ階や上下階の住人に「テレビ映ってますか?」と聞いてみましょう。もし他の部屋も映っていないなら、間違いなく共用設備(ブースターやアンテナ)の故障です。
  2. 管理会社へ連絡:すぐに管理会社または大家さんに電話し、「テレビが映らない。他の部屋も同様のようだ」と伝えてください。緊急対応として業者の手配をしてくれるはずです。
  3. 例外ケース(自己負担になる場合):もし「自分の部屋だけ映らない」場合で、かつ「自分の部屋の中(専有部)に個人的に設置した室内ブースター」が故障した場合は、当然ながら自己負担での交換となります。また、壁のテレビ端子を家具で破損させた場合なども自己負担です。

映らない時は電源や配線をチェック

映らない時は電源や配線をチェック

「テレビが映らない!ブースターが壊れたかも!」と慌てて業者に電話をする前に、一度深呼吸をして確認していただきたいポイントがあります。

現場に行ってみると、実はブースターの故障ではなく、ほんの些細な「うっかりミス」が原因だった…というケースが、驚くほど多いのです。業者を呼べば、たとえ原因がコンセント抜けだったとしても「出張診断費」がかかってしまいます。無駄なお金を払わないために、以下の項目をセルフチェックしてみてください。

1. ブースター電源部の確認(最重要)

これが最も多い原因です。テレビブースターは、アンテナの近くにある「本体(増幅部)」と、室内に電気を送る「電源部」の2つに分かれている(分離型)のが一般的です。この「電源部」は、小さなお弁当箱のような形をした機器で、テレビの裏や屋根裏、あるいは洗面所の棚の上などに設置され、コンセントに刺さっています。

このコンセントが、掃除機をかける際に抜けていたり、ペットが引っ掛けて抜けかかっていたりしませんか?また、電源部にある「パイロットランプ」が緑色に点灯しているか確認してください。これが消えていれば、電気が送られておらず、屋根上のブースターも作動していません。

2. テレビ周りの配線とB-CASカード

テレビ裏のアンテナケーブル(同軸ケーブル)は、ネジ式でない場合、引っ張ると簡単に抜けてしまいます。また、模様替えでテレビを動かした際に、内部で芯線が折れてしまうこともあります。一度ケーブルを抜き、中心の銅線が曲がっていないか確認してから、奥までしっかりと挿し直してください。

意外と盲点なのがB-CASカードです。接触不良で映らなくなることがあるので、一度抜いて、乾いた布でチップ部分を優しく拭いてから挿し直してみてください。

3. 分配器の接続確認

複数の部屋でテレビを見ている場合、屋根裏やクローゼットの上部に「分配器」があります。リフォームや荷物の出し入れの際に、この分配器のケーブルが緩んでしまうことがあります。もし場所が分かるようであれば、接栓が緩んでいないか手で締めて確認してみましょう。

家中のテレビの状況を確認しよう

「リビングのテレビだけ映らない」のか、「お風呂場も寝室も、全台映らない」のか。この違いは決定的です。

全台映らない:おおもとのアンテナ、ブースター(親機)、分配器の故障。

1台だけ映らない:その部屋の壁内配線、テレビ端子、接続ケーブル、またはテレビ本体の故障。

テレビブースターの交換費用を抑える業者選び

テレビブースターの交換費用を抑える業者選び

  • ヤマダ電機などの家電量販店に依頼
  • 交換はどこに頼むのが最安値か
  • プロ直伝!失敗しない業者選びのコツ3選
  • アンテナ専門業者とホームセンターの差
  • テレビブースター交換費用の無料見積もり

ヤマダ電機などの家電量販店に依頼

ヤマダ電機、ケーズデンキ、エディオン、ビックカメラといった大手家電量販店に依頼する最大のメリットは、何と言っても「圧倒的な知名度による安心感」と「ポイントが貯まる・使える」ことでしょう。普段から利用している店舗であれば、買い物のついでに相談できる気軽さもあります。また、独自の長期保証などが適用されるケースもあるかもしれません。

しかし、費用面で見ると、専門業者に比べて割高になる傾向があります。なぜなら、家電量販店の店員さんが直接屋根に登って工事をするわけではないからです。

量販店はあくまで「受付窓口」であり、実際の工事は契約している地元の「下請け業者(協力会社)」が行います。そのため、工事費には量販店の利益(紹介料・中間マージン)が上乗せされる構造になっています。

また、対応スピードにも課題があります。通常、店舗で申し込みをしてから、まず「見積もりのための現地調査」の日程を決め、後日見積もりが提示され、契約してからさらに後日「工事日」が決まる…というフローになることが一般的です。

特に引っ越しシーズンや台風の後は予約が埋まりやすく、申し込みから工事完了まで1週間以上待たされることも珍しくありません。「多少高くてもいいから、知っている店で頼みたい」「急いでいない」という方には向いていますが、「今日明日中に直したい」という緊急性の高い方には不向きかもしれません。

交換はどこに頼むのが最安値か

「とにかく費用を抑えたい」「今日中にテレビが見られるようにしたい」という方にとって、最も有力な選択肢となるのが「アンテナ工事専門業者」への直接依頼です。

専門業者の強みは、その名の通りアンテナ工事に特化している点です。多くの専門業者は自社で施工スタッフを抱えているため、家電量販店のような中間マージンが発生しません。その分、適正価格、あるいは地域最安値クラスでの工事が可能になります。

また、技術力とスピードも大きな魅力です。アンテナ一筋でやっている職人は、電波に関する知識が非常に豊富です。建物の形状や電波塔の位置に合わせて、最適なブースターを選定し、専用の測定器を使ってミリ単位の調整を行ってくれます。

さらに、多くの専門業者が「即日対応」「年中無休」を謳っており、問い合わせたその日に工事車両で駆けつけ、車載している在庫部品を使ってその場で修理を完了させてくれます。

依頼先費用感対応スピード特徴・メリットデメリット
アンテナ専門業者最安 ~ 標準早い(即日可)直営施工で中間マージンなし。専門性が高く、保証も充実していることが多い。業者数が多く、中には悪質な業者も紛れているため選定が必要。
家電量販店やや高い普通 ~ 遅い大手ならではの安心感。ポイント付与。対面で相談できる。下請け施工で割高。見積もりと工事が別日で、復旧まで時間がかかる。
街の電気屋さん店舗による普通地域密着で親切。顔なじみなら融通が利くことも。高齢化で廃業も多い。部品在庫がない場合、取り寄せに数日かかる。

プロ直伝!失敗しない業者選びのコツ3選

ここまで、家電量販店や専門業者の違いについて解説してきましたが、「じゃあ具体的に、数ある専門業者の中からどうやって良心的な1社を選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いはずです。残念ながら、アンテナ工事の世界には、格安料金で釣って現場で高額請求をする悪質な業者もゼロではありません。

そこで、私たち現場のプロが、「もし自分が自宅の修理を頼むならここを見る」という、信頼できる業者を見極めるための3つの具体的なポイントを伝授します。この基準で選べば、大きな失敗は防げるはずです。

1. 「工事一式」ではなく詳細な内訳が出るか

見積もり書をもらった際、最も警戒すべきなのが「ブースター交換工事一式:〇〇円」というざっくりとした記載です。これでは、具体的にどのメーカーのどの機種を使うのか、古い配線の撤去費は含まれているのか、などが全く分かりません。

優良な業者は、以下のように内訳を明確に提示します。

  • ブースター本体(DXアンテナ製 〇〇型番):〇〇円
  • 既存ブースター撤去・処分費:〇〇円
  • 同軸ケーブル加工・防水処理費:〇〇円
  • 電波調整・測定費:〇〇円

このように細かく書かれていれば、不要な工事が含まれていないかチェックできますし、後から「配線代は別です」といった追加請求をされるリスクも激減します。

契約前に必ず「内訳の入った見積もり書をください」と伝え、それを渋る業者は避けたほうが無難です。

2. 「施工保証」の期間と内容を確認する

ブースター交換後のトラブルで最も怖いのが、「直したはずなのに、数ヶ月後にまた映らなくなった」というケースです。この時、保証がないと再度修理費を払うことになります。

多くの優良な専門業者では、工事に対して「5年~10年」の長期施工保証を付けています。ここで重要なのは、「保証期間」の長さだけでなく、「保証の対象範囲」を確認することです。

保証内容のチェックポイント

「機器の初期不良」だけでなく、「施工不良(防水処理の甘さによる水濡れや、固定不足による脱落など)」も保証対象に含まれているか確認しましょう。また、台風などの自然災害は保証対象外となるケースが一般的ですが、中には独自の「災害保証」を付けている手厚い業者もあります。

3. 電話受付の対応力と質問への回答

実は、一番分かりやすい判断基準は「最初の電話対応」です。優良な業者は、受付スタッフの教育が行き届いており、こちらの状況(E202が出ている、特定のチャンネルだけ映らないなど)を丁寧にヒアリングしてくれます。

逆に、こちらの状況もあまり聞かずに「とりあえず行きます」「料金は現場を見ないと一切分かりません」と突き放すような対応や、強引に訪問日時を決めようとする業者は要注意です。電話の段階で、「概算でいいので、ブースター交換になった場合の最低金額と最高金額の目安を教えてください」と質問してみてください。誠実な業者であれば、過去の事例に基づいて、ある程度の価格幅(レンジ)を答えてくれるはずです。

支払い方法もチェック

現金払いだけでなく、クレジットカードや電子マネー決済に対応しているかどうかも、企業の信頼性や利便性を測る一つの指標になります。カード決済に対応している業者は、決済代行会社の審査を通っているため、一定の社会的信用があると考えられます。

アンテナ専門業者とホームセンターの差

カインズ、コーナン、ビバホームなどの大型ホームセンターでも、アンテナ工事の受付カウンターを設けていることがあります。ホームセンターの立ち位置は、家電量販店と似ていますが、少し特徴が異なります。

ホームセンターの最大のメリットは、「ブースター本体を自分で購入するだけなら安い」という点です。DIYをするために部品だけ買うなら非常に便利です。しかし、「工事まで依頼する」となると話は別です。家電量販店と同様、ホームセンターも外部の工事業者へ委託するため、中間マージンが発生し、費用は高くなりがちです。

また、ホームセンターの提携業者は、アンテナ専門ではなく「何でも屋」的な便利屋や、電気工事全般を請け負う業者が来ることもあります。

もちろん技術はしっかりしているでしょうが、アンテナ専門業者ほど最新の電波事情(4K8Kやローカル局の受信テクニックなど)に精通していない場合もあります。「自分で部品を買ってDIYする」ならホームセンター、「工事まで丸投げしたい」なら専門業者、という使い分けが賢い選択です。

テレビブースター交換費用の無料見積もり

ここまで読んで、「やっぱり専門業者に頼もうかな」と思った方も多いでしょう。

しかし、ネットで検索すると無数の業者が出てきて、どこを選べばいいか迷ってしまいますよね。中には「基本料数千円」と書いてあっても、現場で高額な追加料金を請求する悪質な業者も存在するため、注意が必要です。

失敗しない業者選びの鉄則は、「現地調査と見積もりが無料の業者を選ぶこと」です。

電話口で「だいたい〇〇円です」と言われても、実際に現場を見たら「配線も劣化しているので全交換が必要です」と言われ、金額が跳ね上がることはよくあります。だからこそ、契約前に必ず現地を見てもらい、確定した見積もり書をもらうことが重要なのです。

無料見積もりの活用法

テレビの映りが悪い原因は、必ずしもブースターとは限りません。プロに見てもらうことで、「実はケーブルの接触不良だった」と分かり、数千円の調整費だけで直るケースも多々あります。逆に、電話だけで判断してブースター交換を依頼してしまうと、本当の原因が別にあっても交換費用を請求されてしまいます。

まずは複数の業者、あるいは口コミ評価の高い専門業者に「見積もりまでは無料ですか?キャンセル料はかかりませんか?」と電話で確認してから現地調査を依頼しましょう。

正確な原因を特定し、納得した金額と工事内容の説明を受けてからサインをする。これが、一番のリスク回避であり、結果的に費用を抑える近道になります。

※本記事で紹介した費用相場や修理方法は、あくまで一般的な目安です。

建物の状況、既存設備の劣化具合、使用する機器のグレードによって金額は異なります。

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  • この記事を書いた人

鈴木 優樹

13年間で累計1万台以上のエアコン設置に携わってきた空調工事の専門家です。数多くの現場を経験する中で、快適な住まいにはエアコンだけでなく「窓の断熱性」が欠かせないと実感しました。地元・千葉で培った知識と経験を活かし、快適な暮らしに役立つ断熱の本質をわかりやすく発信しています。

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