窓のお悩み

浴室の二重窓は補助金でお得にリフォーム!費用とカビ予防効果を解説

2025年9月8日

冬場の浴室の凍えるような寒さにお悩みではありませんか。浴室が寒いのを放置するリスクは、単に不快なだけでなく、健康上の問題を引き起こす可能性も指摘されています。

その解決策として注目されるのが「浴室の二重窓」です。この記事では、その具体的な効果やメリット、そして気になるカビの発生や浴室の内窓デメリットについても詳しく解説します。

お風呂に窓をつけるのにかかる費用は一体いくらなのか、その費用相場や値段・価格比較、さらに費用を抑えるコツはあるのか、といった金銭的な疑問にもお答えします。また、工事の流れや日数、DIYで二重窓キットを使って設置は可能なのか、浴室に内窓を取り付けた場合の注意点まで、多角的に掘り下げていきます。

浴室の内窓おすすめ製品の紹介はもちろん、プライバシーを守る目隠し効果についても触れていきますので、リフォームを検討中の方はぜひ参考にしてください。

ポイント

  • 浴室で使える二重窓の補助金制度の最新情報
  • 寒さやカビ対策など内窓の具体的なメリット・デメリット
  • 設置にかかる費用相場と工事の流れ
  • 費用を抑えるコツやDIYの可否

浴室二重窓の費用と補助金|カビ予防効果を解説

浴室二重窓の費用と補助金|カビ予防効果を解説

  • 浴室が寒いリスクと二重窓の絶大な効果
  • ヒートショック予防から防音・防犯まで!内窓のメリット
  • 浴室の内窓におすすめのガラスと選び方
  • 意外な落とし穴?浴室の内窓デメリットと注意点
  • 気になるカビは?結露を完全に防げない理由

浴室が寒いリスクと二重窓の絶大な効果

冬の浴室の寒さは、多くの方が経験する悩みですが、これを単なる不快なものとして放置することにはリスクが伴います。暖かい部屋から急に寒い浴室へ移動すると、血圧が急激に変動し、心臓に大きな負担をかける「ヒートショック」を引き起こす危険性が高まります。特に高齢者にとっては、命に関わる問題にもなりかねません。

このようなリスクを軽減するために、二重窓の設置は非常に効果的です。住まいの中で最も熱の出入りが激しいのは窓であり、冬は約52%もの熱が窓から流出すると言われています。既存の窓の内側にもう一つ窓を設けることで、窓と窓の間に空気の層が生まれます。この空気層が断熱材の役割を果たし、外からの冷気の侵入をブロックし、室内の暖かい空気が逃げるのを大幅に防ぎます。

結果として、浴室全体の温度が下がりにくくなり、入浴前から入浴後まで快適な室温を保ちやすくなるのです。暖房器具とは異なり、一度設置すれば継続的に効果を発揮し、浴室の寒さに関する根本的な悩みを解決に導きます。

内窓のメリット3選!ヒートショック予防から防音・防犯まで!

浴室に内窓を設置するメリットは、寒さ対策だけに留まりません。多岐にわたる利点が存在します。

ヒートショックのリスクを抑制

前述の通り、内窓の高い断熱効果は浴室の急激な温度変化を和らげ、ヒートショックのリスクを大幅に軽減します。これは、家族の健康と安全を守る上で非常に大きなメリットと考えられます。

入浴中の音漏れを緩和

内窓と外窓の間の空気層は、断熱だけでなく防音壁としても機能します。浴室で歌を歌ったり、子供がはしゃいだりする声、シャワーの音などが外に漏れにくくなります。同時に、外の車の音や雨音なども聞こえにくくなるため、よりリラックスしたバスタイムを過ごせるようになります。

防犯対策の強化

空き巣の侵入経路として窓は最も狙われやすい場所の一つです。浴室の窓は人目につきにくいこともあり、注意が必要です。内窓を設置すると窓が二重構造になり、侵入に手間と時間がかかるため、空き巣に狙われにくくなる効果が期待できます。外部から内窓の存在が見えれば、それだけで防犯の抑制力となり得ます。

省エネによる経済的なメリット

断熱性が向上することで、浴室の温度が保たれやすくなります。これにより、追い焚きの回数が減ったり、浴室暖房機の使用時間を短縮できたりと、光熱費の節約に繋がります。長期的に見れば、経済的なメリットも享受できるでしょう。

浴室の内窓におすすめのガラスと選び方

浴室の二重窓の効果を最大限に引き出すためには、ガラスの選択が鍵となります。ガラスにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

Low-E複層ガラス

Low-E複層ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングしたものです。この金属膜が夏の強い日差しや紫外線を反射する一方、冬は室内の熱を外に逃がしにくくするため、年間を通して高い断熱効果を発揮します。遮熱性を重視するなら「グリーン」、冬の日差しを取り込みたい場合は「クリア」といった選択肢があります。補助金制度を利用する場合も、このガラスが対象の中心となることが多いです。

一般複層ガラス

2枚のガラスの間に乾燥した空気を封入した、標準的な複層ガラスです。単板ガラスに比べて高い断熱効果を持ち、結露の抑制にも効果を発揮します。Low-E複層ガラスよりは性能が若干劣りますが、コストを抑えたい場合に適しています。

型板ガラス

ガラスの片面に凹凸模様をつけたもので、外からの視線を遮る目隠し効果があります。浴室や脱衣所など、プライバシーを確保したい場所に最適です。透明ガラスに比べて断熱性能はわずかに劣る場合がありますが、安心して入浴できる環境は何物にも代えがたい価値があるでしょう。

選ぶ際には、断熱性を最優先するのか、目隠し効果を重視するのか、あるいはコストとのバランスを考えるのか、ご自身の希望に合わせて最適な組み合わせを選択することが大切です。

意外な落とし穴?浴室の内窓デメリットと注意点

多くのメリットがある浴室の二重窓ですが、設置を検討する上で知っておくべきデメリットや注意点も存在します。

第一に、窓の開閉の手間が増えることが挙げられます。換気のために窓を開ける際、内窓と外窓の2回操作が必要になります。毎日頻繁に開け閉めをする方にとっては、少し面倒に感じるかもしれません。ただし、最近の内窓は樹脂製で滑りが良く、従来のサッシよりもスムーズに開閉できる製品が多いため、それほど大きな負担にはならないという声もあります。

第二に、窓の掃除の手間が増える点です。外窓と内窓の間の空間にホコリや湿気が溜まることがあり、掃除が必要になります。特に外窓の気密性が低いと、砂埃などが入り込みやすくなる可能性があります。掃除の際には内窓を開けて、2つの窓の間を拭く作業が発生します。

最後に、内窓を設置したからといって、浴室の寒さや結露の問題が「完全になくなる」わけではないという点も理解しておく必要があります。特に古い在来工法のタイル浴室などで、壁や床の断熱性が低い場合は、窓以外の部分から冷気が伝わり、期待したほどの効果が得られない可能性も考えられます。

これらの点を事前に理解し、ご自身のライフスタイルや浴室の状況と照らし合わせて検討することが、後悔のないリフォームに繋がります。

気になるカビは?結露を完全に防げない理由

二重窓を検討する理由の一つに「結露の抑制」を挙げる方は多いです。結露は見た目の不快さだけでなく、カビやダニの発生原因となり、健康にも影響を及ぼす可能性があります。

内窓を設置すると、室内側の窓の表面温度が下がりにくくなるため、結露の発生は大幅に抑制されます。しかし、浴室という特殊な環境下では、結露を完全にゼロにすることは困難です。その理由は、入浴後の浴室が非常に高温多湿な状態になるためです。

空気中に含むことができる水蒸気の量は温度によって決まっており、温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができます。入浴後の暖かい空気は大量の水蒸気を含んでいますが、時間が経って浴室の温度が下がると、含みきれなくなった水蒸気が水滴に変わり、最も冷たい場所である窓ガラスに付着します。これが結露の正体です。

内窓を設置しても、この原理自体は変わらないため、換気が不十分な状態が続けば、内窓と外窓の間に結露が発生し、カビが生えるリスクは残ります。したがって、内窓設置後も、入浴後は換気扇を回したり、窓を開けたりして、湿った空気を外に排出することがカビ対策として不可欠です。

浴室二重窓の費用と補助金|DIYは可能?

浴室二重窓の費用と補助金|DIYは可能?

  • 浴室の内窓設置にかかる費用相場と価格比較
  • 【2025年】浴室で使える二重窓の補助金制度を解説
  • 費用を抑えるコツと補助金利用の注意点
  • 工事の流れや日数は?取り付けは意外と早い
  • 浴室の二重窓はDIYできる?キットの注意点

浴室の内窓設置にかかる費用相場と価格比較

浴室に二重窓を設置する際の費用は、窓のサイズや選ぶガラスの種類、そして工事を依頼する業者によって変動します。一般的な浴室の窓(幅1,200mm × 高さ800mm程度)を想定した場合、製品代と工事費を合わせた費用相場は、おおよそ5万円から10万円程度が目安となります。

価格を左右する主な要因はガラスの種類です。比較的安価なのは一般複層ガラスで、断熱性能の高いLow-E複層ガラスを選ぶと価格は上がります。例えば、YKK APの「プラマードU」やLIXILの「インプラス」といった主要メーカーの製品で比較すると、同じサイズでもガラスのグレードによって1万円から2万円程度の価格差が生じることがあります。

また、工事費も業者によって異なります。複数の業者から見積もりを取り、価格とサービス内容を比較検討することが賢明です。その際には、単に総額の安さだけでなく、現地調査の丁寧さや、補助金申請のサポート体制なども含めて判断することをおすすめします。

【2025年】浴室で使える二重窓の補助金制度を解説

住宅の省エネ化を促進するため、国や自治体は断熱リフォームに対して補助金制度を設けています。2025年も「住宅省エネ2025キャンペーン」の一環として、「先進的窓リノベ2025事業」が実施されており、浴室の二重窓設置も補助金の対象となります。

この事業は、断熱性能の高い窓へのリフォームに対して重点的に補助を行うもので、性能に応じてグレードが設定されています。LIXILの「インプラス」やYKK APの「プラマードU」などの主要な内窓製品は、多くがこの補助金の対象品です。

補助額は、窓の性能(グレード)とサイズによって決まります。以下は補助額の一例です。

内窓のサイズ/面積 小 (0.2㎡以上1.6㎡未満) 中 (1.6㎡以上2.8㎡未満) 大 (2.8㎡以上)
Sグレード (Uw値1.5以下) 28,000円 44,000円 65,000円
Aグレード (Uw値1.9以下) 12,000円 18,000円 26,000円

補助金を利用するためには、工事費とは別に、補助額の合計が5万円以上になる必要があるなどの条件があります。浴室の小窓1箇所だけでは条件を満たさない場合もあるため、リビングの窓などと合わせて複数箇所の工事を検討すると、よりお得にリフォームが可能です。申請手続きは基本的に工事事業者が代行してくれるため、利用者側の負担は少ないです。

費用を抑えるコツと補助金利用の注意点

二重窓の設置費用を少しでも抑えるためには、いくつかのコツがあります。

最も効果的なのは、前述の補助金制度を最大限に活用することです。国の補助金だけでなく、お住まいの自治体が独自に設けているリフォーム補助金制度がないか確認してみましょう。これらを併用できる場合もあります。

また、リフォーム業者を選ぶ際には、相見積もりを取ることが基本です。複数の業者から詳細な見積書を取り寄せ、項目ごとに比較することで、不当に高い費用を請求されていないかを確認できます。

補助金を利用する上での注意点としては、対象となる製品や工事の要件が細かく定められている点が挙げられます。例えば、指定された性能基準を満たすガラスを選ぶ必要があります。また、補助金は予算の上限に達し次第、受付が終了してしまうため、リフォームを決めたら早めに業者に相談し、申請の準備を進めることが大切です。補助金の申請には工事請負契約書などが必要となり、手続きは登録事業者が行うため、契約前に業者が登録事業者であるかを確認することも忘れないようにしましょう。

工事の流れや日数は?取り付けは意外と早い

「窓のリフォーム」と聞くと、大掛かりな工事で何日もかかるのではないかと心配される方もいるかもしれません。しかし、内窓の取り付け工事は非常にシンプルで、短時間で完了するのが大きな特徴です。

一般的な工事の流れは以下のようになります。

  1. 業者への相談・現地調査: まずリフォーム業者に連絡し、希望を伝えます。業者が自宅を訪問し、窓の寸法を正確に採寸したり、設置場所の状態を確認したりします。
  2. 見積もり・契約: 現地調査の結果を基に、詳細な見積もりが提示されます。内容に納得できれば、工事請負契約を結びます。
  3. 製品の発注: 契約後、採寸したサイズに合わせてメーカーに内窓を発注します。製品が届くまでには、通常2週間から1ヶ月程度かかります。
  4. 取り付け工事: 製品が納品された後、工事日を調整して取り付け作業を行います。作業自体は、1箇所あたり約30分から1時間程度で完了します。作業員が室内で作業するため、大掛かりな足場などは必要ありません。

このように、実際の工事は半日もかからずに終わることがほとんどです。日常生活への影響も最小限で済むため、気軽に実施できるリフォームと言えます。

浴室の二重窓はDIYできる?キットの注意点

費用を抑えるために、DIYでの設置を考える方もいるでしょう。ホームセンターなどでは二重窓キットが販売されており、自分で取り付けることも不可能ではありません。

しかし、浴室への設置に関しては、いくつかの理由からプロの業者に依頼することを強く推奨します。第一に、正確な採寸が非常に難しい点です。特に古い住宅では、窓枠が微妙に歪んでいることが少なくありません。わずかな採寸のズレが隙間を生み、断熱性や気密性を損なう原因となります。

第二に、浴室は湿気が多いため、防水処理が不十分だと壁の内部に水が侵入し、構造材を傷めてしまうリスクがあります。プロの施工業者は、こうした点にも配慮して確実な取り付けを行います。

さらに、補助金制度の多くは、登録された事業者が施工することが利用の条件となっています。DIYで設置した場合は、基本的に補助金の対象外となってしまうため、結果的に業者に頼んだ方が安く済むケースも少なくありません。これらの点を総合的に考慮すると、確実な効果と長期的な安心を得るためには、専門家への依頼が最も賢明な選択と言えるでしょう。

まとめ:補助金を活用して快適な浴室へ

  • 浴室の寒さはヒートショックのリスクを高める
  • 二重窓は断熱効果で浴室の温度低下を大幅に防ぐ
  • 主なメリットは断熱、防音、防犯、省エネ
  • ガラスは断熱性の高いLow-E複層ガラスがおすすめ
  • デメリットは窓の開閉と掃除の手間が増えること
  • 浴室は湿度が高いため結露やカビを完全には防げない
  • 設置後も定期的な換気が不可欠
  • 費用相場は1箇所あたり5万円から10万円程度
  • 「先進的窓リノベ2025事業」などの補助金が活用可能
  • 補助金利用には合計申請額5万円以上などの条件がある
  • 費用を抑えるには補助金の活用と相見積もりが有効
  • 補助金は予算上限があり早めの行動が鍵
  • 取り付け工事は1箇所あたり約1時間と短時間で完了する
  • 正確な採寸や防水処理が必要なためDIYは推奨されない
  • 補助金活用も考慮すると専門業者への依頼が最も確実で安心

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