丸ごと断熱リフォームの効果は？費用と補助金2025年版

家の中の暑さや寒さに悩まされ、光熱費の負担が気になっているという方は多いのではないでしょうか。

家全体をリフォームする丸ごと断熱なら、外気の影響を受けにくくなり、一年中快適な室温を保つことが可能です。

高性能断熱リフォームを行うことで、住環境が改善されるだけでなく、健康面の不安解消や省エネ効果も期待できます。この記事では、断熱リフォームの具体的なメリットや、最新の補助金制度について詳しく解説します。

丸ごと断熱リフォームで家全体を快適にする特徴

家全体が快適になる高性能断熱リフォーム

「丸ごと断熱」とは、特定の一部屋だけでなく、家全体に対して高性能な断熱リフォームを施すことを指します。

従来の日本家屋は、夏の風通しを良くするために断熱性が低い傾向にありましたが、近年のリフォーム技術では、天井、壁、床、そして開口部である窓をしっかりと断熱材や高性能サッシで覆うことが可能です。

丸ごと断熱の主な特徴

部分的な「ひとへや断熱」も効果的ですが、家全体の断熱性能を底上げすることで、住宅の寿命を延ばし、資産価値の維持にも貢献します。

まさに、住まいを根本から快適な空間へと生まれ変わらせるリフォームと言えるでしょう。

部屋間の温度差を解消しヒートショック対策

冬場に特に注意が必要なのが、暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室へ移動した際に起こる「ヒートショック」です。

急激な温度変化は血圧の乱高下を招き、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす原因となります。

丸ごと断熱リフォームを行うことで、家の中の温度差（ヒートショックのリスク）を大幅に軽減できます。

リビングだけでなく、廊下、トイレ、浴室などの室温も安定するため、高齢者だけでなく家族全員が安心して暮らせる住環境が整います。

また、室温と健康には密接な関係があり、暖かい家で暮らすことは、高血圧の予防や夜間頻尿の症状軽減にもつながるという研究結果も報告されています。

冷暖房の効きを良くして光熱費を節約

断熱リフォームは、家計の節約にも大きな効果を発揮します。断

熱性能が低い家では、せっかくエアコンで暖めたり冷やしたりした空気が、窓や壁からどんどん逃げてしまいます。

シミュレーションによると、断熱リフォームを行うことで年間約1万7千円ほどの電気代を節約できるというデータもあります。

初期費用はかかりますが、長期的に見ればランニングコストを大幅に削減できるため、非常に経済的です。

省エネ効果の具体例

結露の発生を抑えて健康的な暮らしを実現

冬の朝、窓がびっしょりと濡れている「結露」にお悩みの方は多いはずです。結露は単に水を拭き取る手間がかかるだけでなく、放っておくとカビやダニの発生源となります。

カビの胞子やダニの死骸は、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などの原因物質（アレルゲン）となることが知られています。

丸ごと断熱リフォーム、特に窓の断熱化を行うことで、外気と室内の表面温度差が小さくなり、結露の発生を劇的に抑制できます。

カビやダニの繁殖を抑えることは、家族の健康を守る「空気の質」の改善に直結します。

壁を壊さず住みながら短期間で工事が可能

「丸ごと断熱リフォーム」と聞くと、大規模な解体工事が必要で、仮住まいへの引っ越しが必要だと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最新の工法ではその常識が変わりつつあります。

特に内窓（インプラスなど）の設置は、1窓あたり最短1時間〜半日程度で完了します。壁や床を壊す必要がないため、普段通りの生活を送りながら、数日から1週間程度で家全体の断熱工事を終えることも可能です。

丸ごと断熱リフォームの費用を抑える補助金活用法

先進的窓リノベ2025事業で窓を断熱

2025年も継続して実施される、環境省主導の大型補助金制度です。

窓の断熱改修に特化しており、非常に高い補助額が設定されているのが特徴です。丸ごと断熱を検討する際、まずはこの制度の活用を最優先に考えましょう。

工事費用の約1/2相当が補助される手厚い制度です。

申請期間は2025年3月31日から12月31日までとされていますが、予算上限に達し次第終了となるため、早めの計画が必要です。

（参照：先進的窓リノベ2025事業公式サイト ※2025年の補助金は締め切られています）

子育てグリーン住宅支援事業の補助対象

国土交通省が管轄するこの制度は、子育て世帯や若者夫婦世帯を主なターゲットとしていますが、リフォームに関しては全世帯が対象となる場合があります。

省エネ改修（断熱リフォーム）を必須とし、それに加えて防犯や防音などの工事を行うことで補助が受けられます。

先進的窓リノベ事業と併用することで、窓以外の断熱工事（ドアや外壁など）の補助をこちらでカバーするなど、賢い使い分けが可能です。

窓の断熱リフォームで費用対効果を高める

丸ごと断熱といっても、予算には限りがある場合がほとんどです。

そこで最も費用対効果が高いのが「窓」の断熱です。

家全体に出入りする熱のうち、冬は約6割、夏は約7割が窓などの開口部を通ります。

つまり、壁や床を剥がして断熱材を入れる大規模な工事をしなくても、窓を二重窓（内窓）にしたり、高断熱ガラスに交換したりするだけで、家全体の断熱性能は飛躍的に向上します。

補助金を活用すれば、実質負担額を大幅に減らして高性能な窓を導入できます。

まずは主要な居室（リビング、寝室、脱衣所）の窓を対策するだけでも、住み心地は劇的に変わります。

※2026年の補助金情報につきましては情報が入り次第すぐに追記致します

補助金を活用してお得に丸ごと断熱しよう：まとめ